COBOL2002 操作ガイド


6.3.4 属性エディタウィンドウ

属性エディタウィンドウには,フィールド構成ウィンドウ上のエディットカーソルがある項目の属性が表示され,フォームエディタウィンドウやフィールド構成ウィンドウでは設定できない,詳細な属性情報が表示されます。また,属性の設定時に,COBOLのシンタックスレベルのチェックができます。

このウィンドウで属性を設定,または変更した場合,内容はフォームエディタウィンドウに反映されます。

属性エディタウィンドウと,ウィンドウの各部の名称を次に示します。

図6‒5 属性エディタウィンドウ

[図データ]

属性エディタに表示されているリストは,図のようにリスト1,リスト2に分かれています。リスト1には,フィールドの属性の種類が表示されます。リスト2には,その属性に設定されている値が表示されます。属性の設定方法については,「6.4.7 属性の設定」を参照してください。

属性エディタに表示される属性項目は,選択しているフィールドの種類によって異なります。また,COBOLの文法や,フィールド種別,データ項目種別の規則によって指定できない属性は,リスト中の項目は変更できません。

次に,属性エディタで設定できる項目について,フィールド項目ごとに説明します。

〈この項の構成〉

(1) 集団項目を選択した場合の属性情報

集団項目を選択した場合の属性項目について説明します。

グループ名

グループ名が表示され,そのままCOBOLソース生成時のデータ名として使用されます。デフォルトは「FILLER」で,キー入力で変更できます。

レベル番号

COBOLソース生成時のレベル番号が表示されます。

罫線表示

フォームエディタウィンドウ上で罫線を引くと,「指定あり」と表示されます。デフォルトは「指定なし」です。

(2) フィールド項目を選択した場合の属性情報

フィールド項目を選択した場合の属性情報について説明します。

フィールド項目を選択した場合,画面機能がWINDOW SECTIONかSCREEN SECTIONかによって,設定できる属性項目が異なります。

(a) 基本的な項目

フィールド名,項目の位置やサイズなど,基本的な項目について説明します。ここで挙げる項目は,WINDOW SECTION,およびSCREEN SECTIONで共通です。

フィールド名

フィールド名が表示され,そのままCOBOLソース生成時のデータ名として使用されます。デフォルトは「FILLER」で,変更できます。

フィールド種別

フィールド項目選択時には,フィールド種別(入力フィールド,出力フィールド,更新フィールド)が表示されます。デフォルトは「出力フィールド」で,変更できます。

データ項目種別

フィールド項目選択時には,データ項目の種別(数字,英数字,英字,日本語,数字編集,英数字編集,日本語編集,定数項目)が表示されます。デフォルトは「英数字項目」で,変更できます。

行,列

項目の位置が表示されますが,変更はできません。

サイズ

データのバイト数が表示され,変更できます。

レベル番号

COBOLソース生成時のレベル番号が表示されますが,変更はできません。

(b) 詳細な属性項目

ここでは,詳細な属性項目について説明します。詳細な属性項目は,次の六つの内容に分類できます。

  • 表示属性

  • 表示前動作

  • 入力編集

  • 入力チェック

  • COBOL属性

  • HELP属性

    これらの属性項目の中には,WINDOW SECTIONとSCREEN SECTIONで項目名や機能が異なるものがあります。各項目の項目名,および機能の説明で,( )が付いていない部分はWINDOW SECTION,( )が付いている部分はSCREEN SECTIONに関するものです。

表示属性

フィールドの視覚的な属性に関する情報です。

表6‒3 表示属性

名称

機能

COLOR

(FOREGROUND-COLOR)

フィールドの文字の色を変えて表示する。

(フィールドの前景色を指定する。)

SECRET

(SECURE)

フィールドの入出力データを表示しない。

(カーソルがこの句を指定した入力フィールド内にある間,オペレータがキーボードから入力したデータを画面上に表示しない。)

HIGH-INTENSITY

(HIGHLIGHT)

フィールドの文字を高輝度で表示する。

(フィールドを画面上に最高明度で表示する。)

REVERSE

(REVERSE-VIDEO)

フィールドの背景の色と文字の色を反転して表示する。

(デフォルトの前景色と背景色,または指定された前景色と背景色を入れ換えた状態でフィールドを表示する。)

SIGN

(SIGN)

演算記号の位置を指定する。

(演算符号の表示の位置とモードを明示的に記述する必要がある場合,それらを指定する。)

RULE IS OVER

(OVERLINE)

フィールドに上罫線を引く。

(フィールドの各文字の上側に横線を引く。)

RULE IS UNDER

(UNDERLINE)

フィールドに下罫線を引く。

(フィールドが画面上に表示されるとき,そのフィールドの各文字に下線を引く。)

RULE IS VERTICAL

フィールドに縦罫線を引く。

RULE IS SQUARE

フィールドを罫線で囲む。

LETTER(表示用)

フィールドの文字の種類を指定する。

WIDE:横2倍

LONG:縦2倍

DOUBLE:横2倍×縦2倍

(BACKGROUND-COLOR)

(フィールドの背景色を指定する。)

(LOWLIGHT)

(フィールドを画面上に最低明度で表示する。2段階の明度しか使用できない場合,LOWLIGHT句による明度と通常の明度とは同一になる。)

(GRID)

(フィールドが画面上に表示されるとき,そのフィールドの各文字の左側に縦線を引く。)

(LEFTLINE)

(フィールドが画面上に表示されるとき,そのフィールドの最左端の文字の左側に縦線を引く。)

表示前動作

フィールドを表示する前の表示動作に関する情報です。

表6‒4 表示前動作

名称

機能

USING

数字項目の表現形式を指定する。

(BLANK)

(フィールドが表示されるとき,画面の1行または画面全体をクリアする。)

(ERASE)

(行の一部またはカーソル位置以降の画面をクリアする。)

(PROMPT)

(ACCEPT文実行中にフィールドの空白の文字位置に印を付ける。)

(BELL)

(フィールドが表示開始されるとき,警告音を鳴らす。)

入力編集

フィールドの内容を編集する属性です。

表6‒5 入力編集

名称

機能

JUST

(JUST)

項目にデータを収めるときに標準的でないけた寄せを指定する。

(フィールドにデータが転記されるとき,標準的でないけた寄せが行われる。)

BLANK WHEN ZERO

(BLANK WHEN ZERO)

項目の値が0のときにそれを空白文字にする。

(データ項目の値が0のとき,空白文字を表示する。)

RESET

画面からの入力データを右に寄せて収めることを指定する。

(ZERO-FILL)

(フィールド中のユーザ入力のなかった文字位置の値が空白の場合,0で置き換える。)

入力チェック

フィールドに入力する際にチェックが入る情報です。

表6‒6 入力チェック

名称

機能

ENTER-CHECK

(REQUIRED)

入力または入出力フィールドにオペレータがデータを入力したかどうかを検査する。

(入力または更新フィールドに,少なくとも一つの文字を入力しなければならないことを指定する。)

LETTER(入力チェック用)

フィールドの文字の種類を指定する。

FREE:

日本語フィールドに全角,半角文字の混在入力および表示ができる。FREE句を指定しないと,その日本語フィールドに半角文字を入力できない。

ALPHANUMERIC:

フィールドに全角入力はできない。また,挿入,削除などは半角単位となる。

(AUTO)

(ACCEPT文の実行中に,入力または更新フィールドの最後の文字が入力されたときカーソルを自動的に次のフィールドに移動させる。)

(FULL)

(フィールドを完全に空白のままにしておくか,またはそのフィールドをデータで満たすかのどちらかでなければならないことを指定する。)

COBOL属性

COBOL固有の言語仕様に従う情報です。

表6‒7 COBOL属性

名称

機能

PICTURE

(PICTURE)

基本データ項目の性質と編集の形式を示す。

(基本フィールドの一般的な性質と編集要求を記述する。)

SOURCE

フィールドが画面に表示されるときに内容が表示されるデータ項目を指定する。

(FROM)

(SOURCE句と同様。)

(TO)

(フィールドに入力,または更新されたときに内容が格納されるデータ項目を指定する。)

VALUE(VALUE)

データ項目の初期値を定める。

HELP属性

WINDOW SECTIONのヘルプウィンドウ機能を規定する情報です。

表6‒8 HELP属性

名称

機能

HELP

この句を書いたフィールドに対して,ユーザポップアップHELP画面名称,HELPキー,HELP画面の表示位置および表示範囲を指定する。

(3) 表項目を選択した場合の属性情報

表項目を選択した場合の属性情報について説明します。

(a) 基本的な項目

表名,表項目の繰り返し回数,罫線の表示など,基本的な項目について説明します。

表名

表名が表示され,そのままCOBOLソース生成時のデータ名として使用されます。この表名は変更できます。

(表)行,(表)

表の位置が表示されますが,変更はできません。

繰り返し回数

表項目の繰り返し回数が表示されます。繰り返し回数は「REPEAT LINE」の繰り返しの数です。また,この繰り返し回数は変更できます。

行間

行間が表示されますが,変更はできません。

(表)レベル番号

COBOLソース生成時のレベル番号が表示されますが,変更はできません。

罫線表示

表の罫線の有無が表示されますが,変更はできません。

要素名

表要素名が表示され,そのままCOBOLソース生成時のデータ名として使用されます。デフォルトは「FILLER」で,変更できます。

次の属性については,フィールド項目を選択した場合の属性情報と同じです。詳細は,「(2) フィールド項目を選択した場合の属性情報」の「(a) 基本的な項目」を参照してください。

なお,これらの属性は,現在選択状態にある表要素に対して表示されます。

フィールド種別

データ項目種別

(項目)行,(項目)

サイズ

(項目)レベル番号

(b) 詳細な属性項目

詳細な属性項目については,WINDOW SECTIONのフィールド項目を選択した場合と同じです。詳細は,「(2) フィールド項目を選択した場合の属性情報」の「(b) 詳細な属性項目」を参照してください。