14.2.3 XMAP3サーバの状態確認
UNIX版XMAP3サーバが保持している表示・印刷サービスの情報を取得,およびクリアする方法について説明します。
表示・印刷サービスの情報の取得およびクリアを使用する場合は,Windows版XMAP3 Server Runtime 05-04以降,またはXMAP3 Client Runtime 05-11以降が必要です。Windows版XMAP3の「Windowsサービスの運用コマンド」(x3psvmng)を実行して,UNIX版XMAP3サーバの表示・印刷サービスの情報を取得,クリアします。
- 〈この項の構成〉
(1) 表示・印刷サービスの情報の取得
UNIX版XMAP3サーバの表示・印刷サービスの情報を取得します。UNIX版XMAP3 Server Runtime 05-01以前のXMAP3サーバに対してコマンドを実行するとエラーになります。
(a) コマンド形式
UNIX版XMAP3サーバの表示・印刷サービスに関する情報を取得するコマンドの形式を次に示します。オプションの英字部分は大文字,小文字を区別します。
x3psvmng△{/srvstate|-srvstate}△ホスト名 〔△{/services|-services}△servicesファイルのサービス名〕 〔△{/svname|-svname}△表示・印刷サービス名〔△表示・印刷サービス名〕...〕 |
- (凡例)
-
△:半角スペースまたはタブ
- 注
-
{/srvstate|-srvstate},{/services|-services}および{/svname|-svname}は,どちらか一つを選択することを意味しています。
(b) コマンド引数
- {/srvstate|-srvstate}
-
ホスト名に指定したXMAP3サーバに,XMAP3サーバの表示・印刷サービスの情報を問い合わせ,結果を標準出力に出力します。
- ホスト名
-
UNIX版XMAP3サーバのホスト名を指定します。ホスト名は省略できません。必ず指定してください。
- {/services|-services}△servicesファイルのサービス名
-
該当するホストのservicesファイルのサービス名を指定します。省略すると,「xpw」が仮定されます。
- {/svname|-svname}△表示・印刷サービス名〔△表示・印刷サービス名〕...
-
該当するホストの表示・印刷サービス名を指定します。表示・印刷サービス名は複数指定できます。省略すると,該当するXMAP3サーバで定義されているすべての表示・印刷サービスの情報を取得します。
(c) コマンドの指定例
x3psvmng△/srvstate△host01△-services△xpw01△-svname△xppPRT01
(d) コマンドの出力結果の例
表示・印刷サービス名(svname)を省略した場合と指定した場合で出力内容が異なります。
-
表示・印刷サービス名(svname)を省略した場合
C:\Program Files\HITACHI\XMAP3\BIN>x3psvmng /srvstate host1 状態表示するXMAP3サーバ : host1(xpw) 表示・印刷サービス名 State xppDSP01 10.210.92.114:12345 xppDSP02 not connect xppPRT01 10.210.92.115:12346
コマンドに指定したXMAP3サーバで定義されている表示・印刷サービス名の情報がすべて表示されます。Stateには,接続元クライアントマシンで起動された表示・印刷サービスのIPアドレスとポート番号が表示されます。未接続の場合は「not connect」が表示されます。表示・印刷サービスは,X3PHOSTに記載した順番で表示されます。
-
表示・印刷サービス名(svname)を指定した場合
C:\Program Files\HITACHI\XMAP3\BIN>x3psvmng /srvstate host1 /svname xppDSP01 xppDSP02 xppDSP03 状態表示するXMAP3サーバ : host1(xpw) 表示・印刷サービス名 State xppDSP01 10.210.92.114:12345 ready xppDSP02 not connect xppDSP03 10.210.92.115:12346 not ready
表示・印刷サービス名(svname)に指定した表示・印刷サービスだけの情報を出力できます。上記は,「xppDSP01」「xppDSP02」「xppDSP03」を指定した例です。
Stateには指定した表示・印刷サービスのIPアドレスとポート番号が表示されます。未接続の場合は「not connect」が表示されます。
また,XMAP3サーバで状態管理している表示・印刷サービスの情報に加えて,サーバ管理コマンドからStateで示すIPアドレスおよびポート番号の表示・印刷サービスに接続を試みて成功した場合は「ready」,失敗した場合(タイムアウト時※)は「not ready」を表示します。
そのため,サーバ管理コマンドと表示・印刷サービス間が直接通信できない通信環境の場合は「not ready」となります。
注※ 接続のタイムアウトの時間は,OSの設定に準拠します。
(e) コマンドの注意事項
「14.1.4 (5) Windowsサービスの運用コマンドの注意」を参照してください。
(f) 表示・印刷サービスの情報の取得利用時のエラー情報
表示・印刷サービスの情報の取得時に,Windows版XMAP3サーバに対してコマンドを使用したときのエラーの対処方法については,「19.11.1(2) XMAP3サーバ管理コマンドのエラー情報」を参照してください。また,表示・印刷サービスの情報の取得を利用している場合のWindows版XMAP3サーバのエラーについては,「19.11.1(4) 表示・印刷サービスの情報の取得/情報のクリアでのエラー情報」を参照してください。
(2) 表示・印刷サービスの情報のクリア
UNIX版XMAP3サーバで取得している表示・印刷サービスの情報をクリアします。UNIX版XMAP3 Server Runtime 05-01以前のXMAP3サーバに対してコマンドを実行するとエラーになります。
(a) コマンド形式
UNIX版XMAP3サーバの表示・印刷サービスに関する情報をクリアするコマンドの形式を次に示します。オプションの英字部分は大文字,小文字を区別します。
x3psvmng△{/srvclear|-srvclear}△ホスト名 〔△{/services|-services}△servicesファイルのサービス名〕 △{/svname|-svname}△表示・印刷サービス名〔△表示・印刷サービス名〕... |
- (凡例)
-
△:半角スペースまたはタブ
- 注
-
{/srvclear|-srvclear},{/services|-services}および{/svname|-svname}は,どちらか一つを選択することを意味しています。
(b) コマンド引数
- {/srvclear|-srvclear}
-
ホスト名に指定したXMAP3サーバに,XMAP3サーバの表示・印刷サービスの情報のクリアを指示し,結果を標準出力に出力します。情報をクリアした履歴は,イベントログに出力されます。
- ホスト名
-
UNIX版XMAP3サーバのホスト名を指定します。ホスト名は省略できません。必ず指定してください。
- {/services|-services}△servicesファイルのサービス名
-
該当するホストのservicesファイルのサービス名を指定します。省略すると,「xpw」が仮定されます。
- {/svname|-svname}△表示・印刷サービス名〔△表示・印刷サービス名〕...
-
該当するホストの表示・印刷サービス名を指定します。表示・印刷サービス名は複数指定できます。省略すると,エラーになります。
(c) コマンドの指定例
x3psvmng△/srvclear△host01△-services△xpw01△-svname△xppPRT01
(d) コマンドの出力結果の例
C:\Program Files\HITACHI\XMAP3\BIN>x3psvmng /srvclear host1 /svname xppDSP01 xppDSP02 xppDSP03 以下の表示・印刷サービスの情報をクリアしました。 XMAP3サーバ : host1(xpw) 表示・印刷サービス名 : xppDSP01 xppDSP02 xppDSP03 |
(e) コマンドの注意事項
「14.1.4 (5) Windowsサービスの運用コマンドの注意」を参照してください。
(f) 表示・印刷サービスの情報のクリア利用時のエラー情報
表示・印刷サービスの情報のクリア時に,Windows版XMAP3サーバに対してコマンドを使用したときのエラーの対処方法については,「19.11.1(2) XMAP3サーバ管理コマンドのエラー情報」を参照してください。また,表示・印刷サービスの情報のクリアを利用している場合のWindows版XMAP3サーバのエラーについては,「19.11.1(4) 表示・印刷サービスの情報の取得/情報のクリアでのエラー情報」を参照してください。