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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 構造型データベース機能


1.2.1 オープンシステムで稼働する構造型DB

HiRDB/SDは,オープンシステムで稼働する構造型DBを提供します。

構造型DBでは,レコードという単位でデータを管理します。レコード間の関連は階層構造(親子関係)で管理します。

一般的に,構造型DBを前提に設計されたUAPでは,親となるレコード(親レコード)を検索したあとに,そのレコードに関連づけられたレコード(子レコード)を検索するというように,データベースの構造に基づいてアクセス順序を決定します。このようなデータベースアクセス要求に対応するため,HiRDB/SDには次のような特長があります。

〈この項の構成〉

(1) レコード同士を関連づけるデータ構造

レコードの順序性を意識したデータベースアクセスを実現するため,レコード同士をポインタによって関連づけるデータ構造になっています。

図1‒2 レコード同士をポインタによって関連づけるデータ構造

[図データ]

(2) 関連するレコードを近くに配置できる(近傍配置)

HiRDB/SDでは,同じルートレコード(レコードの階層構造で最上位のレコード)に連なるレコード群を,基準となるレコード(基準レコード)が格納されているページ(基準ページまたは基準サブページ)およびそのページの近傍に格納します。これを近傍配置といいます。近傍配置をすることで,親子関係にあるレコードが近くに格納されるようになります。これによって,アクセス時間が短縮され,データベースへのアクセス性能が向上します。

基準レコード,基準ページついては,「2.6.1(1) 基準レコード,基準ページ」を参照してください。

図1‒3 レコードの近傍配置の概要

[図データ]