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HiRDB データ連動機能 HiRDB Datareplicator Version 10


6.2 環境構築時の初期化手順

Datareplicatorの環境を構築した後に初めてデータ連動を開始する場合は,Datareplicatorを初期化してください。

手順の流れを次の図に示します。

図6‒3 環境構築時の初期化手順

[図データ]

手順6以降を実施するには,反映側DBを起動してください。

環境構築時の初期化手順を図に基づいて説明します。説明の番号は図中の番号に対応しています。

  1. 次に示すDatareplicatorの定義ファイルを作成します。

    • 抽出システム定義ファイル

    • 送信環境定義ファイル

    • 抽出環境定義ファイル

    • 抽出定義ファイル

    • 二重化定義ファイル(抽出側Datareplicator用)(任意)

    • 反映システム定義ファイル

    • 反映環境定義ファイル

    • 反映定義ファイル

    • 二重化定義ファイル(反映側Datareplicator用)(任意)

  2. 抽出側HiRDBを停止します。

    項番

    作業内容

    実行コマンド

    確認項目

    1

    抽出側HiRDBを正常停止します。

    pdstop

    syslogファイル(Windowsの場合はイベントログ)にKFPS01850-Iメッセージが出力されていることを確認してください。

    HiRDBが正常停止していないと,HiRDBの定義ファイルの変更が有効になりません。

  3. 次に示す抽出側HiRDBの定義ファイルを修正します。

    詳細については,「5.6 抽出側HiRDBの定義」を参照してください。

    • システム共通定義のpd_rpl_init_start

      (pd_rpl_init_startオペランドにはYを指定することを推奨します)

    • システム共通定義のpd_log_rpl_no_standby_file_opr

    • ユニット制御情報定義のpd_rpl_hdepath

  4. 抽出側システムを初期化します。

    項番

    作業内容

    実行コマンド

    確認項目

    1

    抽出側Datareplicatorを初期化します。

    hdestart -i

    (応答メッセージにYを入力します)

    msterrfile1又はmsterrfile2にKFRB00504-Iメッセージが出力されていることを確認してください。

    KFRB00504-Iメッセージが出力されていない,又はmsterrfile1及びmsterrfile2が作成されていない場合は,定義解析エラー,又はファイル生成に失敗しているおそれがあります。syslogファイル(Windowsの場合はイベントログ)を参照してエラー内容を確認し,対処した後に再度初期化を実行してください。

  5. 抽出側HiRDBを起動します。

    抽出側HiRDBを起動したら,手順8が完了するまで抽出側DBに対する更新業務を行わないでください。

    項番

    作業内容

    実行コマンド

    確認項目

    1

    抽出側HiRDBを起動します。

    pdstart

    syslogファイル(Windowsの場合はイベントログ)にKFPS05210-Iメッセージが出力されていることを確認してください。

    2

    HiRDB Datareplicator連携を開始します。

    HiRDBのシステム共通定義のpd_rpl_init_startオペランドにNを指定しているか,指定を省略している場合に実施してください。

    pdrplstart

    標準出力にKFPS05140-Iメッセージが出力されていることを確認してください。

    3

    HiRDBがDatareplicatorとのデータ連携が可能な状態になっているか確認します。

    pdls -d rpl -j

    表示結果の内容を確認してください。

    注※

    次の例を参考に,表示結果の(1)と(2)がYとなっていることを確認してください。また,(3)と(4)が示すGen NoとBlock Noが0となっていないことを確認してください。

    [図データ]

  6. 抽出側DBと反映側DBのデータを一致させます。

    HiRDB Dataextractorなどを使用して,抽出対象表から反映対象表へデータの一括複写(データの初期作成)を行い,抽出側DBと反映側DBのデータを一致させてください。

  7. 抽出定義プリプロセスファイルを作成します。

    項番

    作業内容

    実行コマンド

    確認項目

    1

    抽出定義プリプロセスファイルを作成します。

    hdeprep -f 抽出定義ファイル

    標準出力にKFRB04500-Iメッセージが出力されていることを確認してください。

    hdeprepコマンドには,必要に応じてオプションを付けてください。

  8. 反映側Datareplicatorを初期化します。

    項番

    作業内容

    実行コマンド

    確認項目

    1

    反映側Datareplicatorを初期化します。

    hdsstart -i -f -q

    標準出力(Windowsの場合はイベントビューア)にKFRB04216-Iメッセージが出力されていることを確認してください。

    KFRB04216-Iメッセージが出力されていない場合は,定義解析エラー,又はファイル生成に失敗しているおそれがあります。

    標準出力(Windowsの場合はイベントビューア)を参照してエラー内容を確認し,対処した後に再度初期化を実行してください。

    反映側Datareplicatorを初めて初期化する場合は,hdsstartコマンドに-fオプションを付けて実行することを推奨します。また,ほかのオプションも必要に応じて付けてください。

  9. 抽出側Datareplicator及び反映側Datareplicatorを起動します。

    項番

    作業内容

    実行コマンド

    確認項目

    1

    反映側Datareplicatorを起動します。

    hdsstart

    errfile1又はerrfile2にKFRB00100-Iメッセージが出力されていることを確認してください。

    2

    抽出側Datareplicatorを起動します。

    hdestart

    msterrfile1又はmsterrfile2にKFRB00502-Iメッセージが出力されていることを確認してください。

    注※

    hdestartコマンドには,必要に応じてオプションを付けてください。

《反映トランザクション同期機能を使用する場合》

反映トランザクション同期機能を使用する場合は,手順1〜9を実施した後,反映側Datareplicatorの同期反映グループの全プロセスを稼働状態にさせるために,同期イベントを実行してください。

項番

作業内容

実行コマンド

確認項目

1

同期イベントを実行します。

hdeevent -n 同期イベントコード

  • 標準エラー出力にメッセージが出力されていないことを確認してください。

  • 反映側システムのエラー情報ファイルにKFRB03009-Iメッセージが出力され,「reason」が「SYNC EVENT」であることを確認してください。

注※

hdeeventコマンドには,必要に応じてオプションを付けてください。