JP1/Integrated Management - Message Optimizer
JP1/IM - MOは,論理ホスト環境で動作し,フェールオーバーに対応します。論理ホスト環境で実行する場合JP1/IM - MOが,共有ディスクおよび論理IPアドレスの割り当て・削除・動作監視がクラスタソフトによって正常に制御されている必要があります。
JP1/IM - MOを論理ホスト環境で実行する場合の前提条件を次の表に示します。
表5-1 論理ホスト環境の前提条件
論理ホストの構成要素 前提条件 共有ディスク
- 実行系から待機系へ引き継ぎ可能な共有ディスクが使用できること。
- JP1/IM - MOを起動する前に,共有ディスクが割り当てられること。
- JP1/IM - MOを実行中に,共有ディスクの割り当てが解除されないこと。
- JP1/IM - MOを終了したあとに,共有ディスクの割り当てが解除されること。
- 実行系ノード以外からは共有ディスクをアクセスできないよう排他制御されていること。
- システムダウンなどでファイルが消えないよう,ジャーナル機能を持つファイルシステムでファイルを保護すること。
- フェールオーバーしてもファイルに書き込んだ内容が保証されて引き継がれること。
- フェールオーバー時に共有ディスクを使用中のプロセスがあっても,強制的にフェールオーバーできること。
論理IPアドレス
- 実行系から待機系へ引き継ぎ可能な論理IPアドレスを使用して通信できること。
- 論理ホスト名から論理IPアドレスが一意に求まること。
- JP1/IM - MOを起動する前に論理IPアドレスが割り当てられること。
- JP1/IM - MOを実行中に,論理IPアドレスが削除されないこと。
- JP1/IM - MOを実行中に,論理ホスト名と論理IPアドレスの対応が変更されないこと。
- JP1/IM - MOを終了したあとに,論理IPアドレスが削除されること。
クラスタシステム
- 前提であるJP1/Baseが,クラスタシステムを使用できる環境になっていること。
- 実行系と待機系で次の点を一致させること。
・JP1/IM - MOおよびJP1/Baseのバージョン
・JP1/IM - MOのインストール先フォルダの絶対パス
・サーバマシンに設定しているシステムの日付と時間
- 実行系と待機系の物理ホストをJP1/IM - Managerで監視する環境になっていること。
設定方法については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager 構築ガイド」のJP1イベントの転送設定について記載されている個所を参照してください。
- Windows Server 2003の場合
- ワトソン博士によるエラー通知が抑止されていること。
- Microsoftへのエラー報告が抑止されていること。
表5-1の条件が満たされていない場合は,JP1/IM - MOの動作に問題が発生することがあります。例えば,次のような問題が発生します。
- 実行系で書き込んだデータが,フェールオーバーしたときに壊れてしまう
JP1/IM - MOでエラー・データ消失・起動失敗などの問題が発生し,正常に動作できません。
- LANボード障害が発生しても回復処理がされない
クラスタソフトなどの制御によってLANボードが切り替えられるか,または他サーバへフェールオーバーするまで,通信エラーが発生しJP1/IM - MOは正常に動作できません。
- 参考
- JP1/IM - MOの稼働状況をJP1/IMなどで監視する場合は,物理ホストのJP1/Baseイベントサービスを起動しておくようにしてください。
- JP1/IM - MOが,物理ホストのイベント発行に失敗した場合は,物理ホストのWindowsイベントログにメッセージ出力に失敗した旨のKNAH0997-Eを発行して,JP1/IM - MOの稼働状態の通知を停止します。JP1/IM - MOログファイルまたはWindowsイベントログでJP1/IM - MOの稼働状態を監視できます。
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