帳票システム構築支援 uCosminexus EUR uCosminexus EUR Print Manager 帳票出力

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1.7.2 Webブラウザを使用したクライアントPCでの印刷(ヘルパクライアント印刷)

ヘルパクライアント印刷でのシステム構成を次に示します。

図1-15 ヘルパクライアント印刷のシステム構成

[図データ]

  1. 印刷要求
    印刷要求が業務アプリケーションに送られます。
  2. 転送
    EUR Print Manager - Adapterは,ユーザーデータファイルを印刷管理サーバのEUR Print Managerに転送します。
  3. EPF形式ファイル生成
    転送されたユーザーデータファイルとあらかじめ印刷管理サーバに配置しておいた印刷定義ファイルから,印刷データ(EPF形式ファイル)が生成されます。
    EPF形式ファイルの拡張子は次の二つです。
    • *.epf:プレビューするEPF形式ファイル
    • *.epp:直接印刷するEPF形式ファイル
    EPF形式ファイルは,複数の帳票セットを一つのEPF形式ファイルに出力した場合も,複数様式で指定した場合も,クライアントPCで出力できます。
    なお,手順1.〜手順3.で生成された印刷データが複数ある場合,一つの印刷データに統合することもできます。印刷データの統合方法については,「1.13 複数のEPF形式ファイルの統合」を参照してください。
  4. 印刷データ転送
    EUR Print Managerは,生成された印刷データ(EPF形式ファイル)をアプリケーションサーバに転送します。
    Webブラウザのヘルパアプリケーションとして実行する場合は,アプリケーションサーバに転送するとき,次に示すEPF形式ファイルのMIMEタイプをHTTPヘッダに指定します。
    • 帳票をプレビューする場合
      「application/vnd.hitachi.eurpm-view」を指定します。
    • 帳票を直接印刷する場合
      「application/vnd.hitachi.eurpm-print」を指定します。
  5. ダウンロード
    クライアントPCのWebブラウザから,Webサーバにアクセスして印刷データ(EPF形式ファイル)をダウンロードします。
    Webサーバとアプリケーションサーバが別マシンであったり,ネットワークを共有していたりする場合は,アプリケーション側でアプリケーションサーバの印刷データ(EPF形式ファイル)をWebサーバに転送しておいてください。
  6. ヘルパ起動
    クライアントPCにインストールされたEUR Print Manager - Clientを起動します。
  7. プレビュー,または印刷
    ダウンロードした印刷データ(EPF形式ファイル)をプレビュー,または印刷できます。プレビュー,または印刷するには,次に示す二つの方法があります。
    • Webブラウザのヘルパアプリケーションとしての実行
    • EPF形式ファイルをダブルクリック実行

操作4.の代わりに,EPF形式ファイルをメール送信する運用もできます。この場合,メール受信者は,添付されたEPF形式ファイルをHTML上に配置し,ダブルクリックすることでプレビュー,または印刷ができます。

<この項の構成>
(1) ヘルパクライアント印刷の手順

(1) ヘルパクライアント印刷の手順

ヘルパクライアント印刷の手順を次に示します。

(a) クライアントPCの設定(直接印刷の場合だけ)

EPF形式ファイルを直接印刷するときは,クライアントPCのプリンタクラスを設定します。

クライアントPCのプリンタクラスは各クライアントPCで設定しますが,設定内容をクライアントプリンタクラス定義ファイルに保存して,ひな型として各クライアントPCに配布することもできます。配布したファイルを使えば,各クライアントPCでプリンタクラスを設定する手間が省けます。

クライアントPCの設定方法を次に示します。

  1. 出力先の設定
    クライアントPCのプリンタを,プリンタクラスで指定します。プリンタクラスの指定がない場合は,通常使うプリンタで出力されます。
    • クライアントPCのプリンタクラス
      クライアントPCのプリンタとトレイを組み合わせたものを,プリンタクラスとして管理します。帳票出力時にプリンタクラスを選択すれば,指定したプリンタのトレイに帳票が出力されます。
      クライアントPCのプリンタクラスを設定する方法については「4.5 クライアントプリンタクラスの設定」を参照してください。
(b) 印刷管理サーバの設定

印刷管理サーバの設定手順を次に示します。

  1. クライアントPCのプリンタの設定
    EPF形式ファイルを直接印刷する場合だけ,クライアントPCのプリンタをプリンタクラス名で設定します。
    クライアントPCのプリンタを設定する項目を,次に示します。
    クライアントPCのプリンタ 起動部品の設定項目 指定する値
    プリンタクラス名 ActiveX起動部品:PrinterClassNameプロパティ
    Java起動部品:setPrinterClassNameメソッド
    COBOL起動部品:PrintReport関数(PRINTERCLASSNAMEパラメタ)
    コマンド起動部品:eurpmcコマンドの/prcオプション
    プリンタクラス名(80バイト以内の文字列)
  2. 帳票ファイルの設定
    印刷する帳票ファイル名を設定します。
    帳票ファイルを設定する項目を,次に示します。
    帳票ファイルの設定 起動部品の設定項目 指定する値
    帳票ファイルの名前 ActiveX起動部品:ReportFileNameプロパティ
    Java起動部品:setReportFileNameメソッド
    COBOL起動部品:PrintReport関数(REPORTNAMEパラメタ)
    コマンド起動部品:eurpmcコマンドの/rfオプション
    帳票ファイル名(255バイト以内の文字列)
  3. EPF形式ファイルの設定
    EPF形式ファイル名を設定します。
    EPF形式ファイルを設定する項目を,次に示します。
    EPF形式ファイルの設定 起動部品の設定項目 指定する値
    EPF形式ファイル名 ActiveX起動部品:EPFFileNameプロパティ
    Java起動部品:setEPFFileNameメソッド
    COBOL起動部品:OutputEPFReport関数(EPFFILENAMEパラメタ)
    コマンド起動部品:eurpmcコマンドの/epfnオプション
    EPF形式ファイル名(255バイト以内の文字列)
  4. マッピングデータファイル,または帳票セット指定ファイルの設定
    マッピングデータファイル名,または帳票セット指定ファイル名のどちらかを設定します。
    マッピングデータファイル,または帳票セット指定ファイルを設定する項目を,次に示します。
    ユーザーデータファイルの設定 起動部品の設定項目 指定する値
    マッピングデータファイルの名前 ActiveX起動部品:DataFileNameプロパティ
    Java起動部品:setDataFileNameメソッド
    COBOL起動部品:PrintReport関数(MAPPINGDATAパラメタ)
    コマンド起動部品:eurpmcコマンドの/mapオプション
    マッピングデータファイル名(255バイト以内の文字列)
    帳票セット指定ファイルの名前 ActiveX起動部品:MultiReportSetFileNameプロパティ
    Java起動部品:setMultiReportSetFileNameメソッド
    COBOL起動部品:PrintReport関数(REPORTSETFILEパラメタ)
    コマンド起動部品:eurpmcコマンドの/mrsオプション
    帳票セット指定ファイル名(255バイト以内の文字列)
  5. ユーザーデータファイル,印刷定義ファイル,および印刷付加情報の設定
    必要に応じて,ユーザーデータファイル(ユーザ定義データファイルなど),印刷定義ファイル(複数様式情報定義ファイル,文書情報設定ファイル,置き換え表管理情報ファイルなど)および印刷付加情報(印刷開始ページ,印刷部数,ページ番号など)を設定します。
  6. クライアントPCでの印刷