6.2.17 ジョブ実行時にアクセストークンを再利用するための設定
ジョブ実行時にアクセストークンを再利用するための設定手順を次に示します。この設定はジョブの実行先ホスト上で行ってください。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 導入ガイド 5.4.1 ジョブ実行時のユーザーアカウント」を参照してください。
なお,キューレスジョブ実行機能では,次に示す設定は必要ありません。キューレスジョブ実行機能ではキューレスジョブ実行時にアクセストークンを再利用しています。
- 〈この項の構成〉
(1) 定義手順
-
Windowsの[コントロールパネル]の[管理ツール]で[サービス]を選択し,次に示すサービスを停止する。
-
JP1/AJS3サービス
- 注意事項
-
クラスタシステムの場合は,クラスタの設定を確認し,論理ホストのJP1/AJS3サービスも停止してください。
-
-
次のコマンドを実行して,「(2) 環境設定パラメーター一覧」の環境設定パラメーターを設定する。
jajs_config -k 定義キー名 "環境設定パラメーター名"=定義内容
-
JP1/AJS3を再起動する。
設定した内容が反映されます。
(2) 環境設定パラメーター一覧
定義キー |
環境設定パラメーター |
定義内容 |
---|---|---|
[{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}\JP1NBQAGENT\Job]※ |
"IsAccessTokenCache"= |
ジョブ実行時にアクセストークンを再利用するための設定 |
- 注※
-
{JP1_DEFAULT|論理ホスト名}の部分は,物理ホストの場合は「JP1_DEFAULT」を,論理ホストの場合は「論理ホスト名」を指定します。
環境設定パラメーターの定義内容の詳細については,「20.5.2(40) IsAccessTokenCache」を参照してください。
(3) 注意事項
-
アクセストークンを再利用する設定にしたとき,次に示す場合にアクセストークンを解放します。
-
ジョブ実行OSユーザーのパスワードを変更した場合
パスワードを変更したユーザーのアクセストークンを解放し,新しいユーザー情報でアクセストークンを取得します。
注意事項
OSが管理するパスワード情報を変更した場合,JP1/Baseのユーザーマッピングで設定したOSユーザーのパスワード管理情報も変更する必要があります。JP1/Baseのユーザーマッピングで設定したOSユーザーのパスワード管理情報を変更しなかった場合は,パスワードを変更する前のアクセストークンを再利用してジョブを起動します。JP1/Baseのユーザー管理機能の設定をする際の注意事項については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のユーザー管理機能に関する注意事項が記載されている章を参照してください。
-
JP1/AJS3サービスを停止した場合
保持しているすべてのユーザーのアクセストークンを解放します。
-
-
環境設定パラメーターIsAccessTokenCacheが「1」の場合は,すべてのジョブはJP1/AJS3サービス起動時に取得した一つのデスクトップヒープ領域を共有して使用します。このため,同時実行するジョブ数が多いと,確保した一つのデスクトップヒープ領域の中で領域不足が発生するおそれがあります。
-
環境設定パラメーターIsAccessTokenCacheが「2」の場合は,ユーザーごとにデスクトップヒープ領域を作成して使用します。例えば,10ユーザーでジョブを実行すると,10個のデスクトップヒープ領域を作成することになります。このため,ユーザー数が多い場合は,デスクトップヒープ領域の数も多くなるため,OS全体のデスクトップヒープ領域の中で領域不足が発生するおそれがあります。
-
アクセストークンを再利用すると,同じユーザーが起動したジョブは最初にアクセストークンを取得した際に確保した一つのデスクトップヒープ領域を共有して使用するため,新たにデスクトップヒープ領域を作成しません。JP1/AJS3サービスのアカウントをユーザーアカウントに変更し,同じユーザーでジョブを実行する場合はアクセストークンを取得しないため,新たにデスクトップヒープ領域を作成しません。JP1/AJS3のサービスのアカウントの変更については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 4.2.3 JP1/AJS3のサービスの設定を変更する必要がある場合(Windows限定)」を参照してください。