画面・帳票サポートシステム XMAP3 メインフレーム連携ガイド
VOS1とPCに処理を分散する環境では,VOS1とPC間で論理マップのデータをやり取りします。このとき論理マップは,COPY文でVOS1のAPに取り込まれます。COPY文は,APのWORKING-STORAGE SECTIONまたはLINKAGE SECTIONに指定します。ただし,論理マップ中に定数を展開させている場合は,LINKAGE SECTIONには取り込めません。
分散処理をするため,メッセージテーブル,入力論理マップおよび出力論理マップをメインフレーム上のAPに取り込みます。入力または出力論理マップのデータ長が2,920バイト以下のときの通信論理マップは「XMAP3インストールフォルダ\INCLUDE\X3TRNTBL」です。また,入力または出力論理マップのデータ長が2,920バイトを超えるときの通信論理マップは「XMAP3インストールフォルダ\INCLUDE\X3TRNTB2」です。
通信論理マップの形式を表10-1および表10-2に示します。
表10-1 受信メッセージテーブルの形式
領域 | エリア名称 | 長さ (位置) |
データ形式 | データ内容 | |
---|---|---|---|---|---|
ヘッダ | XMAP-RECV-LL | 2(0) | S9(4)COMP | 受信テーブル長 | |
XMAP-RECV-RR | 2(2) | S9(4)COMP | 予備 | ||
XMAP-RECV-TRNCD | 8(4) | X(8) | トランザクションコード | ||
XMAP-RECV-SPACE | 1(12) | X | 予備 | ||
XMAP-RECV-LL1 | 2(13) | S9(4)COMP | 予備 | ||
XMAP-RECV-LL2 | 2(15) | S9(4)COMP | 通信データ長 | ||
ユーザ データ |
種別 | XMAP-RECV-TRN | 8(17) | X(8) | トランザクションコード |
XMAP-RECV-REQ | 4(25) | X(4) | 要求種別 | ||
通信 論理 マップ |
XMAP-RECV- MHLNG |
2(29) | S9(4)COMP | 通信論理マップ長 | |
XMAP-RECV-RSV1 | 2(31) | S9(4)COMP | 予備 | ||
XMAP-RECV-RTN | 2(33) | 9(4)COMP | リターンコード | ||
XMAP-RECV-RSN | 2(35) | 9(4)COMP | リターンコード詳細 | ||
XMAP-RECV- TNAME |
8(37) | X(8) | 仮想端末名称 | ||
XMAP-RECV- PMAPNAME |
8(45) | X(8) | 物理マップ名称をEBCDIKコードでセット | ||
XMAP-RECV- INLNG |
2(53) | S9(4)COMP | 入力論理マップ長の最大値 | ||
XMAP-RECV-OPT | 1(55) | X | マッピングオプション | ||
XMAP-RECV- DCODE |
1(56) | X | データ有無コード | ||
XMAP-RECV-RSV2 | 36(57) | X(36) | 予備 (00)16でヌルクリア |
||
入力 論理 マップ |
XMAP-RECV-MAPS | 2(93) | S9(4)COMP | 入力論理マップ長 | |
XMAP-RECV-MAP0 | 2(95) | S9(4)COMP | 予備 | ||
XMAP-RECV-MAPK | 0〜2,920 (97) |
X | 入力論理データ |
表10-2 送信メッセージテーブルの形式
部分 | エリア名称 | 長さ (位置) |
データ形式 | データ内容 | |
---|---|---|---|---|---|
ヘッダ | XMAP-SEND-LL | 2(0) | S9(4)COMP | 送信テーブル長 | |
XMAP-SEND-RR | 2(2) | S9(4)COMP | 予備 | ||
XMAP-SEND-LL1 | 2(4) | S9(4)COMP | AP長 | ||
XMAP-SEND-UAP | 8(6) | X(8) | AP名 | ||
XMAP-SEND-LL2 | 2(14) | S9(4)COMP | 通信データ長 | ||
ユーザ データ |
種別 | XMAP-SEND-TRN | 8(16) | X(8) | トランザクションコード |
XMAP-SEND-REQ | 4(24) | X(4) | 要求種別 | ||
通信 論理 マップ |
XMAP-SEND- MHLNG |
2(28) | S9(4)COMP | 通信論理マップ長 | |
XMAP-SEND-RSV1 | 2(30) | S9(4)COMP | 予備 | ||
XMAP-SEND-RTN | 2(32) | 9(4)COMP | リターンコード | ||
XMAP-SEND-RSN | 2(34) | 9(4)COMP | リターンコード詳細 | ||
XMAP-SEND- TNAME |
8(36) | X(8) | 仮想端末名称 | ||
XMAP-SEND- PMAPNAME |
8(44) | X(8) | 物理マップ名称をEBCDIKコードでセット | ||
XMAP-SEND- INLNG |
2(52) | S9(4)COMP | 入力論理マップ長の最大値 | ||
XMAP-SEND-OPT | 1(54) | X | マッピングオプション | ||
XMAP-SEND- DCODE |
1(55) | X | データ有無コード | ||
XMAP-SEND-RSV2 | 36(56) | X(36) | 予備 (00)16でヌルクリア |
||
出力 論理 マップ |
XMAP-SEND-MAPL | 2(92) | S9(4)COMP | 出力論理マップ長 | |
XMAP-SEND-MAPZ | 2(94) | S9(4)COMP | 予備 | ||
XMAP-SEND-MAPG | 0〜2,920 (96) |
X | 出力論理データ |
メインフレームとPCに処理を分散する環境では,メインフレーム側からPC側へ,どのようにして入出力命令が渡されているのかを,命令発行順序を示して説明します。
命令発行時に使用するSEND文およびRECEIVE文の形式については,マニュアル「データコミュニケーションマネジメントシステム DCCM3 プログラミングの手引」を参照してください。
それぞれの命令発行時とメッセージテーブルの設定値の関連を次の表に示します。
表10-3 オープン命令発行時の送信メッセージの設定値
部分 | データ項目名 | 指定内容 | |
---|---|---|---|
ヘッダ | 送信テーブル長 | 92とする。 | |
予備 | (0000)16とする。 | ||
AP長 | 10とする。 | ||
AP名 | PC側の画面管理プログラムのEXE名称をセットする。 | ||
通信データ長 | 78とする。 | ||
ユーザ データ |
種別 | トランザクションコード | 次に起動するトランザクション名。 |
要求種別 | (10000001)16とする(オープン要求)。 | ||
通信 論理 マップ |
通信論理マップ長 | 64とする。 | |
予備 | (0000)16とする。 | ||
リターンコード | (0000)16とする。 | ||
詳細コード | (0000)16とする。 | ||
仮想端末名称 | X3MWHOSTに指定した仮想端末名称を指定する。※ | ||
物理マップ名 | (00)16でヌルクリアする。 | ||
入力論理マップ長の最大値 | (0000)16とする。 | ||
マッピングオプション | (00)16とする。 | ||
データ有無コード | データ有無コードを指定する。 | ||
予備 | (00)16でヌルクリアする。 |
表10-4 クローズ命令発行時の送信メッセージの設定値
部分 | データ項目名 | 指定内容 | |
---|---|---|---|
ヘッダ | 送信テーブル長 | 92とする。 | |
予備 | (0000)16とする。 | ||
AP長 | 10とする。 | ||
AP名 | PC側の画面管理プログラムのEXE名称をセットする。 | ||
通信データ長 | 78とする。 | ||
ユーザ データ |
種別 | トランザクションコード | 次に起動するトランザクション名。 |
要求種別 | (11000001)16とする(クローズ要求)。 | ||
通信 論理 マップ |
通信論理マップ長 | 64とする。 | |
予備 | (0000)16とする。 | ||
リターンコード | (0000)16とする。 | ||
詳細コード | (0000)16とする。 | ||
仮想端末名称 | X3MWHOSTに指定した仮想端末名称を指定する。※ | ||
物理マップ名 | 設定しない。 | ||
入力論理マップ長の最大値 | 設定しない。 | ||
マッピングオプション | 設定しない。 | ||
データ有無コード | 設定しない。 | ||
予備 | (00)16でヌルクリアする。 |
表10-5 入力命令発行時の通信論理マップ部と入力論理マップ部の設定値(受信メッセージテーブルを使用)
論理マップ名 | データ項目名 | 指定内容 |
---|---|---|
通信論理マップ | 通信論理マップ長 | 何も設定しない。 |
予備 | ||
リターンコード | ||
詳細コード | ||
仮想端末名称 | ||
物理マップ名 | ||
入力論理マップ長の最大値 | ||
マッピングオプション | ||
データ有無コード | ||
予備 | ||
入力論理マップ | XMAP3が設定するので,設定する必要はない。受信後参照する場合は入力論理マップにコピーすること。 |
表10-6 出力命令発行時の通信論理マップ部と出力論理マップ部の設定値(送信メッセージテーブルを使用)
論理マップ名 | データ項目名 | 指定内容 |
---|---|---|
通信論理マップ | 送信テーブル長 | 92+出力論理データ長 をセットする。 |
予備 | (0000)16とする。 | |
AP長 | 10とする。 | |
AP名 | PC側の画面管理プログラムのEXE名称をセットする。 | |
通信データ長 | 78+出力論理データ長をセットする。 | |
トランザクションコード | 次に起動するトランザクション名。 | |
要求種別 | (12000003)16とする。 | |
通信論理マップ長 | 64とする。 | |
予備 | (0000)16とする。 | |
リターンコード | (0000)16とする。 | |
詳細コード | (0000)16とする。 | |
仮想端末名称 | X3MWHOSTに指定した仮想端末名称を指定する。 ※1 |
|
物理マップ名 | EBCDIKコードで入出力する物理マップ名を,デバイスIDを付けて,左詰めで指定する。残りは(40)16とする。 | |
入力論理マップ長の最大値 | 使用する入力論理マップの長さの最大値を指定する。 | |
マッピングオプション | スペースまたは'0':マージ※2 '2':論理マップだけ※3 '3':物理マップだけ※4 指定しない場合は(00)16でヌルクリアする。 |
|
データ有無コード | 設定しない。 | |
予備 | (0000)16とする。 | |
出力論理マップ | 論理マップ長 | 出力論理マップ長を指定する。 |
予備 | (0000)16とする。 | |
出力論理データ | 出力論理データを設定する。 |
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