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COBOL2002 Professional Tool Kit COBOLソース解析ガイド


10.16.2 実行順序表示機能とは

ソースコードの処理を理解するには,通常,ソースファイル(ソースプログラム)のソースコードを読んで行います。このソースコードの読解方法をソースコードリーディングといいます。ソースコードリーディングには,次のメリットがあります。

しかし,実行パスを頭の中で記憶しながら目視でトレースするので,条件文や分岐が複雑に絡み合い実行パスが多数になると,頭の中でのトレースが困難になります。

実行順序表示機能は,ソースコードリーディングのこの欠点部分を支援するための機能です。この機能では,制御フロー解析の制御フロー情報を使って,制御ブロック(節/段落/文/条件指定)のソースコードを実行順にツリー形式で表示します。このツリーのことを実行順序ツリーといいます。

図10‒8 実行順序ツリーとソースプログラムの関係

[図データ]

この図では,ソースプログラムのソースコードは「PERFORM PARA2」で段落PARA2に制御が移行しています。実行順序ツリーでは,ソースコードの実行順に従って,「PERFORM PARA2」のあとに呼出先(制御の移行先)の段落PARA2を表示しています。

実行順序ツリーを使うと,次のようなメリットがあり,効率良くかつ効果的にトレースできます。

この実行順序ツリーは,次に示すCOBOLソース解析の生成ドキュメントに表示または出力されます。