COBOL2002 操作ガイド


15.6.1 コマンドによる方法

コマンドプロンプトからコマンドを入力して,カウント情報を表示できます。

〈この項の構成〉

(1) カウント情報の表示の手順

バッチモードでカウント情報を取得するときの作業の流れを説明します。

  1. -CVInfコンパイラオプションを指定して,プログラムをコンパイルする。

    コンパイラオプションについては,「9.1.2 プログラムのコンパイル」を参照してください。

  2. カウント情報の取得またはカウント情報の取得対象プログラムの実行に必要な環境変数を設定する。

    プログラムの実行に必要な環境変数とカウント情報の取得に必要な環境変数を設定します。カウント情報の取得に必要な環境変数については,「15.6.1 コマンドによる方法」の「(3) 環境変数の指定」を参照してください。プログラムの実行に必要な環境変数については,マニュアル「COBOL2002 ユーザーズガイド」を参照してください。

  3. cblcn2kコマンドを指定して,実行する。

  4. 実行結果を画面に出力されるメッセージから確認する。カウント情報の取得結果は,カウント情報リストファイルをテキストエディタで開いて確認する。

(2) cblcn2kコマンドの指定形式

コマンドプロンプトから,コマンドを入力してカウント情報を取得します。

COBOLプログラムを実行してカウント情報を取得し,結果をファイルに出力します。

形式

[図データ]

-Library

カウント情報の表示対象とするDLLファイル名を指定します。

-Output

カウント情報リストファイル名を指定します。省略時は,カレントフォルダに,実行可能ファイル名に拡張子「.cnl」を付けて出力します。

-Execute

実行可能ファイル名を指定します。

プログラムへ渡すパラメタ

カウント情報の取得をするプログラムへ渡す引数を指定します。

-?

cblcn2kコマンドの構文を表示します。-?を指定すると,ほかの引数はすべて無視されます。

注意事項
  • 実行可能ファイル名は必須です。

  • 実行可能ファイルのパス名のあとに指定されたものすべてをカウント情報の取得対象のプログラムへ渡すパラメタとみなします。

  • -Libraryオプションは,複数のファイル名を指定できます。

  • -Executeオプションは,必ず,最後に指定してください。-Executeオプション以外のオプションの指定は任意です。

  • 起動後のカレントフォルダは,cblcn2kコマンドを実行したフォルダです。

  • コマンドライン上には,コマンド名以降であればどこにでもコマンドファイルを指定できます。コマンドファイル名の先頭には@を付けて指定します。

  • 引数の区切り記号は空白文字とタブです。空白文字とタブを区切り記号としたくないときは,引数をダブルコーテーション(")で囲みます。例えば,空白文字を含むファイル名はファイル名をダブルコーテーション(")で囲んで指定します。

  • コマンド名,引数は英大文字,英小文字のどちらで指定しても同じ扱いとなります。

  • 同じ引数を複数指定した場合,最後に指定した内容が有効となります。ただし-Executeオプションは繰り返して指定することはできません。

  • 引数を何も指定しない場合,コマンドの構文を表示します。

  • パラメタに複数のファイル名を指定するとき,ファイル名を区切るコンマ(,)の前後に空白文字を指定してはいけません。

  • cblcn2kコマンドのメッセージは標準エラー出力に出力します。

  • コマンドが返すリターン値は,次のとおりです。

    リターン値

    内容

    0

    正常終了

    1

    エラー発生による終了

(3) 環境変数の指定

(a)  CBLPIDIR

作成または更新したプログラム情報ファイルのあるフォルダを指定します。

プログラムの実行に関するその他の環境変数については,マニュアル「COBOL2002 ユーザーズガイド」を参照してください。

注意事項
  • プログラム情報ファイルを次に示す順序で検索します。検索した結果,見つからないときは,プログラム情報ファイルに該当するプログラムはカウント情報表示の対象となりません。

    1. 環境変数CBLPIDIRで指定したフォルダ

    2. 実行可能ファイルに含まれるプログラムは,実行可能ファイルのあるフォルダ

     DLLファイルに含まれるプログラムは,DLLファイルのあるフォルダ

    3. カレントフォルダ

  • プログラム情報ファイルがパスの付かないファイル名または,相対パスで指定されたときは,以下のフォルダを検索する。相対パスを指定したときは,以下のフォルダからの相対パスを検索します。絶対パスが指定されたときは,以下の検索はしません。

    1. 環境変数CBLPIDIRで指定したフォルダ

    2. カレントフォルダ

  • プログラムが-CVInfコンパイラオプションを指定してコンパイルされていない場合,カウント情報の表示の対象となりません。

  • 対象となるプログラム情報ファイルが一つもない場合は,カウント情報の表示のためのプログラムは実行しません(カウント情報リストファイルも出力しません)。