Hitachi

Hitachi System Information Capture リファレンス 


4.3.13 estrbstced(システム統計情報のファイル編集)

目的

システムテスト支援の稼働状況を調査するために、指定されたシステム統計情報ファイルを編集し、標準出力、またはcsvファイルに出力します。

形式

estrbstced  [-e 編集種別]
            [-t [開始時刻][,終了時刻]]
            [-i 時間間隔]
            [-s [開始編集ID][,終了編集ID]]
            [-c csv出力ファイル名]
            システム統計情報ファイル名[システム統計情報ファイル名…]

機能

指定されたファイルのシステム統計情報を編集し、標準出力に出力します。

本コマンドは、Linuxの場合はスーパユーザ、Windowsの場合はAdministratorsグループに属するユーザアカウント、または一般ユーザで実行できます。

オプション

-e 編集種別 ≪sys≫

編集種別を指定します。

sys:システム統計情報を編集出力します。

f :ファイル情報一覧を出力します。

「f」を指定した場合は、システム統計情報ファイル名だけ指定できます。

他のオプションを指定できません。

-t [開始時刻][,終了時刻]

編集する出力範囲を指定します。開始時刻、および終了時刻は、1971年1月1日0時0分0秒から当年当月当日の現在時刻までの範囲で指定します。

「-t」オプションを指定する場合は、開始時刻または終了時刻のどちらか一方を必ず指定してください。開始時刻の指定を省略すると、システム統計情報ファイルの先頭から指定した終了時刻までが出力範囲になります。終了時刻の指定を省略すると、指定した開始時刻からシステム統計情報ファイルの最後までが、出力範囲になります。

システム統計情報開始時刻、および終了時刻は、[[YYYY]MMDD]hhmmssの形式で指定します。

-

意味

指定値範囲

省略可否

YYYY

年(西暦)

1971〜9999

省略可(※)

MM

01〜12

省略可(※)

DD

01〜31

省略可(※)

hh

00〜23

省略不可

mm

00〜59

省略不可

ss

00〜61

省略不可

※:開始時刻、または終了時刻の省略時は以下の様に扱います。

  • 「年」の指定を省略した場合

    当年の指定月日時刻とみなします。

  • 「年、月、日」の指定を省略した場合

    当年当月当日の指定時刻とみなされます。

「月、日」、「月」、または「日」だけを省略することはできません。省略した場合はオプションエラーになります。「月」または「日」を省略したい場合は、「年」、「月」、「日」のすべてを省略してください。

-tオプションの指定を省略すると、指定したファイル内のすべての情報を編集、出力します。

-i 時間間隔 ≪h01≫

システム統計情報を編集出力する間隔を、時間間隔、分間隔、または秒間隔で指定します。

h[HH]

時間間隔(01≦HH≦24)で出力します。

HHの指定を省略すると、1時間間隔で出力します。

m[MM]

分間隔(01≦MM≦30)で出力します。MMの指定を省略すると、10分間隔で出力されます。

s[SS]

秒間隔(01≦SS≦30)で出力します。

秒間隔のSSの指定を省略すると、10秒間隔で出力されます。

時間、分、秒間隔を複数指定すると、エラーとなります。

「-i」オプションの指定を省略すると、1時間間隔で出力されます。

システムテスト支援定義statistical_information -u interval_time定義に設定するシステム統計情報出力間隔より大きい値を指定することをお奨めします。システム統計情報出力間隔間隔以下の値を設定すると、該当データなしと出力される時間帯が多くなります。

-s [開始編集ID][,終了編集ID]

編集出力するシステム統計情報の編集IDを指定します。編集IDについては、「9.4 システム統計情報機能の概要」を参照してください。

-sオプションを指定する場合は、開始編集IDまたは終了編集IDのどちらか一方を必ず指定してください

開始編集IDだけ指定すると、開始編集ID以上のシステム統計情報を出力します。

終了編集IDだけ指定すると、終了編集ID以下のシステム統計情報を出力します。

開始編集ID、終了編集IDともに指定する場合は、開始編集ID以上、終了編集ID以下のシステム統計情報を出力します。「開始編集ID≦終了編集ID」となるように指定してください。

-sオプションの指定を省略すると、すべてのシステム統計情報を編集出力します。

-c csv出力ファイル名<1024文字以内のパス名>

Windows版では〈259文字以内のパス名〉で指定します。

システム統計情報の編集結果をcsv形式で出力します。

システム統計情報ファイル名 [システム統計情報ファイル名…]<1024文字以内のパス名>

Windows版では〈259文字以内のパス名〉で指定します。

編集するファイル名を指定します。-eオプションにfを指定した場合は、最大1024個ファイル名を指定できます。

指定できるオプションの組み合わせを以下に示します。

表4‒8 オプションの組み合わせ

オプション

-e

-t

-i

-s

-c

ファイル指定

sys

f

単一

複数

-e

sys

×

×

f

×

×

×

×

×

-t

×

×

-i

×

×

-s

×

×

-c

×

×

ファイル指定

単一

複数

×

×

×

×

×

凡例

○:指定できる

×:指定できない

−:該当しない

出力形式

-eにsysを指定した場合
-cを指定しない場合

日本語の場合

*******    統計情報    バージョン(aa-aa-aa)  *******
出力指定:bb…bb
ファイル名:cc…cc
ファイル作成日付:dddd/dd/dd dd:dd:dd ddd.ddd
ファイル作成バージョン:e1-e1-e1
ファイルタイプ:a1
テスト識別子:ff…ff
ランID:0xgggggggg

*****  システム統計情報  *****
*****  編集対象時間 hhhh/hh/hh hh:hh:hh ~ iiii/ii/ii ii:ii:ii *****
 id  イベント(取得値)     イベント数(回)   平均値    最大値    最小値 (単位)  ※1
     <jj…jj>                                                         ※1
 kkk  ll…ll                mm…mm   nn…nn   oo…oo    pp…pp (qq…qq) ※1
  :  :                           :      :        :        :      :    ※1
 システム統計情報破棄数        :rr…rr(件)
※1 :

出力範囲の編集対象時間の全システム統計情報を出力するまで繰り返します。

英語の場合

*******    Statistical information    Version (aa-aa-aa )  *******
Specify output:bb…bb
File name:cc…cc
File creation date:dddd/dd/dd dd:dd:dd ddd.ddd
File creation version:e1-e1-e1
File type: TYPE:a1
Test ID:ff…ff
Run ID:0xgggggggg

*****  Statistical system information  *****
*****  Modification target time:hhhh/hh/hh hh:hh:hh to iiii/ii/ii ii:ii:ii *****
 ID  Event (acquisition value)  Event count(times)   Avr     Max     Min  (units)  ※1
      <jj…jj>                                                                     ※1
 kkk  ll…ll                               mm…mm  nn…nn  oo…oo  pp…pp  (qq…qq)※1
  :    :                                   :      :      :      :       :   ※1
Statistical system information destruction count        :rr…rr(items)
※1:

出力範囲の編集対象時間の全システム統計情報を出力するまで繰り返します。

-cを指定した場合

日本語の場合

“*******    統計情報    バージョン(aa-aa-aa)  *******”
“出力指定:bb…bb”
“ファイル名:cc…cc”
“ファイル作成日付:dddd/dd/dd dd:dd:dd ddd.ddd
“ファイル作成バージョン:e1-e1-e1“
“ファイルタイプ:a1“
“テスト識別子:ff…ff“
“ランID:0xgggggggg”

“*****  システム統計情報  *****”
“編集対象時間”,”id”,”イベント(取得値)”,                      ※1
 ”イベント数(回)”,”平均値,”最大値”,”最小値”,”(単位)”      ※1
“hhhh/hh/hh hh:hh:hh ~ iiii/ii/ii ii:ii:ii”                     ※1※2
 ,,”<jj…jj>”                                                  ※1
  ,kkk,ll…ll,mm…mm,nn…nn,oo…oo,pp…pp,”(qq…qq)”             ※1  
  :  
 システム統計情報破棄数        :rr…rr
※1:

出力範囲の編集対象時間の全システム統計情報を出力するまで繰り返します。

※2:

該当する編集対象時間の先頭行にだけ出力します。

英語の場合

“*******    Statistical information    Version (aa-aa-aa)  *******“
“Specify output:bb…bb“
“File name:cc…cc“
“File creation date:dddd/dd/dd dd:dd:dd ddd.ddd“
“File creation version:e1-e1-e1“
“File type: TYPE:a1“
“Test ID:ff…ff“
“Run ID:0xgggggggg“

“*****  Statistical system information  *****“
“Modification target time“,“ID“,“Event (acquisition value) “,  ※1
“ Event count (times) “, “Avr“,“Max“,“Min“,“(units) “      ※1
“hhhh/hh/hh hh:hh:hh ~ iiii/ii/ii ii:ii:ii”                       ※1※2
 ,,”<jj…jj>”                                                      ※1
 ,kkk,ll…ll,mm…mm,nn…nn,oo…oo,pp…pp,”(qq…qq)”            ※1

“Statistical system information destruction count”,“rr…rr”
※1:

出力範囲の編集対象時間の全システム統計情報を出力するまで繰り返します。

※2:

該当する編集対象時間の先頭行にだけ出力します。

  • aa-aa-aa

    当該コマンドを実行したシステム検証支援基盤のバージョン

  • bb…bb

    本コマンドの引数

  • cc…cc

    入力ファイル名

  • dddd/dd/dd dd:dd:dd ddd.ddd

    当該ファイルに出力を開始した日付 年号/月/日 時間:分:秒 ミリ秒.マイクロ秒

    システム統計情報を1件も出力していない場合は、「****/**/** **:**:** ***.***」を出力します。

  • e1-e1-e1

    ファイルを作成したシステム検証支援基盤のバージョン

  • a1

    システム統計情報取得タイプ

  • ff…ff

    テスト識別子(31文字以内)

  • gggggggg

    ランID(16進数8桁)

  • hhhh/hh/hh hh:hh:hh

    編集対象時間帯の先頭日付 年号/月/日 時間:分:秒

  • iiii/ii/ii ii:ii:ii

    編集対象時間帯の最終日付 年号/月/日 時間:分:秒

  • jj…jj

    システム統計情報種別

  • kkk

    編集ID(10進数3桁以内)

  • ll…ll

    イベント

    出力される内容は、「9.4 システム統計情報機能の概要」を参照してください。

  • mm…mm

    イベント数(10進数16桁以内)

    出力対象でない場合は−を表示します。オーバーフローした場合は「*」を表示します。

  • nn…nn

    平均値(10進数16桁以内)

    出力対象でない場合は−を表示します。オーバーフローした場合は「*」を表示します

  • oo…oo

    最大値(10進数16桁以内)

    出力対象でない場合は「−」を表示します

  • pp…pp

    最小値(10進数16桁以内)

    出力対象でない場合は「−」を表示します

  • qq…qq

    平均値、最大値、最小値の単位

  • rr…rr

    全ての出力バッファが使用中となり、その間にシステム統計情報出力要求が発生し、破棄したシステム統計情報数。破棄したシステム統計情報がない場合は出力しません。

-eにfを指定した場合

日本語の場合

*******    統計情報    バージョン(aa-aa-aa)  *******
出力指定:bb…bb
ファイル名:cc…cc                             ※1
ファイル作成日付:dddd/dd/dd dd:dd:dd ddd.ddd  ※1
ファイル作成バージョン:e1-e1-e1               ※1
ファイルタイプ:a1                             ※1
テスト識別子:ff…ff                           ※1
ランID:0xgggggggg                           ※1
※1:

指定したファイルの数の分だけ繰り返します。統計情報ファイル以外のファイルが指定された場合は、次の形式で出力されます。

ファイル名:cc…cc

統計情報ファイルではありません。

英語の場合

*******    Statistical information     Version (aa-aa-aa)  *******
Specify output:bb…bb
File name:cc…cc                                ※1
File creation date:dddd/dd/dd dd:dd:dd ddd.ddd  ※1
File creation version:e1-e1-e1                  ※1
File type: TYPE:a1                              ※1
Test ID:ff…ff                                  ※1
Run ID:0xgggggggg                               ※1
※1:

指定したファイルの数の分だけ繰り返します。統計情報ファイル以外のファイルが指定された場合は、次の形式で出力されます。なお、この場合もコマンドの終了コードは0です。

File name:cc…cc

This is not a statistical information file.

出力内容は「-e」オプションに「sys」を指定した場合と同です。

出力メッセージ

メッセージID

内容

出力先

KFSE95088-E

コマンド引数が不正です

標準エラー出力

KFSE95090-E

コマンドの形式が不正です

標準エラー出力

KFSE95091-E

フラグ引数が不正です

標準エラー出力

KFSE95092-E

オプションの組み合わせが不正です

標準エラー出力

KFSE95093-E

領域の確保に失敗しました

標準エラー出力

KFSE95405-E ※1

ヘッダ情報不正

標準エラー出力

KFSE95406-E ※1

ブロック不正

標準エラー出力

KFSE95409-E ※1

バージョン不正

標準エラー出力

KFSE95410-E ※1

OPENエラー

標準エラー出力

KFSE95411-E ※1

READエラー

標準エラー出力

KFSE95412-E

WRITEエラー

標準エラー出力

KFSE95413-E ※2

CLOSEエラー

標準エラー出力

KFSE95095-Q

上書き確認

標準出力

KFSE95439-I

ヘルプ表示

標準出力

※1:「-e」オプションに「f」を指定した場合は、このメッセージを出力してもコマンドのexitコードは0になります。

※2:このメッセージを出力してもコマンドのexitコードは0になります。

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