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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 構造型データベース機能


2.4.2 SDBディレクトリ情報の常駐化

HiRDB/SDでは,ディクショナリ表に格納されたSDBディレクトリ情報を,SDBディレクトリ情報ファイルに出力して使用します。SDBディレクトリ情報ファイルとは,SDBデータベースへのアクセスに必要な情報を出力したファイルです。

出力したSDBディレクトリ情報ファイルを全ユニットに配布し,ユニットの開始時にSDBディレクトリ情報を共用メモリ上に常駐化します。UAPおよび一部のコマンドは,共用メモリ上に常駐化されたSDBディレクトリ情報を使用してSDBデータベースにアクセスします。

SDBディレクトリ情報の共用メモリ上への常駐化(ユニットの開始時)を次の図に示します。

図2‒26 SDBディレクトリ情報の共用メモリ上への常駐化(ユニットの開始時)

[図データ]

[説明]
  1. HiRDB/SD定義ユティリティ(pdsdbdef)を使用して,SDBディレクトリ情報をSDBディレクトリ情報ファイルに出力します。

  2. 1.で出力したSDBディレクトリ情報ファイルを全ユニットに配布します。

  3. ユニットの開始時(ユニットの再開始時を含む),SDBディレクトリ情報が共用メモリ上に常駐化されます。SDBディレクトリ情報を格納する領域を常用常駐領域といいます。

上記の流れで,SDBディレクトリ情報が共用メモリ上に常駐化されます。

なお,1.と2.は,HiRDB/SD定義ユティリティ(pdsdbdef)の1回の操作で実行できます。

また,HiRDBの稼働中に,運用コマンドを使用して共用メモリ上のSDBディレクトリ情報を切り替えることもできます。これによって,HiRDBの稼働中にSDBデータベースの定義を追加したり,変更したりできます。

SDBディレクトリ情報の常駐化コマンド(pdsdbarcコマンド)によるSDBディレクトリ情報の共用メモリ上への常駐化を次の図に示します。

図2‒27 SDBディレクトリ情報の常駐化コマンド(pdsdbarcコマンド)によるSDBディレクトリ情報の共用メモリ上への常駐化

[図データ]

[説明]
  1. HiRDB/SD定義ユティリティ(pdsdbdef)を使用して,SDBディレクトリ情報をSDBディレクトリ情報ファイルに出力します。

  2. 1.で出力したSDBディレクトリ情報ファイルを全ユニットに配布します。

  3. SDBディレクトリ情報の常駐化コマンド(pdsdbarc -eコマンド)を実行すると,2.で配布したSDBディレクトリ情報ファイル中のSDBディレクトリ情報が,共用メモリ上の事前常駐領域に格納されます。

  4. SDBディレクトリ情報の常駐化コマンド(pdsdbarc -w -qコマンド)を実行すると,事前常駐領域を常用常駐領域に切り替えられます。

上記の流れで,SDBディレクトリ情報が共用メモリ上に常駐化されます。

なお,1.と2.は,HiRDB/SD定義ユティリティ(pdsdbdef)の1回の操作で実行できます。