各引き当て項目の［参照］ボタンをクリックすると，［画面の引き当て設定］ダイアログが表示されます。［画面の引き当て設定］ダイアログの例を次の図に示します。

図10-28　［画面の引き当て設定］ダイアログの例

ダイアログには，自動設定の項目と案件画面で定義した管理項目名が一覧で表示されています。一覧の中から，それぞれの管理項目に引き当てたい情報を選択します。

［画面の引き当て設定］ダイアログに表示される次の項目の中から，引き当て項目を選択します。

• 「設定しない」
  選択した管理項目に対して，引き当て項目は設定されません。
  
• 「自動設定：自動採番」
  資産管理システムで自動採番された値が設定されます。
  
• 「自動設定：固定値」
  指定した値が，常に設定されます。この項目を選択した場合は，固定値の値を必ず指定してください。
  
• 「自動設定：実行した日付」
  案件の実行された日付が設定されます。すでに同じ管理項目に対して日付が登録されていた場合も，上書きされます。
  
• 「自動設定：実行した日付（値が無ければ登録）」
  案件の実行された日付が設定されます。すでに同じ管理項目に対して日付が登録されていた場合，上書きされません。
  
• 「アップロードファイルから取得」
  案件の添付ファイルとしてアップロードした，CSVファイルの値が引き当てられます。値を引き当てられるファイルは，CSVファイルだけです。この項目を選択した場合は，取得する値がファイルの何列目の値かを必ず指定してください。
  また，選択しているタスクの前後に「＊繰り返し開始」および「＊繰り返し終了」を追加し，「＊繰り返し開始」の「タスクの設定」で，「繰り返し対象」に「アップロードファイルの行数」を指定してください。
  
• 「表から取得」
  案件画面で「テーブル」オブジェクトとして定義した値が引き当てられます。この項目を選択した場合は，取得する値がテーブルの何列目の値かを必ず指定してください。
  また，選択しているタスクの前後に「＊繰り返し返し」および「＊繰り返し終了」を追加し，「＊繰り返し開始」の「タスクの設定」で，「繰り返し対象」に「表の行数」を指定してください。
  
• 「機器参照から取得」
  案件画面で［参照］ボタンから指定した機器の値が引き当てられます。この項目を選択した場合は，選択しているタスクの前後に「＊繰り返し開始」および「＊繰り返し終了」を追加し，「＊繰り返し開始」の「タスクの設定」で，「繰り返し対象」に「画面で選択した対象の数」を指定してください。
  
• 「ソフトウェア資産参照から取得」
  案件画面で［参照］ボタンから指定したソフトウェア資産の値が引き当てられます。この項目を選択した場合は，選択しているタスクの前後に「＊繰り返し開始」および「＊繰り返し終了」を追加し，「＊繰り返し開始」の「タスクの設定」で，「繰り返し対象」に「画面で選択した対象の数」を指定してください。
  
• 「直前に実行したタスクから取得」
  「実行タスク」に定義された順番で，直前に定義されているタスクから情報を取得して，引き当てることができます。例えば，「ユーザ情報登録」の直後に「機器情報登録」を実行するように定義した場合，「機器情報登録」の「資産情報.ユーザID」に，「ユーザ情報登録」で登録したユーザIDを引き当てられます。
  この項目が設定できるタスクと管理項目を次に示します。
  
  • 機器情報登録：
    「資産情報.ユーザ名」，「資産情報.ユーザID」，「資産情報.管理ユーザ名」，「資産情報.管理ユーザID」
    
  • ライセンス割り当て：
    対象となる機器の「資産情報.資産番号」または「資産情報.ユーザ名」，対象となるソフトウェアの「資産情報.資産番号」
    
  • ライセンス自動割り当て：
    対象となる機器の「資産情報.資産番号」または「資産情報.ユーザ名」，対象となるソフトウェアの「資産情報.資産番号」
    
  • ネットワーク情報の登録：
    「ネットワーク情報.資産ID」
    
  • 契約資産割り当て：
    「資産情報.資産ID」
    
  • ボリューム契約資産割り当て：
    「資産情報.資産ID」
    
  • 問題点更新：
    「保守履歴.資産ID」
    
  • ソフトウェア配布：
    「資産情報.資産ID」
    
• （Form Designerで定義した管理項目名）
  Form Designerで定義した管理項目の中から，データ型が一致する項目が表示されます。案件画面で，選択した項目に入力した値が引き当てられます。
  　
  

注意事項

実際に案件が処理される際に，引き当てた値がNULLだった場合，NULLで更新されます。ただし，必須の管理項目に引き当てた値がNULLだった場合，エラーとなります。

ここでは，Activity Designerの「実行タスク」に「＊繰り返し開始」および「＊繰り返し終了」のタスクを追加した場合の，引き当て項目の設定方法について説明します。

複数の機器の登録や削除など，一つのタスクを複数回繰り返す場合，「＊繰り返し開始」および「＊繰り返し終了」を使用して，繰り返すタスクの範囲を設定します。さらに，一つのタスクを繰り返す回数を「タスクの設定」で設定します。

繰り返し処理の回数は，「実行タスク」の一覧から「＊繰り返し開始」を選択して，［編集］ボタンをクリックすると表示される，「タスクの設定」で設定します。

「繰り返し対象」で，繰り返して処理を実行する対象を選択したあと，引き当て項目を［参照］ボタンから指定します。

「繰り返し対象」で選択する値と，引き当て項目の設定方法を次に示します。

• 「画面で選択した対象の数」
  案件画面で，［参照］ボタンから選択した機器またはソフトウェア資産の数だけ，繰り返し処理を実行します。
  「引き当て項目」には，Form Designerで「機器参照」または「ソフトウェア資産参照」のデータ型を設定したオブジェクトの管理項目名を設定します。
  
• 「アップロードファイルの行数」
  案件画面で添付したCSVファイルの行数分，繰り返し処理を実行します。
  「引き当て項目」には，Form Designerで「ファイル参照」のデータ型を設定したオブジェクトの管理項目名を設定します。
  
• 「表の行数」
  案件画面で「テーブル」オブジェクトとして定義した行数分，繰り返し処理を実行します。「引き当て項目」には，テーブルオブジェクトの管理項目名を設定します。
  

ここでは，JP1/NETM/DMと連携して，案件画面からソフトウェアを配布するための情報を，Activity Designerで設定する方法について説明します。

ソフトウェアを配布するには，「実行タスク」に「ソフトウェア配布」を追加します。

「ソフトウェア配布」のタスクは，ほかのタスクと組み合わせて，一つのアクティビティとして定義できます。例えば，ソフトウェア資産の登録とソフトウェアの配布を一つの案件画面の処理として定義できます。

また，このタスクは，複数のソフトウェアを配布する場合でも，「＊繰り返し開始」および「＊繰り返し終了」のタスクで，繰り返し処理を設定する必要はありません。

「ソフトウェア配布」のタスクを選択して［編集］ボタンをクリックしたときに，「タスクの設定」領域に表示される項目を次の図に示します。

図10-29　「タスクの設定」領域（タスク「ソフトウェア配布」選択時）

「ソフトウェア配布」のタスクに引き当てる管理項目を次に示します。引き当て項目の設定方法については，「(1)　タスクの引き当て項目を設定する」を参照してください。

• 「ジョブ名」
  ジョブ名を特定の文字列にしたい場合に設定します。省略すると，JP1/NETM/DMで自動的に設定する名称になります。
  
• 「パッケージ上書き属性」
  上書きインストールで配布したい場合に設定します。省略すると，JP1/NETM/DMで設定したパッケージの属性に従います。
  
• 「インストール種別」（必須）
  「パッケージのインストール」または「クライアントユーザによるインストール」のどちらかを選択します。
  
• 「キャビネット名」，「キャビネット識別ID」，「キャビネット属性」，「パッケージ名」，「パッケージ識別ID」，「パッケージのバージョン」，「パッケージの世代番号」
  案件画面で指定された値，または添付ファイルのCSVファイルの値を引き当てます。「配布パッケージ」の引き当て項目を設定している場合だけ，省略できます。
  案件で申請されたパッケージを一つだけ配布する場合に設定します。
  
• 「配布パッケージ」
  案件画面で，［参照］ボタンから指定されたパッケージを引き当てます。
  この項目の引き当て項目を設定すると，「キャビネット名」，「キャビネット識別ID」，「キャビネット属性」，「パッケージ名」，「パッケージ識別ID」，「パッケージのバージョン」，「パッケージの世代番号」の設定を省略できます。
  案件で申請された複数のパッケージを，一度に配布する場合に設定します。
  
• 「配布先資産番号」（必須）
  パッケージを配布する対象の，「資産番号」を示す値を引き当てます。
  

引き当て項目が設定されていないか，または値が取得できなかった場合は，自動的に値が設定される項目があります。設定される項目と値を次に示します。

タスク	管理項目	設定される値
機器情報登録	資産情報.登録日	案件の実行日付
	ハードウェア資産情報.機器種別	「PC」
ソフトウェア情報登録	資産情報.登録日	案件の実行日付
ユーザ情報登録	ユーザ管理情報.ユーザ名（英名）	ユーザID
問題点管理	保守履歴.登録日	案件の実行日付
	保守履歴.登録者名	ログインユーザ名
	保守履歴.重大度	「緊急」
	保守履歴.障害種別	「ユーザ登録」

なお，次の管理項目に引き当て項目が設定されていないか，または値が取得できなかった場合は，案件の処理がエラーになります。

• 「契約登録」
  契約情報.契約日，契約情報.契約開始日，契約情報.契約終了日，契約情報.契約会社
  
• 「問題点管理」
  保守履歴.登録日，保守履歴.障害内容