4.2.7 可変記号を使ったデータの抽出
データを抽出する条件を設定する条件式に,可変記号を使えます。可変記号とは,「&」で始まる文字列です。条件設定時に条件式に可変記号を設定しておくと,実行時に可変記号の部分の値を入力するだけでデータを抽出できます。
可変記号は,比較条件式,IN条件式,LIKE条件式,BETWEEN条件式に設定できます。通常は,可変記号の設定時に設定した初期値が実行値となってデータが抽出されます。実行値を変更したい場合は,[オプション設定]ダイアログボックスの[表示]タグで[手順実行時の実行値入力画面表示(E)]をオンにして[実行値入力]ダイアログボックスを表示させてください。
可変記号の操作で使う[可変記号入力]ダイアログボックスと[実行値入力]ダイアログボックスを次に示します。
- 〈この項の構成〉
(1) [可変記号入力]ダイアログボックス
可変記号を入力します。
- タイトルバー
-
「可変記号入力」と表示されます。
- [可変記号名(V)]
-
可変記号名を指定します。
- [初期値(D)]
-
可変記号に初期値を設定する場合に指定します。オプションを設定すると,実行時に初期値の代わりに実行値を入力してデータを抽出できます。
- [OK]ボタン
-
指定した内容で条件式に可変記号を設定します。
- [キャンセル]ボタン
-
可変記号の入力を取り消します。
(2) [実行値入力]ダイアログボックス
可変記号に対する実行値を入力します。
- タイトルバー
-
「実行値入力」と表示されます。
- 属性
-
可変記号を設定した列の列属性が表示されます。
- 長さ
-
可変記号を設定した列の定義長が表示されます。
- 可変記号
-
条件式に設定した可変記号の&に続く文字列が表示されます。
- 実行値
-
可変記号の部分に入力する実行値を設定します。
- [OK]ボタン
-
設定された実行値を確定します。
- [キャンセル]ボタン
-
実行値の入力を取り消します。
(3) 可変記号を条件式に設定する場合
可変記号を条件式に設定する方法を説明します。可変記号を条件式に設定する操作を次の図に示します。
- 注※
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[BETWEEN...]ボタンを押して,[BETWEEN条件式]ダイアログボックスを表示させても操作できます。
また,ここで比較演算子と[可変記号(V)...]を選択しても操作できます。
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[DBPARTNER2]ウィンドウで抽出する表を選択します。
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[条件設定(C)...]ボタンをクリックします。
[条件設定]ダイアログボックスが表示されます。
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[条件設定]ダイアログボックスで条件を設定する列を選んでから,条件式を設定します。
比較条件式,LIKE条件式の場合は,次の手順で設定してください。
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[条件(O)]で比較演算子(=,<>,>,>=,<,<=)又はLIKE条件式を選びます。
-
[可変記号(V)...]ボタンをクリックします。
[可変記号入力]ダイアログボックスが表示されます。
IN条件式,BETWEEN条件式の場合は,次の手順で設定してください。
-
[IN...],[BETWEEN...]ボタンのどれか一つをクリックします。
各ダイアログボックスが表示されます。
-
各ダイアログボックスで条件を設定します。
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[可変記号(V)...]ボタンをクリックします。
[可変記号入力]ダイアログボックスが表示されます。
-
-
可変記号名と初期値を設定して,[OK]ボタンをクリックします。
[条件設定]ダイアログボックスが表示されて,条件式一覧に設定した条件式が表示されます(条件式は「&可変記号名〔(初期値)〕」という形式で表示されます)。ほかに条件式が必要であれば設定してください。
-
[OK]ボタンをクリックします。
[DBPARTNER2]ウィンドウに戻ります。設定内容を確認してください。
これで可変記号を条件式に設定する操作が終了しました。
[抽出(E)]ボタンをクリックすると,4.で設定した初期値が実行値となり,データが抽出されます。
(4) 可変記号に対する実行値を入力して手順ファイルを実行する場合
可変記号を設定した抽出を手順ファイルに登録して,手順ファイルを実行します。
(3)での操作が終了した後に[DBPARTNER2]ウィンドウの[手順(B)]−[登録(S)...]メニューを選ぶと,(3)での操作が登録されます。
可変記号,に対する実行値を入力して手順ファイルを実行する方法を説明します。この場合,あらかじめ[オプション設定]ダイアログボックスの[表示]タグで[手順実行時の実行値入力画面表示(E)]をオンにしておきます。これで,手順ファイルの実行時に[実行値入力]ダイアログボックスを表示できます。
オプションを設定しなければ,可変記号を設定したときに設定した初期値が実行値となります。
可変記号に対する実行値を入力して手順ファイルを実行する操作を次の図に示します。
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[DBPARTNER2]ウィンドウで[ツール(X)]−[オプション(O)...]メニューを選びます。
[オプション設定]ダイアログボックスが表示されます。
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[表示]タグで[手順実行時の実行値入力画面表示(E)]をクリックします。
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[OK]ボタンをクリックします。
[DBPARTNER2]ウィンドウに戻ります。
-
[DBPARTNER2]ウィンドウの[手順(B)]−[実行(E)...]メニューを選びます。
[実行値入力]ダイアログボックスが表示されます。
-
可変記号に対する実行値を入力してから,[OK]ボタンをクリックします。
抽出が実行されます。正常に処理が終了すると自動的に閉じ,[DBPARTNER2]ウィンドウに戻ります。
これで可変記号を設定した手順ファイルの実行が終わりました。
- ?パラメタに対する実行値も入力できます
-
[SQL入力]ダイアログボックスで?パラメタを指定したSQLを手順ファイルに登録しておくと,手順ファイル実行時に[実行値入力]ダイアログボックスが表示されます。ここで?パラメタに対する実行値を入力してください。?パラメタの指定については,「7.2.1(1) [パラメタ設定]ダイアログボックス」を参照してください。
- 実行値を入力するときの規則
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実行値は255文字まで入力できます。
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実行値の属性,長さはチェックされません
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ダイアログボックスで可変記号名,列属性,定議長は変更できません。
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実行値が入力されない場合はNULLが仮定されます。
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(5) 規則と注意
(a) 可変記号名の規則
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使える文字は,半角片仮名,半角英数字,又は全角文字です。
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先頭文字は,半角片仮名,半角英字,又は全角文字です。
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指定できる長さは,&を除いて254バイトまでです。
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前後に指定した半角スペースは,無視されます。
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指定する文字列中に半角スペースは指定できません。
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可変記号を設定する場合は,カーソルが可変記号名を入力する部分に位置付けられていることを確認してください。位置付けられていないと[可変記号(V)...]ボタンは淡色で表示されて,選択できません。
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可変記号は,1回の抽出に対して255個まで設定できます。
(b) 初期値の規則
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指定できる属性は,文字定数,数値定数です。
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指定できる定数の規則は,[条件設定]ダイアログボックスで条件式を設定するときと同じです。規則については,「8. 列と条件を設定するときの規則」を参照してください。
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一つの可変記号名に対して指定できる初期値は一つです。二つ以上の初期値は指定できません。
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条件式の右辺に定数が指定されているときに,[可変記号(V)...]ボタンをクリックすると,右辺の定数が初期値として表示されます。
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初期値は省略できます。
(c) 実行値の規則
指定できる属性は,文字定数,数値定数です。
指定できる定数の規則は,[条件設定]ダイアログボックスで条件式を設定するときと同じです。規則については,「8. 列と条件を設定するときの規則」を参照してください。