画面・帳票サポートシステム XMAP3 実行ガイド


11.1.1 XMAP3サーバの環境設定

XMAP3サーバ側での環境設定の概要を説明します。設定内容については,「11.3 XMAP3サーバに関する設定詳細」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) 必要な設定項目

XMAP3サーバ/クライアントのC/S構成でXMAP3システムを実行して画面表示および帳票印刷するためには,サーバ側で,次に示す環境設定が必要です。

(a) TCP/IP環境を設定する

XMAP3のC/S構成で動作するAPを開発する場合,まず,ネットワークを使用するためのTCP/IP環境を,サーバ,クライアントのそれぞれに設定します。TCP/IP環境の設定方法については,「11.2 XMAP3関連のTCP/IPの設定」を参照してください。

(b) XMAP3のC/S構成の実行環境を設定する

Windowsサーバでは,XMAP3のC/Sセットアップを使用し,XMAP3のC/S構成の実行環境を設定します。C/Sセットアップを使って設定した内容は,情報別に次のファイルに登録されます。UNIXサーバでは,次のファイルを直接編集します。仮想端末名ファイルとサーバAP名ファイルの詳細に関しては,「7. 環境設定ファイルの編集」を参照してください。

  • サービス名ファイル(X3PHOST)

    HOSTSファイルに設定されている各Windowsマシンのホスト名とサービス名との関係,サービスのタイプ(表示サービス,印刷サービス),クライアントからサービスが起動されたときに固定で実行するサーバAPなどの情報が登録されます。

  • 仮想端末名ファイル(X3MWHOST)

    APで指定する仮想端末名とサービス名ファイルに設定されたサービス名との対応に関する情報が登録されます。

  • サーバAP名ファイル(X3PAPL)

    クライアントからのサービスの起動時に実行するサーバAPを指定する場合の,指定候補とするAPに関する情報(AP名,ファイル名,アプリケーションの内容)が登録されます。

C/Sセットアップでは,新規登録の場合は設定内容がファイルにそのまま格納され,一度設定している場合には新しい内容に更新されます。変更した個所以外の設定はそのまま保存されます。前回登録した内容は,.BAKの拡張子を付けて保存されます。誤って修正した場合は,作成したファイルを削除したあと,.BAK付きのファイルを元のファイル名に変更すれば,以前のファイルに戻せます。

また,XMAP3の初期設定状態の各設定ファイルは,「.ORG」の拡張子のバックアップファイルとして保存されます。

(c) C/Sシステム環境の対応づけ

XMAP3のC/S構成の環境のセットアップでは,サーバAPで扱う仮想端末とネットワークで画面表示および帳票印刷するため環境を対応づけます。このセットアップは,C/Sセットアップで設定します。

C/S構成の環境設定の概要を次の図に示します。

図11‒1 C/S構成の環境設定の概要

[図データ]

C/S構成の環境の画面に関する設定は,基本的には,C/Sセットアップで指定した仮想端末名をAPと対応づけるだけで設定できます。C/S構成の環境の帳票(プリンタ)に関する設定は,サーバ側でC/Sセットアップで指定した仮想端末名とAPとを対応づけ,さらにクライアント側で表示・印刷セットアップを使って設定したプリンタデバイス名とサーバ側のC/Sセットアップで設定したプリンタデバイス名との対応づけが必要になります。

(d) OLTPサーバ構成のセットアップ

OLTPサーバ構成のセットアップでは,XMAP3側のC/Sセットアップの設定とOpenTP1側のTP1/NET/XMAP3の設定を合わせる必要があります。セットアップは,サーバで設定します。

OLTPサーバ構成のセットアップの概要を次の図に示します。

図11‒2 OLTPサーバ構成の環境セットアップの概要

[図データ]

OLTPサーバ構成の場合,XMAP3のC/Sセットアップで設定したサービス名およびサービスタイプをTP1/NET/XMAP3のプロトコル固有定義ソースファイルに指定し,XMAP3の動的変更テーブルに設定されているデータ有無コードの値をTP1/NET/XMAP3のマッピングサービス属性定義ファイルに指定します。

セットアップについては,「11.3.4 OpenTP1と連携する場合の環境設定の関連性」を参照してください。

(e) Windowsサービスとして運用する場合の設定

XMAP3サーバをWindowsサービスとして運用する場合は,OSの設定が必要です。設定手順は,「11.3.5 Windowsのサービスとして運用する場合のOS設定」を参照してください。

(2) C/Sセットアップの操作

Windowsのプログラム一覧にある[XMAP3]下のメニューから[XMAP3 Server]−[C/Sセットアップ]を選択すると[C/Sセットアップ]ダイアログが表示されます。[C/Sセットアップ]ダイアログで,[C/S構成]タブを表示して設定します。

C/S セットアップを起動しているときは,表示・印刷セットアップを同時に起動しないでください。同時に起動して,[OK]ボタンまたは[更新]ボタンをクリックすると,先に設定の変更をしたセットアップ機能の設定が元の状態に戻ってしまいます。

UNIX版XMAP3の場合,C/Sセットアップは提供されないので,環境設定ファイルを直接編集します。