6.3.4 属性エディタウィンドウ
属性エディタウィンドウには,フィールド構成ウィンドウ上のエディットカーソルがある項目の属性が表示され,フォームエディタウィンドウやフィールド構成ウィンドウでは設定できない,詳細な属性情報が表示されます。また,属性の設定時に,COBOLのシンタックスレベルのチェックができます。
このウィンドウで属性を設定,または変更した場合,内容はフォームエディタウィンドウに反映されます。
属性エディタウィンドウと,ウィンドウの各部の名称を次に示します。
属性エディタに表示されているリストは,図のようにリスト1,リスト2に分かれています。リスト1には,フィールドの属性の種類が表示されます。リスト2には,その属性に設定されている値が表示されます。属性の設定方法については,「6.4.7 属性の設定」を参照してください。
属性エディタに表示される属性項目は,選択しているフィールドの種類によって異なります。また,COBOLの文法や,フィールド種別,データ項目種別の規則によって指定できない属性は,リスト中の項目は変更できません。
次に,属性エディタで設定できる項目について,フィールド項目ごとに説明します。
(1) 集団項目を選択した場合の属性情報
集団項目を選択した場合の属性項目について説明します。
(2) フィールド項目を選択した場合の属性情報
フィールド項目を選択した場合の属性情報について説明します。
フィールド項目を選択した場合,画面機能がWINDOW SECTIONかSCREEN SECTIONかによって,設定できる属性項目が異なります。
(a) 基本的な項目
フィールド名,項目の位置やサイズなど,基本的な項目について説明します。ここで挙げる項目は,WINDOW SECTION,およびSCREEN SECTIONで共通です。
- フィールド名
-
フィールド名が表示され,そのままCOBOLソース生成時のデータ名として使用されます。デフォルトは「FILLER」で,変更できます。
- フィールド種別
-
フィールド項目選択時には,フィールド種別(入力フィールド,出力フィールド,更新フィールド)が表示されます。デフォルトは「出力フィールド」で,変更できます。
- データ項目種別
-
フィールド項目選択時には,データ項目の種別(数字,英数字,英字,日本語,数字編集,英数字編集,日本語編集,定数項目)が表示されます。デフォルトは「英数字項目」で,変更できます。
- 行,列
-
項目の位置が表示されますが,変更はできません。
- サイズ
-
データのバイト数が表示され,変更できます。
- レベル番号
-
COBOLソース生成時のレベル番号が表示されますが,変更はできません。
(b) 詳細な属性項目
ここでは,詳細な属性項目について説明します。詳細な属性項目は,次の六つの内容に分類できます。
-
表示属性
-
表示前動作
-
入力編集
-
入力チェック
-
COBOL属性
-
HELP属性
これらの属性項目の中には,WINDOW SECTIONとSCREEN SECTIONで項目名や機能が異なるものがあります。各項目の項目名,および機能の説明で,( )が付いていない部分はWINDOW SECTION,( )が付いている部分はSCREEN SECTIONに関するものです。
- 表示属性
-
フィールドの視覚的な属性に関する情報です。
表6‒3 表示属性 名称
機能
フィールドの文字の色を変えて表示する。
(フィールドの前景色を指定する。)
フィールドの入出力データを表示しない。
(カーソルがこの句を指定した入力フィールド内にある間,オペレータがキーボードから入力したデータを画面上に表示しない。)
フィールドの文字を高輝度で表示する。
(フィールドを画面上に最高明度で表示する。)
フィールドの背景の色と文字の色を反転して表示する。
(デフォルトの前景色と背景色,または指定された前景色と背景色を入れ換えた状態でフィールドを表示する。)
(SIGN)
演算記号の位置を指定する。
(演算符号の表示の位置とモードを明示的に記述する必要がある場合,それらを指定する。)
フィールドに上罫線を引く。
(フィールドの各文字の上側に横線を引く。)
フィールドに下罫線を引く。
(フィールドが画面上に表示されるとき,そのフィールドの各文字に下線を引く。)
フィールドに縦罫線を引く。
フィールドを罫線で囲む。
フィールドの文字の種類を指定する。
WIDE:横2倍
LONG:縦2倍
DOUBLE:横2倍×縦2倍
(フィールドの背景色を指定する。)
(フィールドを画面上に最低明度で表示する。2段階の明度しか使用できない場合,LOWLIGHT句による明度と通常の明度とは同一になる。)
(フィールドが画面上に表示されるとき,そのフィールドの各文字の左側に縦線を引く。)
(フィールドが画面上に表示されるとき,そのフィールドの最左端の文字の左側に縦線を引く。)
- 表示前動作
-
フィールドを表示する前の表示動作に関する情報です。
表6‒4 表示前動作 名称
機能
数字項目の表現形式を指定する。
(フィールドが表示されるとき,画面の1行または画面全体をクリアする。)
(行の一部またはカーソル位置以降の画面をクリアする。)
(ACCEPT文実行中にフィールドの空白の文字位置に印を付ける。)
(フィールドが表示開始されるとき,警告音を鳴らす。)
- 入力編集
-
フィールドの内容を編集する属性です。
表6‒5 入力編集 名称
機能
(JUST)
項目にデータを収めるときに標準的でないけた寄せを指定する。
(フィールドにデータが転記されるとき,標準的でないけた寄せが行われる。)
(BLANK WHEN ZERO)
項目の値が0のときにそれを空白文字にする。
(データ項目の値が0のとき,空白文字を表示する。)
画面からの入力データを右に寄せて収めることを指定する。
(フィールド中のユーザ入力のなかった文字位置の値が空白の場合,0で置き換える。)
- 入力チェック
-
フィールドに入力する際にチェックが入る情報です。
表6‒6 入力チェック 名称
機能
入力または入出力フィールドにオペレータがデータを入力したかどうかを検査する。
(入力または更新フィールドに,少なくとも一つの文字を入力しなければならないことを指定する。)
フィールドの文字の種類を指定する。
- FREE:
-
日本語フィールドに全角,半角文字の混在入力および表示ができる。FREE句を指定しないと,その日本語フィールドに半角文字を入力できない。
- ALPHANUMERIC:
-
フィールドに全角入力はできない。また,挿入,削除などは半角単位となる。
(ACCEPT文の実行中に,入力または更新フィールドの最後の文字が入力されたときカーソルを自動的に次のフィールドに移動させる。)
(フィールドを完全に空白のままにしておくか,またはそのフィールドをデータで満たすかのどちらかでなければならないことを指定する。)
- COBOL属性
-
COBOL固有の言語仕様に従う情報です。
表6‒7 COBOL属性 名称
機能
(PICTURE)
基本データ項目の性質と編集の形式を示す。
(基本フィールドの一般的な性質と編集要求を記述する。)
フィールドが画面に表示されるときに内容が表示されるデータ項目を指定する。
(SOURCE句と同様。)
(フィールドに入力,または更新されたときに内容が格納されるデータ項目を指定する。)
データ項目の初期値を定める。
- HELP属性
-
WINDOW SECTIONのヘルプウィンドウ機能を規定する情報です。
表6‒8 HELP属性 名称
機能
この句を書いたフィールドに対して,ユーザポップアップHELP画面名称,HELPキー,HELP画面の表示位置および表示範囲を指定する。
(3) 表項目を選択した場合の属性情報
表項目を選択した場合の属性情報について説明します。
(a) 基本的な項目
表名,表項目の繰り返し回数,罫線の表示など,基本的な項目について説明します。
- 表名
-
表名が表示され,そのままCOBOLソース生成時のデータ名として使用されます。この表名は変更できます。
- (表)行,(表)列
-
表の位置が表示されますが,変更はできません。
- 繰り返し回数
-
表項目の繰り返し回数が表示されます。繰り返し回数は「REPEAT LINE」の繰り返しの数です。また,この繰り返し回数は変更できます。
- 行間
-
行間が表示されますが,変更はできません。
- (表)レベル番号
-
COBOLソース生成時のレベル番号が表示されますが,変更はできません。
- 罫線表示
-
表の罫線の有無が表示されますが,変更はできません。
- 要素名
-
表要素名が表示され,そのままCOBOLソース生成時のデータ名として使用されます。デフォルトは「FILLER」で,変更できます。
次の属性については,フィールド項目を選択した場合の属性情報と同じです。詳細は,「(2) フィールド項目を選択した場合の属性情報」の「(a) 基本的な項目」を参照してください。
なお,これらの属性は,現在選択状態にある表要素に対して表示されます。
(項目)レベル番号
(b) 詳細な属性項目
詳細な属性項目については,WINDOW SECTIONのフィールド項目を選択した場合と同じです。詳細は,「(2) フィールド項目を選択した場合の属性情報」の「(b) 詳細な属性項目」を参照してください。