5.2.4 ディスクコピー・ミラーリングによる常時バックアップ
ハードウェアが持つディスクのコピー・ミラーリング機能※を使用して,ディスクの内容を常時バックアップしておくことができます。
注※ 日立ディスクアレイシステムのTrueCopy機能など。
バックアップ対象のディスクをメインボリュームとし,バックアップ用のディスク(リモートボリューム)にコピーします。メインボリュームの内容を常時バックアップしておくことで,ハードディスク障害などでメインボリュームを使用できなくなった場合にリモートボリュームに接続を切り替え,運用を継続できます。
- 〈この項の構成〉
(1) 前提条件
常時バックアップの前提条件を次に示します。
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対象ディスクのハードウェアが次の仕様を有すること。
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メインボリュームとリモートボリュームの書き込み順序を保証する。
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共有ディスク間のコピー動作を停止したときに,ハードウェアによってメインボリュームとリモートボリュームの整合性が確保できることを保証する。
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共有ディスク間のコピー中は,リモートボリュームに書き込みできないことを保証する。
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JP1/AJS3 - Managerのバージョンが09-10以降であること。
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JP1/AJS3のデータベース構成が,標準構成または標準構成(ISAMレス構成)であること。
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論理ホスト環境であること。
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クラスタシステムでJP1/AJS3を運用する場合は,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド 10.1.1 JP1/AJS3のクラスタシステムでの前提条件とサポート範囲」に示す条件を満たしていること。
(2) サポート範囲
JP1/AJS3をディザスター・リカバリー運用する場合と同様の範囲をサポートします。マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド 11.1.2(2) サポート範囲」を参照してください。
(3) システム構成
常時バックアップするときのシステム構成例を次の図に示します。
(4) 運用方法
コピーの開始,停止,状態確認は,ハードウェアのディスクのコピー・ミラーリング機能を使って実施してください。JP1/AJS3が持つ機能ではありません。
また,ハードウェアのディスクのコピー・ミラーリング機能の影響によって,ジョブ運用全般(ジョブの定義・実行,表示操作)の性能が劣化するおそれがあります。そのため,コピーを実行している状態でのジョブ運用について十分に検証した上で実運用に適用してください。
(5) 注意事項
メインボリュームからリモートボリュームに接続を切り替える際は,JP1/AJS3をディザスターリカバリースタートして運用を再開してください。ディザスターリカバリースタートについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 運用ガイド 6.2.1 JP1/AJS3起動時の動作を一時的に変更する」を参照してください。