4.10.7 予約語の設定
[予約語]タブを選んで表示されるページを次に示します。ここでは,色分け表示やキーワード補完の対象となるCOBOLの予約語,COBOLサービスルーチン,およびユーザキーワードの種類を設定します。
(1) 予約語タブの説明
- COBOLの予約語
-
システムごとのCOBOL予約語を使用するかどうかを指定します。この項目をチェックした場合,予約語の色分け表示やキーワード補完ができます。チェックしない場合,予約語は登録されないため利用者定義語として表示されます。チェックを外すことでCOBOLエディタの起動時間を短縮したり,メモリ消費量を減らしたりできるため,COBOL予約語を使用しないシステムはチェックしないことを推奨します。
-
COBOL2002
COBOL2002の予約語を有効にします。
-
VOS3 COBOL85
メインフレーム(VOS3) COBOL85の予約語を有効にします。
-
COBOL85
COBOL85の予約語を有効にします。
デフォルトでは,「COBOL2002」が選択されています。
-
- デフォルト システム属性
-
ソースウィンドウを開いた場合に選択されるシステム属性のデフォルト値を指定します。開発マネージャから開かれたファイルのときは,開発マネージャの指定が有効となります。指定できる値はCOBOLの予約語のシステム属性値です。これによって,COBOLソースファイルをVOS3などのCOBOL85言語で記述したファイルとして開くことができます。このオプションはアクティブなウィンドウに対して有効にはなりません。アクティブなウィンドウに対してシステム属性を指定したい場合は,ファイルプロパティダイアログボックスで設定します。
- COBOL2002 サービスルーチンファイル
-
COBOLエディタでキーワードとして有効にするサービスルーチンを,COBOLサービスルーチンファイルの形式で登録します。
COBOLサービスルーチンファイルは,対象となるCOBOLの予約語ごとに設定します。対象となるCOBOLの予約語は,「COBOL予約語」で選択してください。
なお,COBOLエディタでは,表4-14に示すCOBOLサービスルーチンファイルを提供しています。ただし,システム属性がCOBOL85の場合のCOBOLサービスルーチンファイルは提供していません。
表4‒14 COBOLサービスルーチンファイル システム属性
ファイル名
登録内容
COBOL2002
COBOL2002サービスルーチン Windows用.svw
COBOL2002のサービスルーチン名
VOS3 COBOL85
COBOL85サービスルーチン VOS3用.svw
メインフレーム(VOS3)COBOL85のサービスルーチン名
また,上記のファイル以外に,ユーザ独自のCOBOLサービスルーチンファイルを作成してCOBOLエディタに登録できます。作成方法の詳細は,「(3) COBOLサービスルーチンファイル,ユーザキーワードファイルの作成」を参照してください。
- COBOL2002 ユーザキーワードファイル
-
COBOLエディタで,予約語,サービスルーチン名以外でキーワードとする語句を,ユーザキーワードファイルの形式で登録します。
ユーザキーワードファイルは,対象となるCOBOLの予約語ごとに設定します。対象となるCOBOLの予約語は,「COBOL予約語」で選択してください。
ユーザキーワードファイルは,ユーザが独自に作成して登録します。作成方法の詳細は,「(3) COBOLサービスルーチンファイル,ユーザキーワードファイルの作成」を参照してください。
COBOLエディタでは,ユーザキーワードファイルのサンプルとして次のファイルを提供しています。
ファイル名
登録内容
ユーザキーワード.usw
ユーザキーワードのサンプル
(「DATA01」「データ名01」の2語をユーザキーワードとして登録する)
サンプルを参考にして,ユーザキーワードファイルを作成してください。
- サービスルーチンやキーワードファイルの入力エラーを表示しない
-
COBOLサービスルーチンファイル,またはユーザキーワードファイルの入力時に発生したエラーを無視したいときに指定します。
この項目を指定しなかった場合は,COBOLサービスルーチンファイル,またはユーザキーワードファイルの入力時にエラーが発生すると,予約語ファイルエラー結果ダイアログボックスにエラー内容が表示されます。
- テンプレートフォルダ
-
COBOLサービスルーチンファイル,ユーザキーワードファイルおよびユーザ独自のプログラムテンプレートファイルの格納場所を表示します。
- デフォルトの格納場所
COBOL2002インストールフォルダ\template
ユーザは右側の[...]ボタンを押して,この格納場所を変更できます。
ユーザがこの格納場所を変更するとき,変更前の格納場所にあるすべてのCOBOLサービスルーチンファイル,ユーザキーワードファイルおよびユーザ独自のプログラムテンプレートファイルで選択しているファイルを,変更後の格納場所に移動またはコピーしてください。
(2) COBOLサービスルーチンファイル,ユーザキーワードファイルの登録
ここでは,COBOLサービスルーチンファイル,およびユーザキーワードファイルを登録する方法について説明します。
(a) ファイルを登録する
-
「COBOL予約語」から,ファイルを登録したいシステムを選ぶ。
ファイル一覧の見出しが選んだシステム名に変更されます。
例えば,「COBOLの予約語」から「COBOL2002」を選んだ場合は,「COBOL2002 サービスルーチンファイル」,「COBOL2002 ユーザキーワードファイル」に変更されます。
-
「COBOL2002 サービスルーチンファイル」または「COBOL2002 ユーザキーワードファイル」の欄の[追加]ボタンから,ファイルを選択する。
ファイルが一覧に登録されます。
なお,COBOLサービスルーチンファイル,ユーザキーワードファイルは,システムごとにそれぞれ10ファイルずつ登録できます。
(b) ファイルを登録から除外する
-
除外するCOBOLサービスルーチンファイル,またはユーザキーワードファイルを一覧から選んで[削除]ボタンを選ぶ。
ファイルが一覧から除外されます。
(c) ファイルを一時的に無効にする
-
無効にするCOBOLサービスルーチンファイル,またはユーザキーワードファイルを一覧から選び,チェックボックスをオフにする。
ファイルに登録された語句が,一時的にキーワードとして無効になります。再度有効にする場合は,チェックボックスをオンにしてください。
(3) COBOLサービスルーチンファイル,ユーザキーワードファイルの作成
COBOLエディタでは,ユーザ独自のCOBOLサービスルーチンファイルやユーザキーワードファイルを作成できます。次に,COBOLサービスルーチンファイル,ユーザキーワードファイルに記述する内容を説明します。
(a) ファイルの形式
- COBOLサービスルーチンファイルの形式
-
COBOLサービスルーチンファイルは,次の形式で作成してください。
-
コメント
*で始まる行は,コメントを表します。
-
サービスルーチン名
「S 」(Sのあとに半角空白文字)で始まる行は,サービスルーチン名を表します。S に続く文字列が,サービスルーチンとして登録されます。
-
ファイルの終わり
COBOLサービスルーチンファイルの終わりを表します。
-
- ユーザキーワードファイルの形式
-
ユーザキーワードファイルは,次の形式で作成してください。
-
コメント
*で始まる行は,コメントを表します。
-
ユーザキーワード名
「U 」(Uのあとに半角空白文字)で始まる行は,ユーザキーワード名を表します。U に続く文字列が,ユーザキーワードとして登録されます。
-
ファイルの終わり
ユーザキーワードファイルの終わりを表します。
-
(b) ファイルの作成規則
-
サービスルーチン名,およびユーザキーワード名は,60バイト以内で指定してください。
-
サービスルーチン名,およびユーザキーワード名には,次の文字列を使用しないでください。
( ) = + * / . , : ; " ' [ ] { } < > 空白文字 タブ文字 数字
-
予約語,サービスルーチン名,ユーザキーワード名で,語の重複があってはなりません。