COBOL2002 操作ガイド


4.10.8 COBOLソースの設定

[COBOLソース]タブを選んで表示されるページを次に示します。ここでは,COBOLソースの正書法に従ったマーカの表示,一連番号領域や見出し領域を編集する場合の初期値などの設定,注記行を利用し特別なキーを設定するすることで異なる背景色を設定します。

[図データ]

〈この項の構成〉

(1) COBOLソースタブの説明

(a)ウィンドウの設定

COBOLソースの正書法に従ったマーカやルーラーのB領域識別子の表示を設定します。

固定形式正書法のマーカ

COBOLソース(固定形式正書法)のソースウィンドウの7,8,および73カラムの前にマーカを表示したいとき指定します。チェックボックスをオンにして[OK]ボタンを選ぶと,マーカを表示します。

自由形式正書法のマーカ

COBOLソース(自由形式正書法)のソースウィンドウの256カラムの前にマーカを表示したいときに指定します。チェックボックスをオンにして[OK]ボタンを選ぶと,マーカを表示します。

ルーラーのB領域識別子

COBOL85のCOBOLソース(固定形式正書法)のB領域を示すため,ルーラーの12カラムに'B'を表示したいとき指定します。チェックボックスをオンにして[OK]ボタンを選ぶと,ルーラーに’B’を表示します。

B領域とは,COBOL85で使用する固定形式正書法のコーディング用紙の形式の12カラムから72カラムの領域のことです。COBOL85コーディング用紙の形式の領域は次のとおりです。

なお,数字はカラムを示します。

[図データ]

(b)一連番号の設定

一連番号の設定では,一連番号を付け直す場合の初期値,増分値を設定します。またはCOBOLソース(固定形式正書法)の保存時に,一連番号を付け直すかどうかを指定できます。一連番号を付け直すときは,[ツール]メニューの[一連番号の設定]の[すべての一連番号を付け直す],[不当な一連番号を付け直す]のどちらかを選択します。

行数が多く一連番号の付け直しに時間を要する場合は,メッセージボックスに「一連番号を付け直し中・・・」が表示されます。

初期値

初期値に指定できる値は0〜999,999の最大6けたの数値です。数字以外の文字を入力した場合はエラーメッセージを出力します。

増分値

増分値に指定できる値は1〜100,000の最大6けたの数値です。数字以外,または範囲外の数値を入力した場合はエラーメッセージを出力します。

保存時にオプションを適用する

保存時にCOBOLソース(固定形式正書法)の一連番号領域について一連番号を付け直したいとき,または空白に置換したいときに指定します。このオプションがチェックありの場合,「保存時に不当な一連番号を知らせる」オプションは無効となります。

表4‒15 保存時に適用するオプション

保存時に適用するオプション

保存時の動作

すべての一連番号を付け直す

すべての一連番号を生成し直す

不当な一連番号を付け直す

数字でない,または昇順でない一連番号だけを生成し直す

一連番号領域を空白に置換

一連番号領域を半角空白文字に置換する

注意事項
  • カスタマイズダイアログボックスの「色」ページの「注記行の設定」で,「指定文字が1カラムにある行を注記行とする」を有効にして,指定文字が1カラムにある行を注記行とみなし,一連番号の生成や空白に置換の対象としません。

  • プログラム中で,翻訳指令によって自由形式正書法を指定している場合(">>SOURCE FORMAT IS FREE"の記述がある場合),[ツール]メニューの[一連番号の設定]は選択できません。

保存時に不当な一連番号を知らせる

COBOLソース(固定形式正書法)の保存時に不当な一連番号があればメッセージを出力し,保存を中止します。

(c)見出し領域の設定

見出し領域の設定では,見出し領域を編集する文字列を設定します。[ツール]メニューの[見出し領域の置換]を選ぶと,カーソルが位置する行,または選択した行の見出し領域に見出し領域の設定で指定した現在の日付,または指定した文字列を追加または置換できます。

見出し領域とは,COBOL85で使用する固定形式正書法のコーディング用紙の形式の73カラムから80カラムの領域のことです。COBOL85コーディング用紙の形式の領域は次のとおりです。

なお,数字はカラムを示します。

[図データ]

現在の日付に置換

現在の日付を文字列として見出し領域に設定します。現在の日付は”yyyymmdd”(yyyyは西暦の年,mmは月,ddは日)の8けたの形式で設定します。

指定された文字列と置換

見出し領域に追加,または置換する文字列を設定します。見出し領域の文字列は最大8バイトです。指定文字列が8バイトに満たない場合は,8バイトになるように1バイト空白文字を補います。

(d)行指定の背景色分け表示の設定

行指定の背景色分け表示を使用する

行指定の背景色分け表示機能を使用したいとき指定します。

開始キー,終了キー

COBOLソース中で,色分け表示したい区間を表すコメント文字を,30バイト以内の文字列で指定します。

コメント(注記)行を表す星印(*),斜線(/),または注記指示子(*>)に続けて開始キー,および終了キーを記述すると,開始キーの行と終了キーの行で囲まれた部分の背景色が,指定した色で表示されます。

開始キーを「@@START-KEY」,終了キーを「@@END-KEY」に設定した場合のCOBOLエディタのソースウィンドウの表示の例を次に示します。

[図データ]

(行指定の背景色分け表示の規則)
  • 開始キーと終了キーに空白文字は使用できません。

  • 開始キーと終了キーに同じ文字列は使用できません。

  • 開始キーと終了キーに,それぞれの先頭からの文字が一致した文字列は登録できません。

    例えば,「KEY」と「KEY1」という文字列では,「KEY」の部分が重複するので,この組み合わせを開始キーと終了キーには指定できません。

  • 開始キーと終了キーも指定した1バイトの英文字は,大文字/小文字が等価に扱われます。ただし,2バイトの英文字は大文字/小文字が区別されます。

    例えば,開始キーに1バイト文字の「START」を指定した場合,「Start」も開始キーとみなされます。

  • 固定形式正書法の場合,コメント行の標識領域の星印(*)または斜線(/)に続けて開始キー,または終了キーを記述しなければなりません。また,自由形式正書法の場合,行の最初の文字位置から星印(*)または斜線(/)に続けて開始キー,または終了キーを記述しなければなりません。

  • 開始キー,または終了キーに続く同一行の文字列は,通常のコメント文字として扱われます。

  • 開始キーだけがあり,終了キーがない場合は,開始キーから最終行までの背景色が色分け表示されます。

  • 終了キーだけがあり,開始キーがない場合は,終了キーは無視され,色分け表示されません。

    背景が色分け表示された範囲内では,予約語や動詞などに指定した背景色は無視されます。