COBOL2002 操作ガイド


9.4.1 マルチスレッド対応COBOLプログラムのテストデバッグ

マルチスレッド対応COBOLプログラムのデバッグのための機能と注意事項を説明します。

マルチスレッド対応COBOLプログラムは,プロセス内で動作するすべてのCOBOLプログラムを,-MultiThreadコンパイラオプションを使ってコンパイルしないと,実行時の動作は保証しません。

マルチスレッド対応COBOLプログラムの詳細については,マニュアル「COBOL2002 ユーザーズガイド」の,マルチスレッド環境での実行についての記述を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) プログラムの実行

マルチスレッド対応COBOLプログラムを実行するときの仕様は次のとおりです。

(2) 中断時のスレッド

プログラムが中断したとき,すべてのスレッドは停止しています。[ウィンドウ]メニューから[呼び出し一覧ウィンドウ]を選ぶと,COBOLプログラムが動くスレッドIDの一覧を表示できます。詳細については「10.3.4 呼び出し一覧ウィンドウ」を参照してください。

(3) データの操作

GUIモードでは,中断点のスレッドだけでなく,停止しているほかのCOBOLプログラムが動くスレッドのデータも表示できます。ただし,指定したデータに対する転記の処理の途中でスレッドが停止した場合は,正しく値を表示できない可能性があります。ほかのスレッドのデータへ,値の代入はできません。

(4) ファイルシミュレーション

ファイルシミュレーションは,COBOL2002言語のファイル結合子ごとに行います。スレッドごとにファイル結合子が生成されるファイルでは,スレッドごとにファイルシミュレーションを行います。

(5) 使用できない機能

次の機能は,マルチスレッド対応COBOLプログラムでは使用できません。