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JP1 Version 10 JP1/Data Highway - Server 構築・運用ガイド


3.5.2 リソース監視の検討

JP1/DH - Serverの稼働に際して,サーバリソースが不足していないかをチェックするには,リソース監視ツール等を用いて以下のリソース状況の監視を実施することを検討してください。

なお,システムの利用状況やリソース状況の概要はJP1/DH - Serverにシステム管理者でログインすることで参照できる「システムモニタ」を使いWeb画面で表示できます。詳細については「JP1/Data Highway - Server システム管理者ガイド」を参照してください。

表3‒26 監視対象リソース

監視対象リソース

説明

CPU利用率

CPU利用率が高い状態が長時間続き,システムのレスポンス速度が低下傾向にある場合,システムの利用率に対してCPUリソースが不足している可能性があります。

このような場合,CPUを増設するか,JP1/DH - Serverのサーバを追加し利用者が使用するサーバを分割して運用することを検討してください。

メモリ使用率

メモリ利用率が高い状態が長時間続き,メモリ不足エラーが発生したり,システムのレスポンス速度が低下傾向にある場合,システムの利用率に対してメモリリソースが不足している可能性があります。

このような場合,メモリを増設しJP1/DH - ServerのJavaヒープメモリサイズの設定値を大きくする拡張を行うか,JP1/DH - Serverのサーバを追加し利用者が使用するサーバを分割して運用することを検討してください。

ディスクI/O

ディスクI/Oが高い状態が長時間続き,システムのレスポンス速度が低下傾向にある場合,システムの利用率に対してディスクI/O性能が不足している可能性があります。

このような場合,ハードディスクをディスクI/O性能の高いデバイスに置き換える等を検討してください。

ディスク使用率

ディスク使用率が高くなりディスクの空き容量が不足すると,送受信ファイルの格納失敗エラー,データベースへのデータ格納エラー,サーバのログ出力といったシステムの稼働に必要なファイルの書き込みエラーが発生し,システムが正常に稼働できなくなります。

ディスク使用率が高くなった場合,不要なログファイルなどの退避によるディスク空き容量を確保するか,ディスクの増設等による容量の増加を検討してください。

ネットワーク利用率

ネットワーク利用率が高い状態が長時間続き,JP1/DH - Serverの監査ログに記録されるファイル送受信のスループットの値が低下傾向にある場合,システムの利用率に対してネットワーク帯域が不足している可能性があります。

このような場合,ネットワークインフラストラクチャを増強してシステムが利用できるネットワーク帯域を大きくすることを検討してください。