画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発支援ユティリティ


5.2.2 インポートできない場合の対処

パネル定義文,または書式記述文のインポートができない場合の調査方法,および対処方法について説明します。

パネル定義文のインポートの場合

変換ファイルの出力先フォルダの「X3UNMP01.txt」または「X3UNMP02.txt」に次のようなメッセージが出力されると,マップ定義ファイルに変換できません。

  • オペランド・定義文の一部に文法エラーがあったので(変換元ファイル)を変換できませんでした。詳細は(変換元のファイル名.err)をご覧ください。

  • (変換元ファイル)に重大なエラーがあったので処理を中止しました。

  • (変換元ファイル)は未サポートデバイス,または不正なパネル定義文であるため変換できません。

書式記述文のインポートの場合

変換ファイルの出力先フォルダの「X3UNFM01.txt」または「X3UNF02.txt」に次のようなメッセージが出力されると,書式定義ファイルに変換できません。

  • 「記述文解析中に重大なエラーが発生しました。」または「書式定義ファイルの作成中に重大なエラーが発生しました。」

ここでは,これらのメッセージが出力された場合の対処方法について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 「オペランド・定義文の一部に文法エラーがあったので(変換元ファイル)を変換できませんでした。詳細は(変換元のファイル名.err)をご覧ください。」の場合

調査方法と対処方法を次に示します。

(a) 調査方法

次の方法で,原因を調査してください。

  • 「変換元のファイル名.err」ファイルに出力されるエラーメッセージを確認してください。

  • インポートのオプション指定で,「メインフレームから転送したパネル定義文を使用する」オプションがオンであることを確認してください。

  • インポート実行前のパネル定義文を,インポート実行前の環境(UNIXまたはメインフレーム)のXMAPでコンパイルして,正常に終了するかどうかを調査してください。

  • パネル定義文に次に示す指定があった場合,文法エラーでマップ定義ファイルに変換できません。Windowsのエディタなどで確認してください。

    • MODCTL文で16進修飾名指定

    • PHSEG文のMODCTLオペランドで16進修飾名指定

    • PHSEG文のDMYFLDオペランドで16進指定

(b) 対処方法

次の方法で,対処してください。

  • 「変換元のファイル名.err」ファイルに出力されるエラーメッセージの対処方法を実施してください。

  • インポートのオプション指定で,「メインフレームから転送したパネル定義文を使用する」オプションをオンにして再度インポートしてください。

  • インポート実行前の環境(UNIXまたはメインフレーム)のXMAPでコンパイルしてエラーになる場合は,正常になるように修正してください。

  • パネル定義文でエラーになる指定と対処を次に示します。

    MODCTL文で16進修飾名指定

    MODCTL文,およびPHSEG文のMODCTLオペランドを削除してください。

    PHSEG文のMODCTLオペランドで16進修飾名指定

    PHSEG文のMODCTLオペランドを削除してください。

    PHSEG文のDMYFLDオペランドで16進指定

    PHSEG文のDMYFLDオペランドを削除してください。

(2) 「(変換元ファイル)に重大なエラーがあったので処理を中止しました。」の場合

調査方法と対処方法を次に示します。

(a) 調査方法

次の方法で,原因を調査してください。

  • Windowsマシンのメモリまたはディスク容量が,XMAP3が動作する条件を満たしているか確認してください。

  • インポート実行中に,ほかのプログラムが動作していないか確認してください。

  • 出力先の媒体に正常に読み書きできるか確認してください。

  • 出力先のフォルダに書き込む権限があるか確認してください。

(b) 対処方法

  • Windowsマシンのメモリまたはディスク容量がXMAP3が動作するには不足している場合は,メモリまたはディスクを増設してください。XMAP3が動作するために必要なWindowsのメモリやディスク容量については,マニュアル「XMAP3 開発ガイド」を参照してください。

  • インポート実行中にほかのプログラムが動作していた場合,一時的にメモリ不足が発生します。この場合は,ほかのプログラムを終了すると動作することがあります。

  • 出力先の媒体が正常に読み書きできない場合は,ほかの媒体に交換してください。

  • 出力先のフォルダに書き込む権限がない場合は,出力先のフォルダの権限を変えるか,書き込み権限があるフォルダを出力先に指定してください。

  • 対処しても問題が解決しない場合は,XMAP3のプログラムやレジストリが破壊されている場合があります。XMAP3 DeveloperおよびXMAP3 開発支援ユティリティを再インストールしてから,インポートを実行してください。

(3) 「(変換元ファイル)は未サポートデバイス,または不正なパネル定義文であるため変換できません。」の場合

調査方法と対処方法を次に示します。

(a) 調査方法

パネル定義文に未サポートのデバイスを指定しているか,パネル定義文が不正であることが考えられます。Windowsのテキストエディタで,パネル定義文を開いて内容を確認してください。

(b) 対処方法

PHSEG文のDEVオペランドの指定をインポートでサポートしているデバイスに変更してください。

また,メインフレームからWindowsの転送時に,誤ってEBCDIKやKEISコードのまま転送してしまった場合もこのエラーになります。必ず,JIS8,またはシフトJISコードに変換してください。

(4) 「記述文解析中に重大なエラーが発生しました。」または「書式定義ファイルの作成中に重大なエラーが発生しました。」の場合

調査方法と対処方法を次に示します。

(a) 調査方法

次の方法で,原因を調査してください。

  • Windowsマシンのメモリまたはディスク容量が,XMAP3が動作する条件を満たしているか確認してください。

  • インポート実行中に,ほかのプログラムが動作していないか確認してください。

  • 出力先の媒体に正常に読み書きできるか確認してください。

  • 出力先のフォルダに書き込む権限があるか確認してください。

(b) 対処方法

  • Windowsマシンのメモリまたはディスク容量がXMAP3が動作するには不足している場合は,メモリまたはディスクを増設してください。XMAP3が動作するために必要なWindowsのメモリやディスク容量については,マニュアル「XMAP3 開発ガイド」を参照してください。

  • インポート実行中にほかのプログラムが動作していた場合,一時的にメモリ不足が発生します。この場合は,ほかのプログラムを終了すると動作することがあります。

  • 出力先の媒体が正常に読み書きできない場合は,ほかの媒体に交換してください。

  • 出力先のフォルダに書き込み権限がない場合は,出力先のフォルダの権限を変えるか,書き込み権限があるフォルダを出力先に指定してください。

  • 対処しても問題が解決しない場合は,XMAP3のプログラムやレジストリが破壊されている場合があります。XMAP3 DeveloperおよびXMAP3 開発支援ユティリティを再インストールしてから,インポートを実行してください。

(5) メッセージの一覧

コマンドラインからインポートした場合,メッセージと次に示すリターンコードが表示されます。

コマンドラインからインポートした場合に表示されるメッセージを次の表に示します。

表5‒1 メッセージの一覧

項番

メッセージ

要因

対策

リターン

コード

1

処理は正常に終了しました。

0

2

ファイル"xxxxx"がありません。

指定したファイルがありません。

指定したファイルがあることを確認してください。

1

ワイルドカードを指定しています。

ワイルドカードを指定しないでコマンドを実行してください。

3

ファイル"xxxxx"はフォルダです。

ファイルとしてフォルダを指定しています。

ファイルを指定してください。

4

ファイル"xxxxx"が読めませんでした。

ファイルが読み取れません。

読み取れるファイルを指定してください。

5

ファイル"xxxxx"は無効です。

指定したファイルの拡張子が.xmp,.xmap,.fog,.fog2ではありません。

次に示すどちらかの対処をしてください。

  • パネル定義文のインポートでは,拡張子が.xmpまたは.xmapのファイルを指定してください。

  • 書式記述文のインポートでは,拡張子が.fogまたは.fog2のファイルを指定してください。

6

ファイル名"xxxxx"の長さが制限値を超えています。

ファイル名の長さが256バイト以上です。

255バイト以内のファイル名のファイルを指定してください。

7

指定されたファイル"xxxxx"は定義ファイルでないか、名称規則に違反したファイル名であるため変換できません。

ファイル形式が不正です。

指定したファイルを確認してください。

8

入力ファイルを指定してください。

ファイルが指定されていません。

引数にファイルを指定してください。

9

ログファイル名"xxxxx"の長さが制限値を超えています。

メッセージファイル(.txt)またはエラーファイル(ファイル名.err)の長さが256バイト以上です。

出力フォルダ(絶対パス)とメッセージファイル(.txt)またはエラーファイル(ファイル名.err)の長さが255バイト以内になるように,ファイル名およびフォルダ名を指定してください。

10

ログファイル"xxxxx"のオープンに失敗しました。

メッセージファイル(.txt)またはエラーファイル(ファイル名.err)のオープンに失敗しています。

出力フォルダに生成されるメッセージファイル(.txt)またはエラーファイル(ファイル名.err)に,書き込み権限があるかどうか確認してください。

11

フォルダ"xxxxx"がありません。

指定したフォルダがありません。

指定したフォルダがあることを確認してください。

ワイルドカードを指定しています。

ワイルドカードを指定しないでコマンドを実行してください。

12

"xxxxx"はフォルダではありません。

指定したパスはフォルダではありません。

フォルダを指定してください。

13

フォルダ"xxxxx"は無効です。

フォルダが無効です。

もう一度コマンドを実行するか,別のフォルダを指定してください。

14

フォルダ名"xxxxx"の長さが制限値を超えています。

フォルダ名の長さが256バイト以上です。

255バイト以内のフォルダ名のフォルダを指定してください。

15

フォルダ"xxxxx"に書き込み権限がありません。

フォルダに書き込み権限がありません。

書き込み権限を付与するか,書き込み権限のあるフォルダを指定してください。

16

指定したパラメタの数に誤りがあります。第三引数以降は無効です。

引数を省略した場合,引数は2個まで指定できますが,3個以上指定されています。

引数を確認して再実行してください。

17

エラー<警告>が発生しました。詳細は"xxxxx"を参照してください。

変換エラーメッセージがメッセージファイル(.txt)に,文法エラーメッセージがエラーファイル(ファイル名.err)に出力されます。

変換エラーメッセージはメッセージファイル(.txt),文法エラーメッセージはエラーファイル(ファイル名.err)を参照してください。

2

18

エラー<異常>が発生しました。詳細は"xxxxx"を参照してください。

変換エラーメッセージがメッセージファイル(.txt)に,文法エラーメッセージがエラーファイル(ファイル名.err)に出力されます。

変換エラーメッセージはメッセージファイル(.txt),文法エラーメッセージはエラーファイル)ファイル名.err)を参照してください。

19

実行に必要なファイルが不足したか、インストールしたフォルダに重大なエラーが発生したため実行できません。本製品を再度インストールしてから、やり直してください。

次のどちらかが要因です。

  • レジストリ情報の取得や必要なDLLのローディングに失敗しています。

  • インポート実行時に,IMSファイルの読み取り処理に失敗しています。

XMAP3 Developer 開発支援ユティリティを再インストールしてください。

3

20

領域の確保に失敗しました。

内部領域の確保に失敗しています。

次に示すどちらかの対処をしてください。

  • ほかのAPを終了するか,またはOSを再起動してください。

  • マシン上のリソースを見直す,スワップ領域を見直す,またはメモリを増設するなどしてください。

(凡例)

−:該当なし。

ファイルとは,パネル定義文ファイルまたは書式記述文ファイルを示します。