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JP1 Version 11 ョブ管理 基本ガイド(スクリプト言語編)


2.1.7 ジョブの種類ごとのジョブ実行ログの出力内容

ジョブ実行ログの出力内容は,実行したジョブの種類によって次のように異なります。

〈この項の構成〉

(1) ルートジョブ実行時のジョブ実行ログの出力先と出力内容

ルートジョブ実行時のジョブ実行ログの出力先と出力内容について,拡張出力モードおよび最小出力モード(OUTPUT_MODE_ROOTパラメーターで指定)に分けて説明します。

(a) 拡張出力モードを選択した場合

拡張出力モードを選択した場合のジョブ実行ログの出力先を次に示します。

メッセージの出力先

内容

JOBLOG

スプール内のファイルに出力されます。

スクリプトイメージ

スプール内のファイルに出力されます。

標準出力の出力先

次のどちらかで指定した出力先へ出力されます。

  • adshexecコマンドの-sオプション

  • 環境ファイルのOUTPUT_STDOUTパラメーター

標準エラー出力の出力先

スプール内のファイルに出力されます。

ジョブごとにスプールジョブディレクトリが作成されます。

ジョブ実行後,標準出力を除いたジョブ実行ログの内容が標準エラー出力に出力されます。

(b) 最小出力モードを選択した場合

最小出力モードを選択した場合のジョブ実行ログの出力先を次に示します。

メッセージの出力先

内容

JOBLOG

スプール内のファイルに,出力抑止対象外のメッセージが出力されます。

最小出力モードでは,一部のメッセージの出力が抑止されます。抑止されるメッセージの詳細は,マニュアル「JP1/Advanced Shell」の「ジョブの種類ごとのジョブ実行ログの出力内容」の説明を参照してください。

スクリプトイメージ

標準出力の出力先

スプール内のファイルには出力されません。プロセス起動時の出力先に出力されます。

標準エラー出力と標準出力の出力抑止対象外のメッセージが出力されます。

また,JOBLOGの出力抑止対象外のメッセージが標準エラー出力に出力されます。

標準エラー出力の出力先

なお,ジョブ終了時にジョブ実行ログは標準エラー出力に出力されません。

(2) 子孫ジョブ実行時のジョブ実行ログの出力先と出力内容

子孫ジョブ実行時のジョブ実行ログの出力先と出力内容について,拡張出力モード,および最小出力モード(OUTPUT_MODE_CHILDパラメーターで指定)に分けて説明します。子孫ジョブのスプールジョブをルートジョブのスプールジョブへマージする場合の出力内容を示します。子孫ジョブのスプールジョブを削除する場合の出力内容は,マニュアル「JP1/Advanced Shell」の「ジョブの種類ごとのジョブ実行ログの出力内容」の説明を参照してください。

(a) 拡張出力モードを選択した場合

拡張出力モードを選択した場合のジョブ実行ログの出力先を次に示します。

メッセージの出力先

内容

JOBLOG

一時的に子孫ジョブのスプール内のファイルに出力されます。

子孫ジョブ終了時に,ルートジョブのJOBLOGに子孫ジョブのJOBLOGがマージされます。子孫ジョブのJOBLOGの前後に,JOBLOGの出力開始を示す記号「>>>>>> [JOBLOG] パス名」と,出力終了を示す記号「<<<<<< [JOBLOG] パス名」が出力されます。

スクリプトイメージ

一時的に子孫ジョブのスプール内のファイルに出力されます。

子孫ジョブ終了時に,ルートジョブのスクリプトイメージに子孫ジョブのスクリプトイメージがマージされます。

標準出力の出力先

プロセス起動時の出力先に出力されます。

標準エラー出力の出力先

プロセス起動時の出力先に出力されます。

子孫ジョブの標準エラー出力の前後に,標準エラー出力の出力開始を示す記号「>>>>>> [STDERR] パス名」と,出力終了を示す記号「<<<<<< [STDERR] パス名」が出力されます。

ジョブ実行中に子孫ジョブのスプールジョブディレクトリが作成されますが,ジョブ実行後に削除されます。

また,次に示すヘッダ行はマージされません。

---------------------------------------------------------------
 Advanced Shell バージョン番号
 
 [ジョブ情報]
   ジョブ識別子                   : ジョブ識別子
   スプールジョブディレクトリパス : スプールジョブディレクトリパス
   実行日付                       : 実行日付
   システム環境ファイルパス       : 環境ファイルパス(システム環境ファイル)
   ジョブ環境ファイルパス         : 環境ファイルパス(ジョブ環境ファイル)
   ホスト名                       : ホスト名
 [Automatic Job Management Systemから渡された環境変数]
   JP1/AJSから渡された環境変数
---------------------------------------------------------------
********  ジョブコントローラのメッセージ出力  ********

(b) 最小出力モードを選択した場合

最小出力モードを選択した場合のジョブ実行ログの出力先を次に示します。

メッセージの出力先

内容

JOBLOG

一時的に子孫ジョブのスプール内のファイルに出力抑止対象外のメッセージが出力されます。

メッセージが出力されている場合,子孫ジョブのJOBLOGはルートジョブのJOBLOGにマージされ,子孫ジョブのJOBLOGの前後に,JOBLOGの出力開始を示す記号「>>>>>> [JOBLOG] パス名」と,出力終了を示す記号「<<<<<< [JOBLOG] パス名」が出力されます。

メッセージが出力されていない場合,子孫ジョブのJOBLOGはルートジョブのJOBLOGにマージされません。

最小出力モードでは,一部のメッセージの出力が抑止されます。抑止されるメッセージの詳細は,マニュアル「JP1/Advanced Shell」の「ジョブの種類ごとのジョブ実行ログの出力内容」の説明を参照してください。

スクリプトイメージ

一時的にスプール内のファイルに出力されますが,ルートジョブのスクリプトイメージにはマージされません。

標準出力の出力先

プロセス起動時の出力先に出力されます。

標準出力の出力抑止対象外のメッセージが出力されます。

出力抑止したメッセージは出力されません。

標準エラー出力の出力先

プロセス起動時の出力先に出力されます。

標準エラー出力の出力抑止対象外のメッセージが出力されます。また,JOBLOGの出力抑止対象外のメッセージが出力されます。

出力抑止したメッセージは出力されません。

ジョブ実行中に子孫ジョブのスプールジョブディレクトリが作成されますが,ジョブ実行後に削除されます。