JP1/Cm2/SNMP System Observer
マップ連携(アクション連携)機能とは,ノードごとのリソース状態やアプリケーション状態などを,NNMiから確認できるようにした機能です。アクション連携機能では,次の二つの機能を提供しています。
- 監視状態表示画面による監視状態の確認
- 監視状態表示画面の起動
- <この項の構成>
- (1) 監視状態表示画面による監視状態の確認
- (2) 監視状態表示画面の起動
(1) 監視状態表示画面による監視状態の確認
NNMiコンソール画面の[アクション]メニューから[SNMP System Observer]−[監視状態の表示]を選択することで,リソース収集(しきい値監視)でのリソース状態,およびプロセス・サービス監視でのアプリケーション状態を表示する監視状態表示画面を表示することができます。
マップ連携(シンボル連携)機能では,監視状態に応じたステータスが登録されることでノードシンボル色が変化します。さらに,アクション連携機能では,該当するノードを選択した状態で[監視状態の表示]のメニューを実行すると,SSOコンソールにログインすることなく監視状態を確認できます。そのため,ノードシンボル色が変化した原因を容易に把握することができるようになります。
NNMiコンソール画面の[アクション]メニューに,[監視状態の表示]のメニューを登録する方法については,「3.1 インストールからセットアップまでの流れ」を参照してください。監視状態表示画面の起動設定については,「(2) 監視状態表示画面の起動」を参照してください。
NNMiコンソール画面と監視状態表示画面での表示例を,次の図に示します。
図2-61 NNMiコンソール画面と監視状態表示画面
監視状態表示画面は,監視サーバのノードシンボルを一つだけ選択している状態のとき起動できます。次に,監視状態表示画面について説明します。
監視状態表示画面は,リソース状態,アプリケーション状態,およびプロセス状態またはサービス状態を表示します。
監視状態表示画面を次の図に示します。
図2-62 監視状態表示画面
表示項目を説明します。
- 監視マネージャ
- 監視マネージャのホスト名とIPアドレスを表示します。
- 監視サーバ
- 監視サーバのホスト名とIPアドレスを表示します。
- [最新の状態に更新]
- 最新のSSOの監視状態を表示します。
- [リソース状態]タブ
- リソースの状態を表示するときに選択します。[リソース状態]タブを選択した場合の表示項目については,「(b) リソース状態の表示」を参照してください。
- [アプリケーション状態]タブ
- アプリケーションの状態を表示するときに選択します。[アプリケーション状態]タブを選択した場合の表示項目については,「(c) アプリケーション状態の表示」を参照してください。
- 注意
- NNMiコンソール画面の[アクション]メニューから[SNMP System Observer]−[監視状態の表示]を選択した場合,または監視状態表示画面の[最新の状態に更新]ボタンを選択した場合は,[リソース状態]タブが選択された状態で監視状態表示画面が表示されます。
- ただし,プロセスまたはサービスの監視だけを行っている場合は,[アプリケーション状態]タブが選択された状態で監視状態表示画面が表示されます。
[リソース状態]タブを選択すると,リソースの状態(カテゴリ,リソースグループ,リソース,サブリソース,インスタンス,および状態)を表示します。
[リソース状態]タブを選択した状態を,次の図に示します。
図2-63 リソース状態表示
表示項目を説明します。
- [カテゴリ]
- カテゴリを表示します。
- [リソースグループ]
- リソースグループを表示します。
- [リソース]
- リソースを表示します。
- [サブリソース]※
- サブリソースを表示します。
- [インスタンス]※
- インスタンスを表示します。
- [状態]※
- リソースの状態を表示します。
- アイコンと状態の対応を次の表に示します。
表2-13 アイコンと状態
アイコン リソース状態 (緑)
正常 (黄)
警戒 (赤)
危険 (青)
認識不能
- 注※
- リソース値が算出されない場合は,−(ハイフン)で表示されます。次に,リソース値が算出されない場合を示します。
- しきい値による監視を行っていない場合
- 収集開始直後,リソース値を一度も取得できていない場合
[アプリケーション状態]タブを選択すると,アプリケーションの状態(アプリケーション名,付加情報,および状態)を表示します。
[アプリケーション状態]タブを選択した状態を,次の図に示します。
図2-64 アプリケーション状態表示
表示項目を説明します。
- [アプリケーション名]
- アプリケーションを表示します。
- アプリケーションを選択すると,アプリケーションの監視対象によってプロセス状態,またはサービス状態を表示します。
- プロセス状態またはサービス状態については,「(d) プロセスの状態表示またはサービスの状態表示」を参照してください。
- [付加情報]
- アプリケーションの付加情報を表示します。付加情報を設定していない場合は,−(ハイフン)で表示されます。
- [状態]
- アプリケーションの状態を表示します。
- アイコンと状態の対応については,表2-13を参照してください。
(d) プロセスの状態表示またはサービスの状態表示
監視対象がプロセスのアプリケーションの場合,プロセスの状態を表示します。監視対象がサービスのアプリケーションの場合は,サービスの状態を表示します。
プロセス状態の表示を,次の図に示します。
図2-65 プロセス状態表示
表示項目を説明します。
- [監視プロセス名]
- 監視プロセスを表示します。
- [監視子プロセス名]
- 監視子プロセスを表示します。
- [状態]
- 監視プロセスおよび監視子プロセスの状態を表示します。
- アイコンと状態の対応については,表2-13を参照してください。
サービス状態の表示を,次の図に示します。
図2-66 サービス状態表示
表示項目を説明します。
- [監視サービス名]
- 監視サービスを表示します。
- [状態]
- 監視サービスの状態を表示します。
- アイコンと状態の対応については,表2-13を参照してください。
(e) 注意事項
- アクション連携機能を使用する場合は,監視マネージャでSSOコンソールのssoconsoledデーモンプロセスが起動している必要があります。
- [リソース状態]タブや[アプリケーション状態]タブは,ssocolmngデーモンプロセスおよびssoapmonデーモンプロセスが停止していると,各状態を表示できません。
(2) 監視状態表示画面の起動
監視状態表示画面は,監視状態表示画面のURLをNNMiのURLアクション定義に指定することで起動できます。
SSOは,バージョン09-10から分散構成のシステム構成に対応しています。[アクション]メニューから監視状態表示画面を起動するには,ノードごとに監視マネージャが異なることを考慮する必要があります。また,監視状態表示画面のURLには,監視マネージャのIPアドレスとポート番号が含まれます。ノードごとに監視マネージャが異なると,監視マネージャのIPアドレスやポート番号も異なってきます。そこで,NNMiのカスタム属性機能を使用し,ノードごとに監視マネージャのIPアドレスとポート番号の情報を保持させます。そのため,カスタム属性に監視マネージャの情報を登録することで,分散構成のSSOにも対応した状態監視ができます。
次に,NNMiのカスタム属性について説明します。
URLアクションで監視状態表示画面を起動してノードの状態を監視する場合,ノードのリソース状態やアプリケーション状態を管理している監視マネージャを特定する必要があります。監視マネージャを特定するためには,NNMiのノードウィンドウの[カスタム属性]タブに,監視マネージャの情報を登録します。[カスタム属性]タブには「名前」,「値」を登録します。
登録する値の例を次に示します。
- ノードを監視している監視マネージャのIPアドレス(SSOの物理ホストのIPアドレス,またはchange-my-addressに指定したSSOの動作IPアドレス)
- 該当するノードのSSO監視サーバのIPアドレス
- ssoport.confファイルのssoconsolewebに指定したポート番号
(b) カスタム属性を登録する契機
カスタム属性を登録する契機について説明します。
次の条件がすべて成立すると,カスタム属性を登録します。
- NNMi連携可
- ssoapmon動作定義ファイル(ssoapmon.def)またはssocolmng動作定義ファイル(ssocolmng.def)のnnm-urlaction-coopキーの値が「on」である
- リソース収集条件またはプロセス監視条件が追加された場合
条件が追加されたときにNNMi連携不可だった場合は,NNMi連携可になったタイミングでカスタム属性を登録します。すでに条件追加時に登録済みの監視サーバに対しては,カスタム属性の登録処理を行いません。
- ssoapmonおよびssocolmngデーモンプロセス起動時に,すでにリソース収集条件およびプロセス監視条件が登録されていた場合
起動後の初回だけカスタム属性を登録します。
ssoapmon動作定義ファイル(ssoapmon.def)については「7.3.7 ssoapmon動作定義ファイル(ssoapmon.def)」を,ssocolmng動作定義ファイル(ssocolmng.def)については「7.3.8 ssocolmng動作定義ファイル(ssocolmng.def)」を参照してください。
(c) カスタム属性を削除する契機
次の事象が発生したタイミングでカスタム属性を削除します。
- ssocadelコマンドを実行した
- SSOをアンインストールした
削除対象は,ssocadelコマンドを実行した監視マネージャが登録したカスタム属性です。ssocadelコマンドについては,「6. コマンド ssocadel」を参照してください。
(d) 注意事項
- NNMiマップビュー上のノードの[カスタム属性]タブに登録した監視マネージャのIPアドレスとポート番号は,SSOが停止したあとも残ります。
- 分散構成のSSOで,あるノードに対して別々のSSOがプロセスまたはサービスの監視とリソース収集を行うと,アクション連携機能が正しく動作しません。
- ポート番号はssoport.confのssoconsolewebの値を使用します。この値を変更し,ssoconsoledデーモンプロセスだけを再起動すると,アクション連携機能は正しく動作しません。この場合,ssocolmngデーモンプロセスとssoapmonデーモンプロセスを再起動してください。
- 一度登録されたカスタム属性は,ssocadelコマンドを実行しないかぎり削除されません。そのため,nnm-urlaction-coopキーをoffに変更したあともカスタム属性が登録済みの監視サーバについては,監視状態表示画面を起動することができます。監視状態表示画面を起動させないようにするためには,ssocadelコマンドを実行しカスタム属性を削除してください。
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