画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発・実行ガイド

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5.1.2 実行環境の設定概要

XMAP3の実行環境を設定するための機能として,「表示・印刷セットアップ機能」および「C/Sセットアップ機能」が提供されています。ここでは,この機能の概要と,実行環境の設定で扱うファイルとの関連を説明します。

<この項の構成>
(1) 実行環境を設定する方法
(2) 実行環境の設定機能と実行環境セットアップファイルとの関連
(3) 実行環境セットアップファイルのバックアップ

(1) 実行環境を設定する方法

(a) 表示・印刷セットアップ機能を使用する

表示・印刷セットアップ機能では,次の設定ができます。

(b) C/Sセットアップ機能を使用する

XMAP3のC/Sシステム構成での,C/Sシステム環境を設定します。C/Sセットアップ機能では,サーバPCとクライアントPCに設定されたTCP/IPのホスト名,APで指定する仮想端末名,および表示・印刷サービス名を関係づけます。また,サービスの起動時に実行するAPに関する設定をします。

(c) 実行環境セットアップファイルを直接開いて指定する

実行環境の設定は,表示・印刷セットアップ機能およびC/Sセットアップ機能を使用して設定する方法と,関連する実行環境セットアップファイルを直接開いて指定する方法があります。設定項目によって両方の方法で設定できるものもあります。1台のマシンでXMAP3サーバを複数起動するときに使うサーバ起動ファイル(X3PSERV)は,必ずファイルを開いてテキストエディタで直接指定してください。ファイルで直接指定する場合は,設定方法を誤るなどして,ファイルの内容が不正になると,XMAP3が正しく動作しなくなるので,十分な注意が必要です。

(2) 実行環境の設定機能と実行環境セットアップファイルとの関連

表示・印刷セットアップ機能およびC/Sセットアップ機能の設定情報は,実行環境セットアップファイルと総称する複数のファイルに格納されます。実行時には,XMAP3実行支援から実行環境セットアップファイルが参照され,設定した実行環境での画面表示,帳票印刷が行われます。

「表示・印刷セットアップ」および「C/Sセットアップ」では,それぞれ扱うファイルが異なります。各ファイルの概要と実行環境の設定機能との関連を次の表に示します。

表5-4 表示・印刷セットアップおよびC/Sセットアップで扱うファイル

ファイル名 概要 表示・印刷セットアップ C/Sセットアップ
表示・印刷環境ファイル(X3PCONF) 画面表示方法や帳票印刷に関するオプションの設定情報を格納する
AP環境ファイル(X3MWDRV) マッピングライブラリ実行時のマップパスやマップの常駐サイズの設定情報を格納する
フォント構成ファイル(X3PFONT)1 画面の解像度および使用文字サイズに応じて,表示する文字フォントの設定情報を格納する
プリンタ構成ファイル(X3PPINF)2 Windowsで設定したプリンタについて,XMAP3の帳票印刷に使用するプリンタや印刷モードなどの設定情報を格納する
サービス名ファイル(X3PHOST) C/Sシステム環境で表示・印刷サービスを使用するためのサービスに関する設定情報を格納する
仮想端末名ファイル(X3MWHOST) サービス名と仮想端末名との対応に関する情報を格納する
サーバAP名ファイル(X3PAPL) アプリケーションサーバ型C/Sシステム構成の実行環境で起動時に指定するAPの情報を格納する
サーバ起動ファイル(X3PSERV) SERVICESファイルのサービス名と,サービス名ファイルおよび表示・印刷環境ファイルとの対応に関する情報を格納する

(凡例)
○:セットアップ機能によって設定情報が更新されるファイル。
−:使用しないファイル。

注※1
画面環境だけのセットアップ情報です。

注※2
印刷拡張セットアップでも使用されます。

(3) 実行環境セットアップファイルのバックアップ

表示・印刷セットアップ機能やC/Sセットアップ機能で設定したXMAP3の実行環境情報は重要な情報です。実行環境セットアップファイルは,バックアップしておくことをお勧めします。また,実行環境セットアップファイルは必要に応じてほかの実行環境に配布することもあります。XMAP3では,ユティリティ機能の「環境ファイル操作」で,ファイルのバックアップ・リストアの機能を提供しています。詳細については,「15.2 環境ファイル操作」を参照してください。