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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 構造型データベース機能


10.10.4 pdorend(オンライン再編成の追い付き反映)

〈この項の構成〉

(1) 機能

更新可能なオンライン再編成の追い付き反映処理を実行します。レプリカRDエリアの更新内容をオリジナルRDエリアに反映します。

pdorendコマンドの使い方については,「5.13.4 更新可能なオンライン再編成の運用手順」を参照してください。

(2) 実行者

HiRDB管理者が実行できます。

(3) 形式

 pdorend 〔-s サーバ名〔,サーバ名〕…〕
    {〔-n 最大リトライ回数〕
     〔-w 追い付き反映処理の最大待ち時間〕
     〔-t トランザクション処理の最大待ち時間〕
     〔-m pdorend反映プロセスの多重度〕
     〔-z〕
     〔-f 追い付き反映制御ファイル名〕
     〔-I {put|noput}〕
    |〔-u〕}

(4) オプション

ここでは,-mおよび-fオプションについてだけ説明します。そのほかのオプションについては,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」の「pdorend(オンライン再編成の追い付き反映)」を参照してください。

形式にあるオプション以外のオプションを指定した場合,コマンドがエラーになるか,またはオプションの指定が無視されます。

(5) reflection文の指定形式

 reflection 〔dml_error={stop|skip}〕
注意事項

reflection文には,dml_errorオペランドだけが指定できます。マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」の「pdorend(オンライン再編成の追い付き反映)」のreflection文で説明しているオペランドは指定できません。

(6) report文の指定形式

 report 〔dml_skip_info=DMLスキップ情報出力ファイル名〕
注意事項

report文には,dml_skip_infoオペランドだけが指定できます。マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」の「pdorend(オンライン再編成の追い付き反映)」のreport文で説明しているオペランドは指定できません。

(7) DMLスキップ情報出力ファイルの出力形式

DMLスキップ情報出力ファイルの出力形式の例を次に示します。

 2013/12/27 09:51:26  SVR(bes1) PID(5704)     ...1
 **** SKIP DML INFORMATION ****               ...2
   SCHEMA NAME : "FMB1"                       ...3
   RECORD NAME : "RECB"                       ...4
   REFLECTION KIND : STORE                    ...5
   **** ERROR DML INFORMATION ****            ...6
   RECORD NAME : "RECA"                       ...7
   DML KIND : FETCH                           ...8
   SQLCODE : 100                              ...9
   SQLWARN :                                  ...10
   **** CURRENT DBKEY INFORMATION ****        ...11
         Address  Loc  +0+1+2+3 +4+5+6+7 +8+9+a+b +c+d+e+f 0123456789abcdef     ...12
         59bc3170 0000 30345f30 30303032 03000000          04_00002....    
[説明]

API(追い付き反映処理中にHiRDB/SDが内部的に発行するAPI)のスキップが発生した数の分だけ,次の情報が表示されます。

  1. APIのスキップが発生した日時,BES名,プロセスIDが表示されます。

  2. スキップ対象となったAPIの情報を示すヘッダが表示されます。

  3. SDBデータベース名が表示されます。

  4. 追い付き反映対象のレコード型名が表示されます。

  5. 追い付き反映処理時にHiRDB/SDが内部的に発行したAPIの種別が表示されます。

    STORE:レコードの格納(STORE)の追い付き反映

    MODIFY:レコードの更新(MODIFY)の追い付き反映

    ERASE:レコードの削除(ERASE)の追い付き反映

    ROLLBACK STORE:レコードの格納(STORE)のロールバックに対する追い付き反映

    ROLLBACK MODIFY:レコードの更新(MODIFY)のロールバックに対する追い付き反映

    ROLLBACK ERASE(REC):レコードの削除(ERASE)のロールバックに対する追い付き反映(レコードの回復)

    ROLLBACK ERASE(USER):レコードの削除(ERASE)のロールバックに対する追い付き反映(USERポインタの回復)

  6. APIのエラー情報を示すヘッダが表示されます。

  7. APIのエラーが発生したレコード型名が表示されます。

    追い付き反映対象とするレコードの位置づけ用のAPIなどでエラーが発生した場合は,追い付き反映対象のレコードより上位階層のレコード型名が出力されます。

  8. エラーが発生したAPIの種別が表示されます。

    FETCH:レコードの検索(追い付き反映を行うレコードに対する位置づけ用のAPIを意味します)

    MODIFY:レコードの更新

    STORE:レコードの格納

    ERASE:レコードの削除

  9. APIのエラーのSQLCODEが表示されます。

  10. 警告情報が表示されます。

    警告情報を次の形式で出力します。

    "SQLWARNn"

    n:0〜F

    警告情報が複数ある場合は,警告情報を空白で区切って出力します。

    警告情報がない場合は,"SQLWARN : "が出力されます。

  11. カレントRDエリア(レプリカRDエリア)側のデータベースキーの情報を示すヘッダが表示されます。

  12. 追い付き反映対象のレコードに対するデータベースキーの内容が出力されます。ダンプ形式(16進数表示+文字列表示)で出力されます。

(8) 注意事項