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JP1 Version 11 パフォーマンス管理 基本ガイド(サービスレベル管理編)


4.3 しきい値監視によるしきい値超過の検知とは

しきい値監視は,監視対象サービスのサービス性能が設定したしきい値を超過した場合に検知する監視方法です。しきい値監視は,監視項目ごとに監視します。

SLOが定義されている場合,しきい値としてSLOの値を設定することで,SLOの超過を検知できます。また,SLOが設定されていない場合も,基準となる値をしきい値として設定することで,サービス性能が想定していた基準を超過したことを検知できます。

しきい値監視でしきい値の超過が検知された例を次の図に示します。

図4‒3 しきい値の超過が検知された例

[図データ]

この図では平均応答時間を監視しています。時間の経過に伴ってサービス性能の値が増加していき,しきい値を超過したため検知されました。

検知された場合,エラーとなって画面に表示されます。

画面にエラーが表示された例を次の図に示します。

図4‒4 画面にエラーが表示された例(しきい値監視)

[図データ]

画面には,エラーのアイコン,検出日時,エラーの対象となったサービスグループの名称,サービスの名称などの情報が表示されます。サービス性能がしきい値を超過し続ける場合は,最初に検知された時点のエラーだけが表示されます。表示されたエラーの前後のサービス性能はグラフで確認できます。

グラフを表示した例を次の図に示します。

図4‒5 グラフを表示した例(しきい値監視)

[図データ]

グラフでは,しきい値を超過した時刻がエラーのアイコンで,しきい値を超過する原因の事象が発生したと推測される時刻が色付きの帯で表示されます。

しきい値監視をするためには,[設定]画面でしきい値を設定する必要があります。

しきい値

監視対象サービスの状況を判断する基準となるしきい値を設定します。

監視項目については「4.2 JP1/SLMの監視方法および監視項目について」を参照してください。

しきい値監視の詳細については,マニュアル「JP1/Service Level Management」のしきい値監視の説明を参照してください。