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JP1 Version 10 JP1/Automatic Job Management System 3 - Software Development Kit 設計・構築ガイド


4.3.1 APIの実装方法の検討

1セッションで同時に実行できるAPIは1つです。複数のAPIを同時に発行した場合でも,APIは発行された順に1つずつ処理されます。それを考慮して,APIの実装方法を検討してください。検討が必要なAPIの実装方法について次に説明します。

〈この項の構成〉

(1) 複数のユニットを対象としてAPIを実行する方法

複数のユニットに対してAPIを発行した場合,対象ユニットの数だけAPIが発行されます。しかし,APIは1つずつ処理されるため,APIの処理に時間が掛かります。そのため,APIの操作対象を選択するGUI画面では,1つのユニットだけを対象にするなど,操作対象のユニット数を制限するように設計してください。

APIの操作対象を選択する画面例を次の図に示します。

図4‒2 APIの操作対象を選択する画面例

[図データ]

1つのユニットだけを操作できる画面の場合,ユニットAに対して操作を要求するため,APIは1つしか発行されません。複数のユニットを操作できる画面の場合,ユニットAおよびユニットBを操作対象にすると,APIは2つ発行されます。この場合,実行するAPIの数が増えるため,1つのユニットだけを操作するときよりもユーザーへの応答が遅くなります。

(2) 複数のユニットの情報を取得する方法

同じジョブグループに属している複数のユニットの情報を取得する場合,情報取得のAPIをユニットの個数分実行するよりも,対象のジョブグループに対して一覧情報取得のAPIを1回実行する方が,APIの処理速度は速いことがあります。操作対象のユニットの個数を考慮して,APIの実装方法を検討してください。

(3) 複数のジョブグループの一覧情報を取得する方法

操作対象のユニットが複数のジョブグループに存在する場合,情報取得のAPIをジョブグループ数分発行する必要があります。そのため,同一の画面に複数のジョブグループの情報を表示させようとしても,同時には更新されません。このような場合,次に示す実装方法を検討してください。