1.5.1 JP1/SLM - Managerをセットアップする
JP1/SLM - Managerのセットアップは,実行環境を作成するために実行します。セットアップには,jslmmgrsetupコマンドを使用します。この操作は,システム運用者が実施します。
(1) 作業の前に
OSのAdministratorsグループに属するユーザーアカウントであることを確認してください。
セットアップの前に,セットアップの対象となるJP1/SLM - Managerをインストールしてください。
インストールについては,「1.4.1 JP1/SLMをインストールする」を参照してください。
JP1/SLM - Managerをインストールしたホストに,JP1/Baseがインストールされていることを確認してください。
JP1/Baseのインストール方法については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
(2) 作業手順
セットアップに必要なオプションファイルを作成する。
オプションファイルについては,「付録A コマンド」の「付録A.4 jslmmgrsetup(JP1/SLM - Managerのセットアップ)」を参照してください。
作成したオプションファイルを任意のフォルダに格納する。
オプションファイルの格納先は,格納先でのオプションファイルの名称(任意)を含めた絶対パスが255バイト以内の文字列になるようにしてください。
セットアップコマンドを実行する。
実行するセットアップコマンドは次のとおりです。
JP1/SLM - Managerのインストール先フォルダ\mgr\bin\jslmmgrsetup△オプションファイルの絶対パス
セットアップコマンドの詳細については,「付録A コマンド」の「付録A.4 jslmmgrsetup(JP1/SLM - Managerのセットアップ)」を参照してください。
コマンドが正常に終了すれば,JP1/SLM - Managerのセットアップは完了です。
セットアップ完了時の各サービスのデフォルトの起動方法は,次のとおりです。
サービス |
サービス名 |
デフォルトの起動方法 |
---|---|---|
JP1/SLM - Manager DB Service |
HiRDBEmbeddedEdition_JL0 |
自動 |
JP1/SLM - Manager DB Cluster Service |
HiRDBClusterService_JL0 |
手動 |
JP1/SLM - Manager Service |
JP1_ITSLM_MGR_Service |
手動 |
JP1/SLM - Manager Web Service |
JP1_ITSLM_MGR_Web_Service |
手動 |
各サービスのデフォルトの起動方法を切り替えたあと,JP1/SLM - Managerをアンセットアップして再セットアップすると,起動方法を変更したサービスはデフォルトの起動方法に戻りますのでご注意ください。
(3) 補足事項
JP1/SLM - Managerをセットアップしたホストでファイアウォールを設定している場合,セットアップ時に使用したオプションファイルの定義項目「psb_Listen」および「manager_port」に指定したポート番号を開放してください。これらの定義項目を省略している場合,定義項目のデフォルト値のポート番号を開放してください。なお,オプションファイルの設定を変更する場合には,ファイアウォールの設定も変更する必要があります。また,次の項目についても確認してください。
-
JP1/SLM - ManagerとJP1/SLM - UR,およびJP1/SLM - Managerとブラウザ間での通信で利用するエフェメラルポートが開放されているか。
開放されていない場合は,エフェメラルポートを開放するか,または,次のプログラムの通信を許可するように設定してください。
・JP1/SLM - Managerのインストール先フォルダ\mgr\bin\system\jslmmUR.exe
・JP1/SLM - Managerのインストール先フォルダ\mgr\bin\system\jslmmRMI.exe
・JP1/SLM - Managerのインストール先フォルダ\mgr\system\psb\CC\web\bin\cjstartweb.exe
-
JP1/SLM - Managerをセットアップしたホストのループバックアドレスでの通信が許可されているか。
許可されていない場合は,ループバックアドレスでの通信を許可するように設定してください。
-
JP1/SLM - Managerをセットアップしたホストの時刻を調整する場合は,すべてのJP1/SLM - ManagerおよびJP1/SLM - URを終了した上で実施してください。このとき,JP1/SLM - ManagerおよびJP1/SLM - URのすべてのサービスを停止してください。
JP1/SLM - Managerの時刻調整をする場合,時刻が進む方向で調整してください。時刻を調整した結果,JP1/SLM - Managerの時刻戻りが発生した場合は,時刻戻りが発生した分だけ時間が経過してからJP1/SLM - ManagerおよびJP1/SLM - URを起動してください。例えば,マシンの時刻を5分戻した場合,時刻を調整してから5分後以降にJP1/SLM - Managerを起動してください。
なお,監視の実行で使用する画面を表示しているマシンの時刻調整は,JP1/SLM - Managerの起動・停止に関係なく任意のタイミングで実行できます。
jslmmgrsetupコマンドの実行時に使用するオプションファイルの定義項目「psb_Listen」では,必ず1〜65535の範囲で値を設定してください。この範囲外の値を設定してセットアップした場合は,セットアップエラーの発生後に,次に示す手順で再度セットアップしてください。
次に示すファイル(httpsd.conf)で定義されているListenプロパティの値を,1〜65535の任意の値に修正する。
JP1/SLM - Managerのインストール先フォルダ\mgr\system\psb\httpsd\conf\httpsd.conf
jslmmgrsetupコマンドのオプションファイルの定義項目「psb_Listen」に,1〜65535の任意の値を設定し,再度セットアップする。