9.2.1 解析ログを参照する
解析ログは,解析または生成でエラーになった場合に,コンパイルエラーを基にCOBOLプログラムの問題を確認するときに参照します。
解析ログは,COBOLソース解析の解析または生成を実行するタイミングで出力されます。COBOLソース解析が解析ログファイルの作成に失敗した場合,エラーメッセージを出力して,処理を終了します。
(1) 解析ログの出力先ファイル
解析ログは,次に示すファイルに格納されます。
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開発マネージャの場合またはcblcsaコマンドに-LogFolderオプションを指定しない場合
COBOLソース解析の環境定義ファイル(CBLANALYZER.INI)で定義されているフォルダ\COBOLAnalyzeLog.tag(現行ログ) COBOLソース解析の環境定義ファイル(CBLANALYZER.INI)で定義されているフォルダ\COBOLAnalyzeLog2.tag(退避ログ)
COBOLソース解析がメッセージを出力するたびに解析ログがファイルに追加書きされます。現行ログの最大容量を超えた場合,退避ログにコピーしたあとで,現行ログが初期化されてログが出力されます。退避ログにすでにログがある場合は上書きされ,古いログは消去されます。このため,解析ログを保持する場合は,適時,退避ログにある解析ログファイルを任意の場所にバックアップしてください。
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cblcsaコマンドに-LogFolderオプションを指定した場合
cblcsaコマンドの-LogFolderオプションに指定されたフォルダ\COBOLAnalyze_プロジェクト名_yyyymmddhhmmss_Log.tag
-LogFolderオプションを省略したときは,COBOLソース解析の環境定義ファイル(CBLANALYZER.INI)に定義されている解析ログの出力先フォルダに出力されます。
解析ログはタイムスタンプ付きのファイル名で出力されるため,不要な解析ログは定期的に削除することを推奨します。
同じプロジェクトを連続で解析するなど,cblcsaコマンドを起動した開始時刻が秒まで同じとなる場合,同じ解析ログファイルに複数の解析ログが出力されます。1秒以上間隔をあけて実行してください。
出力先フォルダや解析ログファイルの最大サイズは,COBOLソース解析の環境定義ファイル(CBLANALYZER.INI)で変更できます。
COBOLソース解析が解析ログファイルの作成に失敗した場合,次のように動作します。
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開発マネージャの場合
エラーメッセージを表示して,処理を続行します。
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cblcsaコマンドの場合
エラーメッセージを標準エラー出力に出力して,処理を終了します。
(2) 解析ログの表示方法
解析ログファイルをCOBOLエディタなどのテキストを表示するプログラムで開きます。
- 注意事項
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解析ログを表示したあとで,再度COBOLソース解析を実行する場合は,いったん解析ログファイルを閉じてください。解析ログファイルを開いたままCOBOLソース解析を実行すると,解析ログを正しく取得できないことがあります。また,COBOLソース解析の実行中は,ファイルを排他制御するエディタで解析ログを開かないでください。
(3) 解析ログの出力形式
- 形式
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[yyyy/mm/dd hh:mm:ss],[情報],[AAAA]BBBB...
- 形式の説明
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[yyyy/mm/dd hh:mm:ss]:ログを採取した時刻です(yyyy:西暦年,mm:月,dd:日,hh:時,mm:分,ss:秒)。
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[情報]:ログの重要度です。解析の開始時間,終了時間などの情報を示します。
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[AAAA]:ログの種別です。
「システム」:解析制御と生成制御の開始/終了ログを示します。
「解析」:各COBOLソースファイルの解析処理の開始ログを示します。
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BBBB...:メッセージの内容です。
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(4) 解析ログの出力例
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解析に関するログ
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解析処理の開始
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各COBOLソースファイルの解析開始
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COBOL2002コンパイラの構文解析メッセージ
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解析処理の終了
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生成に関するログ
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生成処理の開始
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生成処理の終了
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関連項目