JP1/Cm2/SNMP System Observer
形式
jp1ssolog.bat [-col] [-d 出力先ディレクトリ名] [<agent> ...]
機能
SSOの障害発生時に障害調査用資料を採取します。このコマンドは,Windows限定のコマンドです。
デフォルトまたは-dオプションで指定したディレクトリ配下にJP1SSOディレクトリを作成し,その配下に採取する資料を出力します。JP1SSOディレクトリがすでにある場合は,削除してから新たにJP1SSOディレクトリを作成します。
採取する資料のデフォルトの出力先は,%TEMP%\jp1logです。デフォルトの出力先は,このコマンド(バッチファイル)を編集することで変更できます。
オプション
-col
障害調査用資料として$SSO_DB\Coll配下も採取します。
-d 出力先ディレクトリ名
採取する資料の出力先を,相対パスまたは絶対パスで指定します。
<agent> ...
指定した監視サーバに対するpingコマンドの実行結果も,障害調査用資料として採取します。<agent>にはIPアドレスまたはホスト名を指定します。なお,指定したIPアドレスまたはホスト名が正しくない場合や,監視サーバが停止している場合,コマンドの戻り値は1になります。
カスタマイズ
このコマンドはバッチファイルです。必要に応じて次に示す項目をカスタマイズできます。
デフォルトの出力先を変更する場合
次に示す行の出力先を編集します。
set OUTPUTDIR=%TEMP%\jp1logSSOのインストールパスが標準のインストールパスと異なっている場合
次に示す行のSSOのインストールパスを編集します。
set INST_DIR_SSO=%SystemDrive%\Program Files (x86)\HITACHI\JP1Cm2SSOワトソンログの出力先をデフォルト設定から変更している場合
次に示す行の出力先を編集します。
set LOG_DIR_DRWTSN=%SystemDrive%\Documents and Settings\Administrator\Local Settings\Application Data\Microsoft\Dr Watson
使用例
- 監視サーバ「agt1」および「agt2」で障害が発生した場合
jp1ssolog.bat agt1 agt2
採取資料一覧
採取する障害調査用の資料の一覧を次に示します。
分類 採取方法 取得資料 基本情報 手動 環境構成図(OS,IPアドレス,インタフェース数,各端末の製品構成とバージョン) 障害発生経緯のメモ(詳細な発生日時,OS,ホスト名,IPアドレス,実施した操作,どのような現象になったのか) イベントログファイル※1 問題レポートとユーザーダンプ※2 OSの情報 jp1ssolog.bat 採取ファイル %SystemRoot%\system32\drivers\etc配下 drwtsn32.log(存在すれば)※3 user.dmp(存在すれば)※3 コマンド実行結果 hostname set netstat -a netstat -aon netstat -r net start ipconfig /all レジストリ情報 HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\配下 HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\HITACHI\配下 tasklist msinfo32 SSOの情報 jp1ssolog.bat 採取ファイル SSOのインストールフォルダ\confフォルダ配下 SSOのインストールフォルダ\logフォルダ配下 SSOのインストールフォルダ\reportフォルダ配下 SSOのインストールフォルダ\uCPSB\CC\web\containers\SSOConsole\logs配下 SSOのインストールフォルダ\uCPSB\CC\web\containers\SSOConsole\usrconf配下 SSOのインストールフォルダ\uCPSB\CC\web\containers\SSOConsole\work配下 SSOのインストールフォルダ\uCPSB\httpsd\conf配下 SSOのインストールフォルダ\uCPSB\httpsd\logs配下 SSOのインストールフォルダ\auditlog配下 SSOのインストールフォルダ\tmp\ssoclustersetup.log(存在すれば) %windir%\Temp\HCDINST\形名.LOG(存在すれば) %windir%\Temp\jp1cm2sso_installer.log(存在すれば) SSOのインストールフォルダ\uCPSB\install.log(存在すれば) SSOのインストールフォルダ\uCPSB\insresult.dat(存在すれば) コマンド実行結果 ssostatus ssoapcom -X 4095※4 ssocollectd -X 4095※4 ssocolmng -X 4095※4 ssorptd -X 4095※4 ssotrapd -X 4095※4 ssomapstatus -show -all インストールディレクトリ配下リスト dir /s SSOのインストールフォルダ jp1ssolog.bat
-colオプション指定SSOのインストールフォルダ\databases\Coll配下 jp1ssolog.bat
監視サーバのIPアドレスまたはホスト名指定指定監視サーバごとの ping -n 5 の結果 NNMiの情報 手動 コマンド実行結果 ovstatus
- 注※1
- イベントログファイルの採取方法を次に示します。
- [スタート]メニュー−[設定]−[コントロールパネル]−[管理ツール]−[イベント ビューア]を選択する。
- アプリケーション,セキュリティ,およびシステムをそれぞれ選択し,[操作]メニュー−[イベントに名前を付けて保存]を選択し,[ファイルの種類]を[テキスト(タブ区切り)(*.txt)]にして任意のテキストファイル名で保存する。
- 注※2
- Windows Server 2008の場合は,ワトソンログが存在しないため,資料採取コマンドでdrwtsn32.logとuser.dmpを採取できません。したがって,デーモンプロセスがアプリケーションエラーで停止した場合は問題レポートを,コマンドプロセスがアプリケーションエラーで停止した場合はユーザーダンプを手動で採取します。
- 問題レポートおよびユーザーダンプの採取方法を次に示します。
- 問題レポートの採取方法
- Windowsの[ファイル名を指定して実行]でテキストボックスに「wercon」と入力し,[OK]ボタンをクリックする。
[問題のレポートと解決策]ウィンドウが表示されます。
- 左側の領域で[問題の履歴の表示]をクリックする。
問題の履歴一覧が表示されます。
- 該当する問題をダブルクリックする。
問題レポートの詳細が表示されます。
- [これらのファイルの一時的コピーを表示します]をクリックする。
新しいウィンドウが開くので,ウィンドウ内に表示されたファイルを採取します。
- ユーザーダンプの採取方法
- エラーダイアログボックスが表示されている状態で,次の操作を実施します。
- タスクマネージャを起動する。
- [タスクマネージャ]ダイアログボックスの[プロセス]タブをクリックする。
- アプリケーションエラーで停止したプロセス名を右クリックし,[ダンプファイルの作成]を選択する。
ユーザーダンプの出力先パスを示すダイアログボックスが表示されるので,ダイアログボックスに表示されたユーザーダンプの出力先パスからファイルを採取します。
- 注※3
- Windows Server 2008の場合は採取できません。
- 注※4
- 対応する各デーモンプロセスが未起動のときは採取できません。
戻り値
0 資料採取が成功した 1 一部の資料採取に失敗したが問題なし 4 資料採取が失敗した(出力先ディレクトリ不正)
注意事項
- このコマンドを実行する場合のオプションについては,「9.2.3 運用時の障害の対処方法」を参照してください。
- このコマンドは,可能な限り障害が発生した直後に実行してください。デーモンプロセスが異常終了した場合でも,そのデーモンプロセスの再起動やSSOの再起動などをする前に実行してください。
- 採取資料の保存中にディスクの空き容量が不足した場合,正しく資料を保存できません。このコマンドを実行する場合は,出力先のディスクに十分な空き容量があることを確認してから実行してください。必要となる容量の目安は,-colオプションを指定しない場合は{ログの容量 + 100メガバイト}で,-colオプションを指定する場合は{ログの容量 + 100メガバイト + $SSO_DBの容量}です。
- 出力先ディレクトリに未接続のネットワーク上の共有ディスクのディレクトリを指定しないでください。もし指定した場合は,資料採取に失敗するおそれがあります。
Copyright (C) 2009, 2011, Hitachi, Ltd.
Copyright (C) 2009, 2011, Hitachi Solutions, Ltd.