Hitachi

データベース抽出・反映サービス機能 HiRDB Dataextractor Version 10


2.2.3 環境変数の設定

〈この項の構成〉

(1) HiRDB Dataextractorを使用するために必要な環境変数

HiRDB Dataextractorを使用するために必要な環境変数の設定について説明します。

HiRDB Dataextractorの環境変数は,実行する機能によって,次のどちらかに設定します。

HiRDB Dataextractorの環境変数の設定先を,「表2-6 HiRDB Dataextractorの環境変数の設定先」に示します。

HiRDB Dataextractorを使用するために必要な環境変数を,「表2-7 HiRDB Dataextractorを使用するために必要な環境変数」に示します。

表2‒6 HiRDB Dataextractorの環境変数の設定先

種別

抽出側

反映側

ファイル作成側

抽出したデータを,HiRDBへ反映する場合およびファイル作成の場合

XDM/XTを使用した,XDM/RDへの反映および順編成データセットの作成の場合

環境変数の設定先

xtrepコマンド実行者の環境

HiRDB Dataextractorの環境変数情報設定ファイル

表2‒7 HiRDB Dataextractorを使用するために必要な環境変数

環境変数

種別

XDM/XT連携

HiRDB Dataextractor連携

抽出側

反映側

ファイル作成側

抽出側

反映側

ファイル作成側

抽1

抽2

抽1

抽2

抽3

XTHOST

XTXHOST

XTPORTNO

XTFESHOST

XTOPNWTIME

XTWRTWTIME

XTTCPWTIME

XTOSIWTIME

XTTMPDIR

XTDPERMIT

XTFPERMIT

XTSTRETRY

※2

※2

※2

※2

XTLOGNAME

※2

※2

※2

※2

※2

※2

XTLOGRETRY

※2

※2

※2

※2

※2

※2

XTTEMPNAM

※2

※2

※2

※2

※2

※2

XTLOBBUFSIZE

XTFILESIZE

XTLOBKIND

XTERRLEVEL

XTPDCFPATH

XTPDCFxxxx

XTARRAY

XTTRCDIR

XTCNDSKP

XTEXTRACTDB

XTNLDFLT

XTORAUSER

XTSQLDSN

XTSQLUSER

XTSQL

XTLOCALE

XTDATALOCALE

XTUNDEF

XTDATAUNDEF

XTDATSEPARATER

XTDATENCLOSE

XTDATCRLF

XTCSETUSE

XTORANCSET

XTSQLNCSET

XTUTF8UCS4CHK

XTCCNVDMPSIZE

XTCLMxxxx

XTWHExxxx

XTLCKxxxx

XTTBLxxxx

XTLPRMxxxx

XTPDSRxxxx

TZ

※2

※2

※2

※2

※2

※2

XTPCHKTIME

※2

※2

※2

※2

※2

※2

XTXBUFKIND

XTENDSPACE

PDDIR

PDCONFPATH

PDUSER※1

PDHOST※1

PDNAMEPORT※1

PDBLKF※1

PDFESHOST※1

PDSERVICEGRP※1

PDCLTPATH※1

PDSQLTRACE※1

ORACLE環境変数

SQL Server環境変数

PATH

SHLIB_PATH

LD_LIBRARY_PATH

LIBPATH

LANG

(凡例)

○:必ず指定します。

△:必要に応じて指定します。

−:該当しません。

XDM/XT連携:XDM/XTと連携してデータの抽出,反映をする場合

HiRDB Dataextractor連携:HiRDB Dataextractor間で連携してデータの抽出,反映をする場合

抽1:HiRDB抽出側

抽2:ORACLE抽出側

抽3:SQL Server抽出側

注※1

HiRDBのクライアントの環境変数。設定方法の詳細については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

注※2

この環境変数は,HiRDB Dataextractorの起動方法によって,指定方法が異なります。詳細については,「(4)通常とは異なる場合の環境変数の指定方法」を参照してください。

注※3

XDM/XTのJXUMCTL制御文RDBDEF文を指定している場合は必ず指定します。

(2) 環境変数の設定方法

環境変数の設定方法について説明します。

XTHOST

抽出側で,データの送信対象のホスト名を指定します。ホスト名の代わりにFQDNを指定することもできます。

次のコマンドの省略時解釈値になります。

  • xtrepコマンドの−hオプション

    抽出したデータを表に反映する場合は,次のサーバのあるホスト名を指定します。

  • HiRDB/シングルサーバの場合

    シングルサーバ(SDS)

  • HiRDB/パラレルサーバの場合

    システムマネジャ(MGR)

抽出したデータからファイルを作成する場合は,ファイルの作成先のホスト名を指定します。

注意事項
  • 抽出側のホストと反映側のホストが異なるLANで構成されている場合は,環境変数XTXHOSTを指定してください。この環境変数と環境変数XTXHOSTを同時に指定することはできません。

  • 反映側HiRDBで系切り替え機能を使用する場合は,IPアドレスを引き継ぐホスト名を指定してください。

XTXHOST

抽出側で,データの反映側のホスト名を指定します。ホスト名の代わりにFQDNを指定することもできます。

抽出側のホストと反映側のホストが異なるLANで構成されている場合には,この環境変数を指定してください。

次のコマンドの省略時解釈値になります。

  • xtrepコマンドの−Hオプション

    データの反映側の,次のサーバがあるホスト名を指定します。

  • HiRDB/シングルサーバの場合

    シングルサーバ(SDS)

  • HiRDB/パラレルサーバの場合

    システムマネジャ(MGR),およびデータの転送先のサーバ(フロントエンドサーバ(FES)またはバックエンドサーバ(BES))

指定方法については,「4.2.2 xtrepコマンド」の−Hオプションを参照してください。

注意事項
  • この環境変数と環境変数XTHOSTを同時に指定することはできません。

  • 反映側HiRDBで系切り替え機能を使用する場合は,IPアドレスを引き継ぐホスト名を指定してください。

XTPORTNO 〜<符号なし整数>((1025〜65535))

抽出側では,データの反映側またはファイルの作成側のHiRDB Dataextractorが使用するポート番号を指定します。

次のコマンドの省略時解釈値になります。

  • xtrepコマンドの−pオプション

反映側では,XDM/XTからOSIプロトコルを使用して任意のサーバを指定してデータを転送する場合に,反映側HiRDBのシステムマネジャが存在するホストで稼働するHiRDB Dataextractorのポート番号を指定します。指定するポート番号は,/etc/servicesでHiRDB Dataextractor用にユーザが割り当てたポート番号を指定してください。

XTFESHOST 〜{STANDARD|HIRDB}

反映側で,HiRDBのサーバのホスト名(HiRDBシステム共通定義pdunit −xオプションで指定)の種類を指定します。この指定は,OSIプロトコル使用時で,データの転送先のサーバ(フロントエンドサーバまたはバックエンドサーバ)とXDM/XTとの間がOSIプロトコルで接続されていて,かつシステムマネジャとXDM/XTとの間がOSIプロトコルで接続されていない場合にだけ必要です。

STANDARD:サーバのホスト名に標準ホスト名を使用する場合に指定します。

HIRDB:サーバのホスト名に標準ホスト名以外を使用する場合に指定します。

XTOPNWTIME 〜<符号なし整数>((60〜65535))≪60≫

反映側で,入力ファイルへのデータの書き込み監視時間を秒単位で指定します。この環境変数で指定した時間は,次の処理の時間を監視するために使用されます。

  • HiRDB Dataextractorがpdloadを内部コールしてからpdloadがデータの入力を開始するまでの時間

監視時間は,HiRDBの排他待ち限界経過時間の指定値より大きい値を指定します。排他待ち限界経過時間については,マニュアル「HiRDB システム定義」を参照してください。なお,出力ファイルへのデータ出力時(xtrepコマンドで−oまたは−Oオプション指定時)には,時間監視はしません。

XTWRTWTIME 〜<符号なし整数>((600〜65535))≪600≫

反映側で,入力ファイルへのデータの書き込み監視時間を秒単位で指定します。この環境変数は,データを追加モードでHiRDBへ反映時,登録済みのデータ件数が多い場合などにHiRDB Dataextractorがタイムアウトでエラー終了するときに指定します。指定した時間は,次の処理時間を監視するために使用されます。

  • HiRDB Dataextractorが入力ファイルにデータを書き込んでからpdloadがデータを読み込むまでの時間

なお,出力ファイルへのデータ出力時(xtrepコマンドで−oまたは−Oオプション指定時)には,時間監視はしません。

XTTCPWTIME 〜<符号なし整数>((60〜65535))

TCP/IPプロトコル使用時に,データ送受信時の応答監視時間を秒単位で指定します。この環境変数を省略した場合は応答監視をしません。

注意事項
  • 指定値が小さい場合には,通信障害が発生していないときであっても,障害とみなして処理を終了することがあります。

  • Windowsの場合,時間監視をデータ受信に対してだけ行い,データ送信に対しては行いません。

XTOSIWTIME 〜<符号なし整数>((60〜65535))≪3600≫

OSIプロトコル使用時に,データ送受信時の応答監視時間を秒単位で指定します。

注意事項

指定値が小さい場合には,通信障害が発生していないときであっても,障害とみなして処理を終了することがあります。

XTTMPDIR

反映側およびファイル作成側で,出力ファイルを作成するディレクトリおよびLOB入力ファイル格納用ディレクトリのディレクトリ名を指定します。指定するディレクトリの絶対パス名を指定します。省略した場合は,"/opt/HIRDBXT/spool"を仮定します。

XTDPERMIT 〜<符号なし整数>((1〜777))≪700≫

反映側およびファイル作成側で,LOB入力ファイル格納用ディレクトリのファイルモードを指定します。ファイルモードは8進数表現で指定します。

HiRDB Dataextractorの実行ユーザとHiRDBの管理者が異なり,かつファイルの作成に続いてHiRDBのDBへ反映する場合は,この環境変数を指定してください。

この指定がない場合は,HiRDB Dataextractorが呼び出すpdloadは作成したファイルの入力権限がないため,エラーで終了します。

注意事項

ファイルモードは,umask(2)が指定してあるとその指定によって実際の値が変わります。

XTFPERMIT 〜<符号なし整数>((1〜777))≪600≫

反映側およびファイル作成側で,出力ファイルおよびLOB入力ファイルのファイルモードを指定します。ファイルモードは8進数表現で指定します。

HiRDB Dataextractorの実行ユーザとHiRDBの管理者が異なり,かつファイルの作成に続いてHiRDBのDBへ反映する場合は,この環境変数を指定してください。

指定がない場合は,HiRDB Dataextractorが呼び出すpdloadは作成したファイルの入力権限がないため,エラーで終了します。

注意事項

ファイルモードは,umask(2)が指定してあるとその指定によって実際の値が変わります。

XTSTRETRY 〜<符号なし整数>((1〜360))

xtstartコマンド実行時に,OSI通信に必要なプログラム(XNF)が起動していない場合の再試行回数を指定します。この環境変数の指定がある場合,xtstartコマンドの実行時にXNFが起動していないときには,この環境変数での指定に従って,XNFが起動されるまでxtstartコマンドが再試行されます。1回の再試行間隔は10秒です。この環境変数を省略した場合は,xtstartコマンドは再試行されません。

XTLOGNAME

ログメッセージを出力するファイル名を絶対パス名で指定します。

ファイル名称規則は,適用OSのマニュアルを参照してください。また,ファイル名称は引用符(")で囲まないでください。

環境変数XTTEMPNAMが1のときだけ有効となります。

XTLOGRETRY 〜<符号なし整数>((0〜100))≪20≫

syslogへのメッセージ出力が失敗したときのリトライ回数を指定します。

XTTEMPNAM 〜{0|

HiRDB Dataextractorが作成するファイル名称の決定方法を指定します。

0:ファイル名称を決定するとき,tempnam関数を使用します。

1:ファイル名称を決定するとき,日時を使用します。

この環境変数を省略した場合,1が仮定されます。

tempnam関数については,適用OSのマニュアルを参照してください。

XTLOBBUFSIZE 〜<符号なし整数>((1〜2147483647))≪BLOB列定義長≫

抽出側で,BLOB,BINARY属性の列を抽出するとき,または,ORACLEもしくはSQL Serverから抽出したデータをBLOB,BINARY属性の列に反映するときに,使用するバッファのサイズを指定します。

定義長と実際のLOBデータの長さに差がある場合に,この環境変数に実データの長さを指定することによって,指定された長さのバッファを使用するためにバッファを節約できます。

BLOB,BINARY列定義長よりも大きな値を指定した場合は,この指定は無効になり,BLOB列定義長のバッファが使用されます。

この環境変数で指定した値は,抽出する表内のすべてのBLOB,BINARY列に対して有効になります。

注意事項
  • SGMLTEXT型またはXML型の列を抽出する場合には,この環境変数を必ず指定してください。省略された場合は,JXU7002Eメッセージを出力してリターンコード12で終了します。また,指定する値は抽出する原文書データ長の最大値にしてください。

  • ORACLEのLONG,LONG RAW,BLOB,CLOB,NCLOB,およびBFILEの列を抽出する場合には,この環境変数を必ず指定してください。省略された場合は,JXU7002Eのメッセージを出力してリターンコード12で終了するときがあります。また,指定する値は抽出する実データ長の最大値にしてください。

  • 指定値を超える大きさのデータが抽出された場合,環境変数XTERRLEVELに従って,あとの処理が行われます。

  • 実データのバッファサイズの求め方の例を次に示します。(HiRDBの場合)

  • この例では,出力ファイルsizeに実データの最大長が出力されます。

求め方の例

BLOB型の場合の列名記述ファイル(clm)

max(length(列名))

SGMLTEXT型の場合の列名記述ファイル(clm)

max(length(extracts(列名)))

xtrepコマンド

xtrep -R dat -o size -s clm 表名
環境変数XTLOBBUFSIZEの指定例

次のように定義されたデータがある場合に,バッファサイズを実データ長2,048バイトに指定するときの例を示します。

表定義

表A

列A1

列A2

列A3

BLOB(1K)

SGMLTEXT

BLOB(3K)

定義長

列A1:1,024バイト

列A2:2,147,483,647バイト

列A3:3,072バイト

環境変数指定

setenv XTLOBBUFSIZE=2048

バッファサイズ

上のように指定した場合,実際に確保されるバッファサイズは次のとおりです。

列A1:1,024バイト

列A2:2,048バイト

列A3:2,048バイト

注意事項

この状態で列A2,列A3に2,048バイト以上の実データが存在すると切り捨てが発生します。

XTFILESIZE 〜<符号なし整数>((8192〜2147483647))

抽出側で,出力ファイルのサイズの最大長を指定します。

データ反映時にファイルを作成して反映する場合,またはファイルを作成する場合に,データ量が多く,一つのファイルに格納できないときに,この環境変数に出力ファイルの最大長を指定することによって複数の出力ファイルに分割して格納できます。なお,xtrepコマンドの−o,−Oオプションに複数のファイル名称を指定した場合も,複数の出力ファイルに分割して格納できます。

出力ファイルは,この指定値を超えない1行の末尾までが入るように分割して,作成されます。

この環境変数を指定したときの出力ファイルの名称については,「2.2.2(6)ファイル名の決定方法」を参照してください。

注意事項
  • この環境変数を省略した場合,出力ファイルのサイズが2GB(ギガバイト)を超えるか,またはファイルを作成しているパーティションがいっぱいになったときに,JXU7002Eメッセージ(ファイル書き込みエラー)を出力してエラーになります。

  • この環境変数には,抽出データ1行分のサイズ以上の値を指定してください。指定値よりも1行分のデータが大きい場合には,JXU7209Eメッセージ(ファイル書き込みエラー)を出力してエラーになります。

  • この環境変数は,反映側またはファイル作成側のHiRDB Dataextractorでもこの機能をサポートしている場合にだけ使用できます。サポートしていない場合には,反映側またはファイル作成側で,JXU7001Eメッセージを出力してエラーになります。

  • 環境変数XTNLDFLTの指定により抽出データ1行分のサイズが異なるため注意してください。データ形式については,「4.2.4(4)出力ファイル」および「付録A メモリ所要量とファイル所要量」を参照してください。

XTLOBKIND 〜{|1}

抽出側で,HiRDBの表に反映する場合の,BLOB型の列のデータ(LOBデータ)の形式を指定します。この指定によって,BLOB型のLOBデータを,LOBデータ以外のデータと同一のファイルに格納してファイルのI/O回数を削減できるため,処理性能を向上できます。

環境変数XTNLDFLTに2を指定した場合,HiRDB反映またはバイナリ形式のファイル作成時はデータベース作成ユティリティ(pdload)の−Wオプション指定時の入力データ形式となるため,この環境変数の指定は無視されます。

0:BLOB型のLOBデータを,別ファイル(LOB入力ファイル)に出力します。

1:BLOB型のLOBデータを,BLOB型以外のデータと同一のファイルに出力します。

環境変数XTLOBKINDに0を指定した場合に作成されるデータの形式を「表2-8 環境変数XTLOBKINDに0を指定した場合に作成されるデータの形式」に,環境変数XTLOBKINDに1を指定した場合に作成されるデータの形式を「表2-9 環境変数XTLOBKINDに1を指定した場合に作成されるデータの形式」に示します。

表2‒8 環境変数XTLOBKINDに0を指定した場合に作成されるデータの形式

抽出側

反映側,ファイル作成側

列属性

BLOB属性のデータの形式

pdloadの−kオプション設定値

備考

ADT

BLOB型

ADT

BLOB型

HiRDB,ORACLE,またはSQL Server

HiRDBの表への反映

なし

なし

あり

1

f

あり

なし

2

v

あり

2

1

バイナリ形式のファイル作成

なし

なし

あり

1

あり

なし

1※1

※2

あり

1※1

1

DAT形式のファイル作成

なし

なし

あり

1

あり

なし

1

あり

1

1

(凡例)

ADT:抽象データ型

1:BLOB属性の列を別ファイルに作成します(入力ファイル,LOB入力ファイル)。

2:一つのファイルに作成します(入力ファイルだけ)。

−:該当しません。

注※1

反映情報ファイルにSGMLTEXTを指定すると「2」になります。

注※2

SGMLTEXTを含む表からデータを抽出しファイル作成を行う場合は反映情報ファイルでSGMLTEXTを指定し実行してください。指定を行わない場合,作成したファイルを使用してpdloadでHiRDBの表への反映を行った際の結果は保証しません。

表2‒9 環境変数XTLOBKINDに1を指定した場合に作成されるデータの形式

抽出側

反映側,ファイル作成側

列属性

BLOB属性のデータの形式

pdloadの−kオプション設定値

備考

ADT

BLOB型

ADT

BLOB型

HiRDB,ORACLE,またはSQL Server

HiRDBの表への反映

なし

なし

あり

2

d

あり

なし

2

あり

2

2

バイナリ形式のファイル作成

なし

なし

あり

2

あり

なし

2

あり

2

2

DAT形式のファイル作成

なし

なし

指定不可

あり

あり

なし

あり

(凡例)

ADT:抽象データ型

2:一つのファイルに作成します(入力ファイルだけ)。

−:該当しません。

注※

SGMLTEXTを含む表からデータを抽出しファイル作成を行う場合は反映情報ファイルでSGMLTEXTを指定し実行してください。指定を行わない場合,作成したファイルを使用してpdloadでHiRDBの表への反映を行った際の結果は保証しません。

環境変数XTLOBKIND指定値と作成するファイル数の関係

環境変数XTLOBKIND指定値と作成するファイル数の関係を,次の表に示します。

表2‒10 環境変数XTLOBKIND指定値と作成するファイル数の関係

指定値

ファイル分割※1

出力ファイル数(pdload入力ファイル)

データの状態例※2

入力ファイル

LOB入力ファイル

0

なし

一つ

データ件数

1.

あり

分割ファイル数

データ件数

2.

1

なし

一つ

0

3.

あり

分割ファイル数

0

4.

注※1

出力ファイルはxtrepコマンドの−o,−Oオプション,または環境変数XTFILESIZEの指定によって分割できます。

注※2

データの状態例を次に示します。

[図データ]

環境変数XTLOBKIND 1指定時のBLOB列のデータの形式

環境変数XTLOBKIND 1指定時のBLOB型(以降,BLOBと略記します),および抽象データ型のBLOB属性(以降,ADT(BLOB)と略記します)の列のデータの形式について,説明します。

  • BLOB,ADT(BLOB)の列のデータのサイズ部は,ほかの列とともに定義順に出力します。

  • ADT(BLOB)の列のデータ部は,定義順の行データの末尾に出力します。

  • BLOBのデータ部は,定義順の行データの末尾に出力します。

  • ただし,HiRDBへ反映する表にBLOBとADT(BLOB)が混在している場合は,ADT(BLOB)のデータ部よりもあとに出力します。

  • データがナル値の場合,BLOBおよびADT(BLOB)は,サイズ部に−1を設定して出力します。このときデータ部は出力しません。

  • 0バイトデータの場合,BLOBおよびADT(BLOB)は,サイズ部に0を設定して出力します。このときデータ部は出力しません。

環境変数XTLOBKIND指定時のデータの作成例

環境変数XTLOBKIND指定時のデータの作成例を,次に示します。

[図データ]

XTERRLEVEL 〜{|1}

抽出側で,データの抽出時にエラーが発生したあとの,HiRDB Dataextractorの処理について指定します。

0:エラーが発生した場合,JXU7208Iメッセージを出力して処理を続行し,リターンコード4で終了します。

1:エラーが発生した場合,JXU7208Eメッセージを出力して,リターンコード12で終了します。

注意事項
  • この環境変数の対象になるエラーを次に示します。

    ・データの切り捨て

    ・オーバフロー

    なお,オーバフローを検知するためには,HiRDBのシステム共通定義で,pd_overflow_suppressにYを指定する必要があります。

  • 次の場合は,この環境変数に1を指定します。

    ・データ型がSGMLTEXT型またはXML型の列を抽出するとき

    ・切り捨てが発生する可能性のある表に対して反映するとき

XTPDCFPATH 〜<パス名>

反映側で,HiRDBのデータベース作成ユティリティ(pdload)のidxwork文,index文,lobmid文を記述した制御情報ファイルのファイル名を,絶対パス名で指定します。この環境変数の指定によって,HiRDBのデータベース作成ユティリティが作成するインデクス情報ファイルおよびLOB中間ファイルの作成先を指定できます。

注意事項
  • この環境変数および環境変数XTPDCFxxxxを省略した場合,pdloadはインデクス情報ファイル,LOB中間ファイルを/tmpの下に作成します。反映表にインデクス,BLOB型の列があるときには,データ量に比例して/tmpの下に一時ファイルが出力されます。/tmp下に十分な空き容量がない場合には,システム全体に悪影響を及ぼすことがあるため,注意が必要です。

  • 反映表にインデクスがない場合にidxwork文またはindex文,反映表にBLOB型の列がない場合にlobmid文を記述した制御情報ファイルを指定したときは,pdloadでエラーになります。

    このような場合には,環境変数XTPDCFxxxxを使用します。反映側の表ごとに,表の定義に合わせて制御情報ファイルを作成し,環境変数XTPDCFxxxxに設定します。HiRDB Dataextractorの実行時に,xtrepコマンドで反映する表に対応する環境変数XTPDCFxxxxを指定して,使用する制御情報ファイルを選択します。

指定例
  • 環境変数情報設定ファイル

      :
      :
 set XTPDCFPATH=/HIRDBXT/conf/xtpdcf
      :
      :
  • /HIRDBXT/conf/xtpdcf

 idxwork /hd001/idxwork
 lobmid /hd002/tmp
XTPDCFxxxx 〜<パス名>

反映側で,HiRDBのデータベース作成ユティリティ(pdload)のidxwork文,index文,lobmid文,option文を記述した制御情報ファイルのファイル名を,絶対パス名で指定します。この環境変数の指定によって,HiRDBのデータベース作成ユティリティが作成するインデクス情報ファイルおよびLOB中間ファイルの作成先を指定できます。

また,HiRDBのデータベース作成ユティリティのオプション機能を指定できます。

xxxxには任意の文字列(0〜4文字の英数字)を指定します。

xtrepコマンドの−Iオプションに,ここで指定した環境変数名を指定すると,pdloadはこの環境変数で指定された制御情報ファイルを使用してデータを格納します。

注意事項
  • idxwork文,index文,lobmid文

    ・この環境変数および環境変数XTPDCFPATHを省略した場合,pdloadはインデクス情報ファイル,LOB中間ファイルを/tmpの下に作成します。反映表にインデクス,BLOB型の列があるときには,データ量に比例して/tmpの下に一時ファイルが出力されます。/tmp下に十分な空き容量がない場合には,システム全体に悪影響を及ぼすことがあるため,注意が必要です。

    ・反映表にインデクスがない場合にidxwork文またはindex文,反映表にBLOB型の列がない場合にlobmid文を記述した制御情報ファイルを指定したときは,pdloadでエラーになります。

    このような場合には,この環境変数を使用して,pdloadが使用する制御情報ファイルを指定します。反映側の表ごとに,表の定義に合わせて制御情報ファイルを作成し,この環境変数に設定します。HiRDB Dataextractorの実行時に,xtrepコマンドで反映する表に対応する環境変数XTPDCFxxxxを指定して,使用する制御情報ファイルを選択します。

  • option文

    pdloadによるデータ反映の実行中に通信障害などが発生すると無応答になることがあります。pdloadが無応答になると反映側HiRDB Dataextractorも無応答となりJOB全体がハングアップするおそれがあります。option文exectimeに実行監視時間を指定することでpdloadプロセスを強制終了し,無応答を回避できます。このような場合には,監視したいJOBごとに制御情報ファイルを作成し,この環境変数に設定します。HiRDB Dataextractorの実行時に,xtrepコマンドで反映する表に対応する環境変数XTPDCFxxxxを指定して,使用する制御情報ファイルを選択します。

XTARRAY 〜{FF|FV|VV}〔,{|E}〕

繰返し列をファイルに出力する場合の,データ形式(FF,FV,VV),およびナル値反映方法(C,E)について指定します。

この環境変数は,表単位にデータ形式,ナル値反映方法について設定する場合に指定します。列単位に設定する場合には,xtrepコマンドの−vオプションに指定するナル値情報ファイルで指定します。この環境変数と,ナル値情報ファイルでの指定とを同時に指定した場合には,ナル値情報ファイルでの指定が優先されます。

この環境変数を省略した場合は,VVおよびCを仮定します。

また,環境変数XTNLDFLTに2を指定した場合,HiRDB反映またはバイナリ形式のファイル作成時は,この環境変数の指定は無視され,VVおよびCとして処理されます。

繰返し列のデータ形式およびナル値反映方法の指定の詳細については,「3.1.1(6)繰返し列の抽出」を参照してください。

データ形式

FF:列の先頭に要素数がなく,列の要素すべてにデータがある形式

FV:列の先頭に要素数があり,列の要素すべてにデータがある形式

VV:列の先頭に要素数があり,要素数分のデータがある形式

ナル値反映方法

C:要素全体にデータがないとき,列全体をナル値として反映します。

E:要素全体にデータがないとき,各要素をナル値として反映します。

XTTRCDIR 〜<パス名>

HiRDB Dataextractorが作成するモジュールトレースファイル,coreファイル用のディレクトリのディレクトリ名を絶対パスで指定します。この環境変数の対象になるファイル,ディレクトリを次に示します。

  • モジュールトレースファイル

  • core格納用ディレクトリ

この環境変数を省略した場合は,/opt/HIRDBXT/dumpを仮定します。

注意事項

/opt/HIRDBXT/dump下は定期的に削除してください。

HiRDB Dataextractorが停止中に削除してください。

●XTCNDSKP  〜{|1} 

送受信データの圧縮を行うかどうかを指定します。

次のどちらかの条件を満たす場合,転送データを圧縮しない方がプロセスの実行時間を短縮できます。

  • マシン性能よりも通信性能の方が良い。

  • 転送データの圧縮率が低い(同一コードがあまり連続しない)。

0:送受信データの圧縮を行います。

1:送受信データの圧縮を行いません。

●XTEXTRACTDB 

抽出対象となるDBの種別を指定します。

hirdb :HiRDBからデータを抽出します。

oracle :ORACLEからデータを抽出します。

●ORACLE環境変数

ORACLE抽出を行うために必要となるORACLEの環境変数を定義します。

環境変数名および指定値については,ORACLEのマニュアルを参照してください。

●SQL Server環境変数

SQL Server抽出を行うために必要となるSQL Serverの環境変数を定義します。

環境変数名および指定値については,SQL Serverのマニュアルを参照してください。

●XTNLDFLT 〜{|1|2} 

HiRDBまたはファイルへ反映する場合のナル値の反映方式を指定します。

ナル値情報ファイルを省略(−vオプションを省略)した場合,またはナル値情報ファイルに指定しない列に対するナル既定値として仮定値を使用する場合に指定します。

この指定で仮定する値が実データとして使用されていない場合に指定します。

仮定するナル値の既定値については,「表4-13 ナル値情報ファイルの指定規則(HiRDBからのデータ抽出の場合)」を参照してください。

ナル値情報ファイルを省略(−vオプションを省略)した場合,またはナル値情報ファイルに指定しない列に対するナル既定値として仮定値を使用する場合に指定します。

次に示すデータ型について,この環境変数の指定値が0の場合の仮定値が実データとして使用されている場合に指定します。

  • DECIMAL

  • DATE

  • INTERVAL YEAR TO DAY

  • TIME

  • INTERVAL HOUR TO SECOND

  • TIMESTAMP

仮定するナル値の既定値については,「表4-13 ナル値情報ファイルの指定規則(HiRDBからのデータ抽出の場合)」を参照してください。

ナル既定値を使用しないで,ナル値として反映する場合に指定します。

環境変数XTNLDFLTに0または1を指定したときの仮定値と同じ値が実データとして使用されている場合に指定します。なお,環境変数XTNLDFLTに2を指定すると,環境変数XTLOBKINDの指定は無視されます。

注意事項
  • 環境変数XTNLDFLTの指定と非ナル値制約指定(抽出表および反映表の列)の組み合わせを次に示します。

    非ナル値制約指定

    環境変数XTNLDFLT

    抽出側

    反映側

    0

    1

    2※5

    NULL

    NULL

    ※1

    ※1

    NOT NULL

    ※2

    ×※3

    ×※4

    NOT NULL

    NULL

    NOT NULL

    (凡例)

    ○:指定できます。

    ×:指定できません(pdloadでデータ反映時,入力データ不正となります)。

    −:指定する必要はありません(抽出側にナル値が存在しないため指定しても意味がありません)。

    注※1

    ナル既定値と同じ実データはナル値として反映されます。

    注※2

    ナル値の場合,ナル既定値が実データとして反映されます。

    注※3

    次に示すデータ型にナル値が存在する場合に入力データ不正となります。

    なお,次に示すデータ型以外の場合,ナル値のときはナル既定値が実データとして反映されます。

    ・DECIMAL

    ・DATE

    ・INTERVAL YEAR TO DAY

    ・TIME

    ・INTERVAL HOUR TO SECOND

    ・TIMESTAP

    注※4

    抽出側にナル値が存在する場合に入力データ不正となります。

    注※5

    環境変数XTNLDFLTに2を指定すると,ナル値を判定するためのオフセット情報が付加されるため,ほかの指定と比べてデータ量が増加します。このため,抽出側のデータにナル既定値と同じ実データが存在しない場合に,この指定をするとデータ量が増加するだけでメリットはありません。

    データ形式については,「4.2.4(4)出力ファイル」および「付録A メモリ所要量とファイル所要量」を参照してください。

  • 環境変数XTNLDFLTの指定によってHiRDB反映時,またはファイル作成時の出力データ形式が異なります。

    環境変数XTNLDFLTの指定値と出力データ形式の関係を次に示します。

    環境変数

    XTNLDFLT

    の指定値

    出力データ形式

    HiRDB反映

    ファイル形式

    バイナリ形式

    DAT形式

    0

    HiRDBのデータベース作成ユティリティのバイナリ形式の入力ファイル形式

    HiRDBのデータベース作成ユティリティのバイナリ形式の入力ファイル形式

    HiRDBのデータベース作成ユティリティのDAT形式の入力ファイル形式

    1

    同上

    同上

    同上

    2

    HiRDBのデータベース作成ユティリティの−Wオプション指定時の入力ファイル形式

    HiRDBのデータベース作成ユティリティの−Wオプション指定時の入力ファイル形式

    同上

    注※

    環境変数XTLOBKINDの指定に関係なくBLOB型のLOBデータは,BLOB型以外のデータと同一のファイルに出力します。

環境変数XTNLDFLTに1を指定する場合の注意事項
  • この指定は,反映側HiRDBのバージョンが07-00-/J以降の場合だけ使用できます。条件を満たしていない場合,HiRDBのデータベース作成ユティリティ(pdload)がナル値情報ファイルの内容不正でエラーとなります。

  • この指定をしたファイル作成(バイナリ形式)機能では,抽出表にナル値が存在すると,ナル既定値をそのままデータとしてファイルに格納します。この場合,ナル既定値がデータ型と異なる形式(X'FF・・・FF')となるため,作成したファイルを使用する際はその点を考慮する必要があります。

環境変数XTNLDFLTに2を指定する場合の注意事項
  • この指定は,反映側,またはファイル作成側のHiRDB Dataextractorでもこの機能をサポートしている場合にだけ使用できます。サポートしていない場合は反映側,またはファイル作成側で,JXU7017Eメッセージを出力してエラーとなります。

  • この指定でのFIX表への反映は意味がないため,2以外を指定して実行してください。この指定でFIX表への反映を行うとJXU7223Eメッセージを出力してエラーとなります。

●XTORAUSER 

抽出側のORACLEに接続するユーザ名とパスワードを"ユーザ名"/"パスワード"の形式で指定します。

なお,指定するユーザは抽出する表に対してORACLEのSELECT権限またはSELECT ANY TABLE権限を持っている必要があります。また,抽出する表にLOCKを発行する場合は,LOCK ANY TABLEシステム権限またはオブジェクト権限を持っている必要があります。

XTSQLDSN

SQL Serverに接続するためのDSN名(1〜31文字)を指定します。

XTSQLUSER

抽出側のSQL Server接続ユーザIDとパスワードを,"SQL Server接続ユーザID"/"パスワード"の形式で指定します。

Windowsの認証メカニズムを使用している場合は,この環境変数を省略できます。省略した場合は,メッセージ中の認可識別子に'********'が表示される場合があります。

なお,ログインパスワードを設定していない場合は,/"パスワード"を省略してください。

SQL Server接続ユーザID 〜<1〜8文字の識別子>

SQL Server接続ユーザIDを指定します。ここで指定するユーザIDと,ログインユーザのID,およびデータベースユーザIDはすべて同一である必要があります。

XTSQLDSNでユーザIDが指定されていても,その情報は無視されます。

指定するユーザには,SQL Serverでリソースを作成できるDBA権限,または次の固定データベースロールを与えておく必要があります。

  • db_ddladmin

  • db_datareader

/パスワード 〜<1〜8文字の記号名称>

SQL Server接続ユーザIDのパスワードを指定します。

●XTSQL 

HiRDB Dataextractor間で連携を行い,HiRDB,ORACLE,またはSQL Serverからデータを抽出するときに,ユーザ指定のSQLを指定するかどうかを選択します。コマンドの指定方法の詳細は,「4.2.3 データ抽出・反映の付加機能」を参照してください。

0:ユーザ指定のSQLを指定しない。

xtrepコマンドのコマンドラインに指定した表からデータを抽出します。

1:ユーザ指定のSQLを指定する。

表式記述ファイルで指定した表からデータを抽出します。

この環境変数に「1」を指定することで,データ抽出を実行するSELECT文のFROM句以降の表式(SQL構文)をユーザが表式記述ファイルに指定できます。

これをデータ抽出時のSQLユーザ指定機能と呼びます。この機能によって,複数の表を結合して抽出したデータを反映先の表へ格納するなど,柔軟にデータ抽出を実行できます。

注意事項
  • この環境変数に1を指定した場合,次のパラメタを指定してください。指定を省略した場合,JXU7307Eメッセージを出力してエラーになります。

    ・−gオプション

    ・−rオプションまたは−Rオプション

  • この環境変数に1を指定した場合,次のパラメタは指定しないでください。指定した場合,JXU7306Eメッセージを出力してエラーになります。

    ・−wオプション

  • この環境変数に1を指定した場合,コマンドラインに抽出表名の代わりに表式記述ファイル名を指定します。指定を省略した場合,JXU7300Eを出力してエラーになります。

XTLOCALE 〜{sjis|euc|utf−8|unknown} ≪unknown≫

文字コード変換機能を使う場合に,抽出側と反映側で,それぞれの文字コードを指定します。

sjis:JIS8およびシフトJISコード体系

euc:EUCコード体系

utf−8:UTF-8コード体系

unknown:コード変換しない

注意事項
  • OSでサポートされているロケールとこの環境変数の指定値のチェックは行いません。また,指定を誤った場合の動作は保証しません。

  • OSでサポートされていないロケールの日本語表名は,データ連携できません。

  • 文字コードがUTF-8の場合は,コード変換の有無に関係なく,この環境変数にutf-8を必ず指定してください。

  • 環境変数XTENDSPACEにnodataを指定する場合は,コード変換の有無に関係なく,この環境変数,または環境変数XTDATALOCALEに抽出側の文字コードを必ず指定してください。

XTDATALOCALE 〜{sjis|euc|utf−8|utf−16BE|utf−16LE}

文字コード変換機能を使う場合に,抽出側と反映側で,それぞれの文字コードを指定します。

この環境変数はUTF-16と,UTF-16以外の文字コード間でデータ連携する場合に指定してください。文字コードにUTF-16を指定できるのは,変換対象が表データの場合だけです。表定義情報は変換対象となりません。表定義情報を変換するためには,必ず環境変数XTLOCALEも一緒に指定してください。

sjis:JIS8およびシフトJISコード体系

euc:EUCコード体系

utf−8:UTF-8コード体系

utf−16BE:UTF-16コード体系(ビッグエンディアン)

utf−16LE:UTF-16コード体系(リトルエンディアン)

HiRDB Dataextractorで変換できる文字コードの組み合わせについては,「3.1.4(2)変換できる文字コード」を参照してください。

注意事項
  • 実際のデータと異なる文字コードを指定した場合,動作は保証されません。

  • 反映側のこの環境変数に,utf-16BE,またはutf-16LEを指定してDATファイルを作成する場合,出力ファイルの先頭にBOM(Byte Order Mark)は付きません。

  • この環境変数を省略した場合,環境変数XTLOCALEに従い文字コード変換します。

  • 環境変数XTENDSPACEにnodataを指定する場合は,文字コード変換の有無に関係なく,この環境変数,または環境変数XTLOCALEに抽出側の文字コードを必ず指定してください。

XTUNDEF 〜{space|sharp|16進数値文字列}〔,打ち切り件数〕 ≪space,100≫

文字コード変換機能を使う場合に,反映側で,未定義コードを検出したときの処置を指定します。

環境変数XTDATAUNDEFも指定した場合,表定義情報中に未定義コードを検出したときに,この環境変数が有効となります。

space:半角空白(0x2020)に置き換えます。

sharp:全角#に置き換えます。

16進数値文字列:指定された任意の2バイトコードに置き換えます。指定値は,0xで始め,0〜9,a〜fの値を4文字で指定してください。

打ち切り件数 〜<符号なし整数>((0〜10000))

変換エラーを検知したあと,処理を続行する場合の打ち切り件数をレコード単位で指定します。したがって,1レコード内で複数変換エラーを検知しても打ち切り件数のカウントは1となります。0を指定した場合,処理は打ち切りません。

次のどちらかの打ち切り件数に,先に到達した時点で処理を打ち切ります。

  • 環境変数XTUTF8UCS4CHKの打ち切り件数

  • この環境変数の打ち切り件数

環境変数XTDATAUNDEFに打ち切り件数を指定した場合,この環境変数には打ち切り件数を指定できません。

注意事項
  • この環境変数でsharpを指定した場合,反映側の環境変数XTLOCALEの指定値によって,全角#のコードは次のように異なります。

    ・sjisの場合:0x8194

    ・eucの場合:0xa1f4

    ・utf-8の場合:0xefbc83

  • 環境変数XTLOCALEで,反映側またはファイル作成側のコード体系にUTF-8を指定した場合は,16進数値文字列にはUTF-8で出力したい値をUCS-2コードに置き換えた値で指定してください。

XTDATAUNDEF 〜{space|sharp|16進数値文字列}〔,打ち切り件数〕 ≪space≫

文字コード変換機能を使う場合に,反映側で,表データ中に未定義コードを検出したときの処置を指定します。この環境変数は,環境変数XTDATALOCALEを指定した場合に有効となります。

space:半角空白に置き換えます。

sharp:全角#に置き換えます。

16進数値文字列:指定された任意の文字コードに置き換えます。指定値は,0xで始め,0〜9,a〜fの値を4文字で指定してください。

反映側の環境変数XTDATALOCALE,およびXTDATAUNDEFの指定値と,未定義コード検出時の文字コード変換後の値を次の表に示します。

表2‒11 反映側の環境変数XTDATALOCALE,およびXTDATAUNDEFの指定値と,未定義コード検出時の文字コード変換後の値

反映側XTDATALOCALEの指定値

XTDATAUNDEFの指定値

space

sharp

16進数値文字列

sjis

0x2020

0x8194

指定された任意の文字コード

euc

0x2020

0xa1f4

指定された任意の文字コード

utf-8

0x2020

0xefbc83

UTF-8で出力したい値をUCS-2コードに置き換えた値

utf-16BE

0x3000

0xff03

UTF-16で出力したい値をUCS-2コードに置き換えた値

utf-16LE

0x0030

0x03ff

UTF-16で出力したい値をUCS-2コードに置き換えた値

打ち切り件数 〜<符号なし整数>((0〜10000)) ≪100≫

変換エラーを検知したあと,処理を続行する場合の打ち切り件数をレコード単位で指定します。したがって,1レコード内で複数変換エラーを検知しても打ち切り件数のカウントは1となります。0を指定した場合,処理は打ち切りません。

次のどちらかの打ち切り件数に,先に到達した時点で処理を打ち切ります。

  • 環境変数XTUTF8UCS4CHKの打ち切り件数

  • この環境変数の打ち切り件数

この環境変数に打ち切り件数を指定した場合,環境変数XTUNDEFには打ち切り件数を指定できません。

XTDATSEPARATER 〜16進数値文字列

DATファイル作成で,セパレータ文字を変更する場合に指定します。この環境変数に指定した値を,そのままDATファイルに出力します。

16進数値文字列:指定値は,0xで始め,0〜9,a〜fの値を1〜6バイトの範囲で指定してください。

この環境変数とxtrepコマンドの-Rオプションのセパレータ文字を同時に指定した場合は,この環境変数が有効となります。どちらも省略した場合は,次に示す値をDATファイルに出力します。

反映側XTDATALOCALEの指定値

DATファイル出力値

UTF-16BE

0x002c

UTF-16LE

0x2c00

上記以外

0x2c

注意事項

数値やアルファベットなどのデータと同じ値を指定しないでください。DATファイルを読み込むプログラムが誤動作するおそれがあります。

XTDATENCLOSE 〜〔{16進数値文字列|none}〕〔,double〕

DATファイル作成で,囲み文字を変更する場合に指定します。この環境変数に指定した値を,そのままDATファイルに出力します。

囲み文字を出力するデータ型については,「表4-17 列データの記述形式(DAT形式)」を参照してください。

16進数値文字列:指定値は,0xで始め,0〜9,a〜fの値を1〜6バイトの範囲で指定してください。

none:囲み文字を出力しません。

double:列データ中に囲み文字と同じデータがある場合,その囲み文字を2個連続で出力します。例えば,アポストロフィ(')が囲み文字の場合は,「''」と2個連続で出力します。pdloadを使って出力ファイルを拡張DAT形式で入力する場合に指定してください。なお,noneを指定した場合,doubleは指定できません。

この環境変数を省略した場合は,次に示す値をDATファイルに出力します。

反映側XTDATALOCALEの指定値

DATファイル出力値

UTF-16BE

0x0022

UTF-16LE

0x2200

上記以外

0x22

注意事項

数値やアルファベットなどのデータと同じ値を指定しないでください。DATファイルを読み込むプログラムが誤動作するおそれがあります。

XTDATCRLF 〜16進数値文字列

DATファイル作成で,改行文字を変更する場合に指定します。この環境変数に指定した値を,そのままDATファイルに出力します。

16進数値文字列:指定値は,0xで始め,0〜9,a〜fの値を1〜6バイトの範囲で指定してください。

この環境変数を省略した場合は,次に示す値をDATファイルに出力します。

反映側XTDATALOCALEの指定値

反映側OS

DATファイル出力値

UTF-16BE

Windows

0x000d000a

上記以外

0x000a

UTF-16LE

Windows

0x0d000a00

上記以外

0x0a00

上記以外

Windows

0x0d0a

上記以外

0x0a

注意事項

数値やアルファベットなどのデータと同じ値を指定しないでください。DATファイルを読み込むプログラムが誤動作するおそれがあります。

XTCSETUSE 〜{no|yes} ≪no≫

HiRDBの文字集合データを,そのままの文字コードで抽出するかどうかを指定します。

no:文字集合データを,既定文字集合の文字コードで抽出します。

yes:文字集合データをそのままの文字コードで抽出します。文字集合UTF-16を定義した表を抽出・反映する場合に指定してください。抽出されるデータはUTF-16BEです。

XTORANCSET 〜{default|utf−16} ≪default≫

ORACLEのNCHAR列を,UTF-16で抽出するかどうかを指定します。

default:NCHAR列を,ORACLE用環境変数のNLS_LANGに指定した値に従い抽出します。

utf−16:NCHAR列をUTF-16で抽出します。ORACLEのNCHAR列を,HiRDBの文字集合列(UTF-16)へ反映する場合に指定してください。抽出されるデータは,UTF-16BE,またはUTF-16LEです。HiRDBへ反映する場合はUTF-16BEです。

XTSQLNCSET 〜{default|utf−16} ≪default≫

SQL ServerのNCHAR列を,UTF-16で抽出するかどうかを指定します。

default:NCHAR列をSJISで抽出します。

utf−16:NCHAR列をUTF-16で抽出します。SQL ServerのNCHAR列を,HiRDBの文字集合列(UTF-16)へ反映する場合に指定してください。抽出されるデータはUTF-16LEです。HiRDBへ反映する場合はUTF-16BEです。

XTUTF8UCS4CHK 〜{undef|skip}〔,打ち切り件数〕

次の文字コード変換で,4バイト以上のUnicode(UCS-4)を検知したときの動作を指定します。

  • UTF-8からSJIS

  • UTF-8からEUC

  • UTF-16からSJIS

  • UTF-16からEUC

この環境変数を指定して該当コードを検知するとJXU7230IまたはJXU7230Eメッセージを出力します。出力メッセージは,1行中の該当コードを検知したすべての列の情報です。また,一つの列中に複数の該当コードを検知した場合,最初の文字のオフセット情報だけを出力します。

undef:該当コードを検知したとき,2バイトの未定義コードに変換し処理を続行します。

skip:該当コードを検知したとき,行レコードをスキップします。

打ち切り件数 〜<符号なし整数>((0〜10000))

該当コードを検知したときの打ち切り件数を指定します。打ち切り件数に到達しない場合は,JXU7230Iメッセージを出力して処理を実行し,リターンコード4で終了します。打ち切り件数に到達した場合は,JXU7230Eメッセージを出力して処理を中断しリターンコード12で終了します。0を指定した場合,処理は打ち切りません。

次のどちらかの打ち切り件数に,先に到達した時点で処理を打ち切ります。

  • 環境変数XTUNDEFの打ち切り件数

  • この環境変数の打ち切り件数

XTCCNVDMPSIZE 〜<符号なし整数>((0〜2147483647)) ≪0≫

文字コード変換エラー発生時に出力されるJXU7230I,JXU7230Eメッセージの付加情報である,変換前の行データ(ダンプ形式)の出力サイズを指定します。この環境変数の指定値と変換前の行データのサイズのうち,小さい方が実際の出力サイズとなります。この環境変数を省略するか,または0を指定した場合は,変換前の行データをすべて(1行分)出力します。LOB型やBINARY型などの長大データ列を含む表の抽出・反映をする場合は,この環境変数を指定して行データの出力サイズを調整します。

●XTCLMxxxx (xxxx:任意文字列)  〜<パス名>((1〜255けた))

抽出側で,列名記述ファイルの名称を絶対パスで指定します。

●XTWHExxxx (xxxx:任意文字列)  〜<パス名>((1〜255けた))

抽出側で,表式記述ファイルの名称を絶対パスで指定します。

●XTLCKxxxx (xxxx:任意文字列)  〜<パス名>((1〜255けた))

抽出側で,排他情報ファイルの名称を絶対パスで指定します。

●XTTBLxxxx (xxxx:任意文字列)  〜<パス名>((1〜255けた))

抽出側で,表名情報ファイルの名称を絶対パスで指定します。表名情報ファイルの詳細については,「2.2.4(7)表名情報ファイルの設定」を参照してください。

●XTLPRMxxxx (xxxx:任意文字列)  〜<パス名>((1〜255けた))

反映側で,pdloadコマンドライン情報を記述したファイルの名称を絶対パスで指定します。

ファイルの詳細については,「2.2.4(8)pdloadコマンドライン情報ファイルの設定」を参照してください。

XTPDSRxxxx (xxxx:任意文字列) 〜<パス名>((1〜255けた))

反映側で,pdload制御情報ファイルのsource文情報を記述したファイルの名称を絶対パスで指定します。

ファイルの詳細については,「2.2.4(9)pdload制御情報ファイルsource文情報ファイルの設定」を参照してください。

TZ 〜<文字列>

エラーログファイルに出力する日付・時刻情報のタイムゾーンを指定します。HiRDBとHiRDB Dataextractorでこの環境変数の設定を合わせてください。設定が異なると,エラーログファイルおよびsyslogに出力されるHiRDBとHiRDB Dataextractorのメッセージ時刻がずれることがあります。

この環境変数を省略すると,OSの設定値を仮定します。

XTPCHKTIME 〜<符号なし整数>((30〜600)) ≪180≫

指定値は,30の倍数で指定します。指定値が30の倍数でない場合は30の整数倍に切り上げた値を使用します。

実行する機能によって,次のどちらかの監視時間を指定します。

  • HiRDB Dataextractor連携の抽出機能の場合

    相手システムに相手確認要求をしてから,相手システムの確認通知を取得するまで。

  • 上記以外の場合

    相手確認開始から,相手システムの確認通知を取得するまで。

XTXBUFKIND 〜{0|

抽出時のバッファサイズの取得方式を指定します。

0:抽出時のバッファサイズを,反映する列の定義長で確保する場合に指定します。

0を指定すると,確保するバッファサイズを節約できます。

次の場合に,0を指定することをお勧めします。

  • 抽出側定義長>反映側定義長でかつ,文字コード変換をしない場合

  • 抽出側定義長>反映側定義長でかつ,文字コード変換後の文字列が長くなる場合

注意事項

上記以外の場合に0を指定すると,不要なバッファが確保されたり,抽出時に一部の文字列が切り捨てられたりするおそれがあります。

1:抽出時のバッファサイズを,抽出する列の定義長と,反映する列の定義長のうち,大きい方の定義長で確保する場合に指定します。

抽出側定義長>反映側定義長でかつ,文字コード変換後の文字列が短くなる場合に,1を指定することをお勧めします。

注意事項

  • 抽出側と反映側の両方にバージョン08-03以降のHiRDB Dataextractorがインストールされている場合だけ1を指定できます。それ以外の場合は,1を指定しても0を指定したとみなされます。

  • BLOB,BINARY属性の列へ反映する場合は,環境変数XTLOBBUFSIZEに指定した値でバッファサイズを確保します。なお,反映情報ファイルに個別にバッファサイズを指定した場合は,反映情報ファイルに指定した値が優先されます。

  • 環境変数XTLOBBUFSIZEおよび反映情報ファイルにバッファサイズを指定しなかった場合は,反映する列の定義長をバッファサイズとして適用します。

  • 文字コード変換をする場合で,変換後の文字列が短くなるときは,環境変数XTLOBBUFSIZEおよび反映情報ファイルに指定する値に,反映したいデータに対する文字コード変換前のサイズを指定してください。

  • HiRDB Dataextractorのバージョンが08-02以前の場合は,ユーザの操作に関係なく,0が仮定されたものとしてバッファサイズが取得されていましたが,HiRDB Dataextractorのバージョンが08-03以降の場合,指定を省略したときは,1が仮定されます。

XTENDSPACE 〜{data|nodata}

文字コード変換をしない場合の,固定長文字列データ型の空白の扱い方を指定します。

data:切り捨てた文字がすべて空白の場合でも,切り捨ての発生として扱う場合に指定します。

nodata:切り捨てた文字がすべて空白の場合は,切り捨ての発生として扱わない場合に指定します。

注意事項

nodataは,次の条件をすべて満たしたときだけ指定できます。

  • 環境変数XTXBUFKINDに1を指定する

  • 抽出側の環境変数XTLOCALE,またはXTDATALOCALEで文字コードを指定する

PDDIR

抽出側では,抽出側のHiRDBのHiRDB運用ディレクトリを絶対パス名で指定します。

反映側では,反映側のHiRDBのHiRDB運用ディレクトリを絶対パス名で指定します。

PDCONFPATH

抽出側では,抽出側のHiRDBのHiRDBシステム定義ファイルを格納するディレクトリを絶対パス名で指定します。

反映側では,反映側のHiRDBのHiRDBシステム定義ファイルを格納するディレクトリを絶対パス名で指定します。

PDUSER

抽出側では,抽出側のHiRDBに接続するユーザ名とパスワードを"ユーザID"/"パスワード"の形式で指定します。

なお,指定するユーザは抽出する表に対してHiRDBのSELECT権限を持っている必要があります。

反映側では,反映側のHiRDBに接続するユーザ名とパスワードを"ユーザID"/"パスワード"の形式で指定します。

なお,指定するユーザは反映する表に対してHiRDBのINSERT権限を持っている必要があります。また,表のデータをいったん削除して反映する場合は,HiRDBのINSERT権限およびDELETE権限を持っている必要があります。

PDHOST

抽出側で,抽出側のHiRDBのシステムマネジャのホスト名を指定します。

PDNAMEPORT

抽出側で,抽出側のHiRDBシステムのポート番号を指定します。

PDBLKF

抽出側で,ブロック転送の行数を指定します。

この環境変数の指定によりHiRDBからの抽出時間を短縮できる場合があります。詳細は,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

PDFESHOST

抽出側で,フロントエンドサーバのホスト名を指定します。

PDSERVICEGRP

抽出側で,フロントエンドサーバのサーバ名を指定します。

PDCLTPATH

抽出側で,HiRDBのSQLトレース情報を取得するSQLトレースファイルの,格納先ディレクトリを指定します。PDCLTPATHの指定がない場合は,カレントディレクトリの下に出力されます。

PDSQLTRACE

抽出側で,HiRDBのSQLトレース情報を取得する場合に指定します。SQLトレースファイルのサイズを指定します。HiRDBからのデータの抽出時,HiRDB DataextractorはHiRDBのSQL文を発行してデータを抽出します。このため, SQLトレース情報を取得しておくと,HiRDBでのデータの抽出エラー発生時に,障害対策に利用できます。SQLトレースファイルについては,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」を参照してください。

PATH

抽出側で,/opt/HIRDBXT/binを追加します。

SHLIB_PATH

抽出側のHiRDB,ORACLE,またはSQL Serverの共用ライブラリが格納されているディレクトリを絶対パスで,xtrepコマンドを投入するユーザ環境または環境変数情報設定ファイルに指定します。

なお,ORACLEからデータを抽出する場合は,32ビットのクライアントライブラリが格納された共用ライブラリのパスを指定してください。

この環境変数は,適用OSがSolaris,LinuxおよびAIXの場合は,値を指定しても無視されます。

●LD_LIBRARY_PATH 〜<パス名> 

抽出側のHiRDB,ORACLE,またはSQL Serverの共用ライブラリが格納されているディレクトリを絶対パスで,xtrepコマンドを投入するユーザ環境または環境変数情報設定ファイルに指定します。

なお,ORACLEからデータを抽出する場合は,32ビットのクライアントライブラリが格納された共用ライブラリのパスを指定してください。

この環境変数は,適用OSがSolarisまたはLinuxの場合にだけ有効となります。

LIBPATH 〜<パス名>

抽出側のHiRDB,ORACLE,またはSQL Serverの共用ライブラリが格納されているディレクトリを絶対パスで,xtrepコマンドを投入するユーザ環境または環境変数情報設定ファイルに指定します。

なお,ORACLEからデータを抽出する場合は,32ビットのクライアントライブラリが格納された共用ライブラリのパスを指定してください。

この環境変数は,適用OSがAIXの場合にだけ有効となります。

LANG

抽出側では,抽出側のHiRDBで各国文字を使用している場合に,使用している文字コードに合わせて指定します。

反映側では,反映側のHiRDBで各国文字を使用している場合に,使用している文字コードに合わせて指定します。メインフレーム側のDBのデータをXDM/XTを使用してHiRDBに反映する場合は,XDM/XTのJXUMCTL制御文のCONVERT文で指定された変換後の文字種別と同じでなければなりません。異なった文字種別を指定した場合,結果は保証されません。

ファイル作成側では,ファイル作成側で各国文字を使用している場合に,使用している文字コードに合わせて指定します。

省略時は,次のプロファイルで定義された文字種別を仮定します。

  • 抽出側:コマンド実行ユーザのプロファイル

  • 反映側:inetd定義中の実行ユーザのプロファイル

注意事項
  • LANG環境変数を指定しても,LC_ALLまたはLC_*環境変数の指定がある場合には,こちらの設定が有効となり,LC_ALLまたはLC_*環境変数の指定がない場合にLANG環境変数の設定が有効となります。

    ただし,LC_ALLまたはLC_*環境変数については,システムによってデフォルト値が指定されている場合があります。

    システムが指定したLC_ALLまたはLC_*環境変数の指定値を変更する必要がある場合は,LANG環境変数の代わりにLC_ALLまたはLC_*環境変数を指定してください。

    LANG環境変数の設定が必要なコマンドについては,これらを考慮して実行するようにしてください。

  • 適用OSがWindowsの場合は,LANG環境変数を指定しても無視されます。

(3) HiRDB Dataextractorの環境変数情報設定ファイルでの環境変数の指定方法

HiRDB Dataextractorの環境変数情報設定ファイルでの環境変数の指定方法を次に示します。

形式
set 環境変数=環境変数設定値

記述規則

記述例
set PDDIR=/HiRDB
set PDCONFPATH=/HiRDB/conf
set PDUSER="user01"/"user01"
set LANG=ja_JP.SJIS
set XTPORTNO=20052

(4) 通常とは異なる場合の環境変数の指定方法

ここでは,通常の指定方法とは異なる場合の,環境変数の指定方法について説明します。

通常とは異なる場合の環境変数の指定方法を,次の表に示します。

表2‒12 通常とは異なる場合の環境変数の指定方法

プロトコル

適用OS

HiRDB Dataextractorの起動方法

環境変数の指定方法

備考

TCP/IP

HP-UX

Solaris

Linux

AIX

inetdによる自動起動

inetd.confに指定します。

指定例1を参照してください。

Windows

サービスによる自動起動

hirdbxt.iniに指定します。

OSI

HP-UX

localrcまたはrcによる自動起動

localrcまたはrcに指定します。

指定例2を参照してください。

xtstartコマンドによる手動起動

実行するユーザ環境でsetenvを指定します。

指定例3を参照してください。

Windows

Solaris

Linux

AIX

(凡例)

−:指定は特にありません。

指定例1

/etc/inetd.confの設定例

hirdbxt stream tcp nowait user01 /bin/env env XTTEMPNAM=0 
/opt/HIRDBXT/bin/pxtcntl /usr/home/user01/xtenv1
注 1行で指定します。

なお,環境変数を指定した場合は,pxtcntlは指定しません。

指定例2

/etc/localrcの設定例

/bin/env XTTEMPNAM=0 /opt/HIRDBXT/bin/xtstart 
/opt/HIRDBXT/HIRDB_conf /opt/HIRDBXT/OSI_conf

注 1行で指定します。

指定例3

xtstartコマンドの設定例

setenv XTTEMPNAM=0
/opt/HIRDBXT/bin/xtstart /opt/HIRDBXT/HIRDB_conf /opt/HIRDBXT/OSI_conf

注 1行ごとに送信します。

(凡例)

_(下線部分):通常とは異なる場合の環境変数の指定方法を示します。