5.3.6 JP1/PFMでのJP1ユーザーの設定例
この例では,JP1/SLMのユーザーを新規に登録して,JP1/SLMおよびJP1/PFMの監視に必要な操作権限を付与します。また,JP1/PFMの監視対象となる業務グループと業務グループに含める監視対象ホストを設定します。
なお,実際にJP1/SLMでJP1/PFMのどの監視項目を監視するかについては,ここで示した設定をした上で,JP1/SLMの[設定]画面で設定する必要があります。JP1/SLMの[設定]画面での設定については,「3. 監視対象サービスの監視と監視に必要な設定」を参照してください。
(1) 前提条件
この設定例の前提条件は,次のとおりです。
新規に導入するJP1/PFMと連携する。
JP1/PFMのユーザー認証モードはJP1認証モードとする。
新規のJP1ユーザーとして,user01を設定する。user01はJP1/SLMのサービスグループ管理者として登録する。
user01が監視する監視対象サービスとホストの関係は次の図のとおりとする。
図5‒16 JP1/PFMでのJP1ユーザーの設定例で前提とするシステム構成 ホスト1,ホスト2は,監視対象サービスAだけで使用するホストとして,業務グループ1に定義する。ホスト3は,ほかの監視対象サービスで使用する可能性があるため,独立した業務グループである業務グループ2に定義する。
(2) JP1/SLMを利用するJP1ユーザーの設定
- JP1/Baseでの作業
JP1/BaseをインストールしたホストのAdministrators権限を持つユーザーが,新規JP1ユーザーとして,user01を登録します。登録は次の流れで実行します。なお,前提となる作業や操作の詳細については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」のJP1ユーザー(標準ユーザー)を設定するための説明を参照してください。
Administrators権限を持つユーザーとしてJP1/Baseを起動して,[JP1/Base環境設定]ダイアログボックスの[認証サーバ]タブの[JP1ユーザー]の[追加]ボタンをクリックする。
表示された[JP1ユーザー]ダイアログボックスで「user01」を登録する。
[JP1ユーザー]の[ユーザー名]にuser01が表示されます。
[JP1ユーザー]の[ユーザー名]からuser01を選択する。
選択すると,[JP1資源グループ別権限レベル]にそのユーザーがアクセスできるグループ(JP1資源グループ)とそのグループに対する権限レベル(JP1権限レベル)が表示されます。
[JP1資源グループ別権限レベル]の[追加]ボタンをクリックする。
[JP1資源グループ詳細]ダイアログボックスが表示されます。
「JP1資源グループ」に「serviceA」(サービスグループAに対応するJP1資源グループ名)を入力して,「所有する権限」に「JP1_ITSLM_Admin」を追加する。
[OK]ボタンをクリックする。
- 作業の結果
JP1/SLMを利用するユーザーとしてuser01を登録し,serviceAに対するサービスグループ管理者の権限を設定できました。
(3) JP1/PFMと連携するための設定の追加
- JP1/Baseでの作業
登録したuser01に対して,JP1/PFMと連携するための設定を追加します。なお,作業は(2)と同様にJP1/BaseをインストールしたホストのAdministrators権限を持つユーザーが実行します。
[JP1/Base環境設定]ダイアログボックスの[認証サーバ]タブの[JP1ユーザー]に表示されたJP1ユーザーから,user01を選択する。
[JP1資源グループ別権限レベル]の[追加]ボタンをクリックする。
[JP1資源グループ詳細]ダイアログボックスが表示されます。
「JP1資源グループ」に「resource01」(業務グループ1に対応するJP1資源グループ名)を入力して,「所有する権限」に「JP1_PFM_Operator」を追加する。
[OK]ボタンをクリックする。
[認証サーバ]タブの[JP1ユーザー]でuser01を選択した状態で,再度[JP1資源グループ別権限レベル]の[追加]ボタンをクリックする。
[JP1資源グループ詳細]ダイアログボックスが表示されます。
「JP1資源グループ」に「resource02」(業務グループ2に対応するJP1資源グループ名)を入力して,「所有する権限」に「JP1_PFM_Operator」を追加する。
[OK]ボタンをクリックする。
- 作業の結果
JP1/SLMを利用するユーザーであるuser01に対して,JP1/PFMの業務グループに対応するJP1資源グループであるresource01およびresource02を監視するための権限(JP1_PFM_Operator)を設定できました。
(4) 業務グループの定義
JP1/PFMで監視対象ホストをまとめる業務グループを定義して,JP1資源グループと対応づけます。なお,前提となる作業や操作の詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の業務グループの設定と運用についての説明を参照してください。
- JP1/PFM - Managerでの作業
次の手順で業務グループを定義してください。
業務グループ1に対応する業務グループ定義ファイルを作成して保存する。
次の内容の業務グループ定義ファイルを作成します。
業務グループ名として「gyoumu01」を指定する。
JP1資源グループ名として「resource01」を指定する。
ホスト名として「host01」「host02」を指定する。
業務グループ2に対応する業務グループ定義ファイルを作成して保存する。
次の内容の業務グループ定義ファイルを作成します。
業務グループ名として「gyoumu02」を指定する。
JP1資源グループ名として「resource02」を指定する。
ホスト名として「host03」を指定する。
業務グループ定義ファイルの妥当性を検証した上で,JP1/PFMにインポートする。
- 作業の結果
user01が監視するJP1資源グループであるresource01およびresource02に対して,JP1/PFMの業務グループを対応づけ,監視対象のホストを定義できました。