13.11 dcmpkput.exe(パッケージのバックアップからの復元)
パッケージをバックアップから復元するdcmpkputコマンドについて説明します。なお、このコマンドでは、パラメタファイルを使用しません。
機能
バックアップファイルからパッケージを復元し、指定したキャビネットに保管します。
形式
dcmpkput.exe [/C キャビネット識別ID] /i 入力先ディレクトリ
[/of 入力ファイル名] [/f] [/LC {ON|OFF}]引数
-
/C
バックアップから復元したパッケージを保管するキャビネットの識別IDを指定します。指定したキャビネットが存在しない場合は、自動的に作成されます。キャビネット識別IDを指定しない場合は、元のキャビネットに保管されます。
-
/i
dcmpkgetコマンドで指定した出力先ディレクトリのフルパスを指定します。入力先ディレクトリにネットワークドライブは指定できません。
-
/of
dcmpkgetコマンドで作成したバックアップファイル名を指定します。/ofにはワイルドカード(*)が使用できます。省略すると「dcmpkget」で始まるすべてのバックアップファイルを対象にします。
/iで指定したディレクトリに、複数のバックアップファイルが存在している場合、次のような指定方法で、ディレクトリ下のすべてのバックアップファイルを指定することもできます。
dcmpkput.exe /i C:\temp\pkg /of *
-
/f
指定したキャビネットに同じパッケージがあった場合に上書きします。この引数を指定しない場合は、上書きしないで、リターンコード5を返します。
-
/LC
タスクスケジューラやJP1/AJSを使用してコマンドをバックグラウンドサービスとして実行している場合にWindowsをログオフしても、コマンド処理を継続するかどうかを「ON」または「OFF」で指定します。
-
ON
Windowsをログオフしても、コマンド処理を継続します。
-
OFF
Windowsをログオフすると、コマンド処理を強制終了します。
この引数は、次に示すOSでコマンドをサービスから実行した場合に、有効となります。
-
Windows Server 2003
コマンドプロンプトからコマンドを実行する場合は、フォアグラウンドプログラムとして実行されるため、「/LC ON」を指定しないでください。
Windowsをログオフしてもコマンド処理を継続するかどうかは、レジストリでも設定できます。
なお、/LCでの指定と、レジストリでの設定の組み合わせで、動作が異なります。詳細については、「13.20 レジストリ設定とログオフオプションによるログオフ時のコマンドの動作」を参照してください。
-
リターンコード
dcmpkputコマンド実行時のリターンコードを次の表に示します。
|
コード |
意味 |
対処 |
|---|---|---|
|
0 |
パッケージの復元が成功した。 |
なし。 |
|
1 |
dcmpkgetコマンドの結果出力ファイルをオープンできない、またはファイル形式に誤りがある。 |
結果出力ファイルのパス、またはファイル形式を確認してください。 |
|
2 |
コマンドの引数に不正な値が指定されている。 |
コマンドの引数の設定値を確認してください。 |
|
3 |
データベースの接続に失敗した。 |
配布管理システムのセットアップで、データベースの設定を確認してください。 |
|
4 |
指定したバックアップファイルが存在しない。 |
バックアップファイルのパスを確認してください。 |
|
5 |
|
|
|
12 |
そのほかのエラーが発生した。 |
イベントログを参照してください。 |
注意事項
-
複数のパッケージを指定してこのコマンドを実行したとき、途中でパッケージの復元に失敗すると、dcmpkputコマンドはパッケージの復元処理を中止します。その際、障害発生時のリターンコードを返します。
実行例
dcmpkgetコマンドで取得したバックアップファイルからパッケージを復元する例を次に示します。
C:\Dmbat\backupに取得したすべてのバックアップファイルを、キャビネット識別ID「01」のキャビネットに復元する場合は、次のように指定します。
dcmpkput.exe /C 01 /i C:\Dmbat\backup /of *