11.3.8 起動クライアントを通知する場合の設定
C/S構成またはOLTP構成の環境で,起動中のクライアント端末をサーバ側で識別するための機能(以降,起動クライアント通知機能と表記する)の概要と利用方法について説明します。
(1) 機能概要
起動クライアント通知機能は,C/S構成またはOLTP構成の環境で,クライアント起動時にサーバ側APを自動実行する場合だけ利用できます。
XMAP3では,自動実行したサーバ側APの環境変数「XMAP3_CLIENTHOST」に,クライアント端末のホスト名を設定します。自動実行したサーバ側APから,環境変数「XMAP3_CLIENTHOST」に設定されたホスト名を取得することで,起動中のクライアント端末をサーバ側APで識別できます。
起動中のクライアント端末をサーバ側で識別できると,例えば,次のことができるようになります。
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クライアント端末別に処理を振り分けて,処理の優先権を変更する。
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クライアント端末別に,出力先のプリンタを振り分ける。
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障害が発生したクライアント端末を特定する。
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OLTP構成の環境の場合,確立したコネクションを,クライアント端末のホスト名から特定する。
クライアントの起動から,APがクライアント端末のホスト名を取得するまでの処理の流れを次に示します。
図中の1.〜4.の処理について説明します。
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ユーザがXMAP3クライアントを起動します。
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XMAP3クライアントが起動すると,サーバ側APに自動実行の要求を出します。
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XMAP3サーバが,自動実行するサーバ側APの環境変数「XMAP3_CLIENTHOST」に,起動したクライアント端末のホスト名「Client1」を設定します。
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自動実行したサーバ側APが,環境変数「XMAP3_CLIENTHOST」から,ホスト名「Client1」を取得します。
環境変数「XMAP3_CLIENTHOST」には,C/Sセットアップまたはサービス名ファイルで指定したホスト名が設定されます。ホスト名については,「11.3.1(1) C/S構成に関するセットアップの画面」または「7.2.4 サービス名ファイル(X3PHOST/XPWhosts)」を参照してください。
例えば,環境変数「XMAP3_CLIENTHOST」には,「システムのプロパティ」の「コンピュータ名」に設定されている文字列が設定されます。
クライアントの起動時に,実行時オプションの「/attach」を指定している場合,環境変数「XMAP3_CLIENTHOST」にはクライアント端末のホスト名が設定されます。「*」は設定されません。
(2) 利用方法
環境変数「XMAP3_CLIENTHOST」の値を取得するAPを作成して,作成したAPをクライアント起動時に自動実行するサーバ側APとして設定してください。設定方法については,「11.3.3 クライアント起動時に自動実行するサーバ側APの設定」を参照してください。