JP1/Integrated Management - Manager 運用ガイド
- <この項の構成>
- (1) プロセスの状態を確認する
- (2) JP1/IM用スレッドダンプを出力する
- (3) WWWページ版のJP1/IM - Viewに関連する情報を採取する
- (4) 資料採取ツールを実行する
- (5) オペレーション内容を確認する
- (6) 画面上のエラー情報を採取する
- (7) ユーザーダンプを採取する(Windows 7,Windows Server 2008,またはWindows Vista限定)
- (8) 問題レポートを採取する(Windows Server 2008※,またはWindows Vista限定)
(1) プロセスの状態を確認する
Windowsのタスクマネージャを使用して,プロセスの動作状態を確認してください。正常に動作している場合に表示されるプロセスを次に示します。
(a) JP1/IM - Manager
JP1/IM - Managerのプロセスを次に示します。なお,表内の括弧( )内の数値は同時に実行するプロセス数です。
表10-15 JP1/IM - Managerのプロセス(Windows)
親プロセス名 機能 子プロセス名 機能 jco_spmd.exe
(1)JP1/IM - Managerのプロセス管理 jcamain.exe
(1)アクション実行サービス
(プロセス管理表示名:jcamain)evtcon.exe
(1)イベントコンソールサービス
(プロセス管理表示名:evtcon)evflow.exe
(1)イベント基盤サービス
(プロセス管理表示名:evflow)jcsmain.exe
(1)セントラルスコープサービス※2
(プロセス管理表示名:jcsmain)jcfmain.exe
(1)IM構成管理サービス※2
(プロセス管理表示名:jcfmain)jcdmain.exe
(2)※1インシデント登録サービス※2
(プロセス管理表示名:jcdmain)evgen.exe
(2)※1※3相関イベント発行サービス※2
(プロセス管理表示名:evgen)jco_service.exe
(1)JP1/IM - ManagerのWindowsサービス制御 - -
- (凡例)
- -:なし
注※1 最大で2,通常は1です。内訳は次のとおりです。
- インシデント登録サービスまたは相関イベント発行サービスのプロセス本体
- イベントサービスと接続する際に一時的に生成されるプロセス。次の場合に生成される。
・インシデント登録サービス起動時,または相関イベント発行サービス起動時
・イベント取得フィルター更新時
注※2 デフォルトでは動作しません。また,インシデント登録サービスはJP1/IM - Incident Master連携用の機能です。
注※3 統合監視DBを使用しない場合のサービスです。
クラスタシステムで運用する場合,物理ホストおよび論理ホストごとに,上記のプロセスを実行します。同時に実行するプロセス数は,実行している物理ホストおよび論理ホストの数に,上記のプロセス数を掛けた数になります。
表中で,親プロセスがjco_spmd.exeであるプロセスはプロセス管理が制御しており,jco_spmd_statusコマンドでプロセスの状態を確認できます。
正常に動作している場合の表示例を次に示します。
c:\>jco_spmd_status KAVB3690-I JP1_CONS の状態通知処理を開始します 稼働中のプロセスを表示します プロセス名称 プロセスID evflow 3672 jcamain 4088 evtcon 4236 jcsmain 4668 jcfmain 4950 jcdmain 5423 evgen 5624 KAVB3691-I プロセスは全て起動しています
- jcsmainは,セントラルスコープの機能を有効にした場合だけ表示されます。
- jcfmainは,IM構成管理の機能を有効にした場合だけ表示されます。
- jcdmainはJP1/IM - Incident Master連携用のインシデント登録サービスを有効にした場合にだけ表示されます。
- evgenは相関イベント発行サービスを有効にした場合だけ表示されます。
(b) JP1/IM - View
JP1/IM - Viewのプロセスを次に示します。なお,表内の括弧( )内の数値は同時に実行するプロセス数です。
表10-16 JP1/IM - Viewのプロセス
親プロセス名 機能 子プロセス名 機能 jcoview.exe
(3+3※1+3※2)JP1/IM - Viewのプロセス管理 jcoview_evt.exe
(3+3※1)スレッドダンプ出力イベントの送信 java.exe
(3+3※1+3※2)JP1/IM - Viewの画面制御 注※1 JP1/IM - View(JP1/IM - Central Information Master連携部分)が起動している場合に加算されます。
注※2 JP1/IM - View(JP1/IM - Rule Operation連携部分)が起動している場合に加算されます。
(c) JP1/IM - IM構成管理・ビューアー
JP1/IM - IM構成管理・ビューアーのプロセスを次に示します。なお,表内の括弧( )内の数値は同時に実行するプロセス数です。
表10-17 JP1/IM - IM構成管理・ビューアーのプロセス
親プロセス名 機能 子プロセス名 機能 jcfview.exe
(3)JP1/IM - IM構成管理・ビューアーの画面制御 jcfview_evt.exe
(3)スレッドダンプ出力イベントの送信 java.exe
(3)JP1/IM - IM構成管理・ビューアーの画面制御 一つのマシンからログインして起動できるJP1/IM - IM構成管理・ビューアーの数は三つまでです。JP1/IM - IM構成管理・ビューアーを一つ起動するごとに,一つのプロセスが起動します。
(2) JP1/IM用スレッドダンプを出力する
(a) JP1/IM - View
次の手順に従いダンプファイルを出力してください。
- タスク マネージャを開く。
- [アプリケーション]ページ上でJP1/IM - Viewを選択し,ポップアップメニューから[手前に表示]を選択する。
これによって操作不能になったJP1/IM - Viewかどうかを特定します。操作不能なJP1/IM - Viewを特定できた場合,次に進みます。
- ポップアップメニューから[プロセスを表示]を選択する。
[プロセス]ページに切り替わります。JP1/IM - Viewのjava.exeが選択された状態で表示されるため,これによってプロセスID(PID)※を特定します。
注※ PID項目がない場合はメニューの[表示]-[列の選択]を選択し,[列の選択]画面で[PID(プロセスID)]チェックボックスをチェックしてください。
- 特定できたプロセスIDを引数にして,jcothreaddmpコマンドを実行する。
jcothreaddmpコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」の「jcothreaddmp(Windows限定)」(1. コマンド)を参照してください。
(b) JP1/IM - Manager
ヘルスチェック機能によって,JP1/IM - Managerのイベントコンソールサービス,インシデント登録サービス,および相関イベント発行サービスの異常を検知した場合に,JP1/IM - Manager用のダンプファイルを出力してください。次のようにjcogencoreコマンドを実行します。
jcogencorejcogencoreコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Integrated Management - Manager コマンド・定義ファイルリファレンス」の「jcogencore」(1. コマンド)を参照してください。
(3) WWWページ版のJP1/IM - Viewに関連する情報を採取する
WWWページ版のJP1/IM - Viewの使用時にトラブルが発生した場合は,この節で上げているほかの資料に加えて,次の資料を採取してください。
ビューアー側
- Javaのスタックトレースログ
- 採取手順を次に示します。
- 1. [Javaコンソール]画面を選択し,「v」を入力する。
- Javaのスタックトレースログが[Javaコンソール]画面上に出力されます。
- 2. コピーしてテキストファイルなどに手動で貼り付ける。
- 3. テキストファイルを保存する。
- JavaTM Plug-inのJavaトレースファイル
- Javaトレースファイルは,次の場所にあります。
- システムドライブ:\Documents and Settings\ログインユーザー名\Application Data\Sun\Java\Deployment\log\
- 注意
- JavaTM Plug-inのJavaトレースファイルは,JavaTM Plug-inの再起動時に消去されてしまいます。トラブルが発生したら,再起動する前にこのトレースファイルの内容を別ファイルに保存してください。
マネージャー側
- HTTPサーバのエラーログ
- HTTPサーバのアクセスログ
(4) 資料採取ツールを実行する
資料採取ツール(jim_log.batまたはjcoview_log.bat)を実行します。
JP1/IM - Managerで提供しているjim_log.batを実行すれば,同ホスト上のJP1/IM - Manager,JP1/IM - Viewの障害調査に必要な資料を採取できます。
また,JP1/IM - Viewで提供しているjcoview_log.batを実行すれば,JP1/IM - Viewの障害調査に必要な資料を採取できます。
運用に合わせて使い分けてください。
なお,資料採取ツールで採取する資料の総容量は膨大になるため,実行する前に容量を見積もり,ご使用のマシンの空き容量を確認する必要があります。jim_log.batで採取する資料サイズについては,JP1/IM - Managerのリリースノートを参照してください。
jcoview_log.batで採取する資料サイズについては,JP1/IM - Viewのリリースノートを参照してください。
次に,ツールの実行例を示します。
C:\>"C:\Program Files\HITACHI\JP1IMM\tools\jim_log.bat" -f 資料格納フォルダ資料格納フォルダは絶対パスで指定してください。また,資料格納フォルダが空白を含むフォルダの場合,"で囲んで指定してください。
ツールを実行すると,資料格納フォルダに指定したフォルダ下にjp1_defaultフォルダができ,そこに採取した資料がコピーされます。なお,採取した資料は,圧縮ツールを使用して圧縮してください。
(5) オペレーション内容を確認する
トラブル発生時のオペレーション内容を確認し,記録しておいてください。確認が必要な情報を次に示します。
- オペレーション内容の詳細
- 発生時刻
- 再現性
- JP1/IM - Viewからログインしている場合は,ログインユーザー名
- マシン構成(各OSのバージョン,ホスト名,セントラルコンソールの構成)
(6) 画面上のエラー情報を採取する
画面にエラーが表示された場合は,その情報も採取します。次に示すハードコピーを採取してください。
- エラーダイアログボックスのハードコピー
詳細ボタンがある場合はその内容をコピーしてください。
(7) ユーザーダンプを採取する(Windows 7,Windows Server 2008,またはWindows Vista限定)
Windows 7,Windows Server 2008,またはWindows VistaでJP1/IM - Viewのプロセスがアプリケーションエラーで停止した場合,エラーダイアログボックスが表示されている状態で,次の手順でユーザーダンプを採取してください。
- タスクマネージャを起動する。
タスクマネージャは次のどちらかの手順で起動できます。
- タスクバーの空いている場所で右クリックをして「タスクマネージャ」を選択する。
- [Ctrl]+[Shift]+[Esc]キーを押してタスクマネージャを起動する。
- [プロセス]タブをクリックする。
- アプリケーションエラーで停止したJP1/IM - Viewのプロセス名を右クリックし,「ダンプファイルの生成」を選択する。
- ユーザーダンプの出力先パスを示すダイアログボックスが表示されるので,そこから採取する。
- 注意
- エラーダイアログボックスを消してしまうと正常なダンプは取得されないため,ユーザーダンプを採取できなくなってしまいます。誤って採取前にエラーダイアログボックスを([OK]ボタンなどをクリックして)消してしまった場合は,現象を再現させてからユーザーダンプを採取してください。
(8) 問題レポートを採取する(Windows Server 2008※,またはWindows Vista限定)
Windows Server 2008※,またはWindows VistaでJP1/IM - Viewのプロセスがアプリケーションエラーで停止した場合,次の手順で問題レポートを採取してください。
- 注※
- Windows Server 2008 R2 (x64)以降の場合は除きます。
- [ファイル名を指定して実行]のテキストボックスに「wercon」と入力し,[OK]ボタンをクリックする。
[問題のレポートと解決策]ダイアログボックスが開きます。
- 左側の領域で,[問題の履歴の表示]をクリックする。
- 該当する問題をダブルクリックする。
問題レポートの詳細が表示されます。
- 「クリップボードにコピー」を選択する。
- コピーした内容を,テキストファイルにコピーして保存する。
保存した問題レポートを,障害調査用の資料として利用してください。
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