画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発・実行ガイド
19.2.4 OLTPサーバ構成の運用時に発生するトラブル
(1) メッセージの出力先と対処の手順
(a) エラーメッセージの出力先
エラーが発生した場合は,システムのイベントログへ出力されます。出力されたイベントログは,イベントビューアで参照できます。
また,OpenTP1起動中に発生したエラーについては,システムコンソールにも出力されます。
- KFCA13662-Eメッセージの直前に出力されたメッセージを参照して対処してください。メッセージについては,マニュアル「OpenTP1 メッセージ」を参照してください。
- 1の対処で,原因の究明ができなかった場合は,KFCA13662-Eメッセージ中の「詳細エラーコード」にXMAP3がOpenTP1に対して返したエラーコードが出力されますので,「表19-8 「詳細コード2」に出力されるコード一覧」で該当するエラーコードの内容を確認して対処してください。
《KFCA13662-Eメッセージの出力形式》
- KFCA13662-E XP/W情報を表示します。
- エラーコード=8 詳細エラーコード=0xXXXXXXX
(2) 帳票が印刷されない
- 原因
表示された[印刷中]ダイアログで[キャンセル]ボタンをクリックしたことが考えられます。
- 対処方法
誤動作防止のため,[印刷中]ダイアログを表示しないように設定することをお勧めします。[印刷中]ダイアログを表示しないようにするには,[表示・印刷セットアップ]ダイアログの[プリンタ]タブで,「印刷中ダイアログを表示する」をオフにします。
(3) APからの出力データが有効にならない
- 原因
APで指定するデータ有無コードとTP1/NET/XMAP3のマッピングサービス属性定義ファイルに指定しているデータ有無コードの値が一致していないことが考えられます。
- 対処方法
APから指定するデータ有無コードとTP1/NET/XMAP3のマッピングサービス属性定義ファイルに指定しているデータ有無コードに同じ値を指定します。なお,データ有無コードには,(1F)16を指定することをお勧めします。
(4) 画面確定のキー,プッシュボタン,およびメニューバーの操作がAPに返らない
- 原因
TP1/NET/XMAP3のプロトコル固有定義ソースファイルで指定している次メッセージ要求キーと画面確定キーが競合していることが考えられます。
- 対処方法
画面確定キーには,プロトコル固有定義ソースファイルの次メッセージ要求キーで使用していないキーを指定してください。
(5) 画面の入力操作をするとマッピング処理で障害コード(60081008)16が発生する
- 原因
画面表示中にTP1/NET/XMAP3のコマンドdcmapchgを使用して物理マップの内容が変更されたことが考えられます。
- 対処方法
APを再実行してください。また,コマンドdcmapchgはAP実行中に使用しないでください。
(6) キーイベントがAPに通知されない
- 原因
問題のあるキーが,TP1/NET/XMAP3側の設定で次メッセージ要求キーとして定義されていないことが考えられます。
- 対処方法
次メッセージ要求キーとして定義されていた場合は,TP1/NET/XMAP3側の次メッセージ要求キーの設定を変更するか,XMAP3側でイベント発生するキーの定義を変更してください。
(7) 二次ウィンドウへ遷移するが,OpenTP1上でエラーが発生する
- 原因
オペレータインジケータの表示形式の設定に誤りがあると考えられます。
- 対処方法
オペレータインジケータの表示形式に設定できる内容は「上に表示」,または「下に表示」です。それ以外の内容が設定されていた場合は修正してください。
(8) APの実行時に表示された画面がXMAP3で定義したとおりに表示されない
- 原因
TP1/NET/XMAP3上でのXMAP3共通定義や論理端末定義に誤りがあることが考えられます。
- 対処方法
TP1/NET/XMAP3上でのXMAP3共通定義や論理端末定義がXMAP3上での定義と異なっている場合は,正しく対応するようTP1/NET/XMAP3上での設定を修正してください。XMAP3共通定義や論理端末定義については,マニュアル「OpenTP1 プロトコル TP1/NET/XMAP3編」を参照してください。
(9) 「KFCA13662-E」メッセージが出力されて,物理マップが使用できない
- 原因
OpenTP1環境下では,32キロバイトを超えるサイズの物理マップを利用できません。OLTPサーバ構成で,次のようなエラーメッセージが出力された場合は,使用する物理マップのサイズが32キロバイトを超えていることが原因と考えられます。
- (OpenTP1が出力するエラーメッセージ)
- KFCA13662-E A66 XP/W情報を表示します。
- エラーコード=8 詳細エラーコード=0x0100161d(画面系)
- 0x01009313(帳票系)
- 対処方法
次の方法で該当する物理マップを確認してください。確認した物理マップが32キロバイトを超えるサイズの場合は,対処方法を参考にして,マップを再定義してから使用してください。
[確認方法]
- XMAP3のロギング支援機能を起動します。
- マップ定義ファイルをドローで開き,テスト表示・印刷を実行するか,テスト支援を使用して画面・帳票出力を実行します。
- テスト出力を終了したあとに,ロギング支援のログ情報の表示で,[個別情報]タブの「マップ長」に表示される値を確認します。マップ長については,「19.5.5(2) 個別情報の項目の内容」を参照してください。
表示される値が32,000以上の場合は,OpenTP1環境で使用できません。
[対処方法]
- GUI画面の場合は,壁紙に指定しているグラフィックファイルのサイズを小さいもので再定義してください。
- 固定グラフィックの場合は,グラフィックファイルのサイズを小さいもので再定義するか,出力グラフィックに再定義してください。
- 定義しているオブジェクトを別の画面・帳票に分割して再定義してください。
(10) クライアントPCが強制終了(電源切断など)したあとにXMAP3業務が実行できない
- 原因
サーバとクライアント間の通信回線状態が不正状態になっていることが考えられます。
- 対処方法
OpenTP1のコネクション確立に関する定義で,クライアントとのコネクションを確立する前に,いったん,回線状態を正常に戻す操作(コネクション閉塞(mcftdctcn),論理端末閉塞(mcftdctle))をすることで回避させることができます。コネクション閉塞(mcftdctcn)および論理端末閉塞(mcftdctle)については,マニュアル「OpenTP1 プロトコル TP1/NET/XMAP3編」を参照してください。
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