画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発支援ユティリティ


2.2.3 メインフレームのパネル定義文または書式記述文をWindowsに転送

メインフレーム(VOS3)ではIFITを,WindowsではCommuniNetを使用します。IFITについては,マニュアル「ファイル伝送プログラム IFIT-TSS E2」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) Windows側(CommuniNet)の設定時の注意

CommuniNetの環境設定ユティリティで「ファイル転送」の設定を「コード変換有り」にしてください。

(2) メインフレーム側(IFIT)の設定時の注意

メインフレーム側(IFIT)の設定時は次の点に注意してください。

(3) 転送時の注意(パネル定義文をインポートする場合)

パネル定義文をWindowsに転送するときの注意について説明します。

Windowsに転送したパネル定義文ファイルは,拡張子「.xmap」または「.xmp」が利用できます。

(a) NAMEオペランドの接頭語がマップ名と同じ場合

ドローセットアップの[ドローの設定]で,接頭語を付加するように設定している場合,パネル定義文をインポートで変換するときに,接頭語が二重に付加されてしまいます。これを避けるために,インポートの変換オプションを設定してください。変換オプションの設定方法については,「2.3.1(1) 変換オプションの設定」を参照してください。

(b) メインフレームから転送したパネル定義文に漢字が含まれる場合

パネル定義文中に漢字が含まれる場合,文字コードがKEISからシフトJISに変換され,全角開始・全角終了コード(X'0A42',X'0A41')が取り除かれます。1行の長さが変わるので,次の場合はWindowsに転送したあとで修正するか,インポートの変換オプションを設定してください。変換オプションの設定方法については,「2.3.1(1) 変換オプションの設定」を参照してください。

漢字を含むパネル定義文に行番号が付いている場合

漢字を含むパネル定義文に73カラム以降の行番号を付けて転送すると,次の図に示すように行番号が72カラム以内に入るので,インポートによる変換時にエラーとなります。

図2‒2 行番号を含む場合
●転送前
         '0A42'   '0A41'              72カラム目
             ↓   ↓                    ↓
      VAL=(NC,'漢字'),                      00050000
 
●転送後
                                      72カラム目
                                        ↓
      VAL=(NC,'漢字'),                00050000

漢字を含む行が継続する場合

漢字のある行が継続する場合,次の図に示すように,行末の位置が変わります。

図2‒3 漢字のある行が継続する場合
●Windowsに転送した直後
      '0A42'                                     '0A41' 72カラム目
          ↓                                         ↓   ↓
  VAL=(NC,'一二三四五六七八九〇一二三四五六七八九〇一C
  二三四五六七八九〇'),
 
●転送後の修正
                                                         72カラム目
                                                          ↓
  VAL=(NC,'一二三四五六七八九〇一二三四五六七八九〇一二三C
  四五六七八九〇'),

(c) メインフレームから転送したパネル定義文に外字が含まれる場合

パネル定義文中で外字を16進漢字定数ではなく直接定数で指定している場合,文字コードがKEISからシフトJISに変換されます。

標準の状態では,KEISの外字のうちシフトJISに正しく変換されるのは1,880字までで,文字コードの対応はあらかじめ決められています。

対応するシフトJISコードを持たない外字については,ドローで編集するときに適切な文字に置き換えてください。

(d) ピクチャがC以外でかつ従論理項目を持つ項目が含まれている場合

ピクチャがC以外の主論理項目が従論理項目を持つ場合,パネル定義文をインポートで変換するときに,従論理項目は破棄されてしまいます。これを避けるために,インポートの変換オプションを設定してください。変換オプションの設定方法については,「2.3.1(1) 変換オプションの設定」を参照してください。

インポートの変換オプションを設定すると,主論理項目に対応するテキストまたはフィールドのデータ型は文字(XX)に変換され,その下位項目はそのまま展開されます。

変換オプション設定時のピクチャがC以外でかつ従論理項目を持つ項目のインポート結果を次の図に示します。

図2‒4 変換オプション設定時のピクチャがC以外でかつ従論理項目を持つ項目のインポート結果

[図データ]

(e) ATTRオペランドがNUMでピクチャに9かEを指定している入力または入出力の項目が含まれている場合

メインフレームでは,数字項目,または数字編集項目のATTRオペランドでNUMを指定すると,数字項目,または数字編集項目に対する入力データのチェックで空白入力が禁止されます。

XMAP3のCUI画面では,入力データのチェックに空白入力を禁止する設定がないため,パネル定義文をインポートで変換するときに,空白入力禁止の設定が引き継がれません。一方,XMAP3のGUI画面では,入力データのチェックに空白入力禁止が設定できます。しかし,CUI画面からGUI画面へ変換しても,変換元のCUI画面で空白入力禁止の設定が引き継がれていないため,GUI画面も入力データのチェックに空白入力禁止が設定されません。

この場合,インポートの変換オプションを設定して,数字項目,および数字編集項目での空白入力禁止の設定を,CUI画面の定義ファイルに引き継いでください。そのあと,CUI画面の定義ファイルをGUI画面の定義ファイルへコンバートしてください。変換オプションの設定方法については,「2.3.1(1) 変換オプションの設定」を参照してください。コンバートの操作方法については,「3.2 コンバートの操作」を参照してください。

インポートの変換オプションでのチェックの有無と動作の関係を次の図に示します。

図2‒5 変換オプションでのチェックの有無と動作の関係

[図データ]

また,インポートの変換オプションでのチェックの有無とコンバート処理の関係を次の図に示します。

図2‒6 変換オプションでのチェックの有無とコンバート処理の関係

[図データ]

(f) KEIS項目の埋字(空白,LOW,HIGH)が16進で指定されている場合

KEISコードの論理項目で,次に示す埋字を(X,'16進数字')の形式で指定している場合,パネル定義文をインポートで変換するときに「埋めない」が設定され,埋字は破棄されてしまいます。

  • スペース:(X,'40')

  • LOW-VALUE:(X,'00')

  • HIGH-VALUE:(X,'FF')

これを避けるために,インポートの変換オプションを設定してください。変換オプションの設定方法については,「2.3.1(1) 変換オプションの設定」を参照してください。インポートの変換オプションを設定すると,KEISコードの論理項目で16進の埋字((X,'40'),(X,'00'),および(X,'FF'))が指定されていても,それぞれ「スペース」,「LOW(X'00')」,「HIGH(X'FF')」に変換されます。

(4) 転送時の注意(書式記述文をインポートする場合)

書式記述文をWindowsに転送するときの注意について説明します。

Windowsに転送した書式記述文ファイルの拡張子は「.fog」または「.fog2」,部品ファイルの拡張子は「.fgh」としてください。

UNIX環境で使用していた行制御ファイルは,インポートでは使用しないため,転送しません。インポートでは,変換後の書式定義ファイルの行制御情報を,書式記述文から設定します。インポートが設定した行制御情報が,UNIX環境で使用していた行制御情報と異なる場合は,インポート後にドローで編集してください。

(a) メインフレームから転送した書式記述文に外字が含まれる場合

書式記述文中で外字を直接定数で指定している場合,文字コードがKEISからシフトJISに変換されます。

標準の状態では,KEISの外字のうちシフトJISに正しく変換されるのは1,880字までで,文字コードの対応はあらかじめ決められています。

対応するシフトJISコードを持たない外字については,ドローで編集するときに適切な文字に置き換えてください。