Hitachi

データベース抽出・反映サービス機能 HiRDB Dataextractor Version 10


4.2.4 xtrepコマンドで指定するファイルの内容

xtrepコマンドで指定する,次のファイルの内容について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 列名記述ファイル

列名記述ファイルには,SELECT文の選択式を指定します。

SELECT文での選択式の指定方法については,マニュアル「HiRDB SQLリファレンス」を参照してください。

注意事項
  • 列名にスペース,ハイフン(−)を含むときは,引用符(")で囲みます。

  • 列名の英小文字と英大文字とを区別したい場合は,引用符(")で囲みます。引用符(")で囲まない場合は,すべて英大文字として扱われます。

  • SGMLTEXT型,XML型,またはFREEWORD型の列の抽出をする場合は,抽象データ型関数のextractsを指定してください。

抽象データ型関数extractsの指定形式を次に示します。

形式
extracts(列名)

(2) 表式記述ファイル

表式記述ファイルは,XTSQL環境変数の値によって指定できるSQL構文が変わります。

SELECT文の指定方法については,マニュアル「HiRDB SQLリファレンス」を参照してください。

注意事項
  • 表式の指定値にスペース,ハイフン(−)を含むときは,引用符(")で囲みます。

  • 表式の指定値の英小文字と英大文字とを区別したい場合は,引用符(")で囲みます。引用符(")で囲まない場合は,すべて英大文字として扱われます。

  • 表式記述ファイルで指定可能なデータ型の組み合わせについては,「表3-7 HiRDB Dataextractorで変換および比較できるデータ型」を参照してください。

  • ORDER BY句を指定する場合,抽出時に属性,文字コード変換をすると,反映側システム上での並び順と異なることがあるため注意してください。

(3) ナル値情報ファイル

ナル値情報ファイルは,次のときに指定します。

形式
{列名|フィールド番号=NUM}
  〔={HIGH|LOW|ZERO|SPACE|(’定数値’)|
     (X’16進定数値’)}〕
   〔,ARRAY={FF|FV|VV}〔,NULLELM={|E}〕〕
  〔,{NOCODECONV|CODECONV}〕

説明

列名

ナル値の既定値を変更する列を指定します。

  • HiRDBの表に反映する場合

    反映側の表の列名で指定してください。

  • ファイルだけを作成する場合

    抽出側の表の列名で指定してください。

フィールド番号=NUM 

ナル値の既定値を変更する列の先頭からの通番を指定します。指定値範囲は1〜99,999です。

HiRDBの表に反映する場合

反映表の定義上の先頭からの通番を指定してください。

ファイルだけを作成する場合
  • −sオプション指定なし

    抽出表の定義上の先頭からの通番を指定してください。

  • −sオプション指定あり

    列名記述ファイルに指定した列名の先頭からの通番を指定してください。

●{HIGH|LOW|ZERO|SPACE|(’定数値’)|(X’16進定数値’)}

ナル値の既定値を指定します。

ここでの指定によって設定される値については,「表4-11 ナル値の既定値」を参照してください。

ARRAY={FF|FV|VV

繰返し列をファイルに格納する場合の,データの形式を指定します。

ARRAYとNULLELMの指定値の組み合わせ可否については,「表4-12 ARRAYとNULLELMの組み合わせ可否」を参照してください。

FF:列の先頭に要素数がなく,列の要素すべてにデータがある形式。

FV:列の先頭に要素数があり,列の要素すべてにデータがある形式。

VV:列の先頭に要素数があり,要素数分のデータがある形式。

NULLELM={|E}

繰返し列をファイルに格納する場合に,要素すべてがナル値のときのナル値の設定方法(ナル値反映方法)を指定します。

ARRAYとNULLELMの指定値の組み合わせ可否については,「表4-12 ARRAYとNULLELMの組み合わせ可否」を参照してください。

C:要素全体にデータがないとき,列全体をナル値として反映します。

E:要素全体にデータがないとき,各要素をナル値として反映します。

●{NOCODECONV|CODECONV}

列単位にコード変換の有無を指定します。

NOCODECONV:文字コード変換機能を使わない場合に指定します。この指定値は,環境変数XTLOCALE,またはXTDATALOCALEを指定してコード変換を行う場合だけ有効となります。

CODECONV:文字コード変換機能を使う場合に指定します。この指定値は,環境変数XTLOCALE,またはXTDATALOCALEを指定してコード変換を行う場合だけ有効となります。

注意事項
  • 次の条件をすべて満たす場合は,SGMLTEXT型の列に対して,必ずこの指定値を指定してください。指定しない場合は,SGMLTEXT型は文字コード変換対象となりません。

    ・文字コード変換を行う。

    ・データを抽出し,ファイルだけを作成する(HiRDBに反映しない)。

    ・抽出するデータにSGMLTEXT型が含まれる。

  • 文字集合列で,かつ環境変数XTCSETUSEにyesを指定した場合,文字コード変換対象となりません。文字集合列を文字コード変換対象にするためには,次の条件をすべて満たす必要があります。

    ・すべての文字列が文字集合である。

    ・すべての文字列にCODECONVを指定する。

    ・抽出側の環境変数XTDATALOCALEにutf-16BEを指定する。

記述規則
  • 1行に一つの列について記述します。複数列分記述したい場合は,複数行記述してください。

  • 注釈は,"#"以降その行の終わりまでとします。

  • 列名にスペース,ハイフン(−)を含むときは,引用符(")で囲んでください。

  • 列名の英小文字と英大文字とを区別したい場合は,引用符(")で囲んでください。

  • 引用符(")で囲まない場合は,すべて英大文字として扱われます。

  • 定数値を指定する場合は,255バイト以下で指定してください。

  • 定数値中に「’)」は指定しないでください(アポストロフィ「’」と右括弧「)」は連続して指定しないでください)。

  • HiRDBの表へ反映する場合,反映側の列が非NULL属性のときは,ナル既定値がそのままデータとして格納されます。

  • ファイルの作成時,抽出側の列が非NULL属性のときは,指定を無視します。

  • 抽象データ型の列は,列単位のコード変換の有無(NOCODECONVまたはCODECONV)以外は指定できません。

  • XML型の列にCODECONVは指定できません。

  • 反映情報ファイルにXMLを指定した列には,CODECONVを指定できません。

  • 繰返し列のデータ形式およびナル値反映方法の指定時の注意事項については,「3.1.1(6)繰返し列の抽出」を参照してください。

  • ナル既定値はコード変換を行わないため,バイナリファイル出力を行う場合は反映側の文字コードで定数を指定します。

  • 次のデータ型の変換を行う場合,文字コード変換を行わないため,変換が必要なときは,CODECONVを指定します。

    ・(VAR)CHAR → BINARY

    ・M(VAR)CHAR → BINARY

  • 数値属性に16進定数を指定する場合は,反映側のエンディアン表現で指定します。

  • FLT,SFLT属性に16進定数を指定する場合はIEEE浮動小数点規格の範囲で指定します。

  • DATファイルを作成する場合,ARRAYにFVは指定できません。

  • 対象の表に可変長文字列を含む場合,この環境変数にFF,FVは指定できません。

  • バイナリファイル,DATファイルを作成する場合,NULLEMは指定できません。

  • 通常列にARRAY,NULLEMを指定することはできません。

注意事項
記述例
CLM01=HIGH                        #INT
CLM02=LOW                         #DATE
CLM03=('FFFF')                    #CHAR(4)
CLM04=SPACE,ARRAY=FV,NULLELM=E    #CHAR(4)
CLM05, NOCODECONV
CLM06=(X'A4A2')
表4‒11 ナル値の既定値

データ型

−vオプション

省略時

−vオプションでの指定

HIGH

LOW

ZERO

SPACE

定数

16進定数

INTEGER

−2147483648

2147483647

−2147483648

0

X’16進定数値’(4バイト)

SMALLINT

−32768

32767

−32768

0

X’16進定数値’(2バイト)

DECIMAL(p, s)

−99…99

99…99

−99…99

0※1

X’16進定数値’((p+1)÷2バイト)

FLOAT

※2

※3

※2

0

X’16進定数値’(8バイト)

SMALLFLT

※4

※5

※4

0

X’16進定数値’(4バイト)

CHAR(n)

VARCHAR(n)

MCHAR(n)

MVARCHAR(n)

n<4

nバイトの’#’(半角)

nバイトの空白

(半角)

定数値

(nバイト)

X’16進定数値’(nバイト)

n≧4

4バイトの’#’(半角)

4バイトの空白

(半角)

定数値

(MAX255バイト)

X’16進定数値’(MAX127バイト)

NCHAR(n)

NVARCHAR(n)

n<2

(n=1)

2バイトの’#’

(全角)※6

2バイトの空白(全角)※6

定数値

(2バイト)

X’16進定数値’(2nバイト)

n≧2

4バイトの’##’

(全角)※6

4バイトの空白(全角)※6

定数値

(MAX254バイト)

X’16進定数値’(MAX127バイト)

DATE

0001年

01月01日

9999年

12月31日

0001年

01月01日

X’16進定数値’(4バイト)

INTERVAL YEAR TO DAY

−9999年

11月99日間

9999年

11月99日間

−9999年

11月99日間

0000年00月00日間

X’16進定数値’(5バイト)

TIME

00時00分00秒

23時59分59秒

00時00分00秒

X’16進定数値’(3バイト)

INTERVAL HOUR

TO SECOND

−99時間59分59秒間

99時間59分59秒間

−99時間59分59秒間

00時間00分00秒間

X’16進定数値’(4バイト)

BLOB

XTNL0

BINARY(n)

n<128

X’00…00’

(nバイト)

X’FF…FF’(nバイト)

X’00…00’

(nバイト)

X’16進定数値’(nバイト)

n≧128

X’00…00’

(127バイト)

X’FF…FF’(127バイト)

X’00…00’

(127バイト)

X’16進定数値’(MAX127バイト)

TIMESTAMP(n)

0001年01月01日00時00分00.000000秒※7

9999年12月31日23時59分59.999999秒※7

0001年01月01日00時00分00.000000秒※7

X’16進定数値’(7+(n÷2)バイト)

(凡例)

—:指定できません。

注※1

値0は,符号部(C:正符号)付きを示します。

注※2

−1.7976931348623157e+308

注※3

1.7976931348623157e+308

注※4

−3.4028234663852886e+38

注※5

3.4028234663852886e+38

注※6

文字コードにかかわらず,空白はX'8140',’#’はX'8194'とします。

注※7

小数けたは定義によって0〜6けたになります。

表4‒12 ARRAYとNULLELMの組み合わせ可否

機能

指定値

指定可否

処理

抽出側

反映側

ARRAY

NULLELM

HiRDB

HiRDB

FF

続行

C

E

FV

続行

C

×

エラー

E

VV

続行

C

×

エラー

E

バイナリファイル

FF

続行

C

×

エラー

E

FV

続行

C

×

エラー

E

VV

続行

C

×

エラー

E

DATファイル

FF

続行

C

×

エラー

E

FV

×

エラー

C

E

VV

続行

C

×

エラー

E

(凡例)

−:指定値はありません。

○:指定できます。

×:指定できません。

表4‒13 ナル値情報ファイルの指定規則(HiRDBからのデータ抽出の場合)

ナル値情報ファイル

指定内容

環境変数XTNLDFLTの指定値

0または1

2

HiRDB反映

ファイル作成

HiRDB反映

ファイル作成

バイナリ

形式

DAT形式

バイナリ

形式

DAT形式

列名|フィールド番号=NUM

ナル値の既定値

×

×

×

ARRAY=

FF

×

×

FV

×

×

×

×

VV

×

×

NULLELM={C|E}

×

×

×

×

×

NOCODECONV|CODECONV

(凡例)

◎:必ず指定してください。

○:指定できます。

×:指定できません。

表4‒14 環境変数XTNLDFLTの指定値と仮定するナル既定値の関係

データ型

−vオプション省略時仮定値

環境変数XTNLDFLTの指定値

0

1

INTEGER

−2147483648

同左

SMALLINT

−32768

同左

DECIMAL

−99…99

X'FF…FF'

FLOAT

−1.7976931348623157e+308

同左

SMALLFLT

−3.4028234663852886e+38

同左

CHAR(n)

VARCHAR(n)

MCHAR(n)

MVARCHAR(n)

  • n≦4のとき

    nバイトの‘#‘

  • n>4のとき

    4バイトの‘#‘

同左

NCHAR(n)

NVARCHAR(n)

  • n≦2のとき

    n文字の‘#‘(全角)

  • n>2のとき

    2文字の‘#‘(全角)

同左

DATE

0001年01月01日

X'FFFFFFFF'

INTERVAL YEAR

TO DAY

−9999年11月99日間

X'FFFFFFFFFF'

TIME

00時00分00秒

X'FFFFFF'

INTERVAL HOUR

TO SECOND

−99時間59分59秒間

X'FFFFFFFF'

BLOB

XTNL0

同左

BINARY(n)

  • n<128のとき

    X'00…00' (nバイト)

  • n≧128のとき

    X'00…00' (127バイト)

同左

TIMESTAMP(n)

0001年01月01日00時00分00.000000秒

X'FF…FF'

(7+(N)÷2バイト)

注※

小数けたは定義によって0〜6けたになります。

(4) 出力ファイル

出力ファイルは抽出したデータを格納するファイルです。

HiRDB Dataextractorが抽出したデータを出力ファイルへ格納するときの記述形式について説明します。出力ファイルでの記述形式は,HiRDBのデータベース作成ユティリティの入力ファイルの形式を基にしています。

出力ファイルには,次の二つの形式があります。

(a) バイナリ形式の場合

バイナリ形式の場合,抽出したデータをHiRDBのDBに格納されている形式で記述します。環境変数XTNLDFLTの指定により,データ形式が異なります。

次に環境変数XTNLDFLTの指定によるデータ形式を示します。

(i) 環境変数XTNLDFLTを省略,または0か1を指定した場合

  • 列データと列データの間は,空白を入れないで詰めます。

  • 各データ型に対する,列データの記述形式(バイナリ形式)を,次の表に示します。

表4‒15 列データの記述形式(バイナリ形式)

データ型

列データ記述形式

数データ

INTEGER,SMALLINT

[図データ]

DECIMAL(m,n)

1≦m≦38

0≦n≦38

m≧n

[図データ]

FLOAT,SMALLFLT

[図データ]

文字データ,

各国文字データ,

混在文字データ

CHARACTER(n),VARCHAR(n),MCHAR(n),MVARCHAR(n)

[図データ]

NCHAR(n),NVARCHAR(n)

[図データ]

日付データ

DATE

[図データ]

日間隔データ

INTERVAL YEAR TO DAY

[図データ]

時刻データ

TIME

[図データ]

時刻印データ

TIMESTAMP(n)

n=0,2,4,6

[図データ]

時間隔データ

INTERVAL HOUR TO SECOND

[図データ]

長大データ

BLOB

[図データ]

[図データ]

BINARY(n)

1≦n≦2,147,483,647

[図データ]

抽象データ型

SGMLTEXT

[図データ]

XML

[図データ]

FREEWORD

[図データ]

注※

2進数で,実データ長を設定します。

長さ0のデータ(0バイト文字)の場合には,実データ長に0を設定し,実データ部がない形式で格納します。

(ii) 環境変数XTNLDFLTに2を指定した場合

次の図を参照してください。

図4‒1 環境変数XTNLDFLTに2を指定した場合のデータの記述形式(バイナリ形式)

[図データ]

(説明)

行長:4バイトの領域に先頭から最終列データの末尾までの長さを設定します。

オフセット:4バイトの領域に先頭から各列データの先頭までの長さを設定します。

ナル値のデータの場合は0を設定し,列データおよび長大/抽象データは作成しません。

列データ:各データ型に対する,列データの記述形式を「表4-16 列データの記述形式(環境変数XTNLDFLTに2を指定した場合)」に示します。

長大/抽象データ:データ型がXML,BINARY,SGMLTEXT,またはBLOBで,列データ部にサイズを格納し実データを末尾に格納します。実データを格納するときの優先順位は次のとおりです。同一データ型が複数存在する場合は定義順に格納します。
  1. XML

  2. BINARY

  3. SGMLTEXT

  4. BLOB

表4‒16 列データの記述形式(環境変数XTNLDFLTに2を指定した場合)

データ型

列データ記述形式

XML

BINARY

[図データ]

4バイトに2進数でBINARYデータの長さを格納し,BINARYデータはレコードの末尾に格納します。XML型の列が複数ある場合には,BINARYデータは列の並び順で格納されます。

SGMLTEXT

BLOB

[図データ]

先頭8バイトの末尾4バイトに2進数でLOBデータの長さを格納し,LOBデータはレコードの末尾に格納します。

上記以外

各データ型の記述形式は「表4-15 列データの記述形式(バイナリ形式)」を参照してください。ただし,繰返し列の場合に環境変数XTNLDFLTに2を指定したときのデータ形式が変更となります。詳細については,「表3-6 環境変数XTNLDFLTに2を指定した場合のHiRDBの表への反映時およびバイナリ形式のファイル作成時の繰返し列のデータ形式」を参照してください。

(b) DAT形式の場合

DAT形式の場合,抽出したデータを文字データで記述します。記述方法を次に示します。

  • ファイルの1行に対して,表の1行のデータを記述します。行の終わりには改行文字を記述します。

  • 列データと列データとの間は,セパレータ文字で区切ります。

    セパレータ文字は,−Rオプションで指定できます。指定が省略された場合は,コンマ(,)を使用します。

  • 列データがナル値の場合は,どのデータ型のときにも記述しません(データなしとして扱います)。

各データ型に対する,列データの記述形式(DAT形式)を,次の表に示します。

表4‒17 列データの記述形式(DAT形式)

データ型

列データ記述形式

数データ

INTEGER

  • 数値を文字で記述します。

  • マイナスは,"−"符号を付けます。

  • 小数点は,整数.小数で記述します。

  • 浮動小数点は,仮数部e指数部で記述します。

整数(例:−1234 … 0 … 1234)

小数点(例:−1.56 … 0 … 1.56)

浮動小数点(例:−2.4e+9 … 0e0 … 2.4e+9)

SMALLINT

DECIMAL

FLOAT

SMALLFLT

文字データ

CHARACTER

文字の前後を引用符(")で囲んで記述します。

(例:"abcd"や"ABCD"など)

可変長データ型で,長さ0の場合,""と記述します。

VARCHAR

各国文字データ

NCHAR

NVARCHAR

混在文字データ

MCHAR

MVARCHAR

日付データ

DATE

数値yyyy-mm-ddの形式で記述します。

yyyy:西暦 mm:月 dd:日

(例:1998年1月1日→1998-01-01)

日間隔データ

INTERVAL YEAR TO DAY

数値〔−〕yyyymmdd.の形式で記述します。マイナスは"−"符号を付けます。

(例:1111年1か月1日間→11110101.)

時刻データ

TIME

数値hh:mm:ssの形式で記述します。

hh:時 mm:分 ss:秒

(例:12時1分1秒→12:01:01)

時刻印データ

TIMESTAMP(n)

n=2, 4, 6

数値 YYYY-MM-DD_hh:mm:ss.nnnnnnの形式で記述します。

YYYY:西暦 MM:月 DD:日 hh:時 mm:分 

ss:秒 nnnnnn:小数秒(0〜6けた) _:半角スペース

(例:1997年10月15日15時30分25.666666秒

 →1997-10-15 15:30:25.666666)

時間隔データ

INTERVAL HOUR TO SECOND

数値〔−〕hhmmss.の形式で記述します。マイナスは"−"符号を付けます。

(例:1時間1分1秒→010101.)

長大データ

BLOB

LOB入力ファイルの名称を絶対パス名で記述します。

LOBデータは,LOBデータ単位にLOB入力ファイルを作成し,LOB入力ファイル格納用ディレクトリ下に格納します。

BINARY(n)

1≦n≦2,147,483,647

データの前後を引用符(")で囲んで記述します。

(例:"abcdef")

抽象データ型

SGMLTEXT

原文書ファイルの名称を絶対パス名で記述します。

LOBデータは,LOBデータ単位にLOB入力ファイルを作成し,LOB入力ファイル格納用ディレクトリ下に格納します。

XML

記述形式はありません。

ファイル作成時は,反映情報ファイルにXMLの指定がない場合,BINARY属性として扱われます。XMLの指定がある場合はDATファイルへの出力はできません。

FREEWORD

文字の前後を引用符(")で囲んで記述します。

(例:"abcdef")

長さ0の場合,""と記述します。

(5) 反映情報ファイル

反映情報ファイルには,データ型を変換する列情報とデータ型を指定します。

反映情報ファイルは,次の場合に指定します。

形式
FORMAT
 {FIELD_NUM フィールド番号|FIELD_NAME 列名}ATTR データ型
    〔{FIELD_NUM フィールド番号|FIELD_NAME}ATTR データ型〕…

説明

●FORMAT

データ型を変換することを示します。

●FIELD_NUM

データ型変換の対象とする抽出列の先頭からの通番を指定します。

  • −sオプション指定なしの場合

    抽出表の定義上の先頭からの通番。

  • −sオプション指定ありの場合

    列名記述ファイルに指定した列名の先頭からの通番。

指定値範囲は1〜99,999です。フィールド番号は重複して指定できません。

●FIELD_NAME

データ型変換の対象とする抽出列名を指定します。

−sオプション指定時は指定できないので,FIELD_NUMを指定してください。

列名は重複して指定できません。

●ATTR

データ型を指定します。

指定可能なデータ型を次の表に示します。

注意事項
  • 1行に一つの列について記述してください。複数列分記述したい場合は,複数行記述してください。

  • 注釈は,"#"以降から,その行の終わりまでとします。

  • 列名にスペース,ハイフン(−)を含むときは,引用符(")で囲んでください。

  • 列名の英小文字と英大文字とを区別したい場合は,引用符(")で囲んでください。

    引用符(")で囲まない場合は,すべて英大文字として扱われます。

  • 抽出データを反映する場合,反映情報ファイルでのバッファサイズが反映側のBLOBデータ型の定義長より大きいときは,この指定を無効とし,BLOB列定義長のバッファを使用します。

表4‒18 ATTRに指定できるデータ型

指定できるデータ型※1

対応するHiRDBのデータ型

ファイル作成

HiRDB反映

INT

INTEGER

×

SINT

SMALLINT

×

DEC(m,n)※2

DECIMAL(m,n)

×

FLT

FLOAT

×

SFLT

SMALLFLT

×

CHAR(n)※3※10

CHAR(n)

×

VARCHAR(n)※3※10

VARCHAR(n)

×

MCHAR(n)※3

MCHAR(n)

×

MVARCHAR(n)※3

MVARCHAR(n)

×

NCHAR(n)※4

NCHAR(n)

×

NVARCHAR(n)※4

NVARCHAR(n)

×

DATE

DATE

×

TIME

TIME

×

YEAR

INTERVAL YEAR TO DAY

×

HOUR

INTERVAL HOUR TO SECOND

×

BLOB(n〔{K|M|G}〕)※5

BLOB(n〔{K|M|G}〕)

※6

※7

SGMLTEXT(n〔{K|M|G}〕)※5

SGMLTEXT

※6

※6

XML(n〔{K|M|G}〕)※5

XML

※6

※6

FREEWORD(n)※3

FREEWORD

×

BINARY(n)※8

BINARY(n)

※6

※7

TIMESTAMP(n)※9

TIMESTAMP(n)

×

(凡例)

○:指定できます。

×:指定できません(指定を無視し,反映側のデータ型を仮定します)。

注※1

指定できるデータ型の組み合わせについては,「表3-7 HiRDB Dataextractorで変換および比較できるデータ型」を参照してください。

注※2

mおよびnは,1≦m≦38,0≦n≦38,m≧nです。

注※3

nは,バイト数を符号なし整数を指定します。指定値範囲は1≦n≦32,767です。

注※4

nは,文字数を符号なし整数を指定します。指定値範囲は1≦n≦16,383です。

注※5

この指定値長は,環境変数XTLOBBUFSIZEと同等の意味があり,環境変数XTLOBBUFSIZEの指定値よりも優先されます。また,指定値の指定範囲と実際の最大長を次に示します。

単位

nの指定範囲

実際のサイズ(バイト)

なし

1≦n≦2,147,483,647

同左

K

1≦n≦2,097,152

n×1,024

M

1≦n≦2,048

n×1,048,576

G

1≦n≦2

n×1,073,741,824

ただし,実際の最大長の計算結果が2,147,483,648の場合は,2,147,483,647になります。

注※6

環境変数XTLOBBUFSIZEを省略した場合は必ず指定します。指定がない場合,バッファが確保できずにエラー終了することがあります。

注※7

指定した長さが反映側のBLOBデータ型の定義長よりも長い場合,この指定は無効とし,定義長を仮定します。

注※8

nは,バイト数を符号なし整数を指定します。指定値範囲は1≦n≦2,147,483,647です。

注※9

nは,0,2,4,6のどれかになります。

注※10

文字集合列,またはNCHAR属性の文字データをUTF-16で抽出する場合,サイズの変更はできません。

(6) 排他情報ファイル

排他情報ファイルには,データ抽出時の排他情報について指定します。

排他情報ファイルの指定内容を次に示します。

実際に発行されるLOCK文

LOCK TABLE 表名 IN EXCLUSIVE MODE NOWAIT

LOCK文の指定方法については,マニュアル「HiRDB SQLリファレンス」を参照してください。

注意事項

指定値の末尾にセミコロン(;)は指定しないでください。