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JP1 Version 11 JP1/Service Level Management


5.1.2 JP1/SLMのバージョンアップの流れ

導入済みのJP1/SLMをバージョンアップする場合の作業の流れについて説明します。なお,バージョンアップの場合,導入時に実施したJP1/Baseでの作業をやり直す必要はありません。

09-50からバージョンアップする場合と,09-51以降からバージョンアップする場合で手順が異なります。また,09-51以降のJP1/SLM - Managerをバージョンアップする場合,バージョンアップ後に使用するデータベース容量がバージョンアップ前のデータベース容量を超過するかどうかによって,バージョンアップの手順が異なります。

〈この項の構成〉

(1) 09-50のJP1/SLM - ManagerおよびJP1/SLM - URをバージョンアップする場合

09-50のJP1/SLM - ManagerおよびJP1/SLM - URをバージョンアップする場合の作業の流れを次の図に示します。

図5‒2 導入済みのJP1/SLMをバージョンアップする作業の流れ(09-50からのバージョンアップ)

[図データ]

バージョンアップ前のJP1/SLMのデータをバックアップするときは,「8.1.1 定義ファイルのバックアップを取る」および「8.1.2 データベースのバックアップを取る」を参照してください。

バージョンアップ前のJP1/SLMのデータをリストアするときは,「8.1.4 定義ファイルをリストアする」および「8.1.5 データベースをリストアする」を参照してください。

導入済みのJP1/SLMをバージョンアップする場合,手順のとおりJP1/SLM - Managerは2回セットアップが必要になります。1回目のセットアップではリストア準備が実行され,2回目のセットアップではデータベースの移行が実行されます。2回目のセットアップは,1回目のセットアップと同じコマンドライン引数,および同じオプションファイルの内容で実行してください。

バージョンアップが完了したら,次に示す画面の内容がバージョンアップ前と変わっていないことを確認してください。

バージョンアップ前と異なっている場合は,次の手順でインストールからやり直した上でセットアップを実行してください。

  1. インストール済みのJP1/SLMをアンインストールする。

  2. バージョンアップ前のバージョンのJP1/SLMをインストールする。

  3. バージョンアップ前に取得したバックアップデータをリストアする。

  4. 新しいバージョンのJP1/SLMを再度インストールする。

(2) 09-51以降のJP1/SLM - Managerをバージョンアップする場合

09-51以降のJP1/SLM - Managerをバージョンアップする場合,バージョンアップ後に使用するデータベース容量がバージョンアップ前のデータベース容量を超過するかどうかによって,バージョンアップの手順が異なります。このため,バージョンアップを実行する前に,バージョンアップ後に使用するデータベース容量を見積もってください。見積もり方法については,「9. コマンド」の「9.12 jslmmgrsetup(JP1/SLM - Managerのセットアップ)」のデータベース領域の容量の見積もり方法の説明を参照してください。

見積もった値と次の表に示す値を比べて,バージョンアップ後に使用するデータベース容量がバージョンアップ前のデータベース容量を超過するかどうかを判断してください。

表5‒1 バージョンアップ前のデータベース容量

項番

バージョンアップ前のJP1/SLM - Managerのバージョン

バージョンアップ前のデータベース容量

1

09-51

39000MB

2

5000MB

3

10-00以降

新規にセットアップしたときにjslmmgrsetupコマンドのオプションファイルの定義項目「hdb_area_size」に指定した値

注※ 09-51のセットアップ時に,監視対象サービスの数が10個程度の場合に,pdi_small_s.iniをデフォルトのpdi_s.iniに置き換えてセットアップしたときの値です。

バージョンアップ後に使用するデータベース容量がバージョンアップ前のデータベース容量を超過しない場合は,データベース領域の再作成が不要です。次の図に示す流れでバージョンアップしてください。

図5‒3 導入済みのJP1/SLM - Managerをバージョンアップする作業の流れ(09-51以降からのバージョンアップでデータベース容量がバージョンアップ前を超過しない場合)

[図データ]

バージョンアップ後に使用するデータベース容量がバージョンアップ前のデータベース容量を超過する場合は,データベース領域の再作成が必要です。次の図に示す流れでバージョンアップしてください。

図5‒4 導入済みのJP1/SLM - Managerをバージョンアップする作業の流れ(09-51以降からのバージョンアップでデータベース容量がバージョンアップ前を超過する場合)

[図データ]

(3) 09-51以降のJP1/SLM - URをバージョンアップする場合

09-51以降のJP1/SLM - URをバージョンアップする場合の作業の流れを次の図に示します。

図5‒5 導入済みのJP1/SLM - URをバージョンアップする作業の流れ(09-51以降からのバージョンアップ)

[図データ]