JP1/Integrated Management - Manager 運用ガイド
- <この項の構成>
- (1) プロセスの状態を確認する
- (2) JP1/IM用ダンプファイルを出力する
- (3) WWWページ版のJP1/IM - Viewに関連する情報を採取する
- (4) 資料採取ツールを実行する
- (5) オペレーション内容を確認する
- (6) 画面上のエラー情報を採取する
(1) プロセスの状態を確認する
psコマンドを使用したときに表示されるプロセス名を次に示します。なお,UNIXの場合,資料採取ツール(jim_log.sh)を実行することでほかの資料とともにpsコマンドの実行結果を採取できます。
(a) JP1/IM - Manager
JP1/IM - Managerのプロセスを次に示します。なお,表内の括弧( )内の数値は同時に実行するプロセス数です。
表10-18 JP1/IM - Managerのプロセス(UNIX)
親プロセス名 機能 子プロセス名 機能 jco_spmd
(1)※1プロセス管理 jcamain
(1)アクション実行サービス
(プロセス管理表示名:jcamain)evtcon※1
(1)イベントコンソールサービス
(プロセス管理表示名:evtcon)evflow
(1)イベント基盤サービス
(プロセス管理表示名:evflow)jcsmain
(1)セントラルスコープサービス※3
(プロセス管理表示名:jcsmain)jcfmain
(1)IM構成管理サービス※3
(プロセス管理表示名:jcfmain)jcdmain
(2)※2インシデント登録サービス※3
(プロセス管理表示名:jcdmain)evgen
(2)※2※4相関イベント発行サービス※3
(プロセス管理表示名:evgen)注※1 これらのプロセスは,一時的にプロセス数が増加することがあります。
注※2 最大で2,通常は1です。内訳は次のとおりです。
- インシデント登録サービス,または相関イベント発行サービスのプロセス本体
- イベントサービスと接続する際に一時的に生成されるプロセス。次の場合に生成される。
・インシデント登録サービス起動時,または相関イベント発行サービス起動時
・イベント取得フィルター更新時
注※3 デフォルトでは動作しません。また,インシデント登録サービスはJP1/IM - Incident Master連携用の機能です。
注※4 統合監視DBを使用しない場合のサービスです。
クラスタシステムで運用する場合,物理ホストおよび論理ホストごとに,上記のプロセスを実行します。同時に実行するプロセス数は,実行している物理ホストおよび論理ホストの数に,上記のプロセス数を掛けた数になります。なお,クラスタシステムで動作しているプロセスは,psコマンド実行時には次のように表示されます(evtcon,jcdmain,evgenは後ろに論理ホスト名がつきません)。
jco_spmd 論理ホスト名 evflow 論理ホスト名 jcamain 論理ホスト名 evtcon jcdmain evgen jcsmain 論理ホスト名 jcfmain 論理ホスト名表中で,親プロセスがjco_spmdであるプロセスはプロセス管理が制御しており,jco_spmd_statusコマンドでプロセスの状態を確認できます。
正常に動作している場合の表示例を次に示します。
# jco_spmd_status KAVB3690-I JP1_CONS の状態通知処理を開始します 稼働中のプロセスを表示します プロセス名称 プロセスID evflow 3672 jcamain 4088 evtcon 4236 jcsmain 4846 jcfmain 4950 jcdmain 5423 evgen 5624 KAVB3691-I プロセスは全て起動しています
- jcsmainは,セントラルスコープの機能を有効にした場合だけ表示されます。
- jcfmainは,IM構成管理の機能を有効にした場合だけ表示されます。
- jcdmainはJP1/IM - Incident Master連携用のインシデント登録サービスを有効にした場合にだけ表示されます。
- evgenは相関イベント発行サービスを有効にした場合だけ表示されます。
(2) JP1/IM用ダンプファイルを出力する
(a) JP1/IM - Manager
ヘルスチェック機能によって,JP1/IM - Managerの異常を検知した場合にだけJP1/IM - Manager用のダンプファイルを出力してください。次のようにjcogencoreコマンドを実行します。
jcogencorejcogencoreコマンドを実行すると,どのプロセスのダンプファイルを出力するかの問い合わせメッセージが表示されます。この場合,ヘルスチェック機能によって通知されたメッセージ情報に含まれるプロセスのダンプファイルを出力するよう選択してください。なお,すでにダンプファイルが存在する場合,上書きするかの問い合わせメッセージが表示されます。ダンプファイルを上書きしない場合は,nを選択し,コマンドを終了してください。そのあと,ダンプファイルを退避し,再度jcogencoreコマンドを実行してください。
jcogencoreコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」の「jcogencore」(1. コマンド)を参照してください。
(3) WWWページ版のJP1/IM - Viewに関連する情報を採取する
WWWページ版のJP1/IM - Viewの使用時にトラブルが発生した場合は,この節で上げているほかの資料に加えて,次の資料を採取してください。
ビューアー側
- Javaのスタックトレースログ
- 採取手順を次に示します。
- 1. [Javaコンソール]画面を選択し,「v」を入力する。
- Javaのスタックトレースログが[Javaコンソール]画面上に出力されます。
- 2. コピーしてテキストファイルなどに手動で貼り付ける。
- 3. テキストファイルを保存する。
- JavaTM Plug-inのJavaトレースファイル
- Javaトレースファイルは,次の場所にあります。
- システムドライブ:\Documents and Settings\ログインユーザー名\Application Data\Sun\Java\Deployment\log\
- 注意
- JavaTM Plug-inのJavaトレースファイルは,JavaTM Plug-inの再起動時に消去されてしまいます。トラブルが発生したら,再起動する前にこのトレースファイルの内容を別ファイルに保存してください。
マネージャー側
- HTTPサーバのエラーログ
- HTTPサーバのアクセスログ
(4) 資料採取ツールを実行する
資料採取ツール(jim_log.sh)を実行します。
JP1/IM - Managerで提供しているjim_log.shを実行すれば,同ホスト上のJP1/IM - Manager,JP1/Baseの障害調査に必要な資料を採取できます。
なお,資料採取ツールで採取する資料の総容量は膨大になるため,実行する前に容量を見積もり,ご使用のマシンの空き容量を確認する必要があります。資料サイズの見積もりについては,JP1/IM - Managerのリリースノートを参照してください。
次に,ツールの実行例を示します。
# /opt/jp1imm/tools/jim_log.sh -f 資料格納ディレクトリツールを実行すると,採取資料がtar形式でまとめられ,圧縮した形で出力されます。
(5) オペレーション内容を確認する
トラブル発生時のオペレーション内容を確認し,記録しておいてください。確認が必要な情報を次に示します。
- オペレーション内容の詳細
- 発生時刻
- 再現性
- JP1/IM - Viewからログインしている場合は,ログインユーザー名
- マシン構成(各OSのバージョン,ホスト名,セントラルコンソールの構成)
(6) 画面上のエラー情報を採取する
画面にエラーが表示された場合は,その情報も採取します。次に示すハードコピーを採取してください。
- エラーダイアログボックスのハードコピー
詳細ボタンがある場合はその内容をコピーしてください。
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