Hitachi

HiRDB データ連動機能 HiRDB Datareplicator Version 10


6.7.2 反映側Datareplicatorで使うファイルの運用

反映側Datareplicatorで使うファイルの運用方法について説明します。

ファイルの内容については,「3.3.2 反映処理で使うファイルとプロセス」を参照してください。

ファイルの準備については,「4.7.2 反映側Datareplicatorで使うファイルの準備」を参照してください。

注意事項

Datareplicatorの稼働中/停止中にかかわらず,ファイルを入れ替えないでください。Datareplicatorが誤動作するおそれがあります。

〈この項の構成〉

(1) 反映システム定義ファイルの運用方法

反映システム定義ファイルの運用方法については,「5.8.2 定義内容の変更」を参照してください。

(2) 反映環境定義ファイルの運用方法

反映環境定義ファイルの運用方法については,「5.9.2 定義内容の変更」を参照してください。

(3) 反映定義ファイルの運用方法

反映定義ファイルの運用方法については,「5.10.3 定義内容の変更」を参照してください。

(4) 反映情報キューファイルの運用方法

反映情報キューファイルの運用方法について説明します。

(a) ファイル名,サイズ,又は個数の変更

反映情報キューファイルの名称,サイズ,又は個数を変更する場合は,次のように操作します。

UNIXの通常ファイル,又はWindowsファイルの場合の操作
  1. 抽出側システムを終了します。

  2. 反映側Datareplicatorを正常終了します。

  3. テキストエディタで,反映環境定義の対応するオペランドの設定を変更します。

  4. 反映側Datareplicatorを初期開始又は部分初期開始します。

  5. 抽出側システムを起動します。

UNIXのキャラクタ型スペシャルファイルの場合の操作
  1. 抽出側システムを終了します。

  2. 反映側Datareplicatorを正常終了します。

  3. OSのコマンドで,キャラクタ型スペシャルファイル形式の反映情報キューファイルを再作成します。

  4. テキストエディタで,反映環境定義の対応するオペランドの設定を,作成した反映情報キューファイルに合わせて変更します。

  5. 反映側Datareplicatorを初期開始又は部分初期開始します。

  6. 抽出側システムを起動します。

(5) 反映ステータスファイルの運用方法

反映ステータスファイルの運用方法について説明します。

(a) ファイル名又はサイズの変更

反映ステータスファイルの名称又はサイズを変更する場合には,次のように操作します。

UNIXの通常ファイル,又はWindowsファイルの場合の操作
  1. 抽出側システムを終了します。

  2. 反映側Datareplicatorを正常終了します。

  3. テキストエディタで,反映環境定義の対応するオペランドの設定を変更します。

  4. 反映側Datareplicatorを初期開始又は部分初期開始します。

  5. 抽出側システムを起動します。

UNIXのキャラクタ型スペシャルファイルの場合の操作
  1. 抽出側システムを終了します。

  2. 反映側Datareplicatorを正常終了します。

  3. OSのコマンドで,前回の反映側ステータスファイルを削除します。

  4. OSのコマンドで,キャラクタ型スペシャルファイル形式の反映ステータスファイルを再作成します。

  5. テキストエディタで,反映環境定義の対応するオペランドの設定を,作成した反映ステータスファイルに合わせて変更します。

  6. 反映側Datareplicatorを初期開始又は部分初期開始します。

  7. 抽出側システムを起動します。

(6) 反映マスタステータスファイルの運用方法

反映マスタステータスファイルの運用方法について説明します。

反映マスタステータスファイルは,初期開始時の実行結果を格納するファイルです。Datareplicatorの起動時に自動的に作成されます。

(7) 反映エラー情報ファイルの運用方法

反映エラー情報ファイルの運用方法について説明します。

(a) 最大サイズの変更

反映エラー情報ファイルの最大サイズを変更する場合には,次のように操作します。

  1. 抽出側システムを終了します。

  2. 反映側Datareplicatorを終了します。

  3. テキストエディタで,反映システム定義の対応するオペランドの設定を変更します。

  4. 反映側Datareplicatorを正常開始します。

  5. 抽出側システムを起動します。

(b) 反映エラー情報ファイルの保存

蓄積の対象になる反映エラー情報ファイルが満杯になるとスワップされます。スワップ先の反映エラー情報ファイルはスワップ時に再作成されます。再作成される前に反映エラー情報ファイルの内容を保存したい場合には,次のように操作してください。

  1. OSのコマンドで,反映エラー情報ファイルの更新日時を調べます。

  2. 更新日時の古い反映エラー情報ファイルを,OSのコマンドで任意の名称のファイルにコピーします。

Datareplicatorの稼働中にエラー情報ファイルがスワップ又はクローズされると,メッセージ(KFRB00051-I,KFRB00052-I)が出力されます。このメッセージを契機に,必要に応じてバックアップを取得してください。

(c) 反映エラー情報の標準出力への出力

蓄積の対象になる反映エラー情報ファイルが満杯になるとスワップされます。スワップ先の反映エラー情報ファイルはスワップ時に再作成されます。再作成される前に反映エラー情報ファイルの内容を標準出力に出力したい場合には,次のように操作してください。

  1. OSのコマンドで,反映エラー情報ファイルの更新日時を調べます。

  2. 更新日時の古い反映エラー情報ファイルを,OSのコマンドで標準出力に出力します。

(d) 反映エラー情報ファイルの出力例

反映エラー情報ファイルの出力例を次の図に示します。

図6‒21 反映エラー情報ファイルの出力例

[図データ]

(説明)
  1. Fri...2002,process,function

    Fri...2002:エラーが発生した曜日,月日,時分秒,及び西暦です。

    process :エラーが発生した内部プロセス名とプロセス番号です。

    function :エラーが発生した内部関数名です。

  2. errorcode:発生したエラーのエラーコードです。

  3. information:発生したエラーの詳細情報です。

(e) ファイル以外への出力

反映エラー情報ファイルの内容は,反映エラー情報ファイルの障害時の回避策,又は自動化運転の情報取得のために出力されます。

UNIX版Datareplicatorの場合は,syslogファイルにも出力されます。ただし,syslogファイルに出力する場合には,反映システム定義のsyslogoutオペランドをtrueとする必要があります。反映エラー情報ファイルの内容の出力先を次の表に示します。

表6‒13 反映エラー情報ファイルの内容の出力先

反映エラー情報ファイルの状態

出力先

syslogファイル

反映エラー情報ファイル

正常(出力可)

障害があり(出力不可)

×

(凡例)

○:出力します。

△:反映システム定義のsyslogoutオペランドがtrueの場合だけ出力します。

×:出力しません。

(8) 稼働トレースファイルの運用方法

稼働トレースファイルは,hdstrceditコマンドで編集して参照できます。hdstrceditコマンドの使い方については,「7. コマンドの文法」のhdstrceditコマンドを参照してください。

(9) 未反映情報ファイルの運用方法

未反映情報ファイルの運用方法について説明します。

(a) 最大サイズの変更

未反映情報ファイルの最大サイズを変更する場合には,次のように操作します。

  1. 抽出側システムを終了します。

  2. 反映側Datareplicatorを終了します。

  3. テキストエディタで,反映環境定義の対応するオペランドの設定を変更します。

  4. 反映側Datareplicatorを初期開始又は部分初期開始します。

  5. 抽出側システムを起動します。

(b) 未反映情報ファイルの保存

蓄積の対象になる未反映情報ファイルが満杯になるとスワップされます。スワップ先の未反映情報ファイルはスワップ時に再作成されます。ファイルが再作成される前に未反映情報ファイルの内容を保存したい場合には,次のように操作してください。

  1. OSのコマンドで,未反映情報ファイルの更新日時を調べます。

  2. 更新日時の古い未反映情報ファイルを,OSのコマンドで任意の名称のファイルにコピーします。

(c) 未反映の更新情報を標準出力に出力

蓄積の対象になる未反映情報ファイルが満杯になるとスワップされます。スワップ先の未反映情報ファイルはスワップ時に再作成されます。ファイルが再作成される前に未反映情報ファイルの内容を標準出力に出力したい場合には,次のように操作してください。

  1. OSのコマンドで,未反映情報ファイルの更新日時を調べます。

  2. 更新日時の古い未反映情報ファイルを,OSのコマンドで標準出力に出力します。

(d) 未反映情報ファイルの出力例

未反映情報ファイルの出力例を次の図に示します。

図6‒22 未反映情報ファイルの出力例

[図データ]

出力形式の注意
  • 列属性が抽象データ型のときは,コンストラクタ関数を使って反映するため,更新情報値の部分は次の形式で出力されます。

         列名 = FUNC(更新情報値)

    FUNC:コンストラクタ関数名

  • 列属性が繰返し列で列指定の更新のときは,(実際の更新ではARRAYを使わないで繰返し構造で指定していますが),表示形式として分かりやすいようにARRAYを使った次の形式で出力されます。

         列名= ARRAY[更新情報値,更新情報値,...,更新情報値]
  • 列属性が繰返し列で要素指定の更新のときは,次の形式で出力されます。

         列名[要素番号]= 更新情報値
  • BLOB連結演算データの更新のときは,次の形式で出力されます。

         列名=列名||*BLOB(データバイト数)*
  • BINARY連結演算データの更新のときは,次の形式で出力されます。

         列名=列名||*BINARY(データバイト数)*

(10) コマンドログファイルの運用方法

コマンドログファイルの運用方法について説明します。

コマンドログファイルは,Datareplicatorのコマンドを実行した履歴を格納するファイルです。Datareplicatorの起動時に自動的に作成されます。コマンドを実行した履歴を確認したいときに,任意に参照してください。コマンドログに出力される情報については,「7. コマンドの文法」の「コマンドの概要」を参照してください。

コマンドログファイルの内容の例を次の図に示します。

図6‒23 コマンドログファイルの内容の例

[図データ]

(11) 更新情報定義ファイルの運用方法

更新情報定義ファイルの運用方法について説明します。

(a) 定義内容の変更

定義内容を変更するときは,次のように操作してください。反映側Datareplicatorの状態に関係なく,hdssamqinコマンドを実行する前に修正できます。

  1. テキストエディタで定義内容を変更します。

  2. hdssamqinコマンドを実行します。

ただし,前回コマンドが正常終了しなかった場合には,定義内容は変更しないでください。もし変更した場合には,hdssamqinコマンドに -cオプションを指定して実行してください。

(12) SAMファイルの運用方法

SAMファイルを使うメインフレーム側で作成したSAMファイルを,反映側Datareplicator又は更新情報入力コマンド(hdssamqinコマンド)を実行できるシステムにファイル転送してください。

(13) 抽出対象外データ格納ファイルの運用方法

抽出対象外データ格納ファイルの運用方法について説明します。

(a) 抽出対象外データ格納ファイルの確認

抽出対象外データ格納ファイルにデータを格納した場合は,hdssamqinコマンドの終了時にメッセージを出力します。この場合,ファイルの内容を確認してください。

(b) 抽出対象外データ格納ファイルの保存

抽出対象外データ格納ファイルは,hdssamqinコマンドを実行するたびに再作成されます。ファイルの内容を保存する場合は,次回hdssamqinコマンドを実行する前に,OSのコマンドで任意の名称のファイルに退避してください。

(c) 抽出対象外データ格納ファイルの出力例

抽出対象外データ格納ファイルの出力例を次の図に示します。

図6‒24 抽出対象外データ格納ファイルの出力例

[図データ]