2.17 セットアップ時の注意事項
SNMPエージェントをセットアップする場合のOS共通の注意事項について説明します。OS固有の注意事項については,次項以降を参照してください。
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SNMPエージェントは自ホスト名に対するIPアドレスを自ホストのIPアドレスとしますので自ホスト名の設定が必要です。
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/etc/SnmpAgent.d/snmpd.confのtrap-dest:に定義されているホスト名はIPアドレスに変換できます。
なお,DNSに対応した設定は特に必要ありません。
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ファイアウォールを介してシステム間の通信をする場合の注意事項
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マネージャーシステムとSNMPエージェントの間にファイアウォールがある環境では,SNMPプロトコルを通過させるように設定してください。SNMPエージェントは,通常161/udpポートでSNMPリクエストを受信し,マネージャーホストの162/udpポートに対してSNMPトラップを送信します。
ファイアウォールに追加する設定については,「付録B.2 ファイアウォールの通過方向」を参照してください。
SNMPエージェントのSNMPリクエストを受信するポートを変更した場合は,ファイアウォールの設定も変更してください。SNMPエージェントが自ホストで使用しているポートについては,「付録B.1 SNMPエージェントで使用するポート番号」を参照してください。
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SNMPエージェントがSNMPトラップを送るマネージャーホストのポートは,162/udpです。SNMPエージェントを07-50以前のバージョンから上書きインストールするときのSNMP受信ポートの注意事項については,「2.4 インストール時の注意事項」を参照してください。
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サーバ側監視プログラムがNATを挟んだネットワークに存在するときは,JP1/Cm2/Internet Gateway Serverを使用してください。
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自ホストのホスト名変更時の注意事項
SNMPエージェントのインストール後にホスト名を変更した場合で,sysNameの値を変更したホスト名にしたいときは,「3.7.3 ホスト名を変更した場合の注意事項」を参照してください。
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マネージャーシステムのIPアドレスまたはホスト名変更時の注意事項
構成定義ファイル(/etc/SnmpAgent.d/snmpd.conf)のtrap-dest:に定義されているIPアドレスまたはホスト名を見直してください。
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/etc/hostsファイルに関する注意事項
HP-UX (IPF)以外のOSでnaaagtプロセスを使用する場合は,/etc/hostsファイルに,次の例に示すようにlocalhostに対するIPアドレスを設定してください。
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127.0.0.1 localhost
naaagtプロセスは起動時に自ホストのネイティブエージェントと通信するためのIPアドレスをOSの関数を使用して「localhost」をキーに検索します。そこで,IPアドレスの検索に失敗するとネイティブエージェントと通信できないため,naaagtプロセスは終了します。
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ファイルシステムに関する注意事項
ファイルシステム情報としては次に示すMIBがあります。
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fileSystemグループ(general 2)
詳細については,「4.2.2 HP企業固有MIBオブジェクトの内容」の「4.2.2(2) fileSystemグループ」を参照してください。
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fileSystem64グループ(hiux 21)
詳細については,「4.3.2 日立企業固有MIBオブジェクトの内容」の「4.3.2(20) fileSystem64グループ」を参照してください。
これらのMIBで,ある特定のファイルシステム情報を応答しないようにする設定ができます。詳細については,「4.3.3 日立企業固有MIBオブジェクトの実装状況」の「4.3.3(20) fileSystem64グループ」を参照してください。
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