COBOL2002 ユーザーズガイド


28.5 Unicodeに対応する機能

Unicodeに対応する機能を,次に示します。

表28‒6 Unicodeに対応する機能(規格)

機能名

Unicode対応状況

備考

用途DISPLAY

用途NATIONAL

ASCII範囲内※1

ASCII範囲外※1

基本機能

定数に多バイト文字を指定できない句または文がある。詳細については,「28.5.1 基本機能」,または「28.7 Unicode機能での制限事項」を参照のこと。

順編成ファイル

※2

※2

相対編成ファイル

※2

※2

ISAMによる索引編成ファイル

※2

※2

キーとして用途がNATIONALの項目を指定した場合,意図しない行に位置づけられることがある。

整列併合

※2

※2

キーとして用途がNATIONALの項目を指定した場合,整列併合の結果が意図しない結果となることがある。

プログラム間連絡

※3※4

※3※4

組み込み関数

オブジェクト指向

※3※4

※3※4

共通例外処理

次に示す組み込み関数の戻り値はシフトJISとする。

  • EXCEPTION-FILE関数

  • EXCEPTION-LOCATION関数

  • EXCEPTION-STATUS関数

  • EXCEPTION-STATEMENT関数

再帰呼び出し

利用者定義関数

局所場所節(LOCAL-STORAGE SECTION)

原始文操作

自由形式正書法

TYPEDEF句とSAME AS句

条件翻訳

Unicode機能の影響は受けない。

翻訳指令行の定数および-Defineオプションで受け取る値はシフトJISである。

区分化

(凡例)

○:制限なく使用できる

△:制限付きで使用できる

注※1

USAGE DISPLAY項目のASCII範囲内は1バイト文字,ASCII範囲外は2バイト以上の文字を指します。

注※2

ファイル名の定数指定で多バイト文字を指定した場合,コンパイルエラーとなります。

注※3

プログラム名などの外部シンボルとなる名称に多バイト文字を含む場合,コンパイルエラーとなります。詳細は,「28.7.1 コンパイル時の制限事項」を参照してください。

注※4

CALL文の定数(プログラム名)またはINVOKE文の定数(メソッド名)に多バイト文字を指定した場合,コンパイルエラーとなります。

表28‒7 Unicodeに対応する機能(X/Open)

機能名

Unicode対応状況

備考

用途DISPLAY

用途NATIONAL

ASCII範囲内※1

ASCII範囲外※1

テキスト編成ファイル

※2

※2

ファイル共用(ファイルシェア)

コマンド行および環境変数へのアクセス

コマンド行

シフトJISとして取得する。

環境変数の取得

環境変数の設定

×

×

多バイト文字を指定した場合,動作は保証しない。

画面節(SCREEN SECTION)による画面操作

×

×

定数に多バイト文字を指定できない句または文がある。詳細については,「28.5.2 入出力機能」の「(6) 画面入出力機能」,または「28.7 Unicode機能での制限事項」を参照のこと。

C言語インタフェース

※3

※3

(凡例)

○:制限なく使用できる

△:制限付きで使用できる

×:未対応

注※1

USAGE DISPLAY項目のASCII範囲内は1バイト文字,ASCII範囲外は2バイト以上の文字を指します。

注※2

ファイル名の定数指定で多バイト文字を指定した場合,コンパイルエラーとなります。

注※3

プログラム名などの外部シンボルとなる名称に多バイト文字を含む場合,コンパイルエラーとなります。詳細は,「28.7.1 コンパイル時の制限事項」を参照してください。

表28‒8 Unicodeに対応する機能(拡張機能)

機能名

Unicode対応状況

備考

用途DISPLAY

用途NATIONAL

ASCII範囲内※1

ASCII範囲外※1

日本語

ブール演算

アドレス操作

1バイト2進およびCOMP-X項目

浮動小数点項目

報告書作成機能

×

×

ISAMによる索引編成ファイル機能の拡張(合成キー,逆順読み)

キーとして用途がNATIONALの項目を指定した場合,意図しない行に位置づけられることがある。

HiRDBによる索引編成ファイル

※2

※2

キーとして用途がNATIONALの項目を指定した場合,意図しない行に位置づけられることがある。

Btrieveによる索引編成ファイル※3

※2

※2

キーとして用途がNATIONALの項目を指定した場合,意図しない行に位置づけられることがある。

CSV編成ファイル

※2

※2

画面節(WINDOW SECTION)による画面操作

×

×

定数に多バイト文字を指定できない句または文がある。詳細については,「28.5.2 入出力機能」の「(6) 画面入出力機能」,または「28.7 Unicode機能での制限事項」を参照のこと。

通信節による画面操作

×

×

COPY文の接頭辞/接尾辞

プリンタへのアクセス

XMAP3による印刷※3

×

×

GDIモード印刷

×

×

ESC/Pモード印刷

×

×

ファイルのディスク書き込み保証

イベントログファイル出力機能

×

×

実行時エラーメッセージはシフトJISで出力されるが,埋め字として含まれるUnicode文字は変換されない。

データコミュニケーション機能

※4

※4

データベース操作機能(ODBCインタフェース)※6

×

×

XDMによるデータベースシミュレーション機能

構造型データベース(XDM/SD)

リレーショナルデータベース(XDM/RD)

OLE2オートメーションインタフェース機能

OLE2オートメーションクライアント機能

×

マルチスレッド環境での実行

サービスルーチン

基本機能サービスルーチン

引数を画面に出力するサービスルーチンには対応しない。

COBOL入出力ルーチン

バイトストリーム入出力

×

ファイル名に多バイト文字を指定した場合,動作は保証しない。

MSMQアクセス機能

×

数字項目のけた拡張機能※5

動的長基本項目機能

定数長拡張機能

Javaプログラム呼び出し機能※7

(凡例)

○:制限なく使用できる

△:制限付きで使用できる

×:未対応

注※1

USAGE DISPLAY項目のASCII範囲内は1バイト文字,ASCII範囲外は2バイト以上の文字を指します。

注※2

ファイル名の定数指定で多バイト文字を指定した場合,コンパイルエラーとなります。

注※3

Windows(x64) COBOL2002は未対応です。

注※4

UCS-2の範囲を使用できます。

注※5

Windows(x86) COBOL2002は未対応です。

注※6

Unicodeに対応するODBCのSQLデータ型は使用できません。

注※7

一部制限の詳細は,マニュアル「COBOL2002 Javaプログラム呼び出し機能ガイド」を参照してください。

表28‒9 Unicodeに対応する機能(連携機能)

機能名

Unicode対応状況

備考

用途DISPLAY

用途NATIONAL

ASCII範囲内※1

ASCII範囲外※1

XML連携機能

※2

※2

Cosminexus連携機能

(凡例)

○:制限なく使用できる

注※1

USAGE DISPLAY項目のASCII範囲内は1バイト文字,ASCII範囲外は2バイト以上の文字を指します。

注※2

UCS-2の範囲を使用できます。

表28‒10 Unicodeに対応する機能(テストデバッガ)

機能名

Unicode対応状況

備考

用途DISPLAY

用途NATIONAL

ASCII範囲内

ASCII範囲外

実行時デバッグ機能

異常終了時要約リスト,データ領域ダンプリストはシフトJISで出力されるが,リスト中に含まれるUnicode文字は変換されない。

テストデバッグ機能

GUIモード

バッチモード

カバレージ機能

GUIモード

バッチモード

(凡例)

○:制限なく使用できる

△:制限付きで使用できる

注※

USAGE DISPLAY項目のASCII範囲内は1バイト文字,ASCII範囲外は2バイト以上の文字を指します。

〈この節の構成〉