帳票システム構築支援 uCosminexus EUR uCosminexus EUR サーバ帳票出力

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1.2.4 帳票EUR形式ファイルに出力するには

EUR形式ファイルは,EURの独自形式の印刷データファイルです。帳票定義ファイルとデータファイル(マッピングデータファイル,ユーザ定義データファイル,および画像ファイル)を一つのパッケージにしたファイルで,PDF形式よりもサイズが小さく,ネットワーク負荷を軽減できます。1ファイルにまとめているので,Webシステムなどで帳票を利用するときに便利です。

作成した帳票をEUR形式ファイルに出力する流れを次に示します。

図1-8  帳票をEUR形式ファイルに出力するときの流れ

[図データ]

  1. 帳票設計
    EUR 帳票作成機能を使って,帳票を設計します。
    EUR 帳票作成機能で帳票設計して,フォームシートファイル(*.fms)として保存した帳票ファイルだけ読み込めます。
    EUR 帳票作成機能では実現できても,EUR サーバ帳票出力機能では実現できない機能があります。EUR 帳票作成機能で設計した帳票をEUR サーバ帳票出力機能で出力する場合は,EUR サーバ帳票出力機能で出力できる機能範囲で帳票を設計してください。
    なお,EUR サーバ帳票出力機能で出力する帳票設計の互換性については,次に示す個所を参照してください。
  2. 帳票ファイルの転送
    フォームシートファイル(*.fms)に保存した帳票ファイルを,EUR Print Service Enterpriseが組み込まれているアプリケーションサーバに転送します。
  3. データファイルの準備
    出力する帳票の入力データとなるデータファイルを準備します。
    データファイルの形式は,「7.3 データファイル」を参照してください。
  4. EUR サーバ帳票出力機能の起動
    業務アプリケーションから,EUR サーバ帳票出力機能を起動します。
  5. データの読み込み
    EUR サーバ帳票出力機能がデータファイルのデータを読み込み,帳票上に流し込みます。
  6. 帳票出力
    EUR サーバ帳票出力機能で帳票をEUR形式ファイルに出力します。
    EUR形式ファイルを出力するとき,次に示す拡張子を指定してファイルの関連づけをします。
    • *.euv
      プレビューするEUR形式ファイル
    • *.eup
      直接印刷するEUR形式ファイル
    クライアントPCで実行するとき,ここで関連づけられたファイルの拡張子の動作ができます。
    出力するEUR形式ファイルは,複数の帳票セットを一つのEUR形式ファイルに出力することもできますが,クライアントPCで出力できるのは,「*.eup」のファイルだけです。EUR形式ファイル出力での「帳票セット」とは,帳票ファイルとデータファイルを一まとまりにしたものを示します。
    複数様式の場合は,「*.euv」と「*.eup」のどちらのEUR形式ファイルもクライアントPCで出力できます。
  7. 出力要求
    クライアントPCが業務アプリケーションに,EUR形式ファイルの出力を要求します。
  8. 転送
    Webサーバ上に出力されたEUR形式ファイルを,FTPなどを使用してクライアントPCへ転送します。
    クライアントPCで「Webブラウザのヘルパアプリケーションとしての実行」をする場合は,クライアントPCへ転送するときに,次に示すEUR形式ファイルのMIMEタイプをHTTPヘッダに指定します。
    • 帳票をプレビューする場合
      「application/vnd.hitachi.eur-view」を指定します。
    • 帳票を印刷する場合
      「application/vnd.hitachi.eur-print」を指定します。
  9. プレビュー・印刷
    Webサーバから転送されたEUR形式ファイルをプレビュー,または印刷します。
    EUR形式ファイルは,クライアントPCにインストールされたEUR クライアント帳票出力機能を使用してプレビュー,または印刷ができます。EUR形式ファイルをプレビュー,または印刷するには,次に示す三つの方法があります。クライアントPCでの実行方法については,マニュアル「EUR クライアント帳票出力」を参照してください。
    • Webブラウザのヘルパアプリケーションとしての実行
    • EUR形式ファイルをダブルクリック実行
    • eurerコマンドでの実行
        

そのほか,バッチ実行などによって,すでにデータベースに登録されているEUR形式ファイルを検索してクライアントに返すような運用をするときは,上記の操作3.から6.の代わりに,データベースからのファイル検索と抽出を実行してください。

また,操作8.の代わりに,EUR形式ファイルをメール送信する運用もできます。この場合,メール受信者は,添付されたEUR形式ファイルをダブルクリックすることでプレビュー,または印刷ができます。