JP1/Cm2/SNMP System Observer
UNIXを使用している場合に,SSOクラスタシステムの実行系および待機系のクラスタ環境を構築する方法について説明します。
なお,ここでは次に示す設定内容を例にして説明します。
- 共有ディスク:「/dev/dsk/dg01/vol1」
- 共有ディレクトリ:「/shared/sso」
- 論理IPアドレス:「133.108.120.4」
- JP1論理ホスト名:「rhost」
- クラスタ制御スクリプトの格納先:「/var/tmp」
- <この項の構成>
- (1) 実行系のクラスタ環境の構築
- (2) 待機系のクラスタ環境の構築
実行系のクラスタ環境の構築は,次の順序で実施します。
- NNMiリソースグループの停止
- 共有ディスクのマウント
- SSOクラスタ環境の設定
- JP1認証論理ホストの設定
- クラスタ制御スクリプトの作成
- クラスタソフトの設定
- NNMiリソースグループへのSSOリソースの追加
- NNMiへの接続情報の追加
- 共有ディスクのアンマウント
次に,それぞれの内容について説明します。
(a) NNMiリソースグループの停止
NNMiのリソースグループ(Veritas Cluster Serverの場合にはクラスタソフト)を停止します。
クラスタソフトごとに,リソースグループを停止するコマンドの指定例を次に示します。
- HP Serviceguardの場合
cmhaltpkg -v NNMiのパッケージ名
- Veritas Cluster Serverの場合
hastop -all
- HAモニタの場合
monend サーバ識別名(b) 共有ディスクのマウント
実行系が共有ディスクをマウントしている状態であることを確認します。
クラスタソフトごとに,共有ディスク(/dev/dsk/dg01/vol1)をマウントする際の指定例を次に示します。
- HP Serviceguardの場合
# vgchange -c n /dev/dsk/dg01 # vgchange -a y /dev/dsk/dg01 # mount /dev/dsk/dg01/vol1 /shared
- Veritas Cluster Serverの場合
# vxdg import dg01 # vxvol -g dg01 start vol1 # mount -F vxfs /dev/dsk/dg01/vol1 /shared
- 注
- mountコマンドの実行例はSolarisの場合の実行例です。Linuxの場合には,「-F」を「-t」に置き換えてください。
- HAモニタの場合
# vgchange -a y /dev/dsk/dg01 # mount /dev/dsk/dg01/vol1 /shared(c) SSOクラスタ環境の設定
クラスタ環境設定コマンド(ssoclustersetup)を実行して,実行系のSSOクラスタ環境の設定を実施します。クラスタ環境設定コマンド(ssoclustersetup)については,「6. コマンド ssoclustersetup」を参照してください。
クラスタ環境設定コマンドの引数には,次の内容を指定してください。
引数 指定する値 第一引数 -construction(構築指定) 第二引数 -primary(実行系指定) 第三引数 共有ディスク上の共有データディレクトリ※ 第四引数 論理IPアドレス(XXX.XXX.XXX.XXX 形式)
- 注※
- SSOのデータを格納するディレクトリはコマンドで作成してください。また,SSOのデータを格納するディレクトリの親ディレクトリがあることを確認してください。
共有ディスク上にあるディレクトリにSSOディレクト(/shared/sso)を作成し,論理IPアドレス(133.108.120.4)を指定して共有ディレクトリとして設定するコマンドの指定例を次に示します。
ssoclustersetup -construction -primary /shared/sso 133.108.120.4エラーが発生した場合は,画面に出力されたメッセージを参照して問題を解決してください。問題が解決したら,コマンドを再実行してください。
(d) JP1認証論理ホストの設定
認証方式にJP1認証方式を採用し,論理ホストでJP1認証を実施する場合,クラスタ環境設定コマンド(ssoclustersetup)を実行してSSOのJP1認証論理ホストの設定を実施します。クラスタ環境設定コマンド(ssoclustersetup)については,「6. コマンド ssoclustersetup」を参照してください。
クラスタ環境設定コマンドの引数には,次の内容を指定してください。
引数 指定する値 第一引数 -logicalset(JP1論理ホスト指定) 第二引数 JP1論理ホスト名 JP1論理ホスト名(rhost)を設定するコマンドの指定例を次に示します。
ssoclustersetup -logicalset rhostエラーが発生した場合は,画面に出力されたメッセージを参照して問題を解決してください。問題が解決したら,コマンドを再実行してください。
(e) クラスタ制御スクリプトの作成
SSOが提供するクラスタ制御スクリプトのサンプルデータを基に,クラスタ制御スクリプトを作成します。
クラスタ制御スクリプトの作成手順を次に説明します。
- クラスタ制御スクリプトのサンプルデータをコピーする。
任意のディレクトリにクラスタ制御スクリプトのサンプルデータをコピーします。作成したクラスタ制御スクリプトは,ローカルディスク(/var/tmp)に保存してください。
クラスタ制御スクリプトのサンプルデータの格納先を次の表に示します。
表11-4 クラスタ制御スクリプトのサンプルデータの格納先
HP Serviceguardのサンプルファイルを,クラスタ制御スクリプトの格納先「/var/tmp」に保存した場合の指定例を次に示します。
項番 クラスタソフト サンプルファイル 格納先ディレクトリ 1 HP Serviceguard sso_hpsg.sh $SSO_SAMPLE/ha 2 Veritas Cluster Server sso_vcs.sh 3 HAモニタ sso_hamon.sh
# cp -p $SSO_SAMPLE/ha/sso_hpsg.sh /var/tmp/sso_hpsg.sh # chmod 744 /var/tmp/sso_hpsg.sh
- クラスタ制御スクリプトをカスタマイズする。
クラスタ制御スクリプトのキーをカスタマイズします。カスタマイズするキー名および設定例を,クラスタソフトごとに次の表に示します。
HP Serviceguardの場合
表11-5 HP Serviceguardでカスタマイズするキー名および設定例
項番 キー名 デフォルト値 説明 1 MUSTRUN − SSOの監視プロセス名を設定します。
デフォルトは空指定で,SSOのプロセスを監視対象としないで,NNMiのフェールオーバーを契機に切り替えが実施されます。
SSOのプロセスを契機としてフェールオーバーをする場合,監視プロセス名を半角スペースで区切り,次のように指定します。
(例)
MUSTRUN="ssospmd ssoapmon ssocolmng ssorptd"2 MONITOR_INTERVAL 30(秒) MUSTRUNに設定されたプロセスの生存確認を実施する間隔を指定します。 3 TERM_RETRY_COUNT 5(回) オフラインに切り替わる際,SSOの停止処理をリトライする回数を設定します。 4 TERM_RETRY_INTERVAL 30(秒) オフラインに切り替わる際,SSOの停止処理のリトライ間隔を設定します。
- (凡例)
- −:なし
SSOの状態によっては,停止処理が失敗する場合があります。このため,SSOを正常終了させるために,SSOの停止処理をリトライさせてください。
このキーの値は,表11-8に示す「SERVICE_HALT_TIMEOUT」との間に,次の関係式が成り立つように指定してください。
Veritas Cluster Serverの場合
TERM_RETRY_COUNT × TERM_RETRY_INTERVAL + 120 < SERVICE_HALT_TIMEOUT
表11-6 Veritas Cluster Serverでカスタマイズできるキー名および設定例
SSOの状態によっては,停止処理が失敗する場合があります。このため,SSOを正常終了させるために,SSOの停止処理をリトライさせてください。
項番 キー名 デフォルト値 説明 1 MUSTRUN ssospmd SSOの監視プロセス名を設定します。
デフォルトでは,ssospmdデーモンプロセスだけを監視対象とします。ssospmdデーモンプロセス以外を監視対象にする場合は,監視プロセス名を半角スペース区切りで指定してください。
なお,このキーで,ssospmdデーモンプロセスを省略することはできません。変更する場合は,追記する形で編集してください。
(例)
MUSTRUN="ssospmd ssoapmon ssocolmng ssorptd"SSOのプロセス停止を契機にフェールオーバーしない場合は,表11-10に示す「Critical」キーを0にしてください。2 TERM_RETRY_COUNT 5(回) オフラインに切り替わる際,SSOの停止処理をリトライする回数を設定します。 3 TERM_RETRY_INTERVAL 30(秒) オフラインに切り替わる際,SSOの停止処理のリトライ間隔を設定します。
このキーの値は,表11-10に示す「OfflineTimeout」,「CleanTimeout」,および「CloseTimeout」との間に,次の関係式が成り立つように指定してください。
HAモニタの場合
TERM_RETRY_COUNT × TERM_RETRY_INTERVAL + 120 < OfflineTimeout TERM_RETRY_COUNT × TERM_RETRY_INTERVAL + 120 < CleanTimeout TERM_RETRY_COUNT × TERM_RETRY_INTERVAL + 120 < CloseTimeout
表11-7 HAモニタでカスタマイズできるキー名および設定例
項番 キー名 デフォルト値 説明 1 MUSTRUN − SSOの監視プロセス名を設定します。
デフォルトは空指定で,SSOのプロセスを監視対象としないで,NNMiのフェールオーバーを契機に切り替えが実施されます。
SSOのプロセスを契機としてフェールオーバーをする場合,監視プロセス名を半角スペース区切りで次のように指定します。
(例)
MUSTRUN="ssospmd ssoapmon ssocolmng ssorptd"2 TERM_RETRY_COUNT 5(回) オフラインに切り替わる際,SSOの停止処理をリトライする回数を設定します。 3 TERM_RETRY_INTERVAL 30(秒) オフラインに切り替わる際,SSOの停止処理のリトライ間隔を設定します。
- (凡例)
- −:なし
SSOの状態によっては,停止処理が失敗する場合があります。このため,SSOを正常終了させるために,SSOの停止処理をリトライさせてください。
SSOの全プロセスを監視する場合の設定例(太字部分)を次に示します。
# ********************************************************************** # custom env # ********************************************************************** MUSTRUN="ssospmd ssoapmon ssocollectd ssocolmng ssorptd ssoconsoled" TERM_RETRY_COUNT=5 TERM_RETRY_INTERVAL=30(f) クラスタソフトの設定
クラスタソフトごとに,クラスタソフトの設定方法を次に示します。
- HP Serviceguardの場合
- NNMiのパッケージの構成ファイル(パッケージ名.conf)の編集
NNMiのパッケージの構成ファイル(パッケージ名.conf)に,SSOサービスの属性を追加します。
次の表に,HP-UXを使用している場合のパッケージ構成ファイル追加時の設定項目を示します。
表11-8 HP-UXを使用している場合のパッケージ構成ファイル追加時の設定項目
このキーの値は,表11-5に示す「TERM_RETRY_COUNT」および「TERM_RETRY_INTREVAL」との間に,次の関係式が成り立つように指定してください。
項番 指定個所 意味 設定例 1 SERVICE_NAME 任意のサービス名を指定します。 jp1cm2sso 2 SERVICE_FAIL_FAST_ENABLED サービスが失敗した場合,パッケージが動作しているノードを停止するかどうかを指定します。
- YES
ホストを停止する
- NO
ホストを停止しない
NO 3 SERVICE_HALT_TIMEOUT * サービスのプロセスを強制的に終了させるまでの時間を指定します。 300(秒)
サービスの設定例(太字部分)を次に示します。
TERM_RETRY_COUNT × TERM_RETRY_INTERVAL + 120 < SERVICE_HALT_TIMEOUT
# Legal values for SERVICE_NAME: # Any string that starts and ends with an alphanumeric character, and # contains only alphanumeric characters, dot(.), dash(-), or underscore(_) # in between. # Maximum string length is 39 characters. # # Legal values for SERVICE_FAIL_FAST_ENABLED: yes, no. # Legal values for SERVICE_HALT_TIMEOUT: (value >= 0). SERVICE_NAME jp1cm2nnmi SERVICE_FAIL_FAST_ENABLED NO SERVICE_HALT_TIMEOUT 300 SERVICE_NAME jp1cm2sso SERVICE_FAIL_FAST_ENABLED NO SERVICE_HALT_TIMEOUT 300
- NNMiのパッケージ制御スクリプト(パッケージ名.cntl)の編集
NNMiのパッケージ制御スクリプト(パッケージ名.cntl)に,サービス名とサービスの動作監視コマンドを設定します。
SSOのサービスを追加します。次の表に,パッケージ制御スクリプトに追加する設定項目を示します。
表11-9 パッケージ制御スクリプトに追加する設定項目
項番 指定個所 設定内容 設定例 1 SERVICE_NAME[1]※ 任意のサービス名を指定します。 jp1cm2sso 2 SERVICE_CMD[1]※ サービスの動作監視コマンドを指定します。 sso_hpsg.sh -m 3 SERVICE_RESTART[1]※ サービスの動作監視コマンドの起動を試行する回数を指定します。
- “”
試行しない
- -r 1
1回だけ再起動を試行する
- -R
何回でも再起動を試行する
“”
- 注※
- 各添え字の値は,登録されているサービスの数に依存します。NNMiだけがパッケージ制御スクリプトに登録されている場合,SSOで使用する添え字は「1」となります。
監視コマンドの設定例(太字部分)を次に示します。
# SERVICE NAMES AND COMMANDS. # Specify the service name, command, and restart parameters which are # used by this package. Uncomment SERVICE_NAME[0]="", SERVICE_CMD[0]="", # SERVICE_RESTART[0]="" and fill in the name of the first service, command, # and restart parameters. You must begin with SERVICE_NAME[0], SERVICE_CMD[0], # and SERVICE_RESTART[0] and increment the list in sequence. # NNMiのサービス設定 SERVICE_NAME[0]="jp1cm2nnmi" SERVICE_CMD[0]="/etc/cmcluster/jp1cm2nnmi/jp1cm2nnmi.mon NNM jp1cm2nnmi" SERVICE_RESTART[0]="-r 1" # SSOのサービス設定 SERVICE_NAME[1]="jp1cm2sso" SERVICE_CMD[1]="/var/tmp/sso_hpsg.sh -m" SERVICE_RESTART[1]=""
- 起動/停止コマンドの指定
NNMiのパッケージ制御スクリプト(パッケージ名.cntl)に,SSOの起動/停止コマンドを絶対パスで指定します。
起動コマンドの設定例(太字部分)を次に示します。
- 起動コマンド
sso_hpsg.sh -r(customer_definied_run_cmds関数内)
- 停止コマンド
sso_hpsg.sh -h(customer_definied_halt_cmds関数内)
# This function is a place holder for customer define functions. # You should define all actions you want to happen here, before the service is # started. You can create as many functions as you need. function customer_defined_run_cmds { if [ -f /var/opt/OV/hacluster/jp1cm2nnmi/maintenance ] ; then cat /var/opt/OV/hacluster/jp1cm2nnmi/maintenance | read NORESTART; else if [ "NNM" = "NNM" ]; then if [ -f /var/opt/OV/hacluster/jp1cm2nnmi/maint_NNM ] ; then cat /var/opt/OV/hacluster/jp1cm2nnmi/maint_NNM | read NORESTART; fi fi fi if [ "NNM" = "NNM" ]; then chown -R nmsdbmgr:nmsdb "${FS[0]}/NNM/dataDir/shared/nnm/databases/Postgres" chown nmsdbmgr:nmsdb "${FS[0]}/NNM/dataDir/log/nnm/public/postgres.log" chown nmsdbmgr:nmsdb "${FS[0]}/NNM/dataDir/log/nnm/public/initdb.log" fi /opt/OV/misc/nnm/ha/nnmhadisk.ovpl NNM -replicate "${FS[0]}" if [ "$NORESTART" != "NO_RESTART" ] ; then /opt/OV/misc/nnm/ha/nnmharg.ovpl NNM -start jp1cm2nnmi /var/tmp/sso_hpsg.sh -r fi test_return 51 }
停止コマンドの設定例(太字部分)を次に示します。
# This function is a place holder for customer define functions. # You should define all actions you want to happen here, after the service is # halted. function customer_defined_halt_cmds { # do nothing instruction, because a function must contain some command. /var/tmp/sso_hpsg.sh -h /opt/OV/misc/nnm/ha/nnmharg.ovpl NNM -stop jp1cm2nnmi test_return 52 }
- Veritas Cluster Serverの場合
- VCS設定ファイルの編集
VCS設定ファイル(/etc/VRTSvcs/conf/config/main.cf)を編集し,NNMiのクラスタリソースグループにSSOのリソース設定を追加します。
- アプリケーション定義の追加
SSOの起動,停止,および監視をするアプリケーションとして,クラスタ制御スクリプトを追加,設定します。
次の表に,VCS設定ファイルに設定する項目を示します。
表11-10 VCS設定ファイルに設定する項目
項番 指定個所 意味 設定例 1 Application 任意のアプリケーション名を指定します。 jp1cm2sso 2 StartProgram 「(e) クラスタ制御スクリプトの作成」で作成したクラスタ制御スクリプトの起動処理用コマンドライン − 3 StopProgram 「(e) クラスタ制御スクリプトの作成」で作成したクラスタ制御スクリプトの停止処理用コマンドライン − 4 CleanProgram 「(e) クラスタ制御スクリプトの作成」で作成したクラスタ制御スクリプトの強制停止処理用コマンドライン − 5 MonitorProgram 「(e) クラスタ制御スクリプトの作成」で作成したクラスタ制御スクリプトの監視処理用コマンドライン − 6 OfflineTimeout※ 終了処理のタイムアウト時間(秒) 300 7 CleanTimeout※ エラー発生時のタイムアウト時間(秒) 300 8 CloseTimeout※ フェールオーバーおよびフェールバック発生時のタイムアウト時間(秒) 300 9 Critical クラスタ制御スクリプトの設定キー(MUSTRUN)を契機に,フェールオーバーを発生させるかどうかを指定します。
- 0
フェールオーバーを発生させない
- 1
フェールオーバーを発生させる
0
- (凡例)
- −:なし
- 注※
- このキーの値は,表11-6に示す「TERM_RETRY_COUNT」および「TERM_RETRY_INTERVAL」との間に,次の関係式が成り立つように指定してください。
Applicationエージェントの設定例(太字部分)を次に示します。
TERM_RETRY_COUNT × TERM_RETRY_INTERVAL + 120 < OfflineTimeout TERM_RETRY_COUNT × TERM_RETRY_INTERVAL + 120 < CleanTimeout TERM_RETRY_COUNT × TERM_RETRY_INTERVAL + 120 < CloseTimeout
group jp1cm2nnmi ( Application jp1cm2nnmi( ・・・ ) Application jp1cm2sso ( StartProgram = "/var/tmp/sso_vcs.sh -r" StopProgram = "/var/tmp/sso_vcs.sh -h" CleanProgram = "/var/tmp/sso_vcs.sh -h" MonitorProgram = "/var/tmp/sso_vcs.sh -m" Critical = 0 OfflineTimeout = 300 CleanTimeout = 300 CloseTimeout = 300 )
- リソースの依存関係の追加
SSOサービスが,NNMiサービスに依存する設定を実施します。次の形式で設定してください。
リソースの依存関係の設定例(太字部分)を次に示します。
SSOアプリケーション名 requires NNMiアプリケーション名
group jp1cm2nnmi ( Application jp1cm2nnmi( ・・・ ) Application jp1cm2sso( ・・・ ) jp1cm2sso requires jp1cm2nnmi
- HAモニタの場合
- NNMiのクラスタ構築時に作成したスクリプト(/var/opt/OV/hacluster/グループ名/cm2_*.sh)に対して,クラスタ制御スクリプトを設定します。
- 起動および監視スクリプトに登録する場合は,NNMiのコマンド処理のあとに追加設定します。また,停止スクリプトに登録する場合は,NNMiのコマンド処理の前に追加設定します。
- 起動スクリプトの設定例(太字部分)を次に示します。
#!/bin/ksh RESOURCE_GROUP=jp1cm2nnmi #start JP1/Cm2/NNMi logger -i -t NNMi "NNMi start" /opt/OV/misc/nnm/ha/nnmharg.ovpl NNM -start ${RESOURCE_GROUP} RC=$? logger -i -t NNMi "NNMi start rc=$RC ." if [ $RC -ne 0 ];then exit $RC fi #start JP1/Cm2/SSO logger -i -t SSO "SSO start" /var/tmp/sso_hamon.sh -r RC=$? logger -i -t SSO "SSO start rc=$RC ." if [ $RC -ne 0 ];then exit $RC fi exit- 停止スクリプトの設定例(太字部分)を次に示します。
#!/bin/ksh RESOURCE_GROUP=jp1cm2nnmi #stop JP1/Cm2/SSO logger -i -t SSO "SSO stop " /var/tmp/sso_hamon.sh -h RC=$? logger -i -t SSO "SSO stop rc=$RC" if [ $RC -ne 0 ];then exit $RC fi #stop JP1/Cm2/NNMi logger -i -t NNMi "NNMi stop " /opt/OV/misc/nnm/ha/nnmharg.ovpl NNM -stop ${RESOURCE_GROUP} RC=$? logger -i -t NNMi "NNMi stop rc=$RC" if [ $RC -ne 0 ];then exit $RC fi exit 0- 監視スクリプトの設定例(太字部分)を次に示します。
#!/bin/ksh RESOURCE_GROUP=jp1cm2nnmi MONITOR_INTERVAL=60 # main while true do #monitor JP1/Cm2/NNMi /opt/OV/misc/nnm/ha/nnmharg.ovpl NNM -monitor ${RESOURCE_GROUP} RC=$? if [ $RC -ne 0 ];then logger -i -t NNMi "NNMi monitor rc=$RC ." exit $RC fi #monitor JP1/Cm2/SSO /var/tmp/sso_hamon.sh -m RC=$? if [ $RC -ne 0 ];then logger -i -t SSO "SSO monitor rc=$RC ." exit $RC fi sleep $MONITOR_INTERVAL done exit 0(g) NNMiリソースグループへのSSOリソースの追加
クラスタソフトごとに,リソースグループへの登録方法を次に示します。
- HP Serviceguardの場合
- パッケージ構成ファイルの検証
次のコマンドを実行し,NNMiのパッケージ構成ファイルを検証します。
cmcheckconf -v -P NNMiのパッケージの構成ファイル
エラーを検出した場合は,「(f) クラスタソフトの設定」に戻って修正してください。
- パッケージ構成ファイルの適用
手順1の検証結果に問題がない場合,次のコマンドを実行してパッケージ構成を適用します。
cmapplyconf -P NNMiのパッケージの構成ファイル
- Veritas Cluster Serverの場合
- 次のコマンドを実行し,VCS設定ファイルの構文チェックを実施します。
hacf -verify VCS設定ファイル格納ディレクトリパス名
- HAモニタの場合
- HAモニタの場合,該当する作業はありません。
(h) NNMiへの接続情報の追加
ssonnmsetupコマンドを実行して,NNMiへの接続情報を追加します。ssonnmsetupコマンドについては,「6. コマンド ssonnmsetup」を参照してください。
(i) 共有ディスクのアンマウント
「(b) 共有ディスクのマウント」でマウントした共有ディスクをアンマウントします。
クラスタソフトごとに,共有ディスクをアンマウントする際の指定例を次に示します。
- HP Serviceguardの場合
# umount /shared # vgchange -a n /dev/dsk/dg01 # vgchange -c y /dev/dsk/dg01
- Veritas Cluster Serverの場合
# umount /shared # vxdg deport dg01
- HAモニタの場合
# umount /shared # vgchange -a n /dev/dsk/dg01
待機系のクラスタ環境の構築は,次の順序で実施します。
- SSOクラスタ環境の設定
- クラスタ制御スクリプトの作成
- クラスタソフトの設定
次に,それぞれの内容について説明します。
(a) SSOクラスタ環境の設定
クラスタ環境設定コマンド(ssoclustersetup)を実行して,待機系のSSOクラスタ環境の設定を実施します。クラスタ環境設定コマンド(ssoclustersetup)については,「6. コマンド ssoclustersetup」を参照してください。
クラスタ環境設定コマンドの引数には,次の内容を指定してください。
引数 指定する値 第一引数 -construction(構築指定) 第二引数 -secondary(実行系指定) 第三引数 共有ディスク上の共有データディレクトリ コマンドの指定例を次に示します。
ssoclustersetup -construction -secondary /shared/ssoエラーが発生した場合は,画面に出力されたメッセージを参照して問題を解決してください。問題が解決したら,コマンドを再実行してください。
(b) クラスタ制御スクリプトの作成
「(1)(e) クラスタ制御スクリプトの作成」を参照して,クラスタ制御スクリプトをコピーし,カスタマイズを実施します。スクリプトの内容,および保存先のパスは,実行系と同じ内容になるようにしてください。
(c) クラスタソフトの設定
「(1)(f) クラスタソフトの設定」を参照して,クラスタソフトの設定を実施します。
なお,待機系で実施するクラスタソフトの設定内容は,実行系と同じであることが前提となります。
ただし,HP Serviceguardの場合,待機系ではパッケージ制御スクリプト(パッケージ名.cntl)の編集だけ必要であり,パッケージの構成ファイル(パッケージ名.conf)を配置する必要はありません。
以上の設定が完了すると,NNMiリソースグループが起動できるようになります。
次のコマンドを実行して,実行系でリソースグループ(Veritas Cluster Serverの場合にはクラスタソフト)を起動します。コマンドの詳細については,クラスタソフトのマニュアルを参照してください。
- HP Serviceguardの場合
# cmrunpkg -v -n 実行系ホスト名 NNMiリソースグループ名
- Veritas Cluster Serverの場合
- クラスタソフトを起動します。
# hastart- NNMiのリソースグループが起動していない場合,次のコマンドを実行すると実行系でリソースグループを起動します。
# hagrp -online NNMiリソースグループ名 -sys 実行系ホスト名
- HAモニタの場合
# monbegin NNMiリソースグループ名
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