画面・帳票サポートシステム XMAP3 メインフレーム連携ガイド
CommuniNet Extensionを使用したメインフレーム-PC分散機能で,XDM/DCCM3やDCCM3の画面管理プログラム,またはBCF/GCASTやBCF/GCASTが正常に動作しない場合,以下の手順に従って原因を調査してください。
PCの実行環境や開発環境の設定誤りや,メインフレームのAPの単純なコーディング誤りなど障害原因となるものを,次の表を基にしてチェックしてください。
表B-9 障害原因チェックリスト
項番 | 調査対象 | チェック項目 | 対処方法 | 備考 |
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1 | PCの実行環境の調査 | 画面管理プログラムを実行するPCにインストールされたCommuniNetのバージョンはCommuniNet Extensionが前提とするバージョンと一致しているか。 | CommuniNetのヘルプ,またはマニュアルを参照してCommuniNet Extensionが前提とするCommuniNetをインストールしてください。 | − |
2 | メインフレームのAPで指定したマップが以下のフォルダに存在しているか。
|
左記のフォルダのどれかにマップをコピーしてください。 | ||
3 | CommuniNetの端末名称が,画面管理プログラムで定義されたCommuniNetの端末名称(EXOpen関数の第2引数)と一致しているか。※2 | CommuniNetの端末名称を画面管理プログラムで定義しているCommuniNetの端末名称と一致させてください。 | DCCM | |
4 | 画面管理プログラムの存在するフォルダが,Path環境変数※1に指定しているか。 | 画面管理プログラムの存在するフォルダをPath環境変数に指定してください。※3 | DCCM | |
5 | PCの開発環境の調査 | 「ドローセットアップ」のターゲット環境が「メインフレーム−PC分散用の画面・帳票開発」になっているか。さらにその環境で,ユティリティを用いてマップを生成しているか。 | 「ドローセットアップ」のターゲット環境に「メインフレーム−PC分散用の画面・帳票開発」を指定してください。また,ユティリティの「マップ生成」でマップを再生成してください。 マップを再生成すると論理マップが変更される場合は,PCからメインフレームへ論理マップを転送し,メインフレームのAPを再コンパイルしてください。 |
− |
6 | 画面管理プログラムをコンパイルするとき,ヘッダやlibを取り込んだCommuniNet Extensionのバージョンと,画面管理プログラムを実行するPCのCommuniNet Extensionのバージョンは一致しているか。 | CommuniNet Extensionのバージョンを一致させてください。 | DCCM | |
7 | メインフレーム側のAPの処理が,2,920バイトを超える論理マップ長を前提としている場合,画面管理プログラムとしてXMAP3が提供しているサンプルONLNPRC2.C,またはONLNPRC2.CBLを使用しているか。 または,メッセージの分割を意識した画面管理プログラムを使用しているか。 |
ONLNPRC2.C,またはONLNPRC2.CBLを使用して画面管理プログラムを作成してください。 または,メッセージの分割を意識した画面管理プログラムを作成してください。 |
DCCM | |
8 | メインフレームのAPの調査 | メインフレームのAPで指定している通信論理マップ中の物理マップ名称(PMAPNAME)は,出力しようとしている画面・帳票の物理マップ名称と一致しているか。 | メインフレームのAPで正しい物理マップ名称を指定してください。 | − |
9 | メインフレームのAPで指定している通信論理マップの最大入力論理マップ長(INLNG)の値が,実際の入力論理マップ長以上になっているか。 | メインフレームのAPで指定した通信論理マップの最大入力論理マップ長の値を,実際の入力論理マップ長以上にしてください。 | ||
10 | メインフレームのAPで指定しているXMAP3の仮想端末名称(TNAME)は,「XMAP3インストールフォルダ\etc\X3MWHOST」で指定されているものと一致しているか。 | メインフレームのAPを修正するか,または,「XMAP3インストールフォルダ\etc\X3MWHOST」を修正してください。 | ||
11 | メインフレームAPをコンパイルしたときに使用した論理マップと,PCのマップ生成時に作成される論理マップは同じか。 | PCからメインフレームに論理マップを転送して,メインフレームのAPを再コンパイルしてください。 | ||
12 | メインフレームからPCへの送信メッセージのAP名と,PCにある画面管理プログラム名称(拡張子の'.EXE'の前の部分)が一致しているか。 | AP名と画面管理プログラム名称を一致させてください。 | DCCM | |
13 | VOSKのOCSF/GCASTの場合,通信エンティティ名とXMAP3の仮想端末名称(TNAME)は一致しているか。 | 通信エンティティ名とXMAP3の仮想端末名称を一致させてください。 | GCAST |
表B-9で示したチェック項目がすべて問題なしでも正常に動作しない場合,DCCM3の場合は「付録B.5(2) CommuniNet Extensionのメインフレームアクセスモニタ機能でログを採取する」を,GCASTの場合は「付録B.5(3) XMAP3のロギング支援機能でログを採取する」を参照してください。
CommuniNet Extensionのメインフレームアクセスモニタ機能を利用し,障害に関するログを採取します。このログの内容を基にして,どこまで処理が進んでいるか調査してください。
プログラム動作時に以下の表示が出力されない場合,画面管理プログラムは起動されていません。
Call : EXOpen_()
画面管理プログラムが起動されない原因として,最初に起動されるトランザクションコードが登録されていないなど,XDM/DCCM3やDCCM3のシステム定義の誤りが考えられます。このような場合は,XDM/DCCM3,またはDCCM3のシステム定義の以下のパラメタを見直してください。
また,表B-9の項番3と項番10を再確認してください。
次に示す表示で,リターンコードにEXHA_RT_SUCCSESS(正常終了)以外の内容が表示されている場合,CommuniNet Extensionの関数でエラーとなっています。
正常終了の場合の例 | Return(EXOpen) : EXHA_RT_SUCCSESS(正常終了) |
エラーの場合の例 | Return(EXOpen) : EXHA_RT_ABNORMAL(1:オンライン異常) |
上記で,「Return(〜)」の括弧内は関数名を示します。また,コロン(:)のあとに続く文字列はリターンコードを示します。
CommuniNet Extensionの関数でエラーになる場合,CommuniNetのセットアップが不正なため,メインフレームと接続できないなどの原因が考えられます。このような場合は,リターンコードの情報を基にCommuniNet Extensionのマニュアルやヘルプを参照してエラーを解決してください。
メインフレームアクセスモニタ機能を利用しても原因が特定できない場合は,「付録B.5(3) XMAP3のロギング支援機能でログを採取する」を参照してください。
XMAP3のロギング支援機能を利用し,障害に関するログを採取します。このログの内容を基にして,どこまで処理が進んでいるか調査してください。
XMAP3のロギング支援の使用方法については,マニュアル「XMAP3 開発・実行ガイド」を参照してください。
ログビューアダイアログの「マップ毎情報」タブ,「仮想端末毎情報」タブ,および「個別情報」タブに何も表示されない場合,XMAP3は実行されていません。表B-9の項番9を再確認してください。XDM/DCCM3,またはDCCM3を使用している場合は,表B-9の項番3も再確認してください。
また,メインフレームのAPからOPEN要求以外の要求が,最初に送信されたことが考えられます。あわせて,メインフレームのAPも調査してください。
ログビューアダイアログの「個別情報」タブで,「要求種別」にOpenだけ表示され,「エラーログ」に何も表示されない場合は,論理マップ長の不正などによるXMAP3のエラーが発生していると考えられます。論理マップ長の不正がないかどうか,メインフレームのAPを調査してください。
また,表B-9の項番5を再確認してください。XDM/DCCM3,またはDCCM3を使用している場合は,表B-9の項番6も再確認してください。
ログビューアダイアログの「エラーログ」タブにエラーのログ情報が表示されている場合は,「詳細コード2」に表示されている詳細コードを基にエラー原因を調査してください。
画面表示や帳票出力に不正があり,ログビューアダイアログの情報が次のような場合は,論理マップの内容が不正となっていることが考えられます。
XDM/DCCM3,またはDCCM3を使用している場合,論理マップの内容が不正となる原因としては,メインフレームAPの論理マップの設定誤りが考えられます。また,ほかにも不正な発行シークエンス※が原因になっていることも考えられます。
これらの点に留意してメインフレームのAPを調査してください。
なお,論理マップの内容は,次の手順で参照できます。
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