uCosminexus DocumentBroker Object Loader Version 3

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4.5.5 作成コマンドの記述方法

<この項の構成>
(1) 作成コマンドの記述形式
(2) 作成コマンドとプロパティの関係
(3) 作成コマンドの指定
(4) ラベル名の指定
(5) クラス名の指定
(6) プロパティ値の指定
(7) データの指定

(1) 作成コマンドの記述形式

作成コマンドを入力データファイルに記述する場合の記述形式を,制御ファイルのDataMappingセクションの定義内容と対比して図4-3に示します。

図4-3 制御ファイルのDataMappingセクションの定義内容と対比

[図データ]

(2) 作成コマンドとプロパティの関係

作成コマンドの種別によって,必ず指定するプロパティや指定できないプロパティがあります。したがって,使用する作成コマンドの種別に応じて,制御ファイルのDataMappingセクションの定義に必要なシステム定義プロパティ名を記述しておかなければなりません。表4-13から表4-19に作成コマンドと制御ファイルのDataMappingセクションに指定するプロパティの関係を示します。なお,システム定義プロパティ名は,英大文字で記述してください。

表4-13 作成コマンドと指定するプロパティの関係(1/7)

プロパティ種別 ユーザ定義 システム定義(**PROP_x**のxの部分)
作成コマンド
(CREATEは省略)
CT_PATH RNAME CT RTYPE CTYPE
RFCT × × × × ×
DOC(マルチファイル文書)
DOC(リファレンスファイル文書) × ×
DOC(シングルファイル文書) × ×
VRDOC(マルチファイル文書)
VRDOC(リファレンスファイル文書) × ×
VRDOC(シングルファイル文書) × ×
DATA × × × × ×
VARRAY × × × × ×
VRCV × × × × ×
CV × × × × ×
PACL × × × × ×

(凡例)
○:指定できる ●:必ず指定する ×:エラー

 

表4-14 作成コマンドと指定するプロパティの関係(2/7)

プロパティ種別 システム定義(**PROP_x**のxの部分)
作成コマンド
(CREATEは省略)
DCR RCR DOC_CLASS OBJECT
RFCT ○複数 × ×
DOC(マルチファイル文書) ○複数 × ×
DOC(リファレンスファイル文書) ○複数 × ×
DOC(シングルファイル文書) ○複数 × ×
VRDOC(マルチファイル文書) ○複数 ×
VRDOC(リファレンスファイル文書) ○複数 ×
VRDOC(シングルファイル文書) ○複数 ×
DATA × × × ×
VARRAY × × ×
VRCV ○複数 × ×
CV ○複数 × ×
PACL × × × ×

(凡例)
○:指定できる ●:必ず指定する ×:エラー

表の説明
DCRは一つ指定できます。RCRは複数指定できます。

 

表4-15 作成コマンドと指定するプロパティの関係(3/7)

プロパティ種別 システム定義(**PROP_x**のxの部分)
作成コマンド
(CREATEは省略)
VTMODE SUB_RT CV_CLASS VCR
RFCT × × × ×
DOC(マルチファイル文書) × × × ×
DOC(リファレンスファイル文書) × × × ×
DOC(シングルファイル文書) × × ×
VRDOC(マルチファイル文書) × × × ×
VRDOC(リファレンスファイル文書) × × × ×
VRDOC(シングルファイル文書) × × ×
DATA × × × ×
VARRAY × × × ×
VRCV ×
CV × ×
PACL × × × ×

(凡例)
○:指定できる ●:必ず指定する ×:エラー

 

表4-16 作成コマンドと指定するプロパティの関係(4/7)

プロパティ種別 システム定義(**PROP_x**のxの部分)
作成コマンド
(CREATEは省略)
ACL_OID ACL_GID ACL_OFLAG ACL_GFLAG ACL_EFLAG
RFCT
DOC(マルチファイル文書)
DOC(リファレンスファイル文書)
DOC(シングルファイル文書)
VRDOC(マルチファイル文書)
VRDOC(リファレンスファイル文書)
VRDOC(シングルファイル文書)
DATA
VARRAY × × × × ×
VRCV
CV
PACL × × × ×

(凡例)
○:指定できる ●:必ず指定する ×:エラー

 

表4-17 作成コマンドと指定するプロパティの関係(5/7)

プロパティ種別 システム定義(**PROP_x**のxの部分)
作成コマンド
(CREATEは省略)
PACL ACL_SUBJECT ACL_STYPE ACL_PERM
RFCT
DOC(マルチファイル文書)
DOC(リファレンスファイル文書)
DOC(シングルファイル文書)
VRDOC(マルチファイル文書)
VRDOC(リファレンスファイル文書)
VRDOC(シングルファイル文書)
DATA
VARRAY × × × ×
VRCV
CV
PACL ×

(凡例)
○:指定できる ●:必ず指定する ×:エラー

 

表4-18 作成コマンドと指定するプロパティの関係(6/7)

プロパティ種別 システム定義(**PROP_x**のxの部分)
作成コマンド
(CREATEは省略)
XML_MAP XML_INDEX PARSE_LEVEL SUB_XML
RFCT × × × ×
DOC(マルチファイル文書) × × × ×
DOC(リファレンスファイル文書) × × × ×
DOC(シングルファイル文書)
VRDOC(マルチファイル文書) × × × ×
VRDOC(リファレンスファイル文書) × × × ×
VRDOC(シングルファイル文書)
DATA × × × ×
VARRAY × × × ×
VRCV × × × ×
CV × × × ×
PACL × × × ×

(凡例)
○:指定できる ×:エラー

 

表4-19 作成コマンドと指定するプロパティの関係(7/7)

プロパティ種別 システム定義(**PROP_x**のxの部分)
作成コマンド
(CREATEは省略)
REF_TYPE REF_BASEPATH REF_PATH
RFCT × × ×
DOC(マルチファイル文書) × × ×
DOC(リファレンスファイル文書)
DOC(シングルファイル文書) × × ×
VRDOC(マルチファイル文書) × × ×
VRDOC(リファレンスファイル文書)
VRDOC(シングルファイル文書) × × ×
DATA × × ×
VARRAY × × ×
VRCV × × ×
CV × × ×
PACL × × ×

(凡例)
●:必ず指定する ×:エラー

(3) 作成コマンドの指定

作成コマンドの指定方法を説明します。作成コマンドと指定する最上位クラスの対応を次の表に示します。

表4-20 作成コマンドと最上位クラスの対応

作成コマンド 最上位クラス
CREATE_RFCT dmaClass_Container
CREATE_DOC dmaClass_DocVersion
CREATE_VRDOC dmaClass_ConfigurationHistory
CREATE_DATA edmClass_IndependentPersistence
CREATE_VARRAY ユーザが定義したedmClass_Structクラスのサブクラス
CREATE_VRCV dmaClass_ConfigurationHistory
CREATE_CV edmClass_ContainerVersion
CREATE_PACL edmClass_PublicACL

(4) ラベル名の指定

(5) クラス名の指定

(6) プロパティ値の指定

**PROP_CT_PATH**の指定方法
マルチファイル文書を登録する場合に,**PROP_CT**に指定するファイルを格納したディレクトリを絶対パス名で指定します。記述方法を次に示します。
コンテントを持つ文書オブジェクトを登録する場合
 "ディレクトリパス" または {"ディレクトリパス","ディレクトリパス",…}
 
コンテントを持たない文書オブジェクトを登録する場合
 NO_DIR
 
  • ディレクトリパスを引用符(")で囲んで記述します。
  • 複数のディレクトリを指定する場合,全体を波括弧({ })で囲みます。一つのディレクトリパスを波括弧({ })で囲んだ場合,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力し,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
  • ディレクトリパスと**PROP_CT**に指定するファイル名を合わせた長さが255バイト以内になるように指定してください。255バイトを超えた場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力し,該当オブジェクトを無視して処理を続行します。
  • 指定されたディレクトリパスにディレクトリが存在しない場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11034-W)を出力し,該当オブジェクトを無視して処理を続行します。
  • 指定されたディレクトリに存在するサブディレクトリは無視されます。
  • **PROP_CT_PATH**にディレクトリパスを指定し,**PROP_CT**および**PROP_CTYPE**にマルチファイル文書以外の場合の指定方法で指定すると,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力し,該当オブジェクトを無視して処理を続行します。
  • NO_DIRを指定した場合,コンテントを持たないマルチファイル文書のオブジェクトが登録されます。この場合,**PROP_CT**および**PROP_CTYPE**の指定は無視されます。
  • 複数のディレクトリを指定した場合,**PROP_CT**にはALL_FILEを指定したと仮定されます。
  • 複数のディレクトリを指定し,ディレクトリパス下のファイル名が,ほかのディレクトリ下のファイル名と重複した場合,ワーニングメッセージ(KMBV11100-W)を出力し,該当オブジェクトを無視して処理を続行します。

**PROP_RNAME**の指定方法
マルチファイル文書の場合に,登録する文書のリトリーバルネームを指定します。リトリーバルネームとは,マルチファイル文書の文書名です。記述方法を次に示します。
"リトリーバルネーム"
 
  • 全体を引用符(")で囲んで記述します。
  • リトリーバルネームは文字列255バイト以内で指定してください。255バイトを超えた場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力し,該当オブジェクトを無視して処理を続行します。
  • **PROP_CT_PATH**の指定がない場合,**PROP_RNAME**を設定するとエラーメッセージ(KMBV11049-E)を出力し,処理を終了します。
  • 制御ファイルに**PROP_RNAME**を指定しない場合,および入力データファイルでプロパティ値の指定を省略した場合,データベースの値はNULL値になります。

**PROP_CT**の指定方法
文書オブジェクトに格納するコンテントを指定します。
マルチファイル文書の場合
ContentTransfersオブジェクトにコピーするコンテントのファイルを指定します。**PROP_CT_PATH**にNO_DIRまたは複数のディレクトリを指定した場合,**PROP_CT**の指定は無視されます。記述方法を次に示します。
 
ファイル名を指定する場合
 {"ファイル名","ファイル名","ファイル名",…}
指定したディレクトリのすべてのファイルをコピーする場合
 ALL_FILE
 
  • ファイル名を指定する場合,ファイル名を引用符(")で囲み,制御ファイルのColumnSeparatorエントリに指定したカラム間区切り文字で区切って記述します(上記の例では,デフォルトのコンマ(,)をカラム間区切り文字にしています)。
  • ファイル名を指定する場合,全体を波括弧({ })で囲みます。
  • ALL_FILEを指定した場合,**PROP_CT_PATH**に指定したディレクトリに格納されたすべてのファイルがコピーされます。
  • 各ファイル名と**PROP_CT_PATH**に指定するディレクトリの絶対パスを合わせた長さが255バイト以内になるように指定してください。255バイトを超えた場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力し,該当オブジェクトを無視して処理を続行します。
  • 指定できるファイル数の上限を超えた場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11066-W)を出力し,該当オブジェクトを無視して処理を続行します。なお,指定できるファイル数の上限は,データベースの定義(DocumentBroker ServerのEDMInitMetaの引数に指定した数)に依存します。
  • 指定したファイルの合計サイズがファイルを格納するBLOBの定義長を超えた場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11035-W)を出力し,該当オブジェクトを無視して処理を続行します。
  • 指定したファイルが存在しない場合,および指定したファイルにアクセス権限がない場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11055-W)を出力し,該当オブジェクトを無視して処理を続行します。
  • **PROP_CT_PATH**にディレクトリパスを指定した場合,**PROP_CT**に,マルチファイル文書以外の場合の指定方法で指定すると,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力し,該当オブジェクトを無視して処理を続行します。
リファレンスファイル文書の場合
コンテント格納先ディレクトリにコピーするコンテントの所在を絶対パス名で指定します。
  • 絶対パスを255バイト以内で指定します。
  • 入力していない場合,およびファイルに参照権限がない場合は,エラーメッセージが出力されます。
  • 指定したファイルが存在しなかった場合は,NULL値が指定されたものと仮定します。
シングルファイル文書の場合
ContentTransferオブジェクトにコピーするコンテントの所在を絶対パス名で指定します。
  • 絶対パスを255バイト以内で指定します。
  • 入力していない場合,およびファイルに参照権限がない場合は,エラーメッセージが出力されます。
  • 指定したファイルが存在しなかった場合は,NULL値が指定されたものと仮定します。

**PROP_RTYPE**の指定方法
Renditionオブジェクトに保持するRenditionType(コンテントの表現形式を表す文字列)を指定します。記述方法を次に示します。
MIME::<typename>
 

**PROP_CTYPE**の指定方法
文書オブジェクトのコンポーネントタイプ(コンテントを識別する文字列)を指定します。文書空間で使用する文字コード種別がUTF-8の場合は,印刷可能なASCIIコードで指定してください。
マルチファイル文書の場合
ContentTransfersオブジェクトにコピーするコンテントのコンポーネントタイプを指定します。コンポーネントタイプを設定しない場合,**PROP_CTYPE**の指定を省略してください。なお,**PROP_CT_PATH**にNO_DIRまたは複数のディレクトリを指定した場合,**PROP_CTYPE**の指定は無視されます。記述方法を次に示します。
{"コンポーネントタイプ","コンポーネントタイプ",…}
 
  • コンポーネントタイプを引用符(")で囲み,制御ファイルのColumnSeparatorエントリに指定したカラム間区切り文字で区切って記述します(上記の例では,デフォルトのコンマ(,)をカラム間区切り文字にしています)。
  • 全体を波括弧({ })で囲みます。
  • 指定した値は,**PROP_CT**の指定順に対応します。
  • 特定のファイルのコンポーネントタイプを省略する場合,省略するコンポーネントタイプを記述しないで,次のように指定してください。次の例では,2番目のファイルのコンポーネントタイプを省略しています。
     {"コンポーネントタイプ",,"コンポーネントタイプ",…}
     
    指定を省略したファイルのコンポーネントタイプの値は,「0x00(長さ0)」になります。
  • **PROP_CYPE**の指定を省略した場合,すべてのファイルのコンポーネントタイプの値は,「0x00(長さ0)」になります。
  • 各コンポーンネントタイプの文字列長が255バイト以内になるように指定してください。255バイトを超えた場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力し,該当オブジェクトを無視して処理を続行します。
  • **PROP_CTYPE**に指定したコンポーネントタイプの数が**PROP_CT**に指定したファイル数と異なる場合,ワーニングメッセージ(KMBV11036-W)を出力し,該当オブジェクトを無視して処理を続行します。
  • **PROP_CT_PATH**に複数のディレクトリを指定しないで,**PROP_CT**にALL_FILEを指定した場合,**PROP_CTYPE**を指定すると,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力し,該当オブジェクトを無視して処理を続行します。
リファレンスファイル文書またはシングルファイル文書の場合
ContentTransferまたはContentReferenceオブジェクトに保持するコンポーネントタイプを,255バイト以内の文字列で指定します。

**PROP_DCR**の指定方法
DirectContainmentRelationshipオブジェクトを利用してリンクする親コンテナを指定します。
指定方法の詳細については,「(a) 指定方法1」を参照してください。

**PROP_RCR**の指定方法
ReferentialContainmentRelationshipオブジェクトを利用してリンクする親コンテナを指定します。
親オブジェクトの指定方法について,一つのオブジェクトにリンクする場合は,「(a) 指定方法1」と同じです。複数のオブジェクトにリンクする場合は,「(a) 指定方法1」を繰り返し指定します。

**PROP_DOC_CLASS**の指定方法
文書登録のためのオブジェクトを定義ファイルに定義した置き換え文字で指定します。指定方法を次に示します。なお,クラス名とは,定義ファイルのClassNameDefinitionセクションで定義したエントリ名です。
[DocVersionのクラス名]
[VersionTracedDocVersionまたはVersionTracedComponentDocVersionのクラス名]
[全文検索機能付きDocVersionのクラス名]
  • 全体を角括弧([ ])で囲んで記述します。
  • ユーザ定義プロパティを追加しないクラスは,この指定を省略できます。すなわち,CREATE_VRDOCの場合,DocVersionのクラスにユーザプロパティがなく,標準のdmaClass_DocVersionクラスを使用する場合は,クラス名の記述を省略して,[ ]と指定します。
  • 角括弧の前後に半角空白は指定できません。
  • CREATE_VRDOCでのXML文書登録で,全文検索インデクスを作成するように指定した場合は,全文検索機能付きDocVersionのクラス名を必ず指定してください。

**PROP_OBJECT**の指定方法
別表の可変長配列にVariableArray型プロパティの要素を格納する場合,VariableArray型のオブジェクトを指定します。指定方法の詳細については,「(a) 指定方法1」を参照してください。

**PROP_VTMODE**の指定方法
構成管理コンテナのVTMODE値を指定します。記述方法を次に示します。
FIX またはFLOAT
 
  • 半角の英大文字で記述します。
  • 指定内容が不正な場合はワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力し登録されません。
  • **PROP_VTMODE**を設定してCREATE_VRCVコマンドまたはCREATE_CVコマンドを実行する場合,**PROP_VCR**の指定がないときは,エラーメッセージ(KMBV11049-E)を出力し,処理を終了します。
  • 指定値と格納結果を次の表に示します。

    表4-22 **PROP_VTMODE**の指定値と格納結果

    指定値 格納結果
    システムプロパティなし 1
    指定値なし(,,) 1
    FIX 1
    FLOAT 2
    「FIX」または「FLOAT」以外 KMBV11052-Wのエラー

**PROP_SUB_RT**の指定方法
マルチレンディション機能のサブレンディションとして登録するRenditionType値とコンテントの所在パスを指定します。記述形式を次に示します。
[図データ]
  • 全体を角括弧([ ])で囲み,一組のRenditionType値とコンテントの所在パスをスラント(/)区切りで指定し,最大9個「|」で区切って記述します。
  • RenditionType値およびコンテントの所在パスは引用符(")で囲む必要があります。
  • RenditionType値は必ず指定します。
  • コンテントの所在パスは省略可能です。
  • 指定内容が不正な場合はワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力し登録されません。
  • システムプロパティを定義するユーザクラスに指定されている「**PROP_RTYPE**」および「**PROP_CT**」の指定値は,マスタレンディションとして登録されます。
  • RenditionType値は,「**PROP_RTYPE**」に対する指定値も含めて一意になるように指定してください。
  • 文書が存在しなかった場合は,NULL値が指定されたものと仮定します。

**PROP_CV_CLASS**の指定方法
バージョン付き構成管理コンテナを作成するためのコンテナバージョンオブジェクトを定義ファイルに定義した置き換え文字で指定します。記述方法を次に示します。なお,クラス名とは,定義ファイルのClassNameDefinitionセクションで定義したエントリ名です。
[ContainerVersionのクラス名]
 
  • 全体を角括弧([ ])で囲んで記述します。
  • ContainerVersionのクラスにユーザプロパティがなく,標準のedmClass_ContainerVerisonクラスを使用する場合は,クラス名の記述を省略して,[]と指定します。

**PROP_VCR**の指定方法
VersionTraceableContainmentRelationshipクラスを使用してコンテナバージョンと文書を関連づけるプロパティです。バージョン付き文書を指定します。指定方法の詳細については,「(a) 指定方法1」を参照してください。

**PROP_ACL_OID**の指定方法
オブジェクトの所有者を指定します。1バイト以上nバイト以内の半角英数字で指定してください。前後に半角空白は指定できません。
DocumentBrokerサーバで,ユーザ識別子の最大長を拡張していない場合,nは254バイトです。
ユーザ識別子の最大長を拡張している場合,nは次のどちらかに指定する値です。
  • DocumentBrokerサーバのメタ情報の初期設定コマンド(EDMInitMeta)の-nオプション
  • DocumentBrokerサーバの文書空間情報ファイルのUserIDMaxLengthエントリ(文書空間の定義コマンド(EDMCDefDocSpace)を使用するとき)
ユーザ識別子の最大長の拡張の詳細は,マニュアル「DocumentBroker Version 3 システム導入・運用ガイド」を参照してください。
アクセス制御機能が利用できない環境で指定した場合,エラーメッセージ(KMBV11049-E)を出力して,処理を終了します。

**PROP_ACL_GID**の指定方法
オブジェクトのグループを指定します。1バイト以上nバイト以内の半角英数字で指定してください。前後に半角空白は指定できません。指定しなかった場合,および「,,」を指定した場合,データベースの値はNULL値になります。
DocumentBrokerサーバで,グループ識別子の最大長を拡張していない場合,nは254バイトです。
グループ識別子の最大長を拡張している場合,nは次のどちらかに指定する値です。
  • DocumentBrokerサーバのメタ情報の初期設定コマンド(EDMInitMeta)の-gオプション
  • DocumentBrokerサーバの文書空間情報ファイルのGroupIDMaxLengthエントリ(文書空間の定義コマンド(EDMCDefDocSpace)を使用するとき)
グループ識別子の最大長の拡張の詳細は,マニュアル「DocumentBroker Version 3 システム導入・運用ガイド」を参照してください。
アクセス制御機能が利用できない環境で指定した場合,エラーメッセージ(KMBV11049-E)を出力して,処理を終了します。

**PROP_ACL_OFLAG**の指定方法
アクセス制御フラグ(ACFlag)の所有者のパーミッションを指定します。指定方法の詳細については「(b) 指定方法2」を参照してください。
アクセス制御機能が利用できない環境で指定した場合,エラーメッセージ(KMBV11049-E)を出力して,処理を終了します。

**PROP_ACL_GFLAG**の指定方法
アクセス制御フラグ(ACFlag)のグループのパーミッションを指定します。指定方法の詳細については「(b) 指定方法2」を参照してください。
アクセス制御機能が利用できない環境で指定した場合,エラーメッセージ(KMBV11049-E)を出力して,処理を終了します。

**PROP_ACL_EFLAG**の指定方法
アクセス制御フラグ(ACFlag)の全ユーザのパーミッションを指定します。指定方法の詳細については「(b) 指定方法2」を参照してください。
アクセス制御機能が利用できない環境で指定した場合,エラーメッセージ(KMBV11049-E)を出力して,処理を終了します。

**PROP_PACL**の指定方法
文書やフォルダから参照するパブリックACLのラベルを指定します。アクセス制御機能が利用できる環境で,パブリックACLを使用するクラスのエントリに指定します。記述形式を次に示します。
{[Label/ラベル名],[Label/ラベル名],…}
 
  • 全体を波括弧({ })で囲んで記述します。
  • 「Label/」と「ラベル名」を,角括弧([ ])で囲んで記述します。
  • 制御ファイルのColumnSeparatorエントリに指定したカラム間区切り文字で区切って記述します(上記の例では,デフォルトのコンマ(,)をカラム間区切り文字にしています)。
  • **PROP_PACL**の記述例を次に示します。
    {[Label/PACL001],[Label/PACL002],[Label/PACL003]}
  • 一致するラベル名がない場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。また,指定したラベル名がパブリックACL以外のオブジェクトの場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11057-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
  • ラベルは10個まで指定できます。10個を超えて指定した場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11066-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
  • 同じパブリックACLを示すラベルを複数指定した場合,一つだけ登録します。
  • 波括弧({ })内のラベル指定を省略した場合(例えば,{[Label/PACL001],}と指定した場合),またはラベルの指定が不正な場合,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。波括弧だけを指定した場合,および「,,」を指定した場合は,エラーにはなりません。
  • アクセス制御機能が利用できない環境で指定した場合,エラーメッセージ(KMBV11049-E)を出力して,処理を終了します。

**PROP_ACL_SUBJECT**
パブリックACL,またはローカルACLに設定するサブジェクトを指定します。サブジェクトとは,ユーザ識別子,グループ識別子,およびシステムサブジェクトのことです。
システムサブジェクトには,"self"と"everyone"があります。"self"はオブジェクトの所有者を表し,"everyone"はすべてのユーザを表します。
アクセス制御機能が利用できる環境で,ローカルACLに対応したクラスのエントリ,またはedmClass_PublicACLクラスのエントリに指定します。
edmClass_PublicACLクラスのエントリに指定した場合は,パブリックACLになります。それ以外のローカルACLに対応したクラスのエントリに指定した場合は,ローカルACLになります。
記述形式を次に示します。
{"サブジェクト","サブジェクト",…}
 
  • 全体を波括弧({ })で囲んで記述します。
  • サブジェクトは,サブジェクトの値を引用符(")で囲み,制御ファイルのColumnSeparatorエントリに指定したカラム間区切り文字で区切って記述します(上記の例では,デフォルトのコンマ(,)をカラム間区切り文字にしています)。
  • **PROP_ACL_SUBJECT**の記述例を次に示します。
    {"user01","user02","group01","self"}
  • **PROP_ACL_SUBJECT**,**PROP_ACL_STYPE**,および**PROP_ACL_PERM**は,必ず一緒に指定してください。どれか一つでも指定していない場合は,エラーメッセージ(KMBV11049-E)を出力して,処理を終了します。
  • **PROP_ACL_SUBJECT**,**PROP_ACL_STYPE**,および**PROP_ACL_PERM**の値は,同じ数だけ指定してください。値の数が一致していない場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
  • 値は64個まで指定できます。64個を超えて指定した場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11066-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
  • 波括弧({ })内の値を省略した場合(例えば,{"user01",}と指定した場合),ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。波括弧だけを指定した場合,および「,,」を指定した場合は,エラーにはなりません。
  • **PROP_ACL_SUBJECT**,**PROP_ACL_STYPE**,および**PROP_ACL_PERM**の値は,それぞれの値が指定順に対応します。
  • アクセス制御機能が利用できない環境で指定した場合,エラーメッセージ(KMBV11049-E)を出力して,処理を終了します。
  • サブジェクトの値は,1バイト以上254バイト以内の半角英数字で指定します。DocumentBrokerサーバで,ユーザ識別子の最大長を拡張している場合は,**PROP_ACL_OID**の指定方法で説明する最大長に従ってください。グループ識別子の最大長を拡張している場合は,**PROP_ACL_GID**の指定方法で説明する最大長に従ってください。前後に半角空白は指定できません。

**PROP_ACL_STYPE**
パブリックACL,またはローカルACLのサブジェクト種別を指定します。アクセス制御機能が利用できる環境で,ローカルACLに対応したクラスのエントリ,またはedmClass_PublicACLクラスのエントリに指定します。edmClass_PublicACLクラスのエントリに指定した場合は,パブリックACLとなります。それ以外のローカルACLに対応したクラスのエントリに指定した場合は,ローカルACLになります。
記述形式を次に示します。
{サブジェクト種別,サブジェクト種別,…}
 
  • 全体を波括弧({ })で囲んで記述します。
  • 制御ファイルのColumnSeparatorエントリに指定したカラム間区切り文字で区切って記述します(上記の例では,デフォルトのコンマ(,)をカラム間区切り文字にしています)。
  • サブジェクト種別には,**PROP_ACL_SUBJECT**で指定した値に対応するサブジェクト種別を設定します。
  • サブジェクト種別は,対応するサブジェクトがユーザ識別子の場合はUSR,グループ識別子の場合はGRP,システムサブジェクトの場合はSYSを指定します。
  • **PROP_ACL_STYPE**の記述例を次に示します。
    {USR,USR,GRP,SYS}
  • **PROP_ACL_SUBJECT**,**PROP_ACL_STYPE**,および**PROP_ACL_PERM**は,必ず一緒に指定してください。どれか一つでも指定していない場合は,エラーメッセージ(KMBV11049-E)を出力して,処理を終了します。
  • **PROP_ACL_SUBJECT**,**PROP_ACL_STYPE**,および**PROP_ACL_PERM**の値は,同じ数だけ指定してください。値の数が一致していない場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
  • 値は64個まで指定できます。64個を超えて指定した場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11066-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
  • 波括弧({ })内の値を省略した場合(例えば,{USR,}と指定した場合),ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。波括弧だけを指定した場合,および「,,」を指定した場合は,エラーにはなりません。
  • **PROP_ACL_SUBJECT**,**PROP_ACL_STYPE**,および**PROP_ACL_PERM**の値は,それぞれの値が指定順に対応します。
  • アクセス制御機能が利用できない環境で指定した場合,エラーメッセージ(KMBV11049-E)を出力して,処理を終了します。
  • サブジェクト種別にSYSを指定して,対応するサブジェクトがシステムサブジェクトではない場合,ワーニングメッセージ(KMBV11102-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
  • サブジェクト種別がUSR,GRP,SYS以外の場合,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。

**PROP_ACL_PERM**
パブリックACL,またはローカルACLのパーミッションを指定します。
アクセス制御機能が利用できる環境で,ローカルACLに対応したクラスのエントリ,またはedmClass_PublicACLクラスのエントリに指定します。edmClass_PublicACLクラスのエントリに指定した場合はパブリックACLになります。それ以外のローカルACLに対応したクラスのエントリに指定した場合には,ローカルACLになります。
記述形式を次に示します。
{パーミッション,パーミッション,…}
 
  • 全体を波括弧({ })で囲んで記述します。
  • 制御ファイルのColumnSeparatorエントリに指定したカラム間区切り文字で区切って記述します(上記の例では,デフォルトのコンマ(,)をカラム間区切り文字にしています)。
  • ACLに設定するサブジェクトのパーミッションを記述します。指定するパーミッションの値は,ACFlagのパーミッションの指定に従います。詳細については,「(b) 指定方法2」を参照してください。
  • パーミッションには,**PROP_ACL_SUBJECT**で指定した値に対応するパーミッションを設定します。
  • **PROP_ACL_PERM**の記述例を,次に示します。
    {FULL_CONTROL,READ_WRITE,READ_WRITE,READ}
  • **PROP_ACL_SUBJECT**,**PROP_ACL_STYPE**,および**PROP_ACL_PERM**は,必ず一緒に指定してください。どれか一つでも指定していない場合は,エラーメッセージ(KMBV11049-E)を出力して,処理を終了します。
  • **PROP_ACL_SUBJECT**,**PROP_ACL_STYPE**,および**PROP_ACL_PERM**の値は,同じ数だけ指定してください。値の数が一致していない場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
  • 値は64個まで指定できます。64個を超えて指定した場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11066-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
  • 波括弧({ })内の値を省略した場合(例えば,{FULL_CONTROL,}と指定した場合),ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。波括弧だけを指定した場合,および「,,」を指定した場合は,エラーにはなりません。
  • **PROP_ACL_SUBJECT**,**PROP_ACL_STYPE**,および**PROP_ACL_PERM**の値は,それぞれの値が指定順に対応します。
  • アクセス制御機能が利用できない環境で指定した場合,エラーメッセージ(KMBV11049-E)を出力して,処理を終了します。
  • パーミッションの組み合わせが不正な場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11069-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。

**PROP_XML_MAP**の指定方法
プロパティマッピングを実行するかどうかを示すコード,マッピング定義名,およびXMSファイルの所在パスを指定します。指定方法の詳細については,「(c) 指定方法3」および「(g) 指定方法7」を参照してください。

**PROP_XML_INDEX**の指定方法
インデクスファイルを作成するかどうかを指定するコード,およびフィルタリング定義ファイルの所在パスを指定します。指定方法の詳細については,「(d) 指定方法4」および「(g) 指定方法7」を参照してください。

**PROP_PARSE_LEVEL**の指定方法
XML文書の構文解析レベルを指定します。指定方法の詳細については,「(e) 指定方法5」および「(g) 指定方法7」を参照してください。

**PROP_SUB_XML**の指定方法
サブレンディション(**PROP_SUB_RT**)にXML文書を指定する場合,入力データファイルに記述された**PROP_SUB_RT**に該当するオブジェクトの何番目がXML文書であるかを指定します。1けたの正の整数を指定してください。指定方法の詳細については,「(f) 指定方法6」および「(g) 指定方法7」を参照してください。

**PROP_REF_TYPE**の指定方法
リファレンスファイル文書を登録する場合に,パスを操作するモードを指定します。記述方法を次に示します。
NONEまたはRELATIVE
NONE
コンテントを持たないで,コンテントロケーションを管理しないリファレンスファイル文書を登録する場合に指定します。
RELATIVE
ユーザが指定した任意のディレクトリにコンテントを格納して,コンテントロケーションを相対パスで管理する場合に指定します。この場合,「コンテント格納先ベースパス(**PROP_REF_BASEPATH**)」にコンテントの格納先のベースとなるパスを指定して,「コンテント格納先パス(**PROP_REF_PATH**)」にコンテント格納先ベースパスからの相対パスを指定します。
RELATIVEを指定した場合,コンテント格納先のファイル名のフルパスは次のようになります(条件によってフルパスが異なります)。
●DocumentSpace構成定義ファイル(docspace.ini)のReferenceStorageModeエントリにOriginを指定した場合,またはDocumentBrokerサーバのバージョンが03-11以前の場合
aaaa/bbbb/cccc/dddd
aaaa:コンテント格納先ベースパス
bbbb:コンテント格納先パス
cccc:DocumentBrokerサーバがコンテントを管理するためのディレクトリ(33バイト)
dddd:**PROP_CT**に指定したコンテントのファイル名(拡張子を含む)
●DocumentSpace構成定義ファイル(docspace.ini)のReferenceStorageModeエントリにDivideを指定した場合
aaaa/bbbb/cccc/ddddeeee
aaaa:コンテント格納先ベースパス
bbbb:コンテント格納先パス
cccc:DocumentBrokerサーバがコンテントを管理するためのディレクトリ(4バイト)
dddd:DocumentBrokerサーバがコンテントを管理するためのファイル名(42バイト)
eeee:**PROP_CT**に指定したコンテントのファイル名の拡張子(ピリオドを含めて0〜17バイト)
  • **PROP_REF_TYPE**にNONEを指定した場合,**PROP_CT**,**PROP_CTYPE**,**PROP_REF_BASEPATH**,および**PROP_REF_PATH**に指定した値は無視されます。
  • **PROP_REF_TYPE**にRELATIVEを指定した場合,**PROP_CT**に指定したファイルがないときは,インフォメーションメッセージ(KMBV11107-I)を出力して,コンテントを持たないで,コンテントロケーションを管理しないリファレンスファイル文書として登録します。

**PROP_REF_BASEPATH**の指定方法
リファレンスファイル文書を登録する場合に,コンテント格納先ベースパスを指定します。文書空間で使用する文字コード種別がUTF-8の場合は,印刷可能なASCIIコードで指定してください。記述形式を次に示します。
"コンテント格納先ベースパス名"
 
  • コンテント格納先ベースパス名を引用符(")で囲んで記述します。Windowsの場合,コンテント格納先ベースパスには,ローカルドライブまたはネットワークドライブを指定してください。UNIXの場合,コンテント格納先ベースパスには,ローカルドライブまたはNFS(ネットワークファイルシステム)を指定してください。
  • コンテント格納先のファイル名のフルパスは次のようになります(条件によってフルパスが異なります)。
    ●DocumentSpace構成定義ファイル(docspace.ini)のReferenceStorageModeエントリにOriginを指定した場合,またはDocumentBrokerサーバのバージョンが03-11以前の場合
    aaaa/bbbb/cccc/dddd
    aaaa:コンテント格納先ベースパス
    bbbb:コンテント格納先パス
    cccc:DocumentBrokerサーバがコンテントを管理するためのディレクトリ(33バイト)
    dddd:**PROP_CT**に指定したコンテントのファイル名(拡張子を含む)
    ●DocumentSpace構成定義ファイル(docspace.ini)のReferenceStorageModeエントリにDivideを指定した場合
    aaaa/bbbb/cccc/ddddeeee
    aaaa:コンテント格納先ベースパス
    bbbb:コンテント格納先パス
    cccc:DocumentBrokerサーバがコンテントを管理するためのディレクトリ(4バイト)
    dddd:DocumentBrokerサーバがコンテントを管理するためのファイル名(42バイト)
    eeee:**PROP_CT**に指定したコンテントのファイル名の拡張子(ピリオドを含めて0〜17バイト)
     
    文書空間で使用する文字コード種別がShift-JISの場合,UTF-8の場合共に,コンテント格納先のファイル名の長さが次の範囲内になるように,「コンテント格納先ベースパス」,「コンテント格納先パス」,および「コンテントのファイル名」を指定してください。
    UNIXの場合
     1〜1,022バイト
    Windowsの場合
     1〜259バイト
    指定できる範囲を超えた場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11103-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
  • **PROP_REF_TYPE**にNONEを指定して,**PROP_REF_BASEPATH**に値を指定した場合,**PROP_REF_BASEPATH**に指定した値は無視されます。
  • **PROP_REF_TYPE**にRELATIVEを指定した場合,**PROP_REF_BASEPATH**に「,,」,または「,"",」を指定すると,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
  • 「..」(カレントディレクトリの一つ上位のディレクトリ)は指定できません。「..」を指定した場合,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
  • コンテント格納先ベースパスがない場合,ワーニングメッセージ(KMBV11103-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
  • コンテント格納先ベースパス下にディレクトリ,およびファイルが作成できない場合,ワーニングメッセージ(KMBV11103-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
  • コンテント格納先ベースパスにネットワークドライブを指定する場合,事前に,ネットワークドライブの割り当ておよび接続をしてください。
    Windows Server 2008の場合,ネットワークドライブの割り当ておよび接続を管理者権限で行い,かつ割り当ておよび接続を行った管理者権限と同一権限でオブジェクトローダを実行する必要があります。
    Windows Server 2008での,リファレンスファイル文書登録の実行例を以下に示します。
    <実行例1>
    1 OSビルトインのシステム管理者(Administrator)でログオンします。
    2 エクスプローラの[ツール]−[ネットワークドライブの割り当て]で,ネットワークドライブの割り当ておよび接続を行います。
    3 コマンドプロンプトでEDMLoad コマンドを実行します。
    <実行例2>
    1 システム管理者グループ(Administratorsグループ)に所属するユーザでログオンします。
    2 コマンドプロンプトを管理者として実行します。
    3 上記のコマンドプロンプトでNET USEコマンドを実行し,ネットワークドライブの割り当ておよび接続を行います。
    4 ネットワークドライブの割り当ておよび接続を行ったコマンドプロンプトでEDMLoadコマンドを実行します。
  • コンテント格納先ベースパスにNFSを指定する場合,コンテントの格納先となるサーバマシンと,DocumentBrokerサーバが存在するマシンは同一のオペレーティングシステムを使用してください。また,パスワードファイルに設定するシステム管理者ユーザのユーザID,およびシステム管理者ユーザが所属するシステム管理者グループのグループIDは,マシン間で同一の内容にしておく必要があります(同じパスワードファイルを使用することを推奨します)。
  • コンテント格納先ベースパスに指定したディレクトリに対して,次のアクセス権限が必要です。アクセス権限がない場合,ワーニングメッセージ(KMBV11103-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
    ・Windowsの場合:変更(読み取り,書き込み,実行,および削除)権限
    ・UNIXの場合:読み取り,書き込み,および実行権

**PROP_REF_PATH**の指定方法
リファレンスファイル文書のコンテント格納先パスを指定します。文書空間で使用する文字コード種別がUTF-8の場合は,印刷可能なASCIIコードで指定してください。記述形式を次に示します。
"コンテント格納先パス名"
 
  • コンテントの格納先パス名に,コンテント格納先ベースパスからの相対パスを,引用符(")で囲んで指定します。
  • コンテント格納先のファイル名のフルパスは次のようになります(条件によってフルパスが異なります)。
    ●DocumentSpace構成定義ファイル(docspace.ini)のReferenceStorageModeエントリにOriginを指定した場合,またはDocumentBrokerサーバのバージョンが03-11以前の場合
    aaaa/bbbb/cccc/dddd
    aaaa:コンテント格納先ベースパス
    bbbb:コンテント格納先パス
    cccc:DocumentBrokerサーバがコンテントを管理するためのディレクトリ(33バイト)
    dddd:**PROP_CT**に指定したコンテントのファイル名(拡張子を含む)
    ●DocumentSpace構成定義ファイル(docspace.ini)のReferenceStorageModeエントリにDivideを指定した場合
    aaaa/bbbb/cccc/ddddeeee
    aaaa:コンテント格納先ベースパス
    bbbb:コンテント格納先パス
    cccc:DocumentBrokerサーバがコンテントを管理するためのディレクトリ(4バイト)
    dddd:DocumentBrokerサーバがコンテントを管理するためのファイル名(42バイト)
    eeee:**PROP_CT**に指定したコンテントのファイル名の拡張子(ピリオドを含めて0〜17バイト)
     
    コンテント格納先のファイル名の長さが次の範囲内になるように,「コンテント格納先ベースパス」,「コンテント格納先パス」,および「コンテントのファイル名」を指定してください。
    UNIXの場合
     1〜1,022バイト
    Windowsの場合
     1〜259バイト
    注※ 指定できるパスの長さは,文書空間で使用する文字コード種別がShift-JISの場合,UTF-8の場合共に,1〜259バイトです。
    指定できる範囲を超えた場合は,ワーニングメッセージ(KMBV11103-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
  • **PROP_REF_TYPE**にNONEを指定して,**PROP_REF_PATH**に値を指定した場合,**PROP_REF_PATH**に指定した値は無視されます。
  • **PROP_REF_TYPE**にRELATIVEを指定した場合,**PROP_REF_PATH**に「,,」または「,"",」を指定すると,コンテント格納先ベースパスのディレクトリ下にコンテントを登録します。
  • コンテント格納先ベースパス,およびコンテント格納先パス(相対パス)を結合して,絶対パスとして使用します。パスの区切り文字は,DocumentBroker Object Loaderが挿入するため,指定する必要はありません。ただし,コンテント格納先ベースパスの末尾,またはコンテント格納先パスの先頭にパスの区切り文字を指定している場合,パスの区切り文字は挿入しないで,結合して絶対パスとして使用します。
  • 「..」(カレントディレクトリの一つ上位のディレクトリ)は指定できません。「..」を指定した場合,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
  • コンテント格納先パス下にディレクトリおよびファイルが作成できない場合,ワーニングメッセージ(KMBV11103-W)を出力して,そのオブジェクトを無視して処理を続行します。
(a) 指定方法1

親オブジェクト(コンテナや文書)の記述方法は次のとおりです。

[Label/ラベル名]
 
(b) 指定方法2

アクセス制御フラグ(ACFlag)の記述方法は次のとおりです。

パーミッション1|パーミッション2|…|パーミッションn
(「|」:区切り文字)
 
(c) 指定方法3

**PROP_XML_MAP**の記述方法は次のとおりです。

["処理コード"/"マッピング定義名"/"XMSファイルの所在パス"]
 
(d) 指定方法4

**PROP_XML_INDEX**の記述方法は次のとおりです。

["処理コード"/"フィルタリング定義ファイルの所在パス"]
 
(e) 指定方法5

**PROP_PARSE_LEVEL**には次の値を指定できます。省略した場合は0を仮定します。

0
DTDの解析を行いません。外部エンティティは無視します。構文解析時に実体解決を行わないため,図などの外部エンティティがなくても構文解析エラーになりません。

1
DTDを含めた構文解析をして外部エンティティを読み込みますが,検証はしません。構文解析時に実態解決を行いますが,妥当性の検証は行いません。

2
DTDを使った検証を行います。構文解析時に実態解決を行います。また,妥当性の検証も行います。
(f) 指定方法6
(g) 指定方法7

XML文書登録時(プロパティマッピング,構造指定全文検索ファイル登録あり)のシステム定義プロパティの指定について次の表に示します。

表4-26 XML文書登録時に指定できるシステム定義プロパティの組み合わせ

組み合わせ システム定義プロパティ (**PROP_x**のxの部分)
XML_MAP XML_INDEX PARSE_LEVEL SUB_XML CT SUB_RT
1 ×
2

(凡例)
○:指定できる ●:必ず指定する ×:エラー

XML文書登録時に制御ファイルに上記六つのプロパティを指定する場合は,上記二つの組み合わせで指定します。これ以外の組み合わせで記述した場合は,エラーメッセージを出力します。

(7) データの指定

文字列データの指定,数値データの指定,Booleanデータの指定,繰り返しデータ(HiRDB Array列)の指定,および予約語の指定について説明します。

(a) 文字列データの指定
(b) 数値データの指定
(c) Booleanデータの指定
(d) 繰り返しデータ(HiRDB Array列)の指定

繰り返しデータ(HiRDB Array列)で指定した型の値を指定します。記述方法を次に示します。

{要素値1,要素値2,…,要素値n}      (「,」:カラム間区切り文字)
(e) 予約語の指定

注※
次のクラスの文字列データに対して指定できます。
  • DocVersionクラス
  • VersionTracedDocVersionクラス
  • VersionTracedComponentDocVersionクラス
  • 全文検索機能付きDocVersionクラス

予約語P_XMLの指定方法
予約語P_XMLを指定する場合,前後に半角空白または引用符(")を指定したときはエラーになり,ワーニングメッセージ(KMBV11052-W)を出力します。
XML文書登録時にプロパティマッピングを実行する場合の制御ファイルと入力データファイルの記述例を次に示します。
制御ファイルの記述例
    [DataMapping]
    XML-DOC=P_A,P_B,XML_P_A,XML_P_B,**PROP_XML_MAP**,
    **PROP_XML_INDEX**,**PROP_PARSE_LEVEL**,
    **PROP_CT**,**PROP_RTYPE**
この中でプロパティマッピング用のユーザプロパティがXML_P_A,XML_P_Bであるとします。プロパティマッピングを実行する場合(**PROP_XML_MAP**の処理コードを"OP"にする),プロパティマッピング用のプロパティにP_XMLを指定します。
入力データファイルの記述例を次に示します。なお,次の記述例は,Windowsの場合です。UNIXの場合,ディレクトリの区切り文字が「/」になります。
入力データファイルの記述例
    CREATE_DOC,,XML_DOC,"A","B",P_XML,P_XML,
    ["OP"/"sample"/"C:\tmp\sample.xms"] ,
    ["OP"/"C:\tmp\sample.tfd"], 2 , C:\tmp\sample.xml, 
    "MIME::text/xml"
プロパティマッピングを実行しない場合(**PROP_XML_MAP**の処理コードを"NP"にする),プロパティマッピング用のプロパティには通常のプロパティ値を指定します。記述例を次に示します。なお,次の記述例は,Windowsの場合です。UNIXの場合,ディレクトリの区切り文字が「/」になります。
入力データファイルの記述例
    CREATE_DOC,,XML_DOC,"A","B",,"C",["NP"/"sample"/"C:\tmp\
    sample.xms"] , ["OP"/"C:\tmp\sample.tfd"] ,2 , 
    C:\tmp\sample.xml, "MIME::text/xml"

予約語NULLCHARACTERの指定方法
String型で定義するプロパティに長さ0バイトの文字列を登録する場合の制御ファイルの記述例と,入力データファイルの記述例を次に示します。
制御ファイルの記述例
    [DataMapping]
    JIKEN-CONTAINER=J-TITLE,…
入力データファイルの記述例
    TRANBEGINCREATE_RFCT,LABEL-C,JIKEN-CONTAINER,NULLCHARACTER,…

予約語P_CHID,P_CHID16,またはP_CHID52の指定方法
予約語P_CHID16を指定する場合の制御ファイルの記述例と,入力データファイルの記述例を次に示します。予約語P_CHIDまたはP_CHID52を指定する場合も,同様の方法で記述してください。
制御ファイルの記述例
    [DataMapping]
    dwcClass_VerDoc_ch=**PROP_DOC_CLASS**,**PROP_RTYPE**,**PROP_CT**,dw
    cProp_Name,dwcClass_VerDoc_dv@dwcProp_VersioningOIID,…
入力データファイルの記述例
    CREATE_VRDOC,,dwcClass_VerDoc_ch,dwcClass_VerDoc_dv,"text/plain","C:\content.txt","文書名",P_CHID16,…