Hitachi

Hitachi System Information Capture システム分析支援 リアルタイムモニタ 


2.1.1 レスポンス監視

レスポンス監視では、クライアントからサーバへの要求電文とその応答電文の対応づけをして、すべてのトランザクションのトランザクション性能(応答時間)を算出します。HiRDBプロトコルの場合、1回のSQL文の実行で複数の要求電文と応答電文の通信が行われますが、SQL文の実行単位でトランザクション性能(応答時間)を算出します。応答時間は、システム分析支援アダプタが電文をキャプチャした時刻を基に算出します。

システム分析支援リアルタイムモニタのレスポンス監視では、応答時間の情報を基に次の監視を行います。

表2‒2 レスポンス監視の監視項目

項目

内容

アラート検知

トランザクション性能(応答時間)が、定義した閾値を超過した場合などを検知する監視方法です。

外れ値検知

トランザクション性能が平均値と大きく異なっている場合に、異常の予兆として検知する監視方法です。

アラート検知

アラート検知は、トランザクション性能が、定義した閾値を超過した場合などを検知する監視方法です。検知対象となる項目を次に示します。

トランザクション性能が閾値を超過して危険域に達したなどのアラートを検知したときは、次の処理を実施できます。

ロトコル関連定義でプロトコルごと(web_threshold_watchtime、tcp_threshold_watchtime、iiop_threshold_watchtime、rpc_threshold_watchtime、hirdb_threshold_watchtime)にトランザクション性能の閾値を指定します。定義の詳細は「7.3 システム分析支援リアルタイムモニタ定義ファイル」を参照してください。

ダッシュボードの情報については、「4.3 システムの稼働状況を確認する」を参照してください。

メールでのアラートの通知については、「6.2 アラートのメール通知」を参照してください。

外れ値検知

外れ値検知は、トランザクション性能がふだんのトランザクション性能と大きく異なっている場合に、トランザクション性能の異常の予兆として検知する監視方法です。過去に実行したトランザクションの性能からシステム名ごとに平均値(平均応答時間)を算出して、平均値と大きく異なる値を外れ値として検知します。平均値の算出範囲は、稼働情報分析関連定義のoutlier_rangeプロパティで指定します。

トランザクション性能が平均応答時間から外れ値を超えて乖離したときは、ダッシュボードの稼働情報画面の稼働情報レコードに色を付けて表示します。

外れ値については、稼働情報分析関連定義のoutlierプロパティで指定します。定義の詳細は「7.3.3 稼働情報分析関連定義」を参照してください。

ダッシュボードの情報については、「4.3 システムの稼働状況を確認する」を参照してください。

ふだんと異なるトランザクション性能が検知されたときの例を次に示します。

図2‒1 外れ値検知でふだんと異なるトランザクション性能が検知された例

[図データ]