JP1/IT Service Level Management

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1.3.3 監視対象サービスの状況の定期的な評価

JP1/ITSLMを導入すると,サービスの状況を監視することでサービスレベルの維持ができているかを定期的に評価できます。評価結果は,例えばサービスレベルを維持するためのシステム増強の妥当性を明らかにする場合などに利用できます。

JP1/ITSLMでサービスレベルの確認・評価をする流れを次の図に示します。

図1-10 JP1/ITSLMでサービスレベルの確認・評価をする流れ

[図データ]

2011年4月1日に,JP1/ITSLMによるサービスの状況の監視を開始しています。また,監視の開始後は,毎週末に1週間のサービスレベルを確認して,問題がないかどうか評価しています。

2011年4月8日の評価では問題がないものの,翌週の2011年4月15日では監視結果を示すグラフの傾向からサービスレベルが低下していることに気づき,月の最後の2011年4月29日の評価では,月末になるとサービスレベルが低下するという傾向があることが明らかになっています。この監視結果から,JP1/ITSLMを使用する監視者は,サービス利用者の満足度向上のため,システム増強の提案を検討しています。

このように,JP1/ITSLMはサービスレベルの定期的な評価に使用でき,監視結果をサービスの利用者の満足度向上に役立てることができます。

なお,この事例については,監視項目の設定例を「3.3.3 監視対象サービスの状況の定期的な評価(設定例)」,監視の実行例を「4.6.3 監視対象サービスの状況の定期的な評価(実行例)」で説明しています。