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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 構造型データベース機能


2.5.1 SDBデータベースの操作の概要(4V FMBまたは4V AFMの場合)

〈この項の構成〉

(1) SDBデータベースに対する操作(API)

4V FMBまたは4V AFMのSDBデータベースは,次の表に示すAPIを使用して操作します。これらのAPIを「SDBデータベースを操作するAPI」と表記します。

表2‒12 SDBデータベースに対する操作(API)

項目

説明

個別開始

SDBデータベースに対する操作を開始します。

SDBデータベースに対する操作の開始時に,位置指示子の生成を行います。

位置指示子については,「2.5.3 位置指示子」を参照してください。

個別終了

SDBデータベースに対する操作を終了します。

SDBデータベースに対する操作の終了時に,位置指示子の解放を行います。

レコードの検索(FETCH)

操作対象にしたいレコードを検索し,TP1/FSPが用意するデータ格納エリアにレコードを取り出します。

複数レコードの検索(FETCHDB ALL)

ルートレコード以下のレコードを一括して検索し,TP1/FSPが用意するデータ格納エリアに,レコードを取り出します。

複数レコードの検索は,ファミリ単位で行われます。

1ファミリの検索中であっても,データ格納エリアが満杯になると検索を中断します。この場合は,複数レコードの検索を複数回実行することで1ファミリのレコードを取得できます。

4V FMBのSDBデータベースの場合に,複数レコードの検索ができます。

レコードの格納(STORE)

1件のレコードを格納します。

レコードの更新(MODIFY)

1件のレコードの内容を更新します。

レコードの削除(ERASE)

1件以上のレコードを削除します。

削除するレコードが最下位のレコードである場合,そのレコードだけを削除します。

削除するレコードに子レコードが存在する場合,子レコードも同時に削除します。

4V FMBのSDBデータベースで,削除対象のレコードが最下位のレコードであれば,APIの一括オプションに'O'を指定することで,当該親レコード下のすべての子レコードを一括で削除できます。

レコードの一括削除

指定したキー(一連番号を除く)に対応したレコードを一括削除します。

4V DAMまたは4V SAMのSDBデータベースの場合に,レコードの一括削除ができます。

構成情報取得

指定したキーに対応したレコードの容量情報(割り当て済み一連番号)を取得します。

構成情報取得は,個別開始からSDBデータベースを操作する前までに実行してください。SDBデータベース操作後(レコードの検索など)に,構成情報取得はできません。

4V AFMのSDBデータベースの場合に,構成情報取得を実行できます。

(2) データ格納エリア

データ格納エリアは,SDBデータベースに対する操作を実行する際,検索したレコードを取り出したり,格納するレコードを設定したりするために使用する領域です。

データ格納エリアはTP1/FSPが用意します。データ格納エリアのサイズはユーザが指定します。

通常,レコードの検索時は,データ格納エリアには1件のレコードが格納されますが,複数レコードの検索をする場合は,複数レコードを格納するため,レコードの格納形式が異なります。

複数レコードの検索時の,データ格納エリアに対するレコードの格納形式については,「付録M 複数レコードの検索時の,データ格納エリアに対するレコードの格納形式【4V FMB】」を参照してください。